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ODでポン!! 踊る吸血ゾンビさん
2005.09.25
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カテゴリ: ART
イタロ・カルヴィーノ・著 米川良夫・訳 河出書房


「オッタヴィア」

 私を御信じくださいますならば、幸いでございます。
ただ今より、オッタヴィア、蜘蛛の巣都市の作られている様を申し上げましょう。
峨々たる二つの山のあいだに懸崖がございます。その都市は虚空のただ中にございます。祖索や鎖や吊橋で両方の頂きに結わえつけられているのでございます。その街をゆくには横板の上を渡り、隙間に足を入れないように気をつけねばならず、あるいは大麻の網にしがみついてゆくのでございます。下には、何百メートルもの深さにわたって何もございません。時おり雲が流れ、そのさらに下には渓谷の水さえ垣間見えるのでございます。

 これがこの都市の土台なのでございます。すなわち通路とも、また支えともなる網でございます。その餘のものいっさいは、その上にそびえ立つかわりに、その下に吊りさがっているのでございます。縄梯子、ハンモック、袋のようにできている家、吊籠式のテラス、貯水嚢、ガス燈、焼き肉用の鉄串まわし、紐で吊した籠、貨物用の昇降機、シャワー、遊戯用のぶらんこと吊環、空中ケーブル、シャンデリア、葉を垂らしている植木の鉢などと。

 奈落の底の上に宙吊りになっているとは申しながら、オッタヴィアの住民の生活は、他の都市に較べてさほど不安なものでもございません。彼らは、時が来ればこの網も保たないことを承知しているのでございます。



「ソフローニア」

 ソフローニアの都は、二つの半都市から成り立っております。
)、中央には縄梯子が何本も房のように垂れているサーカスの大テント。
もう半分は石とセメントと大理石づくりの都市で、銀行や、仕事場や、お邸や、屠殺場や、また学校など、そのほかいろいろのものがございます。半都市の一方は固定されておりますが、他方は臨時のもので、その滞在の時が終わると、釘を抜き、ばらばらに分解して、持ち去ってゆき、また別の半都市の空地にそれを移し建てるのです。

 こうして毎年、その日がやって来ますと、人夫らが大理石の飾り壁をとりはずし、石壁やコンクリートの柱をおろし、お役所や、記念碑や、造船所、石油工場、病院などを片づけて、すっかりトラックに積み込むと、広場から広場へと毎年の行程をたどってゆくのでございます。あとには射的場やら廻転木馬やらの半都市が、真っ逆さまに駈け下るジェットコースターの悲鳴ともども、その地に残って、もう何ヵ月、また何日したら移動都市のキャラバンが戻って来て、全的な生活が再開されるか、指折り数えて待つばかりなのでございます。


(個人的な利用の範囲かと思いますが、

無断転載ではあるので、問題があったら削除いたします。

その辺の著作権の問題、もう少し勉強してきます。。;)





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Last updated  2005.09.26 04:28:44
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