ラッコの映画生活

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2008.01.12
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カテゴリ: アメリカ映画
THE BANGER SISTERS

98min
(DISCASにてレンタル)

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正確な記憶もメモもないのだけれど、ゴールディ・ホーンの映画は5本とか10本とか見ています。題名なんかも忘れてしまっているものがほとんどだけれど。でもどんな駄作(?)映画でもこの人を見ていると、それだけで楽しいですね。生きる気力を与えてくれるような女優さんで、いつも魅力的です。ボクは人を年令で判断するのは嫌いだけれど、敢えて言うなら彼女は1945年の生まれだからこの映画の撮影当時56とか57才。共演のスーザン・サランドンは1946年の生まれで1才年下。実際に本人の素顔に接したらどんな方々かはわからないけれど、メイク等を施したスクリーン上では実に若々しいです。余談ながら、「こんな歳でバケモノだ」なんて言う人(特に男性)もいるけれど、ちょっと勝手なこと・過激なこと(でも本心)を言えば、そんなことを言う奴らはぶっ飛ばしてやりたいですね。

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物語はロスの場末のライブハウス勤めのスゼット(ゴールディ・ホーン)。かつてはイケイケのグルビーで鳴らした彼女。過去の栄光(?)にすがって生きているとも言える。まあキッパリと潔い生き方ではあるんですが。でも店の店長が代わって、簡単にポイされてしまう。生活の糧を失ったというのもあるけれど、彼女にとってはこれまでのアイデンティティーを無にされたような大きな喪失感。それで現在はフェニックスに住むかつてのグルビーの相棒ラヴィニア(スーザン・サランドン)のもとへ車を走らせる。途中ドライブインで潔癖性の売れない作家ハリー(ジェフリー・ラッシュ)を乗せることになり一緒にフェニックスへ。スゼットがラヴィニアを訪ねると、彼女は政界進出も考える弁護士の夫の良き妻に収まっていて、娘が2人。そんな彼女はかつてのままのスゼットを決して歓迎はしない。今はもう心底実際に若い頃の生活は卒業したというよりも、真の自分を曲げて、自分に無理を強いて貞淑な妻になろうとしている彼女には邪魔な存在なんですね。

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スゼットは行き場を失ってハリーの泊まるホテルの部屋に押しかける。彼女は彼に問答無用で迫って彼の心を解放していく。スゼットはそのホテルで、たまたま高校の卒業パーティーでハメを外して酔っぱらった(薬でダウンした)ラヴィニアの長女ハンナ(エリカ・クリステンセン)を介抱する。彼女はお固い親の価値観から自由になって自分らしく生きたいと思っているけれど、それがなかなかできなくて内心もがいている。妹のジンジャー(エヴァ・アムッリ)は神経質な超わがまま娘。そんな2人の娘、母親ラヴィニア、作家ハリー、そんな人々をスゼットがより人間的な生き方(と言うか音楽とかいうこととは限らず「ロックな人生」っていうことでしょうか)に導いていくとでも言ったストーリー。

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まああり勝ちな平凡な物語ではあるのだけれど、そこはゴールディ・ホーンのキャラゆえに見ていて楽しいですね。ラヴィニアの弁護士の夫を含めて悪者が一人も出てこないし、ハッピーエンドだし。スーザン・サランドンも素敵に役をこなしていたし、サランドンの実の娘エヴァ・アムッリのわがまま娘も好演だし。母親役が実の母親だったので、なんか一種悪のり的にわがまま放題を演じるのが楽しかったのではないでしょうか。エリカ・クリステンセンもちょっとひねりのある娘役に味な雰囲気を与えていたし。ただこの映画を見ていて思ったのは、それは不満なのだけれど2つあった。一つはやはり「こういうお話」と最初から決まったことを映画にしているに過ぎないということ。もちろん偶然やハプニングはあるだろうけれど、そうではなく「映画を作ること」によって、作っている監督(等)も「何かを見つけ、何かを考える」っていうのがない。結局のところハリウッド映画をボクががつまらないと感じるのはそこなのだと思います。作者が神であることの否定、サルトルの『フランソワ・モーリアック氏と自由』ということですね。もう一つはスゼットがラヴィニアとディスコで踊るシーンに代表されるようなシーンのあり方。なるほど2人の女優が踊る姿を見せられるのは悪くはないんですが、こういうシーンは10秒でも5分でも結果として物語には関係ない。そういうのを長々と見せるのは内容の希薄な時間稼ぎでしかない。必要性の説得力に欠ける。こういう映画の作り方は好きになれません。映画的時間としては「死んだ」時間なのだと思います。

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Last updated  2008.01.13 05:48:24
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