小学校時代



知り合いが誰もいない。
一番小さくプールも足が届かないんじゃないか。

探して、探して、一番軽いランドセルを買った。
それでも、背負ってみるとランドセルが歩いているようだった。
110cm弱、小さな1年生だった。

4月の入学式。
雨の降る寒い日だった。
こわばった顔で入場してくるタンポポ。
隣の手を繋いでいる子がまた大きな子。
グズラと
「やっぱ一番小さいかも」
と、こそこそ話した。



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