漫画家・写真家玉地俊雄 紫煙のゆらぎ

漫画家・写真家玉地俊雄 紫煙のゆらぎ

2008.08.11
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カテゴリ: 紫煙のゆらぎ




              紫煙のゆらぎ・命の大切さ




道端に蝉が、あげは蝶が、バッタの小学生が倒れている。

暑い日差しの中、まだやわらかい蝶蝶。
2本の足がかすかに動くバッタ。
完全に裏向きに寝ている、その腹が暑くなっている蝉。

想いを遂げた2人は仕方がないからそっと日陰に置いておこう。
バッタは ………… やはり日陰に置くしかない。

北京でアメリカのある競技団体の監督さんの親戚が亡くなった。


これから先中国では何が起こるのか考えたくは無い。
オリンピックが強制的に終了した後なんて考えたくも無い。

グルジアでは毎日毎日悲劇が起こり、毎日毎夜多くの人々が、
多くの家族や友人や知り合いが、ロシアを恨みに思っている。

ロシア人の犠牲者もグルジアを呪っている。

チベットといわず世界中で唯一、自己保存の食餌の為だけに命を狩るという行為から逸脱し、同じ種族どうしで悲劇を繰り返す、万物の霊長という奢った人類という種族。

親を1人殺せば尊属殺人。
家族5人を成人が殺せば死刑。
秋葉原でだれでもよかった大量通り魔すればどうなるのだろう。

報道機関と人々の目が、一時どきどきするだけですぐ新しい刺激を求めるだけだ。

多くの悲しみと苦しみが残された人々に一生残る事も忘れて。



夜半2階のベランダで閉め出されて泣いていた時は下着一枚で外へ飛び出した。
通行人も抗議していた。
家族は通行人と僕とに別の対応をした。

未だに続いている。

僕は虐待ホットラインの番号を子供にそっと渡す。


「愛しているよ」
と、だけ言って抱きしめてあげてください。

ここまでが限界である。

行政や警察は殺人が起こってからでないと決して動かない。
心の闇は誰もが、世界中の誰も皆が持っている。

今でもときどき夜半に続いている。
中学生・高校生になった時は考えたくない。


同様に
チベットのラサに対してはネットで呼びかけ続けるしか手段は無い。

これら周辺少数民族を飲み込もうとし続ける中国は、国の威信をかけてオリンピックを、
核爆弾と会場周辺に配置された、地対空ミサイルの威信にかけて強行進行させている。

グルジアを飲み込もうとしているロシアも核爆弾を持っている。

戦場で大量殺戮を指揮した、アメリカの黒人元国防長官は英雄になる。

宮崎。
いやな響きだ。
またポニョを思い出した。

勉。
は、鳩山という気の小さい死神前法務大臣によって死刑を執行された。

英雄と殺人者はどう違うのだろう。

僕の知っている子供がどうか殺人者になりませんようにと考えるしかない。
それが、個人と世界に対するネットの限界だ。

どうして人間という種族は死ぬとき恨み言を言うのだろう?
どうして人間という種族は死ぬまでの心の闇を持ち続けるのだろう。


蝉も、蝶も、バッタも、何一つ文句を言いながら死んでいくのを見た事が無い。
蝉も、蝶蝶も、バッタも、人も同じ命である。

僕は考える。
バッタは生きながら苦しむ時間が日陰なら少しは良いだろうか?

そのままにしておくのは忍びない、と思うのは僕の勝手なオセッカイだろうか。
これが人間の思い上がりで、恐怖の種なのは理解している。

人間は考える葦であるから苦しみと痛みが分かるのに、何故、
何千年も悲劇を繰り返すのだろう。

人間の悪魔を擦り付けて、ダイフォーミー、と言いながらダミーとして神を考え、
捏造した人間と言う種族の責任逃れ。

欺瞞と儀式の死のセレモニィーは日本の文化である。

プリサレンアグンの壮大な葬儀と、遺灰を自然に帰す儀式を司る呪術師の事は
以前このブログに書いた。
とんでもなくいい爺さんだった。
またアラツクを酌み交わしたいが生きているだろうか。
僕の命があるだろうか?

ビダニもユリアティも、ウブドの人々は死をいつでも受け入れる。
だって葬儀は楽しいもん。


しかし、畢竟。
蝉や蝶の恨み言は聞いたことが無い。
だまって自然に無に還っていく。


北京のアメリカ人。
グルジアで殺しあう不幸な両国の人々。

チベットといわず多くの地球人たち。

蝉も蝶もバッタも人も命はイーブンで大切。

ゲーム機はこれらを無視して殺戮を続け、何万回も何万何千のバーチャルという、
無責任リセットが続く限り、また、貧富の差と弱いものイヂメの略奪と弱肉強食が
人類のサガならば、悲劇は延々と無くならないだろう。

宇宙生命体自身である宇宙船地球号が、増殖しすぎて癌細胞化した
人類という呼び名の数を、やがて自然淘汰で半分に減らしても、
やはり同じ行為をするのなら行き着くところまで行って、
リセットボタンが押される時が来るしか解決方法は無いのか?

弥勒救済。
怒りの日。

木星のシューメーカーレビィーの 1 / 100000 でリセットされる。


再生などありえない。

足元を見れば命の大切さはいくらでも見える。

蟻を踏まぬよう歩いて、僕は一生を終わろう。
書き終わるまでもう少し時間がほしい。




社団法人日本漫画家協会会員・参与

                         玉地 俊雄

you tube ***** balitamaji
http://plaza.rakuten.co.jp/balitama/





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最終更新日  2008.08.11 07:55:30


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