素っ気なし

素っ気なし

2007.07.08
XML
『You&Meしんちょーの差』:01話


















 街にくりだした。
ちなみに都会。
生まれて始めての原宿。
明治通りに一体何があるのだろうと思わずにはいられない人のごみ。

都会にはいってから、必ず人とぶつかってきた。

さすがにうんざりしてくる。

こんな人通りの多いところで1人だけポツンと歩いてきたのはいいが、寂しさという孤独感なんかを感じてしまう始末。
胸に重りをおかれたみたいに苦しくなって、いたたまれない気持ちになった。

しかし今度は誰かに見られているような、チクチク感に体中がムズムズしてきて、なんだか本格的に居心地が悪くなった。
結局数歩歩いただけで立ち止まった。


ドンっ
「っ…」

「何チンタラ立ってんだよっ」

 さすが都会。

立ち止まったら容赦はしないんだ。

「…すみません」

ボソっと謝った自分の声は、ひどく弱弱しく情けなかった。



よかった。

都会の人はおっかないときく。

仕方がないのでトボトボ歩き出す。
前を見つめても意味がなかった。だって人の頭しか見えない。
地平線なんてどこにもない。

右とか左とか見ても仕方がなかった。
どこを見ても服、服、女の子服…ぁ、100円ショップ…
に、ファーストフード…も、ある。

へぇ~な感じである。



なんだか雑誌でみていたのと、違った。
なんだろ、何が違うんだろ
期待はずれ?
とはちょっと違う、かな。とても新鮮なんだけど何か違う

多分僕の目は冷めているに違いなかった。

ドンっ

「ゎっ」

 さっきよりも強い衝撃が背中に当たって思考回路が遮断された。
またかと思って、振り向いたら誰もいなく。
去ってしまったのだろうかと首を傾げると、下のほうから声がした。

「ぁちゃ~落としちゃったよ」

 僕の身体に当たってきたのは、ゴッツイお兄さんでもなく、ビューティーなお姉さんでもなく

「…ごめん。平気?」

 眼鏡でちょっとボサついた髪の、華奢で小さな女の子だった。
地面に落ちた画用紙のような紙たちが散らばり、それを座って拾い集め、覗き込むように上を向いて小さな女の子がそう言った。

「大丈夫、です」

 またボソっとした声で言った。しかしそれでも小さな女の子にはちゃんと聞こえたらしく、そっかそっかと言いながら、落ちた画用紙をかばんにしまいこんだ。
チラリと絵が見えるけど、上手いのか下手なのかまではよく見えなかった。
どうしたらいいのかわからなくて、とりあえず拾うのを手伝おうとしゃがんだら、自分の足元に落ちている光る何かをつけ、それを手にした。

「…」

 ブレスレッドだった。小さなビーズでできたいかにも手作りって感じなブレスレッド。
彼女のものなのだろうが、気付いていない。

「ねぇ、ここの近くの人?」


 スタっとバネのように立ち上がったので、それに流されるように反射てきに僕もスタっと同じように立ち上がった。

ブレスレッドはまだ手の中だ。

「ぁー、違います」

 片方の手でぽりぽりと頬をかいて、僕はまた下を見た。
150cmくらいだろうか。160cmはないだろう。


「わかった。じゃ田舎者でしょ?」

「…田舎者」

「気にすることないって、あたし最近家をはなれて上京したばっかりでさ」

「…ぇ、何歳なんですか?」

 てっきり中学生なのかと思った。
初対面に年齢を聞くのはどうかと思ったが、相手はさほど気にしていないようで、それどころかふふんと鼻をすすり自慢げである。

「20歳(はたち)」

彼女はそうはにかんで言うのだが、それはいくらなんでも詐欺だと思う。
動作もまるで子供。

「…」
「…ねぇ君、詐欺だとか思ってるでしょ」

  僕が黙り込んでいるとキッとした目で僕の思惑を糸も簡単に言い当てた。
エスパーという能力をもったせいの代償が身長なのかもしれない。それだったら面白いのにと、くだらないことを考えた。

「そうゆう君はいくつなの?」

 情報交換だとでもいいたげだ。無表情に僕は言う

「…17歳」

「わっか~~~~」

 心底驚いてるような声と顔だった。なんだ、相手も失礼ではないか。
つまり真正面から驚いてるような顔を僕にみせる。

「身長高いからせめて19くらいかと思ってた。」

「あんま変わんないっすね」

「身長あっていいなぁ~。ね、ちょこっとだけ頂戴」

「…」

 なんなんだろうこのお姉さん。もしかしてやっぱり年ごまかしているんじゃないのだろうか。精神年齢も低いような気がする。
それよりここは冗談にのってあげるべきなのか。でもこのお姉さんは笑っていても目は笑っていなかった。
はっきし言って、本気だこの人。

「まぁ、確かにそんな身長じゃ、同情してあげたくなっちゃいますね」

 そしてなんで僕は年上相手にこんな気遣っているのだろう。

「でしょぉ~。もうなんでこんなに低いんだろ」

 低いのは身長だけじゃないしね。

「遺伝とか?」 

 僕が答えるとお姉さんはぶんぶんと首を振る。

「うちの両親、背は平均だよ」
「じゃぁ、寝不足なんじゃないんですか」
「まぁ、そうなんだけど…」

 なんだ。自業自得ではないか。
図星を言われてお姉さんは黙って、そして開き直るようにこう言った。

「…そりゃぁ、それが大人の基本スタイルだし」

 なんだ捻くれ者の匂いが漂っている。





どんっ

「「っゎ」」


2度目のぶつかり合い。

さすがにここに立ち止まって話をするのは、都会の人にとっては行儀が悪いようだ。









――――――――――――――――――――――――――――――――


読んでくださった方お疲れ様です。有難うございます。
しんちょーは、お気づきになった方はいると思いますが、、「身長」のことです。
身長のちっさなお姉さんは精神年齢も子供っぽく
身長のでっかぁな少年は精神年齢も大人っぽく

という、見かけはギャップのあまりない二人。

なんでこんな話を書きたくなったのかというと
男は絶対に背を高くしたかったことからはじまります。

そして絶対にどこかに意外性があるはずだ!
って問い詰めたくなったら自然とできました。

笑いのようなコミカルのような、ほのぼのとした作品が理想です。

ブレスレッドの行方が気になります(見所なのかはよくわからない)













お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2007.07.08 10:34:55
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: