ばみの乱読日記　と猫雑貨。

昭和27年、大阪へ戻った松坂熊吾一家は、雀荘や中華料理店を始めとして、次々と事業を興していく。しかし義母の失踪に妻房江の心労はつのり、洞爺丸台風の一撃で大損害を被った熊吾も糖尿病の宣告を受ける。そしてたくましく育つ無邪気な小学生伸仁にも、時代の荒波は襲いかかるのだった…。復興期の世情に翻弄される人々の涙と歓びがほとばしる、壮大な人間ドラマ第三部。


血脈の火

流転の海 、 地の星 ときて３部目の本作では
モーレツ父さん・熊吾とその一家大阪に帰ってきます。

相変わらずちょっとした思い付きでポンポン事業を始め
またそれが簡単に軌道に乗る強運のお父さんですが
今回は事業の一つが大型台風で大打撃を受けます。

他にも家から見える川を行き来するポンポン船の住人との
かかわりとか、１作目に出てきた昔の事業では片腕として
働いていた辻堂さんの不倫と結婚とか色々なエピソードが交錯して
サクサク話が進むので あっという間に読んでしまいました。

前作でのエピソードのひとつに昔親友だった中国人の
日本の隠し子の面倒を見ると友人に約束していたのに
つい最近までコロっと忘れていたものを前作で様子を見に行き、
これからはワシが面倒見ちゃる！と
意気込んでいたというのがありましたが、今作ではこの隠し子・麻衣子が
いいとこの坊ちゃんと恋仲になっているけれど
中国人の血が流れているということで結婚を反対され
恋人は両親の勧めるオンナと結婚しますがその後駆け落ち、
という大変人騒がせなエピソードで登場。

なのに実際生活を始めると恋人は妻と密会しだしてそれを知った
麻衣子が逆上して手切れ金をせしめて別れる、のですがこの若い二人・・・。
若さゆえの愚かさっていうか・・。
どちらも 他人に依存しまくり のくせに「余計なお世話！」と
啖呵を切ったり。
甘えるんじゃねぇ！！
と、お父さん一喝すると思ったら意外と甘い。
まぁ、危ういけれど賢い娘という設定なのでこの後収まるところに
収まるのですが。

他にも近所のやくざとか新しい登場人物が出てきて
次作にも波乱が予測されます。
ワタシの中ではインテリ・ハンサムだと決め付けている
辻堂さんの結婚も気になる～。
不倫相手のお嬢様にバチがあたるといいな～♪
辻堂さんを惑わせて、夫まで裏切り世話になった（下心ありだけれど）熊吾にイヤガラセするなんてあなた、サイテーよっ。

続きが早く読みた～い！！
けどコチラで購入すると高いので次回帰国までガマンだ～。