漫画家・写真家玉地俊雄 紫煙のゆらぎ

漫画家・写真家玉地俊雄 紫煙のゆらぎ

2008.09.26
XML




              ヨワナスワラ終演挨拶






            紫煙のゆらぎ・ヨワナスワラ







セカ・ジェゴグ・ヨワナスワラ・ウブド。
巨竹ガムランジェゴクの舞踏団である。

ガムランとは打楽器の事であり、ガムラン・ゴング・クビヤールと
ガムラン・スマルプグリンガンとガムラン・ジェゴグがある。

ゴングスタイルの強靭な響きは、プリサレンアグンで金曜日以外毎日毎日聞く事が出来る。
グワィンヴァギンヴァガガカン!

こういった響きで、天空を突き破る稲妻のような強靭な響きが聴こえる。


僕の音楽観が変わってしまったほど素敵だ。

王族のお葬式などがはまり込むと、1ヶ月以上は隣りの雨天劇場に移動してつまらない。

金曜日はスマル・プグリンガンの音が聞ける。

ティルタサリの音色と響きには残念ながら及ばない。
ティルタサリのスマル・プグリンガンは、立ち昇るほむらに、
金粉を撒き散らしたような美質がキラめく癒しを聴かせてくれる。


クビヤールには稲妻のようなとかびっくりするという意味がある。
グヌンサリも、土曜日にバレルン劇場と巨大なガジュマルの木の近く、
プリアグンで公演している。

ユリアティが引退した後はどうなっているのだろうか心配だ。


スマルプグリンガンは高域とソフトな音色に特徴がある。


300年ほど弾き込めば素敵な音色に変化するという。

ストラディバリウスが代表的だが、
スマルプグリンガンはストラディバリウスのコロラトゥーラソプラノのような音色である。

「愛の神」と賞賛され、バリ島の王のしとねに響きわたったといわれるほど、
優しくしとやかで綺麗の極地のような響きが聴こえる。



ジェゴグという巨大な竹を、節を抜き、
筒状の木琴ならぬ竹琴にしたのがジエゴグと呼ばれる楽器である。
打楽器であることから、ガムランのジェゴグである。

セカ・ジエゴグ・ヨワナスワラ・ウブドは若い楽団である。

毎週水曜日、プリサレンアグンの前にあるラヤ通りを、雨天劇場に沿って進めば、
カフェロータスがあって、ジャランジヤランジャランしてゆくと、約7分ほどで、
バリでは珍しい空を横切る高架橋のミニミニ版が見えてくる。

その少し手前に、プラダラムという庶民専用の葬祭場がある。

エントランスの階段を上がってゆくと、ウブドの水掛地蔵ならぬ、
苔蒸した巨大な魔女ランダが鎮座して御座っしゃる。

葬祭は真っ昼間に執り行われるので夜の公演には差支えがない。

ジエゴクの音は低音部に心地よい響きがあり、
コントラバスやチエロの響きを聴いていると心地よき感覚と供に眠くなる事がある。

癒しの音楽。
眠りの音楽。
王のしとねのガムラン・スマルプグリンガン。


公のしとねのために作られた J.S.BACA の「アリアと30の変奏曲」
通称「ゴルトベルク変奏曲」
チィンバロンのチリンチンチリリリィンという高音の響きに癒されたのだろう。

ところが
グレングールドが引き篭もって弾いた最期の録音はイケマセン。
もの凄いうなり声とハミングと発狂状態の猫背のグールドが、
寝るどころか心と耳をぶち壊し、
後世のピアニストをしてビビアンスーはかわいかったが、
ビビアンリーでわない、ビビラセて蹴散らしてしまった。

僕はグレングールド以外のLPもCDも全てを捨てた。

後に続いたアンドラーシュシフは惨めだったが身の程知らずでもあった。

ジェゴグはヌガラが有名である。
ヌガラのジェゴグは最低音部の巨大な竹が戦艦大和の主砲のほぼ倍近くある。
ヌガラのジェゴグは最低だ。

ヌガラのジエゴクのリーダーは最低である。

ヌガラのジェゴグはチャーターでしか音を聞かせない。
ヌガラのジェゴグは踊りが単調で綺麗でない。
ヌガラのジェゴクは終演挨拶で原爆が2つ落ちて戦争が終わったと言う。


平気な顔で日本人ゲストに向かってにこにこ顔で言い放つ。
不思議な楽団だったが、反論すると同レベルの人でなしになるのでやめた。
インドネシア独立のために命を差し出した残留日本人のお墓がバリ島にもあるのに。
わからない頭の持ち主でありました。



ヨワナスワラの舞踏はバリエーションが豊富で素敵で綺麗だ。
ヨワナスワラの最低音部の巨大な竹は戦艦大和の主砲のほぼ150%だ。
ヨワナスワラの最低音部の口径は約70cmだ。
ヨワナスワラの中高音部はヌガラより強靭で力にあふれている。


ヨワナスワラの終演挨拶はこう結ぶ。

みなさまお楽しみいただけましたでしょうか。
また御越しくださることと、皆様にとって良い思いでとなりましたでしょうか。

ヨワナスワラにまたおいでくださいませ。

ヨワナスワラの舞台を観にゆこう。








ウブドの達人

玉地俊雄

you tube ***** balitamaji ( 日本語版 ) *** sakamotoakane ( English )
http://plaza.rakuten.co.jp/balitama/

この楽団の映像を世界発売するために、楽団のリーダーの直筆署名による合意書がある。
映像のフリーでの使用権が玉地俊雄にあります。

        このブログの No 63 バリ島ウブド契約書原本です。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2008.09.26 20:53:39


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: