ベティ・デイヴィス
エロール・フリン
16世紀の終盤の頃
どこまでも男子の世継ぎにこだわり
教会に破門されてまで
何度も結婚と離婚を繰り返したヘンリー8世と
断頭台の露と消えたアン・ブーリンの娘エリザベスが
女王としてイングランドを統治しています
スペインの脅威、アイルランド問題
戦争は絶えず、戦費のための重税に
国も民も疲弊しています
武勲秀で民衆の英雄であり
エリザベスを愛し崇めそして憎む
エセックス伯ロバート・ダドリーを
エロール・フリンは
文句なしのハンサムな騎士ぶりで演じて
カッコいいけれど少し軽薄
ベティ・デイヴィスのエリザベスは
ロバートを狂おしいばかりに愛しながらも
手厳しく叱責し侮辱し
女王でありながら女であることに
引き裂かれ懊悩するエリザベスを熱演して
美しく傷ましくさすがに大女優
ケイト・ブランシェットのエリザベスも
なかなかのものでしたが
苦しみを内面に納めたクイーンの威厳は
ベティ・デイヴィスに敵わないと思いました
ビートルズのナンバーに
『エリザベス・アンド・エセックス』があります