フランス映画のクレジットを見ていると多くのフランス映画にはフランスの国立機関CNC(Centre National de la Cinematographie)が助成金を出している。映画文化の興隆や映画産業の保護というまずは国内的目的が中心だろうが、フランスは自国の文化の海外での振興が国益につながると知っている。だから(今の制度は知らないが)かつては国の指定する海外の学校等で一定期間フランス語を教えることで兵役が免除された。それで多くの思想家・学者・作家等の文化人が日本を含め世界各国に滞在してフランスの文化を広める役割を担った。経済や軍事関係とは違って直接目に見えないが、こうした草の根の人々の文化理解や交流は長い目で必ず国益となる。そのためには歌舞伎だ能だ相撲だと言った伝統日本ではなく、映画・マンガ・アニメといった現代日本の紹介も重要だ。たしかに表面的には単なる趣味としての「日本映画ファン」や「日本文化ファン」でしかないけれど、こういう人々を増やすことを蔑ろにしてはならないと思う。