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NHK札幌で9日まで開催の大河「光る君へ 全国巡回展」に昨日行って来ました。まひろ(紫式部)の実物の衣装(白地に鳳凰のデザイン)や鳳凰が描かれた扇の展示、撮影現場をVR体験できるコーナー等、興味深い物が多々ある中で特に目を引いたのはドラマの衣装デザイナー「諌山恵実」さんの紹介パネルや登場人物の衣装の画像コーナーでした。ブログにコメントを寄せてくれるアストロメリアさんが「十二単」が好きで人形用に手作りの十二単を作っているという事もあります。 清少納言 20歳 春 倫子 21歳 初夏定子 14歳 普段着 諌山恵美さんについてのパネルには「実際の仕事はカラーコーディネートで色目などを提案させて頂く仕事です。探り探りですが提案した色を衣装に反映して下さっているのを目の当たりにしてこの作品に関わらせて貰っていると実感し始めています」と試行錯誤の様子が伝わります。 そして「平安時代の色使いは果てしないというイメージがあります。ただ勉強していくと季節感を出す色合いとか決まり琴も結構ある事が分かり、それでは色が限られてしまうのでスタッフと相談の結果季節感は一旦忘れ、人物ごとにテーマカラーを決めるという方針になり自由度が増し助かっています」と続きます。 画像で説明のあった清少納言、倫子、定子の衣装をじっくり見てみると、袴の赤色は共通なので表着(うわぎ)や唐衣(からぎぬ)に人物のイメージを反映させているのだと思います。 色合いについては大体6色ほどで詳細に「極薄紅」「極々薄紅」「やや濃紅」など細かい色分けに色目に対する思い入れが伝わります。今まではストーリーを追う事や表情などの演技を見る事に夢中になっていて衣装をじっくり見る余裕が無かったので、これからは道長の娘「彰子中宮」の衣装も勿論しっかり目を凝らして見ようと思います。 ところでパネルの1枚「知っていますか?紫式部」に「百人一首」に選ばれた紫式部の和歌が紹介されtていました。紫式部と言えば「源氏物語」で、この和歌は見覚えがあっても紫式部の作とは知りませんでした。「めぐりあひて 見しやそれとも わからぬまに 雲がくれにし 夜半の月かな(久しぶりに会ったのに、本当にあなたかどうかも見分けられないうちに、雲に隠れるよ夜更けの月のように去ってしまいましたね」「あなた」はやっぱり道長なのかなぁ・・。そうそう清少納言の和歌は百人一首にはないですよね?
2024.06.04
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昨日のNHK「あさイチ」で年代別の人気恋愛ドラマを特集していて、思い出したのが3月にNHK「アナーザーストーリーズ 運命の分岐点」で取り上げていた「木枯らし紋次郎 VS 必殺仕置き人~時代が求めたアウトヒーローたち~」です。 「あっしにはかかわりのないことでござんす」 殺人のシーンは迫力満点でした。 共に1972年に放送が始まった時代劇ドラマが当時の世相を反映していたという視点には目から鱗でした。1972年と言えば高度経済成長真っ盛りの年で札幌では「冬季オリンピック」も開催された一方、「安保反対」に端を発した学生運動の終止符のように起こった連合赤軍派による人質、立てこもり、リンチ事件の「浅間山山荘事件」は世間に大きな衝撃をもたらしました。この一連の事件を通して学生を中心に何か世間との関わりを拒絶するような世相が生まれたのではと解説がありました。 先にアウトローを主役にしたフジテレビ系の「木枯らし紋次郎」の人気に火がついて、その番組に視聴率で対抗するためにTBSで放送されたのが「必殺仕置き人」です。当初は局内で殺人者をヒーロー扱いして良いものだろうかという懸念もあったようですが、蓋を開けるとこちらも一気に人気に火が付き、この2つの傑作事態劇は同じ曜日、同じ時間帯で激突する事になり共に視聴率が30%を超えるほどだったというのには今更ながらに驚きです。 そして昨日のあさイチでは1980年代から2010年代まで年代別にヒットした恋愛ドラマを紹介し、やはりそれぞれに世相が反映されているという説明でした。個人的に夢中になって見ていて今でも名シーンを思い出す1990年代の「東京ラブストーリー」「ロングバケーション」「101回目のプロポーズ」についてはちょうどバブル崩壊(1991-1993)の直前とその後で「手に届きそうな恋愛」が共通のテーマという事でした。バブル崩壊によって富で飾った自分ではなく持っている物が少なくても素の自分で「愛」を得る事が出来るという説明に「なるほど」と思いました。因みに上記3つのドラマの最終回平均視聴率トップは32.3%の「東京ラブストーリー」だそうです。最終回のプラットフォームにリカが結んだハンカチ・・今思い出してもやっぱり泣ける名恋愛ドラマでした。
2024.05.23
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昨日放送のNHK「歴史探偵」の「清少納言と枕草子」は楽しみにしていましたが、期待以上の内容でした。まず形容詞が多く使われている枕草子の中でも特に登場頻度の高い言葉を大きな文字で、そしてポジティブな意味合いが赤色、ネガティブが青色として表示がありました。 特に「をかし」については中宮定子が宮中にいた時には「優れている」「素晴らしい」であった意味が宮中を去ってからは「趣がある」と変わって行った事に触れていました。そう言えば「紫だちたる雲」って見た事がないと気付きました💦 枕草子冒頭の「春は、あけぼの」についてそれまでは春と言えば「桜」や「梅」「ウグイス」等と結び付けられていたのに対して「あけぼの」と結びつけるところに清少納言の「センスの良さ」が光っているという解説に納得です。 続く「やうやう白くなりゆく山ぎわは、すこしあかりて、紫だちたる雲の、細くたなびきたる」の中の「紫だちたる雲(紫がかった横雲)」について、もともと「紫雲」というのは目出度い印とされ念仏行者の臨終などにあたって阿弥陀仏がこの雲に乗って御来迎するという事から紫雲を「中宮定子」と重ね合わせ「定子絶賛」から随筆が始まっているのではという事でした。 随分前に田辺聖子著の「むかし・あけぼの」を読んだ時は「随分自我自賛の人だなぁ」という感想でしたが、番組内で中宮定子の人柄、漢文や万葉集などの優れた知識を絶賛するために書かれた随筆という事に改めて納得でした。 大河「光る君へ」では「ファーストサマーウイカ」さんがイメージ通りの機転が利く清少納言を好演していて今後が益々楽しみです。最後に番組内で清少納言と紫式部が直接言葉を交わす事は無かったと推測する理由の一つに「紫式部日記」を挙げていました。その日記に書かれた清少納言への痛烈な批判「大した漢文の知識も無いのに(自分に比べて)素敵とか立派とかただ浮かれて書いている・・」は中宮定子が父道隆の死後、道長の娘彰子に追い立てられるように宮中を去った後も依然として宮中にあった「中宮定子への称賛」に激しく嫉妬したためではないかという推測は説得力があります。 もし2人がお互いの作品を読んだ上で言葉を交わしていたら「あなたの才能って、いとをかし」と絶賛し合ったのかもしれません。 ずっと気になっていた清少納言のその後については定子が住まいを構えた近くに定子の死後も住み続け穏やかな生涯だったと番組で結んでいて紫式部日記での予測とは違っていて何だかほっとしました。
2024.05.16
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今朝のNHKあさイチの「プレミアムトーク」は「虎に翼」で法学部で寅子と同級生の花岡悟を演じる「岩田剛典」さんでした。「三代目J SOUL BROTHERS」のメンバーである事を初めて知りましたが、歌手(作詞も)、ダンサー、俳優と絵も描くというマルチな才能の持ち主である以上に画面上の爽やかさに朝から得をした気分になりました。 そして更に気分が上がったのは主題歌「さよーなら またいつか!」を書き下ろし歌う米津玄師さんの録画での登場で、ドラマの脚本を熟読して曲作りをした秘話や歌詞に込めた思いを披露してくれました。 MCの博多大吉さんも「初回に聞いた時から耳になじむ凄い歌」と絶賛で、私も初回から回を重ねるごとに元気が貰える歌と思っていたので曲への思いに興味深々でした。 印象深いシーンを尋ねられ、寅子が当時は当たり前だった結婚して良い妻、良い母親になるという人生に対して母親に自分はそういう道は進みたくないと強く訴えたシーンと答えた後で特に歌詞の中に思いを込めた言葉は「100年」と話しが続きました。 今日落ち込んだり挫けそうになった出来事も時が流れ、もし100年後も生きていたとしたら(または自分の人生の一部が誰かに引き継がれていたとしたら)全く忘れ去っているか取るに足らないとても小さな事と思えるのでは・・と。納得するとともに前向きな元気を貰える言葉です。 改めて歌詞をネットで見てみると「知らねえけれど さよーなら」「消え失せるなよ さよーなら またいつか」「空に唾を吐く」等ちょっと荒っぽい言葉もあるけれどそれが全く曲の邪魔にならず明るい気持ちにさせてくれるのが米津玄師ワールドなんだなぁと。 個人的には20年間四季のない国シンガポールで暮らして、今年本帰国し雪解け後の春の景色に毎日感動している私にとっては最初の一行「どこから春が巡り来るのか、知らず知らず大人になった」が沁みました。日本にいた時は春の芽吹きは当たり前でしたが、実はこれは当たり前の事ではなく特別な事なのだと思い知らされました。 3月で終了した朝ドラ「ブギウギ」は正にプロフェッショナルな歌と踊りで楽しませてもらい、女性初の弁護士というテーマはちょっと地味かなぁとも思ってテレビはつけていても主題歌を聞いた後はじっくりと見ていませんでしたが、主題歌に触発されて9月までしっかりと見るつもりです。
2024.04.26
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2002年 紅白歌合戦 黒部ダムからの中継「地上の星」 昨日の「NHK Music Special」は18年振りに復活する「新・プロジェクトX」の主題歌「地上の星」を新たにレコーディングした「中島みゆき」さんの出演でした。45分間懐かしい曲が何曲も流れ、主題歌として使われたドラマの説明もあり懐かしさで一杯になりました。 「空と君のあいだに」は1994年安達祐実さんの出世作となった「家なき子」の主題歌で「同情するなら金をくれ」は今のご時世の方がよりぴったりの名台詞です。私が特に好きな歌「糸」は1998年の「聖者の行進」でした(残念ながらこのドラマを私は見ていまん) そして2014年、12年振りに出場の紅白歌合戦で一面の黄金色の麦畑をバックに歌う「麦の唄」の映像で同年の朝ドラ「まっさん」の感動が蘇りました。初の外国人女性がヒロインにで話題になり、北海道の余市町にウィスキー工場を作り上げた「まっさん(竹鶴政孝)」の挑戦人生は「ぶれない志を持てば・・」と勇気付けられるドラマでした。映像では「まっさん」演じる玉山鉄二さんと妻「エリー」を演じるシャーロット・ケイトさんが手をしっかり握り合って潤んだ目で中島みゆきさんの熱傷を見守る姿がまた印象的でした。 余談ですが個人的には「まっさん」で一番印象に残っているシーンは堤真一さん演じる「鴨居の大将(サントリー創業者の鳥井信治郎氏がモデル)」にまっさんが新しいウィスキー工場の構想を伝えたところ「やってみなはれ!」の言葉が即答で返ってきたシーンです。懐の深さや後押ししてくれる人の助けがあって成し得た事なのだと時々「やってみなはれ!」の名台詞を思い出しています。 「新・プロジェクトX」の初回も楽しみで、何となく男性が主役になる事が多かったかな?という印象の番組に日本を支えた女性たちを主役にした回が多くみられる事も大いに期待しています。
2024.03.29
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大河「光る君へ」で65代目「花山天皇(在位 984-986)」の存在を初めて知り、たった2年の在位だった事と29歳という若さで道長の父「兼家」の謀略によって退位、出家させられた経緯には驚くと共に「本郷奏多」さんの妖艶な演技には魅せられました。 昨日はその花山天皇の後を継ぐ幼い「一条天皇」と3歳年上で14歳で一条天皇の中宮となる道長の兄「道隆」の娘「定子」の登場があり、今後、定子に仕えた「清少納言」とのウィットに富んだ和歌のやり取りや華やかな宮中での生活振りがどのように描かれるのか楽しみです。 ところで3日の「プレジデント オンライン」に「だから天皇家は世界最古の王家となった。存在価値の大転換を成功させた藤原道長の知られざる功績」という記事があって興味深く読みました。 父「兼家」に倣ったように天皇の即位にも謀略を図り、最終的には3人の天皇の外祖父となって摂関政治の礎を築いた道長の功績は「天皇から実権を奪い文化的な象徴として天皇を位置付けた事によって時の権力者から命を狙われるのを防いだ」とあり納得させられる内容でした。 さらに何故「道長」のイメージが短歌の「この世をば~」が示すような傲慢として定着しているかについて、明治維新後に(明治)天皇の権威を高めるためにも「(道長は)天皇の意向を無視して恣意的、かつ専制的な政治を行った人物として評された」と説明があります。もしかして「この世をば~」の短歌もそのイメージ作りにうまく利用されたのかとまで考えてしまいます。 何となく漠然と持っていた「平清盛」や「北条政子」の「悪」のイメージは2012年の大河「平清盛」や一昨年の「鎌倉殿の13人」で個人的には払拭された気がします。「光る君へ」の主人公はあくまでも紫式部ですが、道長の今後の描き方には大いに興味をそそられます。
2024.03.18
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NHK夜ドラ「Yuming Stories」の放送予告を見てすぐ思い出したのは、1988年(昭和63年)から1994年(平成6年)まで14回フジテレビ系で放送された「季節はずれの海岸物語」です。片岡鶴太郎さん扮する喫茶店のマスター圭介の苦みと少しユーモアもある大人の恋物語がドラマの中でふんだんに流れるユーミンとサザンオールスターズの楽曲との相乗効果で時が経っても心に残る名ドラマです。 今回の夜ドラも同じようにユーミンの楽曲がたくさん聴けるのかと思いきや、昨日までの3回では音楽はほとんど流れずちょっとシリアスな会話と俳優さん達の表情や演技に重点を置いた感じのドラマになっていました。そうなると今日の最終話でタイトルになっている「青春のリグレット」をどの場面で流してくれるのかとても気になるところです。 改めて歌詞を見てみると「あなたが本気で見た夢を はぐらかしたのが苦しいの♪」の2行で昨日の3話で主人公「菓子」のかつての恋人「陸」が「結婚したらこんな風に2人で生活を・・」と朴訥なプロポーズのような言葉を鼻であしらうように冷たい態度を取ってしまった菓子・・」を思い出します。 ドラマでは菓子の性格は「自分をさらけ出す事なく何事もそつなくこなし、だからこそ虚しさを感じている」と設定されているので「陸」に対する態度はそれと相反するようで、もしかしたら本音をぶつけられる唯一無二の存在に若さゆえに気が付かなかったのかなぁと考えたりします。正に「若さへの後悔」今晩の第4話とても楽しみです。
2024.03.07
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大石静氏脚本の大河ドラマ「光る君へ」は今までの視点とは違う人物の描き方が光る脚本で興味深く見ています。「藤原道長(966-1028)」と言えば「一条天皇(在位 986-1011)」の中宮「定子(兄、道隆の娘)」を道隆が亡くなるとすぐ宮中から追い出すように自分の娘の「彰子」を入内させ、あらゆる手段で権力を掌握しようとしたというイメージが強すぎました。それを幼少期から青年になっても純粋に「まひろ(後の紫式部)」を思う気持ちを丁寧に描き、また権力に対してあまり興味を示さない様子は新鮮に映ります。 そして思い出すのは「鎌倉殿の13人」で話題になった言葉「闇落ち」を俳優の柄本佑さんがどのように演じてくれるのかという期待です。闇落ちの瞬間は道長が有名な短歌「この世をば 我が世とぞ思う 望月の欠けたることも なしと思へば(自分としては一つも叶えられないものはない。満月のようにすべてが満たされており、この世は自分のためにある」を詠んだ時かなぁとか勝手に想像します。大石静氏の手腕に大いに期待です。雑誌「再現日本史」から 以前に「源氏物語」は道長の知識とアドバイスが無ければ書き上げる事は出来なかったというのを読んで、果たして2人の関係はどうだったのだろうと思っていましたが、今回の大河で何だか少し分かって来たような気がします。「紫式部日記絵巻」から「夜陰に紛れ式部の局の戸を叩く道長」 雑誌「再現日本史」からの画像
2024.02.26
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1941年(昭和16年)の12月8日未明(アメリカは12月7日)の日本軍による「真珠湾攻撃」に重ね合わせるように今日の朝ドラ「ブギウギ」で趣里さん演じる「福来スズ子」が戦死した弟のために歌った「大空の弟」は視聴者の反響がとても大きかったようです。資料もわずかにしか残っていない弟「六郎」ですが、昭和13年に召集され16年にフランス領インドシナ(ベトナム付近)の空で命を落とした記録はあるそうです。 気になってこの歌を調べてみると2019年公演の笠木さんの半生を描いた舞台「Sizuko! Queen of Boogie~ハイヒールとつけまつげ~」の制作過程で作詞作曲を手掛けた故服部良一さん宅の所蔵庫から同曲の楽譜が発見された事をネットの記事で知りました。 歌の出だしは「かねてより我らを苦しめた憎い顔した敵軍ども 日ごろ鍛えたこの腕で重い小銃抱え込み がぁんと突撃しています ○○部隊にて六郎より」で笠木さんが歌った数少ない軍歌の1つで歌の最後は「声を限りに歌うとき まぶたに浮かぶ弟よ わたしもニッポンの女性なり 務め変われど 国のため 歌に血潮をたぎらせて 果たす御国の民の道 果たす御国の民の道」と結ばれているそうです。敵性音楽としてジャズが禁止される中、音楽を続けるための苦肉の作詞内容というのが十分理解出来ます。 改めて戦争がいかに人間を不幸にするかを実感します。
2023.12.07
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今朝のネットの記事に今年は小津安二郎監督の生誕120年(1903年12月12日)没後60年(1963年12月12日)という節目の年で12月8日から14日まで「Bunkamura ル・シネマ渋谷宮下」で上映される「東京物語」や「父ありき」など12の作品の発表がありました。 東京物語に主演の原節子(1920-2015) 東京の女に出演の田中絹代(1909-1977) 伝説の監督とも言われる小津監督の映画を日本では1作品も見ていなかったのに、来星後たまたま「NUS(シンガポール国立大学)」のイベントで「東京の女(1933年上映)」を初めて見ました。随分前の事で見た映画を「原節子」主演の「東京物語」と勘違いしていた事に今日気付きました。 「東京の女」を検索すると主演が「岡田嘉子」、昭和の名女優「田中絹代」は岡田嘉子演じるちか子の弟の恋人役で出演していました。特に岡田嘉子の所作や言葉遣いの美しさが白黒のスクリーンの中で映えていた事だけはしっかり記憶に残っています。ただ岡田嘉子の実人生は駆け落ち事件から、1937年の恋人とのソ連亡命などドラマ以上の波乱万丈があったようです。 田中絹代も気になって調べてみると1975年~1977年に放送された萩原健一主演のドラマ「前略おふくろ様」で萩原健一演じる料亭の板前「片島三郎」の母親役で名前が出ていて驚きました。秀逸な倉本聰脚本で桃井かおりや川谷拓三など個性的な俳優が脇を固めた昭和の名ドラマとして歴史に残っていますが田中絹代が実際に画面に登場したか全く記憶がありません。確認のためにも是非もう一度見直してみたいドラマです。 戦前、戦中、戦後という日本の激動の時代を生き抜いた女優の生き様にも思いを馳せて小津安二郎の映画を堪能したいものです。
2023.11.24
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先日NHK紅白の司会者の発表があり、今朝のネットに20歳以上の1000人を対象にした調査「今年出場して欲しい歌手ランキング トップ10 白組編」の記事がありました。ジャニーズでは3つのグループのうち2位が「Snow Man」、3位に今年でデビュー25周目に入り現在活動休止中の「嵐」、5位に「Smap」が入っていて、この時期だからこそ全員揃わなくても元気な姿を見せて欲しいと願うファンが多いのだと思います。 そして1位に選ばれたのは今年でデビュー45周年を迎える「サザンオールスターズ」です。今年発表した新曲「Relay~杜の詩」は「明治神宮森林伐採問題」に「一石を投じる」以上の影響を与えた楽曲でした。紅白では昨年はロシアのウクライナ侵攻を危惧する歌「時代遅れのRock'n Roll Band」を野口五郎さん等の同窓生と披露し、2018年の特別枠「究極の大トリ」で歌った「勝手にシンドバット」は紅白を最高に盛り上げてくれました。 サザンオールスターズと言えば2017年の朝ドラ「ひよっこ」の主題歌「若い広場」は昭和のレトロ感溢れる名曲でした。そして「今年出演して欲しい~」の10位の中に朝ドラの主題歌を歌った歌手やグループが1人と2組入っていました。 1人は星野源さんで2018年「半分青い」の「アイデア」で出だしの「おはよう世の中♪」で毎朝カーテンを開けるのが楽しくなった事を思い出します。2組のグループは2013年「ごちそうさん」の「雨のちハレルヤ」を歌ったゆずとサザンオールスターズです。 先月NHK「うたコン」にゆずが横浜からの中継で出演し「雨のち~」の歌声に改めて良い歌だなぁとしみじ思い、何故かこの歌を聴くと主演の杏さんが勢い余って川に落ちるシーンが浮かびます。歴代の朝ドラの主題歌のちょっとしたフレーズを聞くだけでも自分が好きなシーンがぱっと浮かぶのが私は結構気に入っています。 今年の紅白は特に朝ドラの主題歌をたくさん盛り込んで少なくても視聴率が大幅に減少する事にはならないで欲しいなぁと朝ドラファンとして願っています。 朝ドラ主題歌を検索していたら上記のサイトも見つけました。ベスト10の中には1992年「ひらり」の「晴れたらいいね・Dreams Come True」、2010年「ゲゲゲの女房」の「ありがとう・いきものがかり」、2014年「花子とアン」の「にじ色・絢香」、2015年の「あさが来た」の「365日の紙飛行機・AKB48」、2021年カムカムエブリバディ」の「アルデバラン・AI」がランキングに入っています。改めて名ドラマ&名曲揃いだなぁと思います。『追記』 昨日の「SONGS」は絢香さん、今朝の「あさイチのプレミアムトーク」はいきものがかりで「にじ色」と「ありがとう」を再び堪能しました。
2023.10.12
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9月23日スタート(連続4回)のNHK土曜ドラマ「遥かなる山の呼び声」が高倉健さん主演で公開された同名の映画のリメイク版である事を知って調べてみると山田洋次監督が1977年に手掛けた「幸せの黄色いハンカチ」から3年後の1980年公開の映画で、私はこの映画を初めて知りました。 映画化から38年後の2018年に初編が、2022年に続編として阿部寛さんと常盤貴子さん主演でテレビドラマ化されていて、今回はそれに未公開シーンを新たに加えたディレクターカット版でした。映画もこの2回のドラマ化も知らず、1話、2話と見ているうちに映画「幸せの黄色いハンカチ」と主演を演じた「高倉健」さんの名演技を思い出しました。 ウィキベテアに「幸せの黄色いハンカチ」のエピソードが載っていて、元々は「ニューヨークポスト」に掲載された「ピート・ハミル」氏のコラムをベースに山田洋次監督が映画化を考え交渉した際に日本嫌いのハミル氏が日本国内だけの公開であればとしぶしぶ許可したものの、映画完成後に英語の字幕がないこの映画をハミル氏が試写した後に世界中での公開を許可するという事になったようで、日本嫌いのコラムニストの心まで掴んだ名作というのは感慨深いものがあります。 同じくウィキペデイアに映画「遥かなる山の呼び声」のエピソードがあり、高倉健さん演じる耕作が仮出所後にラーメンを食べるシーンについて高倉健さんは撮影前の2日間は何も食べずに撮影に臨んだようで正に役者魂の一言に尽きます。果たして阿部寛さんは・・?昨日の3話では豊平川やジンギスカン屋でのシーンもありお店は元祖「だるま」かなぁと🐑本帰国の前に今月26日から一時帰国で川沿いを歩いたり久々に本場のジンギスカンに舌鼓を打ちたいと(勿論札幌🍺で)。 来週14日が最終話でハッピーエンドは間違いないはずですが「幸せの黄色いハンカチ」のはためくハンカチを超える感動のラストシーンを見せてくれるのかとても楽しみです。
2023.10.08
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今朝の最終回で3206種の植物を載せた「植物図鑑」が無事完成し、まず発刊のために尽力してくれた人達の名前が映像で流れた後、万太郎と寿恵子の特に思い出に残る草花のページが捲られて(園子との思い出のヒメスミレも)それだけでも涙腺が緩みました。「あさイチ」の朝ドラ受けで華丸さんが「MCを務めて今回で11回目の朝ドラだけれども僕にとってはNo1の最終回」に「らんまん」の素晴らしさが凝縮されていると思いました。植物図鑑の最後のページの「スエコザサ」はいつまでも余韻が残りそうです。 2日戻って、一昨日の回で万太郎が東京帝国大学から理学博士号を贈られる様子が描かれ、授与式に臨んだ万太郎の上着の胸ポケットに刺された鮮やかでたわわな黄色い花に目が行き、ネットの記事でその花が「女郎花」である事を知りました。秋の七草の1つで「万葉集」にも歌人「山上憶良」が女郎花を詠んだ歌が2種あるそうです。授与式に参列していた徳永教授と万太郎は何と言っても万葉集繋がりで、徳永教授も女郎花を見て万太郎と関わった長い喜怒哀楽の日々を想い、つい嬉しさを隠し切れない表情で「最後まで手をかけおって・・」という台詞に繋がったのだと思います。脚本には珠玉の伏線が多々あり「見事」の一言ですが、未だ未だ見落としている箇所がいくつもあるのだと思います。 そしてもう1つ女郎花を選んだ理由は妻、寿恵子に対する感謝のメッセージだったそうです。花言葉は「優しさ」や「親切」そして「美人」だそうで、授与式に臨む前に「今日も綺麗じゃの。寿恵ちゃん」と声を掛ける万太郎の台詞にもちょっと涙腺が・・。 そして最後にタンポポの2つの綿毛がひっそりと映っていたと思います。「友白髪」を意味しているのかと思いますが、お互いを信じて苦楽を共にする夫婦愛をこんな植物で表すとはちょっと「粋」過ぎるなぁと。
2023.09.29
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に右から3番目が桜井会長(72歳) 昨日、読売新聞のネットの記事で「獺祭の酒造会社、NY郊外に初の海外酒造 23日に完成式典」を読んで、すぐ思い出したのは山里亮太さんがMCを務めていたNHK「逆転人生」に旭酒造(山口県)の「桜井博志会長」がゲスト出演した時の事です。調べてみると2019年7月の放送でした。倒産寸前の酒造会社を他界した父に代わり34歳で継ぎ、当初は何度も自分の死亡保険を計算するほど業績悪化の一途を辿る酒造会社が逆転発想で世界中に知られるようになった日本酒を育て上げたその人生はドラマを見ているような逆転人生そのもで、苦労したせいか語り口も魅力的で清々しい人柄が強く印象に残っています。 2015年の日本出張の際に広島県と山口県を訪問し、たまたま広島の呉市で会食の際に「獺祭」の名前を初めて聞いて、山口県出身の故安倍首相が来日したオバマ大統領やプーチン大統領にプレゼントした事でも「獺祭人気」に火が付いた事を教えてもらいました。入手困難だと言われたもののたまたま山口県の萩市で本数限定で「2割3分」を買う事が出来、シンガポールでその澄み切ったような味わいの大吟醸を飲んだ事が良い思い出です。 ニューヨーク州に新設の酒蔵で米国産「山田錦」と「地元水」を使って作る「Dassai Blue」は獺祭を上回る品質を目指すという意気込みで「Blue」と名付けた理由が「青は藍より出でて藍より青し」の諺から取っているそうです。 因みに「海外で獺祭が飲めるお店」のランクがあって、アメリカ75店舗、フランス(パリ)7店舗、イギリス(ロンドン)5店舗とデータがあり、上位10位の中に人口が5百万人程度のシンガポールが6店舗と健闘していて高い日本酒人気、獺祭人気が窺えます。ドンキ店の日本酒コーナーのほんの一画 レストラン以外でもドンキや明治屋、日本酒を扱う酒店では獺祭メインで日本酒が売られていてちょっと誇らしい気持ちにもなります。
2023.09.25
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今朝のNHK「あさイチ」のプレミアムトークのゲストは朝ドラ「らんまん」で植物学者牧野博士を演じている「神木隆之介」さんで、それに合わせて「特選エンタ・本紹介コーナー」で「牧野富太郎の植物画で愉しむ大人の四季ぬり絵」が紹介されていました。実際に「牧野日本植物図鑑(1940年)」に掲載されている植物画45点を季節ごとにまとめ「ぬり絵」として楽しめる本で、今年5月に出版されていましたが私は今日初めてこの本を知りました。番組ではこれからの季節であれば「菊」や「コスモス」」等々の説明の後、美しいぬり絵の仕上がりのために影の付け方とか付ける場所の丁寧な解説もあるようで、ちょっと画家の気分にも浸れてもし上手に仕上げられたら額に入れて壁に飾る楽しみもあるかなぁと思いました。 「ぬり絵」は大人にとっても精神集中など大きな効果があり、新人研修等に取り入れている会社がある事を日本にいた時に聞きました。個人的には学生時代に「地図」関連の会社でアルバイトをした時、色鉛筆で塗った後テイッシュペーパーを使ってぼかす技術も教えて貰い、ぬり絵の奥深さを体験したのが今も良い思い出です。 余談ですが今朝のプルミアムトークで1番心に残ったのは脚本家の「長田育恵」氏が映像で登場して「脚本というのは作り物の世界。その作り物という器を使って現実の世界を私に見せてくれたらんまんの出演者の方々には本当に感謝です」という言葉でした。そして「らんまんの主役は果たして誰?」の視聴者からのアンケートに東京帝国大学で飼われていた丸々太った兎も票を獲得しほっこりしましたが、「それはやっぱり植物でしょ」に大いに納得、賛成です。「世の中に雑草という草はない」という台詞には深く考えさせられ重みがある言葉でした。「関東大震災」の後でも綺麗に咲いていた花々、そして2011年の「東北大震災」の時の植物からもらった元気や勇気はまだまだ記憶に新しいです。地球上で人間より遥かに長い歴史を持つ植物に思いを馳せながらの「ぬり絵」って何だかとても贅沢な時間の過ごし方だなぁと思いました。
2023.09.22
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昨日の徳永教授と万太郎の別れを奈良時代の公暁・歌人である「大伴家持」の和歌を引用して締めくくった情感たっぷりのシーンから一転、今朝は1923年(大正12年)に東京・横浜を中心に甚大な被害をもたらした「関東大震災」の凄絶なシーンの連続でした。 隅田川界隈や深川の被害が最も大きかったようですが調べてみると東京帝国大学に与えた打撃も深刻だったようで医学部医化学教室からの火災が生理学教室や薬物学教室を焼き払ったようです。 昨日の流れから徳永教授の安否が気になってモデルである「松村任三(1856-1928)」氏をウィキペデイアで調べてみると関東大震災が起こった年に32年間勤め上げた教授職を退官し、その5年後に亡くなっています。 昨日が徳永教授最後の出演かなと思わせる余韻を残す「和歌」での締めくくりは、元々万太郎とのぎくしゃくした関係に終止符を打ったのが「和歌」の存在で徳永教授が上の句を詠み、万太郎が即座に下の句で応えるシーンだったので、この自然体のような脚本には感服です。「この雪の 消(け)残る時に いざ行かな 山橘の 実の照るも見む」を同じように上の句、下の句を2人が披露するシーンには徳永教授の万太郎への変わらぬ評価(魅惑の人)がしっかり込められているのだと思います。 山橘は夏に花は開くもののその花は小さく俯き加減であるのに、冬になると真っ赤な実がなるという植物である事を初めて知りました。雪に覆われてもなお美しい実を見せる丈の低い小さな常緑樹の山橘は万太郎そのものなのかもしれません。「らんまん」も残すところ後7回となりました。昨日の「神回」を超えるシーンがいくつ見られるかまだまだ楽しみは続きます。
2023.09.20
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先週金曜の「らんまん」の最後のシーンで寿恵子が渋谷で開店した待合茶屋「山桃」を訪れた人物がミュージカル俳優「海宝直人」さん演じる「小林一三」氏だった事を後で知りました。 「阿部サダヲ」さん 「海宝直人」さん 小林一三ですぐ思い出したのは2015年9月の2夜連続放送のNHKドラマ「経世済民の男 小林一三~夢とそろばん」で「阿部サダヲ」さんが演じました。関西出身の方々には超が付くほど有名人だと思うのですが、私はドラマを見て初めて名前と彼の偉業が結び付きました。「日本で最も独創的な経営者」と評されるほどのアイデアと実行力で「阪急電鉄」や「東宝」の創始者となり、また世界でも類を見ない女子だけの歌劇団「宝塚」を生み出した人物を描いたドラマは見応えがありました。 改めて小林一三氏の人生をウィキペデイアで見てみると1873年生まれで牧野富太郎博士より11歳年下です。山梨県生まれで現在の慶応大学卒業後三井銀行大阪支店に就職し趣味の小説を書きながらのんびりと行員生活を送っていたものの奥田瑛二さん演じる破天荒な上司が赴任して来た事から人生が大きく変わって行きます。上司の人生に翻弄されながらも、結局は破綻した「箕南電車」を引き受けた事が阪急電鉄の創設に繋がり事業をどんどん拡大していきます。ウィキペデイアの中に牧野博士との関連があるか見てみましたが該当する箇所は見つけられず、強いて言えば美術品の鬼集家であり食通であった事ぐらいです。 万太郎に資金援助をするのかと思いましたが、資金援助に関してはこれから登場する「中川大志」さん演じる資産家の「永守徹」が申し出るようなので、来週月曜から小林一三がどのように万太郎と寿恵子に絡んでくるのか展開がとても楽しみです。「らんまん」の面白さの1つはタイミング良く有名人が登場する事にもあると思うので脚本にまたしても脱帽です。 因みに牧野富太郎氏と小林一三氏は同じ年1957年に亡くなっています。植物学一筋だった牧野氏とは違い戦中、戦後に政界にも身を置いた小林氏の人生はまた波乱が大きかった分実りも大きかったのかと想像しますす。
2023.09.10
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今週の「らんまん」で故・田邊教授から東京大学の植物学教室への「出入り禁止」となった万太郎が7年振りにドイツ留学から戻り教授となった徳永と教授室で話をするシーンがありました。 壁に掛けられていた肖像画がアップになり、徳永教授に激似と思って目を奪われ「初代教授」でもなく「尊敬する植物学者」でもない自分の肖像画を飾る真意は?と私も思いました。 案の定、ネットの記事には憶測として下記の理由が書かれていました。①ドイツ留学で日本人として感じた屈辱感の裏返し。②徳永教授の心情の表れで、それは自画像に描き添えられている「夕顔」の花に込められている。 朝ドラを見ていた時は気が付かなかったのですが、ネットの画像では確かに右下に数輪の夕顔が描かれていました。文学青年だった徳永教授が「源氏物語」の登場人物の中で特に好きな女性が「夕顔」というシーンが放送されたのは6月で、これで一気に徳永教授の株が上がった感がありました。 源氏物語好きの私にとっても「夕顔」がこんなにスポットライトを浴びるとは・・という感じで再び「夕顔」を検索してみました。 「夕顔」という名前の由来は光源氏に宛てた和歌「心あてに それかとぞ見る 白露の 光そへたる 夕顔の花 (訳:光源氏様、あなたが白露のように美しいので、ここに咲き誇る夕顔の花もより美しくなります」と結句の「夕顔の花」からでした。何だか「徳永教授の功績(或いは心根?)が素晴らしいので、あなたの好きな夕顔の花も一層美しく見えます」のように想像が膨らんでしまいます‥。 そしてネットの記事は夕顔の花言葉は「はかない恋」で源氏物語の中の「夕顔」のイメージは「魅惑の人」から「徳永教授にとっての魅惑の人がもしかして万太郎なのかもしれない。そしてその答えはこれからの展開で知る事が出来るかもしれない」と結んでいます。再び存在感を表す「夕顔」、そして7年振りの胡瓜を食べる大兎・・。何だかほっこりします。 余談ですが、昨日NHK「あさイチ」に徳永教授演じる田中哲司さんがゲスト出演して、視聴者からドイツ語の発音を誉められ「英語にない発音があって苦労しました」とコメントしていて、大学時代に第2外国語でドイツ語を履修した事を思い出しました。母音の上に点々がつく発音「¨」(ウムラウト)が難しく「有難う」の「Danke Schon」の「o」につく「¨」から完全にダメ出しを受けて凹んだ事を思い出しました💦
2023.08.31
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昨日の「どうする家康」は家臣の石川数正が「関白」に就任した秀吉を徳川との和睦のため訪れたものの結局は秀吉に帰順する事を決意した回でした。秀吉の関白就任は1584年で6年後に関東(後北条氏)を攻略して天下統一事業を成し遂げでいます(因みに石川数正の戦死は1593年) そして豊臣政権の盤石化を図るため家康に「国替え」を命じます。小田原城攻めに家康は秀吉に味方しているのであくまでも昇進という形ですが、秀吉は家康の存在にかなり畏怖を感じていたらしく豊臣家や政治・経済の中心である京都や大阪から家康を遠ざける意味があったようです。 ただ具体的な国替えの土地の指示は秀吉からはなく家臣達が関東であれば聖地「鎌倉」か戦場となっても城が無傷に近かった「小田原」を選ぶだろうと思っていたところ、まさかの決断は寒村、寒漁村が点在する未開の地「江戸」だったという事です。もしかしたら今後の「どうする家康」のかなりの「盛り上がりシーン(BLに頼らずに)」と期待します。 「江戸」を家康が選んだ理由は山に囲まれた鎌倉や小田原より海に面し、いくつもの川が流れ込んでいるため物資の流通に便利で(京都や大阪の繁栄に繋がる主要な要素)これが江戸という街の発展に直結すると考えたからのようです。 そこで江戸の街作りの資金源として白羽の矢の1本が当たったのが農民から取り立てる税「年貢」でNHK「チコちゃんに叱られる」で詳細が説明されていました。当時「畳一畳分」が年貢取り立ての目安になっていて織田信長の時代の京間(縦:約191㎝ 横:約95㎝)より家康が定めた江戸間(縦:約176㎝ 横:約88㎝)のサイズが小さいのはより多くの年貢を取り立てるためという回答でした。 左が信長時代の畳の大きさに基づく年貢を取り立てで「横4x縦4」の年貢しか徴収できないのが畳を小さくすると「横5x縦5」で多く年貢が徴収出来ます。農民にとっては痛い仕打ちのようですが、これが現在に繋がる江戸の街のインフラ整備のたに使われたのだと思うと「致し方無し」という気もします。 ところで、江戸時代特に家康が好きだった3つの物「富士山、鷹(狩り)、なすび(秋ナス?)」が今でも初夢に見ると縁起が良いに繋がっていたり、江戸の火事やら災害後の街の修復に呼び寄せられた職人たちで人口が激増した江戸の「食」を支えるために「寿司」や「天ぷら」の屋台が登場したというのを何かの本で読みました。現代の生活に結構受け継がれている物があるのだと改めて思い、残り4ヵ月ほどになった「どうする~」に少しでも多く心に残るシーンが登場してくれたらと大河好きは切望します。
2023.08.28
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朝ドラ「らんまん」に「三菱財閥」を一代で築き上げた「岩崎弥太郎(1835-1885)」の実弟「弥之助」が登場するのを楽しみに待っていました。 弥太郎と言えば今でもしっかり記憶に残っているのは2010年の大河「龍馬伝」で「香川照之」さん演じた岩崎家(郷士の身分を売り地下浪人に)の貧しさをこれまでかと言わんばかりに強調したメイクと衣装と「怪演」で今までの岩崎弥太郎=三菱のイメージをいろんな意味で覆すものでした。実際に仕事でお世話になった三菱系の企業に長く勤めていた方が「あの姿にはショックを隠し切れない・・」と言うほどでした。 兄「弥太郎」に激似かと・・。 龍馬伝で弟の弥之助は登場していたのか気になって調べて見ると左の画像を1枚見つけました。前列の茶色の着物の男の子が弥之助で「須田直樹」さんが演じていました。台詞は無く顔を黒く塗られたと言うエピソードのみです。そして今朝登場の[皆川猿時」さん演じる弥之助は兄の弥太郎が既に亡くなっているので三菱財閥の2代目という設定で、炭鉱視察などエネルギッシュに仕事に励む姿には子供時代の貧しさは微塵も感じられません。 大実業家となっている弥之助が果たして同郷繋がりで万太郎の版元になってくれるのか、又は実業家ならではのアイデアで植物誌を売るヒントを与えてくれるのか今後の展開が大いに楽しみなところです。 ところでドラマの中で「果たしてこのシーンは明治何年?」という疑問に初代文部大臣「森有礼」暗殺(1889年)とか田邊教授のモデル「矢田部良吉」氏の溺死(1900年)とかヒントのように出てくるので事件や事故の年を調べながら「らんまん」を見るのも楽しみの1つです。因みに弥太郎が亡くなった9年後に「日清戦争」が起きていますが、田邊教授の溺死は日清戦争から5年後なのでドラマの中では戦争については描かないのかなと推測します。日清戦争から第二次世界大戦まで牧野富太郎氏の人生もまたどこか戦争に翻弄された部分があるのかなと想像したりします。 余談ですが以前に読んだ「城山三郎」著の「落日燃ゆ」に岩崎弥太郎の娘婿が総理大臣(第24代 加藤高明内閣)になっていたという箇所で経済界だけでなく政界にも並々ならぬ興味を持っていた人物である事に私は意外な気がしました。同時代を生き政界にはほとんど興味を示さず経済界に尽力した「渋沢栄一(1840-1931)」とどうしても比較してしまいますが、裕福な農家に育った人物と武士の身分とは言え貧しさを知り尽くした人生についてはちょっと考えさせられます。
2023.08.23
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14日放送のNHK「ファミリー ヒストリー」は俳優の草刈正雄さん(1952年生まれ)で、父親が米軍の人だったという事は私も知っていました。生前に夫「ロバート・トーラー(1930年生まれ)」について「朝鮮戦争で亡くなった」事以外にほとんど語る事が無く、写真も全て焼いてしまったと言う母親のスエ子さんが亡くなった後、父親について知りたいという気持ちが募っていったそうです。苗字のトーラーも英語の綴りが分からず、やっと出身がアメリカのノースカロライナ州である事を探し当て、ニューヨークにある調査会社が半年間かけて10年前に亡くなっていたロバート・トーラーさんの姉「ジャニタさん(97歳)」と彼女の息子「ジェイさん」に手紙を送った事で草刈正雄さんのファミリー ヒストリーが始まりました。 軍人家族で育った父のロバートさんは18歳でアメリカ空軍に入隊し、福岡にある基地に配属となりスエ子さんと偶然の出会いから恋に落ちた経緯、実際に朝鮮戦争時(1950-1953)は朝鮮に行っているけれど無事日本に戻っていた事、その後でアメリカへ戻る決意をしたと説明がありました。 母親のスエ子さんが1人で正雄さんを出産後様々な困難があり、ジャニタさんや親族に宛てた救いを求める手紙も紹介され、それに対して母親と子供の無事を祈る事しか出来ずその思いをずっと胸に隠し持っていたジャニタさんの肩の荷が下りたような表情も印象的でした。父 ロバート・トーラーさん 特に目の辺りが完全に父親似で身長が193㎝というのも遺伝子がしっかり草刈正雄さんに受け継がれているようです。 番組を見ながら思い出したのはミュージカル「ミス・サイゴン」でベトナム戦争時のアメリカ兵とベトナム人女性の引き裂かれた運命をを描いた作品です。ニューヨークでこのミュージカルを見たのはもう27年前ですが、その時切なさで流れた涙の事は未だ忘れられません。英語があまり分からなくてもストーリーは分かりやすく、実物のヘリコプターが舞台に登場する豪快さにも度肝を抜かれました。「ミス・サイゴン」の結末はアメリカに帰ってしまった夫に子供を連れて会いに行き、そこで平和な温かい家庭を築いているかつての夫を見て結局は自殺をしてしまうのですが、スエ子さんのようにたくましく生き延びて欲しかったという思いが今更ながらに湧いてきました。 「ファミリー~」の最後ではロバートさんが日本に残してきた妻と我が子について回りの人達にほとんど語る事は無かったという事実に、草刈さん自身もジャニタさん達の招きに応じてアメリカに行く事に躊躇があったそうですが、訪問を決意して初めての対面の様子が続編として放送されるそうです。血の繋がりとか家族とかその周りの人達がずっと抱えて来た思いとか、余韻を残すファミリー ヒストリーでした。
2023.08.16
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「アルドロヴァンダ ヴェシクローサ 和名:ムジナモ」の花 ネットの画像から 田邊教授演じる要潤さんが「アルドロヴァンダ ヴェシクローサ ・オボエルノ クロウシタ」とツイッターした和名「ムジナモ」に魅了され自らの植物誌で発表した人物として「種の起源(進化論)」を出版したイギリスの生物学者「ダーウィン(1809-1882)」の名前が出て、またしても偉人の登場に驚きました。当時インド、ヨーロッパ、オーストラリアでしか発見されていなかった「食虫植物」を牧野博士が1890年に江戸川近くで発見し、しかも誰も見た事が無かった花が咲いたというのは凄い快挙です。ただダーウィンを魅了した「ムジナモ」がドラマの万太郎の今後の人生を変えてしまう植物になるとは・・。ウィキペデイアからの画像 ところでオーストラリアに棲息している「アルドロヴァンダ ヴェシクローサ」はダーウィンの名前に因んで名づけられたオーストラリア北部にある街「ダーウィン」で発見されたのかと思いウィキペデイアで調べてみると1831年から1836年に「ビーグル号」で航海した時にオーストラリアで降り立ったのはシドニーを含め3つの街でダーウィンには行っていませんでした。それにしてもまるで冒険家のような航路には驚くばかりで、この航海を通して「種の起源(1859年出版)」に繋がる「大陸の変化によって新しい生息地が出来て生物がその変化に適応しうるのではという思想を抱くようになった」とあります。 因みに「ビーグル号」が1839年に3度目の航海(ダーウィンは乗っていないようです)で北オーストラリアを調査していた時にダーウィンの友人の船乗りが見つけた湾にダーウィンの名前を付けたのが由来だそうで正式には1911年に街の名前がダーウィンになっています。 キリスト教の教義で「人間」は「神の創造物」としているのに真向から反対の立場をとる「進化論」は時を経た現代でもアメリカのキリスト教信者の約4割の人が「神の創造物」と信じている事を考えると、前人未到の説を編み出した行動力、観察力や洞察力には畏敬の念を感じます。 余談ですが、ダーウィンは19世紀にイギリスで王位以外で国葬となった5人のうちの1人でウェストミンスター寺院で万有引力の法則を発見した「ニュートン(1643-1727)」のお墓の隣に埋葬されているそうです。
2023.07.29
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昨日のNHK「うたコン」に「ディーン・フジオカ」さんが出演し、最初に「五代ロス」という言葉を生み出した朝ドラ「あさが来た」と「らんまん」での映像が流れ、特に薩摩の盟友「大久保利通」の暗殺の報でうろたえ「あさ」の胸で泣き崩れるシーンには「五代ロス」が蘇る感動がありました。 写真のタイトルは「五代友厚の銅像と(きょう)」 そして司会の谷原章介さんが写真で紹介したのがディーン・フジオカさんが大阪に来たら必ず訪れるという「大阪証券取引所」にある「五代友厚像」とのツーショットの写真に熱い「恩義」のような物を感じました。2021年の大河「青天を衝け」でもディーン・フジオカさんが五代友厚を演じているので正に「五代ロス」を実感している本人なのかなぁと思います。薩摩藩の出身ながら大阪の経済の発展に尽力した五代友厚ですが「青天を衝け」では1867年日本が初めて出展参加した「パリ万博」で徳川幕府の存在を脅かすほど薩摩藩の財力を見せつけた黒幕の1人としての五代友厚の演技も中々魅力的でした。 昨日のうたコンで披露した歌は2016年のアニメ「ユーリ!!on Ice」の主題歌でディーン・フジオカさんが英語で作詞した「History Maker」で私は初めて聞きましたが、歌唱力といい本当に才能がキラキラしている人なんだなぁと改めて思いました。 話は変わって、今年6月の天皇・皇后のインドネシア訪問の際にネットの記事でディーン・フジオカさんの事も小さく載っていました。奥さんは中国系インドネシア人ですが実家がインドネシアで有名な高級ホテルをいくつか経営しているようで、天皇ご夫妻もそのホテルの1つに滞在されるのでは?という内容でした。勿論経営するホテル名の公表はありませんでしたが、ディーン・フジオカ夫妻も天皇・皇后に謁見(ちょっと言葉が古い💦)の機会があったのかなぁと妄想してしまいました。そしてシンガポールのローカルの知人と天皇・皇后のインドネシア訪問の話をした際にふと「こんな俳優さんを知ってる?」と写真を見せると「知らないけどハンサム~~💓」と言ってしばし見とれていました。シンガポールでもいつか人気爆発・・と夢想してしまいます。
2023.07.26
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昨日の「どうする家康 本能寺の変」は先週の回の安土城で明智光秀が信長から激しく叱責された宴会の後、家康が信長から「俺を殺せるか?」と詰め寄られた流れを受けたように本能寺で家康が信長を刺す幻のシーンが流れました。 家康もまた信長暗殺を企てていたという説は斬新ですが、それを断念した理由がお市の方の「兄は家康殿をたった一人の友達と思っておりました」という言葉のためとはちょっと説得力が低いかなぁと思ったりしました。 昨日の回で特に印象深いのは那古野城で信長が12歳の時、父の信秀から「誰よりも強く、賢くなれ。お主の周りはすべて敵ぞ。誰もがこの首を狙っておる。誰も信じるな。信じられるのは己1人。それがお主の道じゃ」と迫力満点で息子を諭すシーンで「将の首」というかけがえのない物の存在も訴えていました。 昨年「どうする~」が始まる前に予習にと読んだ「家康がゆく」の中の一篇、新田次郎著「伊賀越え」で本能寺の変勃発の後、光秀の追撃から逃れるため「九死に一生」を得るような家康(当時39歳)と家臣達との三河への駆け引きを絡めた逃亡劇は迫力満点で、おまけに味方からも家康の命を狙う者も現れるという正に「どうする家康」でした。 そして昨日の回を見た後、ネットで明智光秀が天下を取るための正当性を証明する信長の首を探すためにかけた時間(信長は首を誰にも渡さないため自分の遺骸を焼き払うことを命じていた)が結局は家康の逃亡を助ける事に繋がったと知り、ドラマでの信長と家康の関係に少し繋がりが出来たような気がしました。 光秀については長谷川博己さん主演の2020年大河「麒麟がくる」で演じた「知の人」のイメージが依然強く残っていて、本能寺の変を起こした理由についても信長への恨みや黒幕説ではなく信長の将軍暗殺計画に対する策というのが私には説得力がありました。そして兎にも角にも「本能寺の変」は歴史を彩る出来事として原因は永遠に解き明かされないミステリーであって欲しいなぁという気持ちもあります。
2023.07.24
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東京大学植物学教室の「田邊教授」が「シダ植物」をこよなく愛する理由を「胞子」で増える事、地球上に生息した初めての植物(台詞がうろ覚えですが)である事を挙げていました。「初めての植物」を検索してみると4~5億年前の「コケ類」だったようで、ただシダ植物はコケ類が地球上に誕生した後5千万年ほどの間に出現しているようです。人類の誕生がおよそ400万年前と考えると植物の歴史の長さには畏敬の念を持ちます。 先週の「らんまん」で寒いなか門前で待っていた妻の聡子に「聡子はシダに似ているかもしれない。花も咲かせず種も作らない」と語りかけます。もし自分が「あなたは植物に例えるならシダ・・」と言われたらどんな気持ちになるか分からないですが、聡子は「子は産めます。前の奥様には敵いませんが、私もきっと・・」と反論します。 それに対して田邊は「いや....得難いと言っているんだよ。私はお前の静けさを愛しているんだ」と妻への愛を植物に例えて伝えます。シダ植物が静けさというのは考えた事もなく今ベランダにある我が家のシダ植物を見てもどちらかというと元気な侵略者という感じになっています。 サボテンの「バニーカクタス」の鉢に或る日舞い降りて来たシダの胞子が3ヶ月ほどでどんどん成長しています。同じ時期にどこかから舞い降りて来た種が発芽して今回で7枚目の双葉が赤色で出て来てこれがもう少しすると他の葉と同じ綺麗な緑色になります。もう1つ右側の葉は不思議で普通の形のものと最初からさやえんどうのように閉じた形の葉が1本の枝から出ています。 日本でも外に鉢を置いておいたらどこからか胞子や種が飛んできて、しっかり成長していくというのは普通の事かと思うのですが、シンガポールでは現在の住居になってミニトマトの種に始まっての経験で何とも不思議な気持ちながら毎日緑色から癒しをもらっています。 余談ですが、スーパーで買った大阪産の「豆苗」を食べた後に「再収穫チャレンジ!」の説明を読んで食卓テーブルの上に置いていますが、これも中々の癒しと、少しずつ切ってお皿に沿えたりしています。個人的には飾り付けのためだけでなく食欲増進のために緑色と赤色(紅ショウガを愛用)が最近必須になっています。
2023.07.20
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昨日の朝ドラ「らんまん」で寿恵子が万太郎に「大事な話があるの」と伝える最後のシーンでタンポポが3本映し出されたようですが、私は気付かずその後の「あさイチ」の朝ドラ受けで知りました。 人情溢れる「十徳長屋」で暮らす2人の「お目出度」を言葉ではなく庶民の花の代表格のようなタンポポで伝えるのは「素敵な演出」とネット上でも大好評のようです。 日本にいた時は普通に見かけたタンポポはシンガポールでは何故か見た記憶がなく、調べてみるとユーラシア大陸に自然分布する野草とあります。属名の「Taraxacum(タラクサクム)」はギリシャ語起源で「苦痛を癒す」という意味らしく、出産の苦痛を癒す意味もちょっとは含まれているのかなぁと想像してしまいます。 そして日本名のタンポポの由来が諸説ある中でより信憑性があるかなと思ったのはタンポポの花茎を切り出しその両端を細かく切り裂いて水に浸けると反り返り「鼓」の形になり、鼓の「タン・ポン・ポン」という音の連想に由来し、江戸時代には「鼓草(ツヅミグサ)」と呼ばれていたという説です。 話は変わってタンポポで思い出す歌はユーミンの「ダンデライオン~遅咲きのたんぽぽ」でこの歌でタンポポの英語名がダンデライオンだと知りましたが、今更ながらに「どうしてライオン?」とこれも調べてみるとフランス語の「ダン=ド=リオン(ライオンの歯)」に由来しタンポポのぎざぎざした歯がライオンの牙を連想させるからというのに納得です。 「ダンデライオン~」の歌詞を改めて見てみると「摘み取って捧げたら人に笑われそうな♪」や好きになった人を「風に乗り飛んで来たはかない種のような♪」と例え、はかなげで庶民的な花だけど苦痛を癒す力強さがあったりとじっくりとタンポポの花を見てみたい気持ちになります。
2023.07.15
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東京大学植物学教室の徳永助教授が先月「私は源氏物語では夕顔が好き💓」と文学好きの素顔を万太郎に見せイメージ―アップし、今日は田邊教授、徳永助教授の「コバンザメ」のような存在で田邊教授からは「口先だけのゲス」と言われた大窪講師の意外過ぎる出自と歴史上の偉人の名前が出て、万太郎への土下座のシーンも含めて徳永助教授に続き今後大窪講師のイメージアップがどこまで描かれるのか楽しみです。 ドラマの中の大窪講師の台詞「俺の父は旗本の出で、東京府府知事になり今は元老院の議官だ」を基に検索してみると大窪講師の父親は「大久保一翁(1817-1888)」で徳川家の旗本「大久保忠尚」の子として生まれています。老中「阿部正弘」に早くから才能を見出されて「海防掛」に任じられた事で幕末の偉人「勝海舟(1823-1899)」との繋がりが出来たようです。 大窪講師は3男で海外留学の経験がありながら良い職が見つからず、そこで父親の一翁が知己のある「勝海舟」に口添えをお願いし、たまたま空きのあった東京大学植物学教室の「御用掛」にねじ込んでもらったようです。最初は「植物学なんて聞いた事もない。屈辱だ」と思いながらも父親に見限られる事を恐れ何とか教授と助教授にしがみつくという背景があったようです。 そしてそんな思いを覆させ「俺は初めて植物学を学びたいと思った」という思いに至らせた万太郎の植物に対する真摯な愛情がまた1人の人間の心を根底から動かしたと思うと感慨深いです。 先週の徳永助教授の「最初にこの植物学教室に来た経緯は問わない」の言葉にも繋がり、紆余曲折、艱難辛苦があってこそ実りある人生になっていくのかなぁと・・。「らんまん」の高視聴率の訳を実感し、やっぱり励みや元気を貰えるドラマの存在はとても有難いです。 余談ですが、近所を散歩中に見つけた花です。細い茎のような物が白い花のところから6つ出ていて先に黄色い花粉状のものが風に揺れていて可憐でした。相変わらず植物の名前は良く分かりませんが、らんまん効果で近所の散歩の楽しみも一つ増えました。
2023.07.12
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シンガポールの日系クリニック勤務で「嵐」の「箱推し」を自認する女医さんから「私の一押しドラマ!」と昨日教えてもらったのがフジテレビ系10月期「月9ドラマ ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~」です。複数人が所属するグループ全員を応援する箱推しと言う言葉も初めて聞きました。 「ニノと大沢たかおと中谷美紀のトリプル主演でクリスマスイブの1日の出来事を1クールかけて描くドラマだから10月くらいから始まるのでは?」とちょっと興奮気味に話してくれました。そして大沢たかおさんと中谷美紀さんと言えばレジェンドと言える2009年のドラマ「JIN-仁(平均視聴率 25.3% 最高視聴率 29.8%) 」をすぐ思い出して、そちらに話を振ると「実は病院でのシーンは私の以前の勤務先順天堂大学付属病院で撮ったのよ~。これ凄い自慢話なんだけど」と更に話が盛り上がってしまいました。 昨年8月に皮膚科のこの女医さんに2回目に診てもらった時に、私がその日の最後の患者だったためか女医さんから世間話を始めてくれて、ラッフルズホテルに飾られている櫻井翔さんの写真から「嵐」の話になり「嵐は活動停止中だけれどファンクラブは存続していて、私は勿論ファンクラブのメンバーを続けています!」とその押し押しぶりを熱く語ってくれました。そして「松潤が主演のどうする家康も楽しみ~!」という嵐満載の会話からあっという間に10ヵ月が経っていましたが話した内容はお互いしっかり覚えていました。昨日は診療が終わって「どうする家康」の評判がちょっと・・という話から一押しドラマの話へと繋がって行った次第です。 家に帰ってから「ONE DAY~」を検索すると脚本家は「翔んで埼玉」で日本アカデミーの脚本賞を受賞した「徳永友一」氏で「森下佳子」氏脚本の「JINー仁」の視聴率を超えられるかどうかも楽しみなところです。 余談ですが、シンガポールのお医者さんはローカルの先生も日本人の先生もかなりフレンドリーという印象です。ただ世間話が出来るというのはかなりタイミングが良かったり、ちょっとした話題にお互いが凄く興味を抱いた結果だと思いますが、病院やクリニックに行くというだけであれこれくよくよ心配しながら行くので気さくに明るい話題で薬以上の元気をくれる事にはとても感謝しています。塗り薬をもらってその後の状態をチェックするために2週間後ぐらいにまたクリニックに行くことになっているので、ゆっくりと世間話に付き合ってもらえそうな時間帯を選んで予約を入れようと思っています(^^♪
2023.07.01
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シンガポールでお世話になっているA氏が現在長野県諏訪市に帰省中で、諏訪市の「立石公園」の写真と近況を伝えるメールを送ってくれました。メールには『添付しました写真は是枝監督の映画「怪物」のロケ地で、この立石公園の他22ヵ所の諏訪地方で撮影が行われました。今、諏訪地方は2日に公開になったこの映画で熱く盛り上がっています!』と書かれていて、そう言えばアニメ「君の名は」でも立石公園や諏訪湖の風景が使われていてA氏とその話をした事を思い出しました。 2018年カンヌ最高賞の「パルム・ドール賞」受賞の「万引き家族」から5年目の今年、今回は「坂元裕二」氏が脚本賞を受賞、音楽を故坂本龍一氏が担当した話題作「怪物」はシンガポールは6月22日からの公開で昨日やっと見に行って来ました、写真の風景をしっかり頭の中に入れてどのシーンで出てくるのか楽しみにしていましたが、映画の最初の方で「諏訪市赤十字病院」の看板が映っただけでテンションが上がってしまいました。 学校で我が子が担任教師によるいじめに遭っているのでは?との疑いに端を発し、それに不思議な対応する教師達の姿やメディアに取り上げられないようにと悪戦苦闘する様子は現実の社会の出来事と交錯します。そして母子・父子家庭の事、LGBTにも及び、あっという間にタイトルバックに合わせて坂本龍一氏のちょっと悲し気なピアノ曲が流れた時には映画の中の音楽にもっと耳を傾けていれば良かったと思いました。 そして映画を見ているうちに「脚本賞受賞」の意味がやっと分かりました。不審に思った我が子の行動や証拠のような物に対してフラッシュバックのように後から答えが出て来るストーリー展開はサスペンスドラマのようでもあり、じっくりと2回見たら映画の内容の全容が理解出来るのではと思うほどです。 子役の2人も含めて俳優陣の演技は「役者魂」の一言に尽きますが、特に女優「田中裕子」の健在振りには脱帽でした。そして個人的には是枝監督の映画の素晴らしさは見終わった後に「じわっ~と体全体に幸せがこみ上げてくる」事かなと思っています。 『追記』 先週末に未だ長野県諏訪に帰省中のA氏が映画に登場した「平湯温泉」の写真を送ってくれました。あまりに昭和レトロで驚きですが、映画でどのシーンに使われたのか覚えていないのが残念です。
2023.06.26
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先週放送の朝ドラ「らんまん」の中で田中哲司さん演じる徳永助教授の株がぐんと上がるシーンがあって上手な脚本だなぁと感心しきりでした。 夕顔の邸を訪れる「光源氏」 ネットの画像から 小学校中退の万太郎に嫌味を言ったり冷たい態度を取っていた徳永助教授が田邊教授の万太郎の会報誌発行のための努力に対して冷徹な言葉を聞いた後、万太郎への同情を抑えられず大学の庭に咲く朝顔と昼顔を眺めていた万太郎に「朝顔、昼顔、夕顔で種類が違うのはどーれだ?」と話しかけます。万太郎が「夕顔です」と正解を言うと「自分は文学が好きで源氏物語の登場人物では夕顔が好き💓」と初めて万太郎に素顔を見せ自分の事を話します。 源氏物語を彩る女性達の中で「夕顔が好き」というのは私には意外で、それは夕顔は光源氏に愛されながらも「六条御息所」に嫉妬から呪い殺されてしまった・・というちょっと暗くて儚すぎるイメージがずっとあるからです。 日本にいた時に田辺聖子著「新源氏物語」と大和和紀氏の漫画「あさきゆめみし」を読みましたが、記憶が薄れているのでウィキペデイアで夕顔を見てみると、光源氏の従妹であり友人、そして最初の正妻「葵の上」の兄である「頭中将」の側室で「玉鬘」という子供をもうけていました。その美しさから正妻の嫉妬を買い、頭中将の前から姿を消しひっそりと夕顔が咲き乱れる邸で暮らしている所を光源氏に見初められ逢瀬を重ねますが、今度は六条御息所の嫉妬で短い生涯を閉じます。ウィキペデイアの解説では夕顔を「佳人薄命を絵に描いたような女性」と締めくくっています。 徳永助教授はこういう女性がタイプなんだぁと、何だか普段は見せない「繊細な心」を垣間見たようで数分のシーンでいきなりかなりの好人物に!田邊教授の冷徹さを見せるシーンとの相乗効果も相まって、やっぱり上手な脚本だなぁと・・。明日からの寿恵子との結婚への準備や果たして竹雄の恋の行方は?と展開がとても楽しみです。 余談ですが、来年のNHK大河「光る君へ」は源氏物語の作者「紫式部」の生涯なので楽しみにしていますが、源氏物語に登場する女性達のエピソードは語られることはあるのかなぁと・・。因みに紫式部は「空蝉」という女性に自分を投影させているというのを読んだ事があります。光源氏に強く魅かれ言い寄られながらも上手にそれをかわす「超・理性的」な女性。やっぱり徳永助教授はこんな女性はあまりタイプではないんだなぁと、ちょっと嬉しい気持ちです。
2023.06.18
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今日のNHK「あさイチ プレミアムトーク」はお待ちかね「竹雄(竹様)」演じる「志尊淳」さんで、MCの大吉さんも「竹雄人気はストップ高!」とコメントしていました。 トークが始まってすぐ紹介された志尊淳さんが描いた万太郎の肖像画は竹雄のレストラン勤務が決まった日に万太郎が東京大学に出入りを許され、お互いの朗報の報告の時に万太郎が見せた「どや顔」を描いたらしく、神木隆之介さんが描いた竹雄の肖像画に勝るとも劣らない不気味さもありますが、神木さんは「特徴を良くとらえほくろまで描いてくれている」と大満足の様子でした。 続けて神木さんから「実は志尊淳君は英語が凄い上手で万太郎の英語も教えてもらっていた。いずれハリウッド進出でしょうかね・笑」と初情報もあり番組で英語の読みの披露がありましたが、子供時代のオーストラリア人との交流から英語好きが始まったようでしっかりと独学で勉強を続けているのだなぁと感心しきりでした。 番組では「体の半分が脚(万太郎は半分以上とアドリブの台詞で対応)」の台詞が話題になったモデルとしての志尊淳さんの素敵なジーンズ姿の披露や、心筋炎という病気のため1年間辛い生活を余儀なくされた事、今は自分の体重と同じくらいのバーベルを上げられるほど完全回復している事などにも触れていました。以前にルックスとはちょっと違う凄い「男気」のある俳優さんというのを聞いていましたが、話しぶりやとことん追求する姿など「男気」の姿が今日は前面に出ていた気がします。そして番組に寄せられたイラストやメッセージが小さい子供達から90代の女性からも届いていて「らんまん」の中で志尊淳さん演じる竹雄の存在がどんなに大きなものであるかをしみじみ思いました。「竹雄の恋は?」の質問に「僕とはちょっと違いますね・・」の答えに今後の展開が益々楽しみです。一日でも長く出演して欲しいです!
2023.06.16
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朝ドラ「らんまん」で時代の先駆けとなる「石板印刷」の習得のため「大畑印刷所」で修行する万太郎に影響を与える人物として浮世絵師「歌川国芳(1798-1861)」の元で彫師をしていた経験とその腕で大畑社長に引き抜かれた「岩下さん」が登場しています。思い出したのが2021年8月開催の「ACM(アジア文明博物館)」の「Life in 江戸 浮世絵展」で、その時撮った写真を見てみると1枚だけ国芳の浮世絵がありました。 い「池の金魚とねこ」 1851年頃 解説には猫を抱いている左の女性は金魚に魅了されていると書かれ、ドラマの中で岩下さんが「猫」だけは国芳に誉められたという台詞を思い出しました。 「当世好物八契 里見八犬伝」1823年頃 そして「寿恵子」が愛読する「滝沢馬琴(1767-1848)の「南総里見八犬伝」の本も描かれた「渓斎英泉(1791-1848)の浮世絵もありました。解説には英泉がこの本のイラストを描いていてその宣伝のために左上に本を描いたとあります。 ウィキペデイアの滝沢馬琴を見ると「ほとんど原稿料のみで生計を営むことが出来た日本で最初の著述家」とあり、寿恵子が「滝沢先生、天才!」と叫ぶ気持ちがやっと分かりました。私自身は「南総~」のタイトルは知っていても内容はぼんやりで「八犬」とあるので「犬も活躍したのかな?」と思っていましたが💦内容をざっとネットで読んでみると「犬」が苗字につく8人の若き剣士が仁・義・礼等の文字のある玉をそれぞれ持ち「牡丹」の形の痣がある・・というところでやっとドラマで寿恵子のために万太郎が牡丹を描いた理由も理解出来ました。物語のテーマは「一切の物に親しみ情け深くあること、愛情を及ぼす事」だそうで「らんまん」の根底のテーマに深く繋がっているのかもしれません。 ドラマ「南総~」で検索すると映画化もされていますが、近々では2006年の滝沢秀明さん(犬塚役)と仲間由紀恵さん(里見家の伏姫役)が主人公の「里見八犬伝」が出てきました。TBS開局50周年記念のスペシャルドラマで配役を見るとそうそうたる役者さん達が登場しています。機会があれば是非見てみたいドラマで、これを見て「らんまん」の理解(寿恵子への理解)がもっと深まるのかなぁと思ったりします。
2023.06.10
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「上岡龍太郎」さんの訃報が昨日流れてやはりすぐ思い出すのは初代局長を務めた「探偵!ナイトスクープ(1988年開始)」で2000年まで局長を務め、2代目秘書で共演した岡部まりさんが「ナイトスクープを辞められる時も惜しむ我々を笑い飛ばしながら軽やかに去っていかれた局長は、永遠にカッコ良い局長のまま私の中で生き続けることでしょう」とお悔やみの言葉を記しています。 「探偵!~」は来星前は楽しみに見ていた番組ですが、何故か1番記憶に残っているのは2つの県の微妙な県境を確認する回で人によっては「そんなんどっちでもええやん?」という事をかなりのユーモアを交えながらとことん探査しようという番組に私は結構嵌っていました。 改めて番組を検索すると所謂「神回」は1990年1月の「アホとバカの境界線」だったようで、リアルタイムで見ていなかったのは本当に残念です。発端は大阪生まれのサラリーマンの男性が東京出身の妻と言い争う時に自分は「アホ」妻は「バカ」と言い、お互い使い慣れない言葉に傷つき「東京と大阪との間のバカとアホの境界線を調べて欲しい」という依頼で、探査中に名古屋で「タワケ」が出現というのにも思わず吹いてしまいます(時代劇でも良く聞く言葉です) この回の反響が大きく1年以上をかけて「分布図」を完成させ、同年民間の放送連盟の「テレビ娯楽部最優秀賞」を受賞し、おまけに1996年には文庫本出版となりこれは方言を扱った本としては有名な柳田邦夫著「蝸牛考」以来の文庫化のようで、機会があれば是非読みたい1冊です。 そして「お別れの会も辞退されていた」上岡龍太郎さんのご冥福をお祈りします。 話は変わって「探偵!~」で思い出した番組はちょっとシリアスな歴史エンターテイメント番組「タイム スクープハンター((2009年-2014)」で現在朝ドラ「らんまん」で田邊教授を演じている「要潤」さんが未来から過去にワープしたジャーナリスト役としてカッコ良く歴史に埋もれたような小さな出来事の謎を解明していくという番組でした。いくつも印象に残る回がある中で江戸から明治時代になって旧暦から新暦に替わったために年末の消えてしまった数日間によって起こった実際の被害や髷が結えないほど薄毛に悩んだ武士達への苦肉の策や武士の間で一時流行した現在のマラソンのようなイベント等など・・斬新な着眼点でまた復活して欲しい番組です。
2023.06.03
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朝ドラ好きで現在放送中の「らんまん」にかなり嵌っているK子さんと「らんまんについて大いに語りましょう」という事で昨日高知の「司牡丹 純米酒」と「かつお角煮」持参でお宅にお邪魔しました。 万太郎の実家の酒蔵「峰屋」のモデルを以前に調べて日記に書きましたが、実在した屋号は「岸屋」でドラマの中で竹雄が「峰屋は若の財布じゃない」と諭したものの結局峰屋のお金を植物研究のために湯水のように使ってしまった事も原因の1つとなり経営が傾き同じ佐川町で酒造りをしていた「司牡丹(1603年創業 屋号は黒金屋)」に譲られることになります。 江戸時代から明治時代にかけて高知県では200軒以上の酒蔵があったようですが、大の酒好きの15代藩主「山内容堂」は京都や灘などの辛口のお酒ばかり飲み、土佐のお酒は飲まなかったというエピソードがあるそうです。 山内容堂が土佐のお酒を好まなかった理由の1つに精米技術の遅れがあったようで、例えば灘では人力ではなく水車精米を導入して精米率を上げることでアルコール度数を上げ辛口に仕上げていたのが、土佐のお酒は甘口のお酒が主流であった事を挙げています。 余談ですが大河「龍馬伝」で山内容堂を演じた「近藤正臣」さんが全くの「下戸」である事を大河が終わった後のトーク番組で知りました。今でも酔ったシーンの迫力が記憶に残っていて役者魂を感じます。 そして今朝の朝ドラは万太郎の同僚から「今、酒造りは大変な事に・・・」と不安を煽るシーンで終わってしまいましたが、どのような状況なのか明日の回が楽しみです。明治時代になって酒造りが大変になったのはそれまでお殿様のために造ってきた酒造りから免許制度がなくなり一気に新規参入者が増えて競争が激しくなった事もあるようです。 「半分青い」ではゲイであだ名が「ボクテ」の志尊淳さん。 シンガポールで初めて飲んだ「司牡丹」ですが、思った以上に辛口でこれだったら山内容堂も大いに気に入ったのではと・・。因みにK子さんの「押し」は竹雄を演じる「志尊淳」さんで、2018年放送の「半分青い」の話にも花が咲きました。そして今朝の「あさイチ」の特集は「朝ドラ主題歌」で改めて力作揃いに唸りました。その中でもゲストの一押しは「半分青い」の星野源さんの「アイデア」でした。1番、2番、3番と曲の感じがかなり違うという事で、そう言えば朝ドラで流れる主題歌は1番だけというのに今日初めて気が付きました。5月30日『追記」今日の放送で明治政府の資金源のため酒蔵の税金負担が増えたと説明があり(お酒を造った段階で支払う新たに設けられた造石税も)「酒造りは今、大変な事に・・」の理由が明らかになりましたが、いつの時代も・・とちょっと憤慨です。
2023.05.29
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今週のNHK「うたコン」で「東京ブギウギ」を熱唱した夏木マリさんの姿に年齢を重ねる毎にカッコ良さが増していると魅了されました。番組では2021年放送の朝ドラ「おかえりモネ」で夏木マリさん演じたサヤカさんのシーンが流れ、私は特にモネに「ゆっくりでいいんだよ」という励ましの言葉と共に「ヒバの木がヒノキに憧れて明日はヒノキになろうと・・それでアスナロという樹の名前が付いた」と説明する箇所が印象に残っています。 笠木シヅ子さんが1947年に歌って大ヒットした東京ブギウギは敗戦からたった2年後とは思えないほどの明るいテンポの曲で傷ついた人達がどれだけこの曲から元気や救いの気持ちをもらったかと想像すると音楽の力の偉大さを感じます。 歌を聞いてすぐ思い出したのは今年後期の朝ドラ「ブギウギ」で笠木シヅ子さん(1914-1985)の人生を描いた作品で主演が水谷豊さんと伊藤蘭さん(元キャンデーズ)を両親に持つ「趣里」さんである事は知っていましたが、ウィキペデイアで笠木シヅ子さんの人生を見ると香川県生まれで実の母親がお願いして母乳を分けてもらっていた大阪在住の米屋の奥さんの養女になり、後年になるまでその事実を知らなかったとありました。ある事がきっかけとなって違う人生を歩んだのかと思うと感慨深いです。趣里さんも高校生までクラシックバレー一筋だったのが脚の怪我でお医者さんから「もう前のようには踊れない」と言われ女優への道へ進む事になったとネットの情報で知りました。若くして大きな挫折を経験している趣里さんの熱演に大いに期待です。 ところでブギウギって何だろうと調べてみるとちょうど笠木シヅ子さんが生まれた時代にアメリカで発展したポピュラー音楽のリズム「Boogie Woogie」の事でした。この軽快なリズムに「ウキウキ」「ズキズキ」「ワクワク」「メロディ」とカタカナ4文字の言葉がテンポよく繰り返され「ブギを踊れば世界は一つ」という歌詞がこの時代を考えると胸に詰まるものがあります。 現在放送中の「らんまん」も毎日とても楽しみにしていて、特に今までほとんど目が行くことがなかった通りに咲いている花々をじっくり見たり写真に撮ったりとドラマの効果の大きさを実感しています。 近所の通りに咲いている花々の一例です。実際に見るよりも写真に撮って見ると色が一層鮮やかで癒されるというより「ドーパミン」が出るという感じです。
2023.05.25
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朝ドラ「らんまん」は今週から舞台は東京になり、郷里の学友「佑一郎」に「東京は気を付けて」とアドバイスを受けながら早速リヤカーにくくり付けていたトランクを2人の後をつけていた「倉木(徳川慶喜を守るため結成された彰義隊の生き残りという設定)」に盗まれてしまいます。昨日の放送でそのトランクだけを質屋に持ち込んだ倉木の妻が「50銭でいいから・・」と質屋の主人に言った時、50銭って現在のお金でいくら?と思いました。 そして今朝の放送で倉木が燃やそうとするトランクに入れていた植物の標本にお金を出せと迫られ竹雄が「30??」と驚くと万太郎は「100出そう」と腹を決めて答えます。一瞬「両?」と思いましたが万太郎が東京に出たのは22歳の明治17年で、明治4年に既に「新貨条例」が公布され両や文に替わり「円・銭・厘」という単位になっています(換算に便利なように1両=1円」) 調べると1円の値段は当初は現在の2万円ほどだったようなので、質屋での50銭は1万円、万太郎は「自分の命」とまで言った標本に2百万円を払うと啖呵を切り(実際にはその後の展開で払わずに済みそうですが)「金が先」「人質(標本)が先」と倉木との目力対決のシーンは竹雄の言う「ダメワカ」の万太郎の姿から一変していました。 余談ですが、何故「円」という単位が使われるようになったのかは資料が焼失していて理由が分からないそうです。両から円へにも何か大きな物語がありそうです。 そして今日のNHKプレミアムで「英雄たちの選択 牧野富太郎 苦難突破のオタク魂」で牧野富太郎氏の人生が紹介されるようです。改めてウイキペディアで人生を見て見ると自分を「植物の精」と自負し、上京から4年後に自費出版で「日本植物誌図篇」を発行するバイタリティーには驚きですが、やはりその研究費のため実家(酒蔵岸屋)のお金を湯水のように使い結局は経営が難しくなったという経緯もあるようでやっぱりそんな「ダメワカ」の一面もドラマを通して見られればと思います。 「コホロギラン」土佐横倉山産 牧野富太郎氏写生 近所を散歩中に見つけた赤い花 らんまんのお陰で近所に咲いている花にもかなり目が行くようになりました。右の赤い花は風が吹くとフワフワと揺れ、コホロギランは見たことがないけれどちょっと似ているかなぁと・・。『追記』結局今日11日の放送で100円払いました。竹雄曰く「峰屋のお金はワカの財布じゃない」を万太郎は呪文のように唱えさせられていましたが「馬の耳に念仏」になってしまったのだなぁと・・。
2023.05.10
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昨日の放送で自由民権運動を先導する「早川逸馬」の演説会に参加中に警官(憲兵?)に捕まり収監された万太郎の釈放と引き取りに出向いた松坂慶子さん演じる祖母「タキ」の圧巻の演技がネット上でも話題になっています。万太郎を「ぼんくら」扱いする警官に「よく調査もせずそのぼんくらを逮捕するとはおぬし達の眼力も大したものではないな」と啖呵を切る姿には私も触れ伏したい気持ちになりました。 松坂慶子さんと言えば5年前の朝ドラ「まんぷく」で主人公「福子」の母「鈴」を演じたのが未だ印象に残っています。事あるごとに発する決め台詞「私は武士の娘」で威厳を示し、挙句の果てには娘婿の「萬平」に「武士は武士でも我が家系は源氏の血を引く・・」とちょっと話を盛ったところで万平さん演じる長谷川博己さんが「素の苦笑い」を浮かべた場面は私にとっての名シーンです。「まんぷく」ではちょっとコミカルな面もある母、そして「らんまん」では「女の一念岩をも通す(良い意味で)」のような筋がぴぃーんと張ったような凜とした祖母の姿と台詞は名シーンとして長く残りそうです。 「花ウチ飲み純米酒」司牡丹 720ml 38.5ドル 14度以上15度未満 精米歩合70% ところでお酒好きの私としては万太郎の生家の酒蔵「峰屋」が気になって調べてみると、岸屋という屋号で「菊の露」という銘柄が有名だった実在の酒蔵でした。ただ元々高知県は温暖な気候が災いして酒造りには厳しい環境だったそうで、牧野富太郎博士の生家「岸屋」は経営が厳しくなり、明治時代の中頃には現在の「司牡丹」の竹村社長の曽祖父源十郎氏が譲り受けているようです。 高知のお酒と言えば「土佐鶴」がすぐ浮かびますが、有名な「司牡丹」が高知のお酒というのは勉強不足で知らなかったので、早速日本酒の品揃えがシンガポールでは一番多い「明治屋」に行ってみると一種類だけ売られていました。 ラベルには製造者の住所に「高知県高岡郡佐川町」としっかり明記されていて、今回のドラマで坂本龍馬が脱藩した時に通った場所の一つが佐川町と知ったので何だか嬉しくなりました。シンガポールは酒税が高いので720mlで3800円とは高価なお酒ですが、鰹のたたきでも用意して朝ドラに思いを馳せながら飲んでみたいものです。 余談ですが「らんまん」のお陰で通りを歩いていて今まであまり気にしなかった花にも目がいくようになり「この花の名前は?」とか「写真に撮ろうかな?」という気持ちになって改めて植物の偉大な力をもっと知りたいという気持ちになっています。
2023.05.04
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朝ドラ「らんまん」に最初は花の名付け親として「Siebold(シーボルト)」のサインが登場し、今週は宇崎竜童さん演じる「中濱万次郎」から万太郎にシーボルトの「日本植物誌」が手渡され、シーボルトの実際の登場はないものの(明治維新の2年前に亡くなっています)興味深いシーンでした。この本にはシーボルトが描いた全点150点が収録されているそうです。 シーボルトと言えば日本の鎖国時代に長崎に滞在したドイツ人医師で、「幕府禁制」の日本地図(伊能図)の写しを入手して自国に持ち出そうとした罪で国外追放(シーボルト事件 1828年)になったというのが一番有名な話だと思います。 昨年の日記にフランス人画家マネの「バルコニー(1868-1869)」という絵について書くために「オルセー美術館ガイド」を読み返すと絵の左下にある「紫陽花」についての記載があり、検索して更に調べるとシーボルトが「紫陽花属14種」をオランダに持ち帰り、その後ヨーロッパの「紫陽花ブーム」の火付け役になった事を知りました。日本の花をヨーロッパに伝えた最初の人だそうです。日本通でも知られたようで植物だけでなく、北斎を含む浮世絵も追放時に6点持ち帰っています(北斎作と判明したのは2016年)「バルコニー」マネオルセー美術館蔵 シーボルト事件から40年後に描かれた「紫陽花」 シーボルトはなかなか興味深い人物で「日本地図持ち出し事件」では関わった武士が何人か死罪になっているのに、国外追放処分の30年後に帰国後に生まれた子「アレキサンダー」と再来日が許されています。それだけ日本愛が強かったのかとも思いますが、アレキサンダーは類まれな語学力の持ち主だったようで1867年のパリ万博では慶喜の名代として参加した「徳川昭武」や「渋沢栄一」の通訳を務めたり、明治政府の下でその才能を買われ40年間「お雇い外国人」として雇用されたそうです。残念ながら大河ドラマ「青天を衝け」では登場していなかったと思いますが、もし万太郎とアレキサンダーが出会うシーンがあったらと想像してしまいます。 地図持ち出し事件は兎も角として、日本を深く愛したシーボルトが残した日本植物誌を万太郎が見て「自分の方がもっと日本の植物を広く世界に広める素質と能力がある」と確信するシーンに何か植物を愛する者同士の深い繋がりも感じました。
2023.04.29
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先週のNHK「歴史探偵」は坂本龍馬の「龍馬の本当のスゴさとは」を3つのテーマを基に今までの龍馬像や歴史を少し覆すような内容でした。先日の日記で1つ目のテーマ「薩長同盟と寺田屋事件」を書いたので今日は2つ目のテーマ「いろは丸事件」です。 いろは丸事件については龍馬の商船と紀州藩の藩船の衝突事故が瀬戸内海上であり紀州藩から多額の賠償金を得たという事ぐらいしか知りませんでした。 左の小さな船が龍馬の商船 左下から上がっています。 番組の中では紀州藩と龍馬の主張が航海図を基に説明があり、船の先端の左右にある赤と緑のランプのうち相手側の赤のランプを先に見た方が衝突を避けるよう進路を変えるというルールがあったようで、紀州藩の主張では左下から進んで来た龍馬の船が進路を変更する義務があったという主張です。左上から下がっています。 一方、龍馬の主張は左上から進んでいるので赤のランプを先に見たのは紀州藩という事になります。これについては航海日誌を検証した結果後に紀州藩の主張が正しい事が立証されているようです。 そして紀州藩からの賠償金7万両(現代のお金で約30億円)の内訳として龍馬が船に積んでいた400挺の「ミニエー銃(フランス陸軍が開発)」の損失がその半分を占めているそうですが、実は銃は船に積んでいなかった事が実証されているようです(穏やかな瀬戸内海の海底からも未だ発見されず) 更に、賠償金の支払いを渋る紀州藩にとどめを刺すように龍馬がよさこい節に合わせて作った紀州藩を揶揄する歌を長崎で広め世論をしっかり味方に付け「金勘定に疎い武士」を逆手に取るように賠償金の支払いさせたようです(龍馬の実家は豪商で武士に多額のお金を貸していた実体験を生かして)『船を沈めたその償いは、金を盗らずに国を盗る♪よさこい よさこい♪国を盗って、蜜柑を食らう♪よさこい よさこい♪晩に来い♪(いろは丸を沈めた賠償金を紀州藩が払わないのなら、戦さをする) 白を黒と言い含め、無い物を有ると良い、現代のSNS以上の情報網で世論を味方に付けるその「策士振り」に龍馬の今までのイメージが崩れるという事は私には全く無く、嘘はいけないという事は百も承知でこれぐらいの交渉術を持つ策士が1人でも現代の日本にいたらいくつか解決出来る難問があるのではと思わされます。 因みに一昨年シンガポールで開催された「Life in EDO 浮世絵展」で江戸時代のお金(両)が現在の円でいくらぐらい?という展示もあって見直してみると馬一頭と刀一鞘が同じ25両(165万円)なので7万両という金額がいかに凄いものであるか実感します(注:馬と刀の円への換算だと7万両は46億円になります)
2023.04.25
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今週のNHK「歴史探偵」は「幕末のヒーロー・龍馬の本当のスゴさとは!?」で「薩長同盟」「大政奉還」「いろは丸衝突事故」の3つをテーマに「策士」として暗躍した龍馬に焦点を当てていました。舞台は「脱藩の道」がある佐川町 すぐ思い出すのは朝ドラ「らんまん」で「天狗」と言う名前でディーン・フジオカさん演じる「龍馬」が土佐に現れたシーンで、NHK高知放送局のホームぺージを見ると万太郎と偶然出会った慶応3年(1867年)3月は龍馬は下関にいて脱藩後に土佐に戻った史実はないとあります。確かにドラマの中では龍馬の同志が「何やりゆうがですか?下関におることになっちゅうがですき」と軽はずみな行動を警告しています。 そしてドラマの中、2人が土佐で出会うという場面を造り出したのは植物学者「槙野富太郎」氏が龍馬の親族であり自由民権運動の弁士達と深く長い交流があり、彼らの影響もあって龍馬に憧れや敬愛の念を抱いていたからと説明があります。 「歴史探偵」ではその架空の出会いの1年前の1866年1月に結ばれた「薩長同盟」の通説(1月21日締結)を少し覆すものでした。理由としては前日の20日に長州側の木戸孝允の送別会(締結の祝いのように)が龍馬や薩摩側の西郷隆盛、小松帯刀等と催され、その翌日に木戸孝允は大阪に発っている事を挙げています。そのため残された日記から締結は1月18日だったのではという新説ですが、その日は龍馬が未だ大阪にいたため同席は無かったのではという推論です。ただどちらにしても同盟の下地を作ったり証人となった事は間違いのない事実です。 そして歴史好きとして興味を惹かれたのは締結から数日後の1月23日に伏見奉行が龍馬達を襲った「寺田屋事件」です。龍馬も酷い傷を負って追手から逃れる様子を小説で詠んだ事がありますが、その寺田屋事件は龍馬が自分達を襲わせる策士としての一面ではというのが番組の推測です。元々幕府から目を付けられていた龍馬が定宿にしていた寺田屋を敢えて宿泊先に選んだ事と薩長同盟締結に関する書類をあっさりと伏見奉行に奪われ公の物となっている事です。番組では特に薩摩藩の中で長州と手を組む事に異論を唱える人達がいた中で、薩摩藩に「長州に何かあったら薩摩を助ける」という決まり事を示し、また幕府に対しても敵対していた2大勢力が手を組んだと知らせる事に大きな意味があったのではという説明に寺田屋事件に関する私のモヤモヤはちょっと解消された気がします。 これが真実だとしたら命を懸けて・・・とまた龍馬に心酔してしまいそうですが、薩長同盟や大政奉還に策士として深く関わっていても「現場にいなかった」と言うだけで学校の教科書から坂本龍馬の名前が消えてしまう可能性も・・と番組でコメントがあり龍馬ファンとしては永遠に教科書に名前を連ねて欲しいと切に願います。
2023.04.21
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今週のNHK「うたコン」に故尾崎豊さん(1965-1992)の長男「尾崎裕哉(1989-)」さんが初出場して「I Love You」のカバー曲を披露しました。番組内で裕哉さんが赤ちゃんの時の写真も紹介され「尾崎豊のように歌いたくて歌手になった」という言葉に「じわっ」となりました。 「I Love You」はアルバム「17歳の地図」に初収録されたのが1983年でシングル盤は1991年にリリースされています。尾崎豊さんが亡くなった後も何度も耳にし強く記憶に残る歌なので、裕哉さんの最初の歌声だけで私には「お父さんの歌唱を超えているのでは・・?」という印象でした。その後YouTubeでオリジナルを聴いてみましたが、尾崎豊さんはもっと甘い声であっさりと感情を押さえ気味に歌っているようにも思えました。 改めて尾崎豊さんの人生を検索してみると青山学院高等学校時代に「15の夜」でデビュー、同級生とのお酒に絡む問題などもあり結局は中退を決意した後、現在でも「若者のカリスマ」と呼ばれる存在になるまでの苦悩や挫折などが歌詞とオーバーラップし「人生が歌そのもの」という感じがします。 検索した記事には亡くなった4月25日の5日後に行われた葬儀・追悼式の参列者は4万人近くに上り、その規模は美空ひばり、吉田茂に匹敵するものだったとあり今更ながらに特に当時の若者に与えた影響や精神的支えになったその存在感に驚きます。死因については覚せい剤使用に絡む「肺水腫(極度の飲酒に因る)」というのが通説らしく、また遺書が残されていた事も書かれていました。尾崎豊さんの妻から「長男の裕哉が物心つくまで公表しないで欲しい」という要請もあったとあり、裕哉さんが歌手になりたいと思ったきっかけがその遺書にもあったのかなぁと想像したりします。 今回の「うたコン」初出場で「I Love You」のカバーは2016年に始めた事を知りました。裕哉さんには「昭和の名曲」から「令和の名曲 I Love You」として長く長く歌い続けて欲しいなぁと思います。
2023.04.20
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ディーン・フジオカさん演じる「天狗(坂本龍馬)」は登場が僅か2回でしたが強い印象を残す名演技と名台詞でした。そして幕末、現在の土佐清水市から乗り組んでいた漁船が難破しアメリカの捕鯨船に助けられ日本人として初めてアメリカに渡った中濱万次郎(当時14歳 捕鯨船ジョン・ハウランド号からジョン・マンと呼ばれる)が「らんまん」で藩校「教授館」の教授として登場するという記事を見て嬉しくなりました。 ジョン・万次郎(1827-1898) 何故嬉しくなったかと言うと百田尚樹著「日本国紀 上」の最後の章「幕末」の締めにジョン・万次郎の事が6ページに渡って書かれていて、その最後が「万次郎(ホイットフィールド家の養子になっている)の子孫である中濱家とホイットフィールド家の子孫の間では今でも交流が続いており、土佐清水市とマサチューセッツ州のフェアヘイブン市は姉妹都市の関係になっています」と締めくくられ、長い心の交流の歴史に感動した事にもあります。 寺子屋に通う事も出来ないほど貧しい家に育ち読み書きは一切出来なかった万次郎のアメリカ滞在は僅か9年、元々「知の力」が備わっていた人物だったためか学校では数学・測量・航海術・造船を学び主席で卒業しています。日本への帰国が許された後は薩摩藩の庇護を受けたり、江戸幕府から旗本の身分を与えられたり(スパイ容疑が浮かび日米修好通商条約の席には結局付けず)、幕末の偉人勝海舟や坂本龍馬等にも大いに影響を与えることになります。そして1860年には「遣米使節団」の一員として咸臨丸に乗り込んでいますが、明治の時代になり政府が彼のアメリカと対等に対峙出来る様々な能力を封印して東京大学の英語教授という役職に留めた事がその後の日本にとって大きな誤りだったのかとも思います。 中学校の英語の教科書にも簡単にジョン・万次郎の人生が載っていた事はしっかり記憶していますが、それだけでは語り切れない数々の彼の偉業をもっと知りたく、まずは「らんまん」でどのように描かれるのかとても楽しみです。
2023.04.10
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今日、朝ドラ「らんまん」がスタートしました。主人公のモデルとなる日本植物学の父「牧野富太郎」氏を私は全く知らなかったので、ウィキペディアでその人生を見てみると1862年高知市生まれでした。1862年と言えば坂本龍馬が京都の「近江屋」で暗殺される5年前です。裕福な商家に生まれたというのも坂本龍馬と重なり土佐弁の「〇〇き」を聞くと、2010年の大河ドラマ「龍馬伝」を懐かしく思い出します。土佐藩ではお金で武士の身分を買う事が出来苗字帯刀を許されるも坂本家は武士としては「下士」という一番格下で「上士」との厳しい身分の差の違いをドラマを通して知りました。 牧野富太郎氏についてのネットの記事には「当時の小学校中退ながら20代で東京大学の植物学教室に出入りを許され、1500種を超える植物に学名を付け最終的には東京大学で植物学を教えるに至った」とあります。買い集めた植物の蔵書は4万5千冊とも言われているそうで、当時の苦しい生活の中でその金銭感覚は正に「天真爛漫」だったようで、半年間の牧野氏の人生がどう花開き、満開期を迎えて行くのか楽しみです🍃 ところで「まんさくの花」に代表されるように学名を付けた植物は「花」が咲く物だけだったのか興味深いです。というのは前から日記に書こうと思っていた「再び我が家のベランダに飛んできた植物の種」2種の葉が開き「これは一体何でしょう?」と気になっていたからです。 今朝の様子 カボチャの種を鉢に植えて花が咲いた1月頃に手前の小さい鉢に茶色の葉っぱが出現し(徐々に深い緑色になります)現在は葉が4層に増え4番目の葉っぱはまだ茶色です。 右の観葉植物の成長はかなり早いです。 こちらも1月に発芽した葉っぱで我が家の見守り猫に番をさせていますが、本当にちょっとずつ丈が伸びています。葉は柔らかく花が咲いてくれれればと願っています。 我が家のベランダに種が飛んで来た始まりは昨年5月のミニトマトで、サボテンのバニーカクタスの鉢から育ちました。そして今そのサボテンの鉢には今度はシダ植物らしいものが育っています。知人曰く「ベランダに太陽の光が強く当たっているので種も飛んでくるのでしょう・・」この真偽は良く分かりませんが、牧野先生に「これは〇〇ですよ🍃」と優しく説明してもらいたい気分です。 2つだけ実がなりました。 Welcome効果かなぁ・・。
2023.04.03
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昨日最終回を迎えた朝ドラ「舞い上がれ」は舞台を2027年に移し、未来の夢ある社会に向けて空飛ぶクルマ「かささぎ」が無事パイロットを務める舞ちゃんによって目的地に到着までが描かれました。今までの朝ドラ以上に「人との繋がりの大切さ」「夢を持ち向かい風にも負けない気持ちを持つ事の意味」等、学びや刺激がたくさんありました。 「空飛ぶクルマ」に名付けられた「カササギ」と言う鳥が中国の伝説に基づいた「七夕に織姫と彦星が天の川で会うために翼を広げて橋となった鳥」というのを初めて知りました。 そして最終回に相応しく舞ちゃんが今まで関わった人達が次々に登場し、柏木学生(結婚指輪がなく独身であることに何故かホッと)と舞ちゃんのお兄さんの悠人君が子供の誕生ですっかり穏やかな表情で心の成長を伺わせる姿にはほっこりし、回想シーンながら鬼の大河内教官の姿もありました。 今朝のネットの記事に脚本家の桑原亮子氏が「10時間泣きながら舞ちゃんのお父さんの浩太さんが亡くなるシーンの脚本を書きました」とあり、向かい風に負けないでパイロットを目指していた舞ちゃんが亡くなったお父さんの工場を母親と一緒に継ぐ事から物語が大きく展開、まさかの父娘の夢「飛行機に自社の部品を乗せる&パイロットになる」に着地するという脚本には脱帽で、この物語の展開とそこから元気や改めて夢を持つ事の大切さを教えてくれた「舞い上がれ」に感謝の気持ちで一杯です。 今年の春の高校野球の入場行進曲にBack Numberの「アイラブユー」が採用されて、昨日の準決勝の合間にもこの曲が流れ朝ドラを思い出しては何度もうるっとなり、ロスは続くと思いますが今日から4月で心機一転、来週月曜スタートの「らんまん」にも大いに期待します。
2023.04.01
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明日が最終回の朝ドラ「舞い上がれ」でパリから貴司君が無事戻って来て家族と一緒の姿に本当にほっとしました。そしてパリにいる間に書いた随筆集はどんな形で出版されるのかなと思っていたら、今朝のネットの記事に「舞い上がれ」で詠まれた短歌や詩などを収録した詩歌集「トビウオが飛ぶとき」がKADOKAWAから5月29日に発売とあり何だか嬉しくなりました。 内容は貴司君の歌集「デラシネの日々」と「連星」から選び抜かれた40首、貴司君に憧れた女流歌人秋月史子や又吉さん演じる八木のおっちゃん、そしてリュ―北條の書き下ろし短歌も掲載され、舞い上がれの非公式応援歌人の俵万智さんが解説を担当という興味深い一冊のようです。 ドラマでは八木のおっちゃんが語る「詩を生み出す時の辛さ」のような物が切々と伝わり、学生時代に高校の同級生男子から「自分のお気に入りの詩」をいくつか教えて貰った事を最近になって思い出していました。 その一つ詩人「吉野弘」の「I was born」という結構長い詩です。『確か 英語を習い始めて間もない頃だ。或る夏の宵、父と一緒に寺の境内を歩いてゆくと、青い夕闇に奥から浮き出るように、白い女がこちらへやってくる。物憂げに、ゆっくりと。 女は身重らしかった。父に気兼ねをしながらも僕は女の腹から眼を離さなかった。頭を下にした胎児の柔軟なうごめきを腹のあたりに連想し、それがやがて世に生まれる出ることの不思議に打たれていた。 女はゆき過ぎた。 少年の思いは飛躍しやすい。その時僕は<生まれる>ということがまさしく<受身>である訳をふと了解した。僕は興奮して父に話しかけた。 ・・やっぱり I was bornなんだね・・。父は怪訝そうに僕の顔をのぞきこんだ。僕は繰り返した。・・I was bornさ。受身形だよ。正しく言うと人間は生まれさせられるんだ。自分の意思ではないんだね・・。 その時どんな驚きで父は息子の言葉を聞いたか。僕の表情が単に無邪気として父の顔にうつり得たか。それを察するには僕はまだ余りに幼かった。僕にとってはこの事は文法上の単純な発見に過ぎなかったのだから。 父は無言で暫く歩いた後、思いがけない話をした。・・蜉蝣という虫はね。生まれてから二、三日で死ぬんだそうだが、それなら一体何のために世の中へ出てくるのかとそんな事がひどく気になった頃があってね・・ 僕は父を見た。父は続けた。・・友人にその話をしたら或る日これが蜉蝣の雌だといって拡大鏡で見せてくれた。説明によると口は全く退化して食物を摂るに適しない。胃の腑を覗いても入っているのは空気ばかり。見るとその通りなんだ。ところが卵だけは腹の中にぎっしりと充満していてほっそりした胸の方にまで及んでいる。それは目まぐるしく繰り返される生き死にの悲しみが喉もとまでこみあげているように見えるのだ。寂しい光の粒々だったね。私が友人の方を振り向いて<卵>というと彼も頷いて答えた。<せつなげだね>。そんなことがあってから間もなくのことだったんだよ。お母さんがお前を生み落としてすぐに死なれたのは・・。 父の話のそれからあとはもう覚えていない。ただ一つ痛みのように切なく僕の脳裏にやきついたものがあった。・・ほっそりとして母の胸の方まで息苦しくふさいでいた白い僕の肉体・・ 因みに吉野弘の詩に出て来るモチーフは「痛み」だそうです。
2023.03.30
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2014年に起こった「マレーシア航空機 370便の失踪」について今月ブログに書いた後、日本のドラマで同じように航空機の失踪を扱ったドラマがあった事を思い出し、調べてみると2006年1月から9回放送されtた「神はサイコロを振らない」でした。 1996年に大気流に巻き込まれ突然消息を絶った旅客機の全ての乗客、乗組員が10年後の2006年に同じ姿で生還するものの、量子物理学者はまた姿を消すと宣言する内容です。どこかで数回見た記憶があるのは私には内容が衝撃的だったからだと思います。Youtubeで1回から9回まで視聴可能なようなのでじっくり見てみようと思っています。 主に架空戦記や軍事サスペンスをテーマにした小説を書く「大石英司」著の2004年の同名小説のドラマ化ですが、興味を引くドラマのタイトルが現代物理学の父「アインシュタイン」の言葉である事を初めて知りました。 『観測される現象が偶然や確率に支配されることもあるという量子力学の曖昧さを批判したものでアインシュタインはそこには必ず物理の法則があり、決定されるべき数式があるという立場から神をその比喩に使った』という私に難しい説ですが、結果には必ず実証されるべき原因があるという事でしょうか? この説を調べると未だ有効とかアインシュタインが間違っていた等と出て来ますが、今もその答えは出ていないというのが多数派のようです。それにしても奥が深く考えさせられる言葉で、現在進行中のロシアのウクライナ侵攻の事にまで繋げて考えてしまいます。そして2014年に忽然と姿を消したマレーシア航空機が10年後の2024年に生還する事はあるのだろうかとまで想像してしまいます。 ところで「神は~」のドラマに25日に日テレの水トアナと電撃入籍を発表をした「中村倫也」さんも出演していて、2018年の朝ドラ「半分青い」でブレークした中村倫也さんの更に若い時の姿もじっくり見てみたいです。
2023.03.26
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昨日のネットの記事で2025年開催「大阪・関西万博」で商用運航を目指す「空飛ぶクルマ」のパイロットによる初テストフライトの記事を見ました。 米国企業開発の「ヘクサ」 ちょうど朝ドラ「舞い上がれ」の着地点が2025年の万博からその2年後である事を知って、舞ちゃんが夢だったパイロットデビューをこの「空飛ぶクルマ」でするのかなぁと・・。早速今朝の回で万博の話題が出ていました。 昨日のテストフライトは万博の会場まで「空飛ぶクルマ」を運航する事業者の1つに選ばれた商社「丸紅」等によって大阪城公演で行われたようです。大阪城とのツーショットを見ると現実味が増します。 実は私はアニメに現れたような円盤系に近い簡素なデザインの空飛ぶクルマを想像していたのですが、それは未だ未だ先の話のようで、「ヘクサ」にプロペラが18枚も付いているとちょっと物々しい感じです。全長4.5m 高さ2.4m 重さ221㎏で1回の充電で10㎞飛べるそうです。 テストフライトはプロペラが回り始めると機体は8mほどの高さに上昇し、上空で50m四方で前後左右に移動したり旋回した後着陸したと記事にあり、初フライトは無事成功だったようです。 「舞い上がれ」のクランクアップは先月10日なので、舞ちゃんがこれと同型の空飛ぶクルマを運転するシーン(大河内教官の指導の下✈もちょっと期待)は撮影済みと推測しますががこのシーンが出てくるのは来週?それとも最終週?と今から期待で一杯です。 そしてドラマではなく現実世界で今から2年後にクルマが空を飛んでいる・・・。未だ未だ私には実感が湧かないですが、取りあえずはドラマの中で一足先の疑似体験をと楽しみにしています。
2023.03.15
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明日からの放送で残り3週間となった「舞い上がれ」は「言葉によって進んでいく物語」という評判通りじんわりと心に染み入るような言葉を毎日のように伝えてくれます。 第105話の友達に合わせて「キモイ」と大ちゃんに言ってしまい気まずい思いを引きずっている陽菜ちゃんが貴司くんに「言葉ってこんなにいっぱい要らんくない?」と尋ね、その質問に貴司くんが「言葉がいっぱいあんのはな、自分の気持ちにぴったり来る言葉を見つけるためやで」と答え「陽菜ちゃんの気持ちにぴったりする言葉はどっちやろ?会いたないんか、合わせる顔がないんか」の台詞には、こんな言葉をかけてくれる大人達が周りにいたら学校での「いじめ」も減るのではと思わされました。 金属アレルギー対応 チタン製の指輪 佳晴さんから道子さんへの婚約指輪 先週金曜の久留美ちゃんのお父さん佳晴さんの道子さんへのやり直しプロポーズの言葉「金属アレルギーのあんたでも大丈夫や、付けられる。頼む貰ってくれ」に、即答のように手を出す道子さんの指にはめられた指輪は舞ちゃんの会社「こんねくと」と東大阪の板金工場「我妻」との心の連携で生まれた「手を携える」ような傑作品でした(コスプレかと突っ込みを入れられた佳晴さんのユニフォーム姿にも!(^^)!) やはり残り3週間が気になって検索してみると、夢に向かって舞い上がる舞台はまず2025年開催の「大阪万博」で2027年の世界まで描かれるようです。大阪万博の「5つの基本計画」の中に「海と空を感じられる会場」「未来の技術と社会システムが見える万博」とあって、あぁ、なるほどと納得です。 余談ですが、舞ちゃんと貴司くんが結婚するあたりから童話「幸福の青い鳥」を思い出したりしました。幸せは身近なところにある。何だかほっとしてみんなのハッピーエンドに向かう最終離陸を引き続き応援します。
2023.03.12
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今朝のNHK「あさイチのプレミアムトーク」は待ってました!の朝ドラ「舞い上がれ」の貴司君役の赤楚衛二さんでした。 ちょうど昨日朝ドラ好きの友人K子さんとインド料理を食べていた時に「やっぱり舞ちゃんは貴司君と結ばれて欲しい」と彼女の願いが実現するような今朝の最後のシーンでした(トークの中でそのシーンを撮るための入念な演技の打ち合わせの秘話も) そしてそのシーンを盛り上げる「続・星の短歌」が朝ドラでもトーク中にも字幕で登場です。「目を凝らす 見えない星を見るように 一生かけて 君を知りたい」 一体、朝ドラの短歌を書いている人は誰なのだろうと・・そして歌人の俵万智さんが連日のように「舞い上がれ」にツイートで短歌を寄せている事を知りました。「千億の 星の一つに なりたくて 心が空を 舞い上がる夜」(俵万智さん2月17日 ツイート) そして短歌は全く素人だったという赤楚さんの「短歌の最後の7・7は心情を表す」という説明で短歌の世界では基本中の基本であるこの事に私は初めて気づきました。 百人一首の中で特に気に入っている「小野小町」の歌も最後の7・7が心情を表していると言われれば理解がさらに深まります。「花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに(春の長雨が降っている間に恋や世間の諸々を思い悩み、そうして雨に打たれた桜は私の美貌のように衰えてしまった) もう一つ、歌人志望の秋月さんが舞ちゃんの質問に答える形で言った「短歌の原点は孤独」も私には新鮮な視点で、すぐ浮かぶ短歌は石川啄木(1866-1912)の歌でこれ以上孤独を読んだ歌があるだろうかと・・。 「東海の 小島の磯の 白砂に われ泣きぬれて 蟹とたわむる」 朝ドラ好きのK子さんが貴司君に失恋した秋月さんは短歌編集者のリュ―北條さんと結ばれて「孤独から脱して欲しい」と・・。秋月さんが「本歌取り」となる短歌を披露した時のリュ―北條さんの尊敬の念を見せた視線。かなりのベストマッチかと思います。 「プレミアム~」の中で朝ドラのお陰で「短歌」に再びスポットライトが当たり、短歌を作ってみようと思う人が増えそうとコメントがあって、私にも注目度高しの「短歌」になっていて来月の最終回まで披露されるであろう短歌に期待大です。『追記』2月18日 気になって調べてみると物語に登場する短歌は「舞い上がれ」の脚本を担当し歌人でもある桑原亮子氏の作品でした。短歌がここまで朝ドラの展開に深みを与えてくれるとは・・。今後どんな世界を短歌で見せてくれるのか益々楽しみになりました。
2023.02.17
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昨年の10月に「生田斗真」さん主演の「大河ドラマが生まれた日」が今年2月4日に放送されるという記事を見て楽しみにしていました。下記は10月に記事を見た時に書いた日記です。 2月放送のドラマは来年のテレビ放送70周年を記念する作品で、上司から映画に負けない日本一の大型娯楽時代劇を作れという無茶な号令をかけられた若き制作マンの奮闘と悲喜こもごもを描いているそうです。「大河」という言葉を選んだ経緯とか、何故昭和38年の1作目の主人公が歴史的に負のイメージがある井伊直弼なのかとか秘話がたくさんありそうで、これもまた楽しみなドラマです。 一番気になっていた何故主人公が「井伊直弼なのか?」についてはほんの数秒で「あぁ~そうだったんだ!」と謎解きのようなシーンがありました。成島芸能局長(中井貴一さん)から無茶な企画を命令された楠田芸能局プロデューサー(阿部サダヲさん)の奥さんが滋賀県(彦根藩)出身で出身地をこよなく愛し誇りにしている妻を喜ばせるために主人公に元彦根藩主の「井伊直弼」を選んでいました。 映画俳優はテレビに出演してはいけないという当時の「5社協定」を破らせ大物俳優や歌舞伎役者の出演交渉にも成功し、大好評を博した第1回目の大河ドラマの神髄は「一番身近な人を幸せにするドラマが多くの人に喜ばれる」だったのかと思います。この数秒のシーンを見ただけで私には謎が解け大満足でした。 5社協定を破り出演を快諾した中井貴一さんの父親で永遠の二枚目俳優「佐田啓二」さんを演じた歌舞伎役者の「中村七之助」さんの好演も光っていました。「かつらを被った事がなくて似合うかどうか・・」思わず笑ってしまいました。 余談ですが佐田啓二さんが演じた「長野主膳」については私は全く知りませんでした。調べてみると「和宮降嫁」から「安政の大獄」等、井伊直弼が行なった事を陰で操っていたのは切れ者の長野主膳という説もあり、シンガポールでも是非カラー化された再放送を見てみたいものです(日本では5日放送) 2020年にブログを始めて益々大河ドラマに嵌っていますが、今回の「大河が~」を見てドラマ作りに並々ならぬ情熱をかける人達の姿を見ると自分なりにもっとドラマを楽しめるような見方をしたいと思いました。
2023.02.07
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