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2013年01月27日
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パネリストはベンチャー企業経営者、ベンチャーキャピタリスト、キャリアコンサルタントで、参加者の質問に対して彼らが意見や持論を展開する形で約3時間続けられた。



私は比較的大きな組織に属しており、ベンチャーとは無縁であり、独立・起業するつもりも全くないが、ベンチャーに取り組む人達の空気感を生で感じとりたいと考え、参加した。



その場の空気からわかったことは、


私はベンチャー、起業に取り組む人達と同じ行動は取れないし、取る気も無いし、

何かを成す場として大企業よりもベンチャーの方が善だとも思えない、

ということだった。



彼等は、自分達が目指している方向に対して、とにかく熱いし、とにかく、行動する。



ベンチャーキャピタリストからは、





という考え方も披露された。



ベンチャー企業経営者は、大企業での勤務経験がある人物だが、


「大企業は意思決定も行動も遅い、ダメだ」

「大企業の人間は使えない」


という発言を、繰り返していた。


そして、彼は、

「メガベンチャー」


を目指す、とのことだった。



私は、一矢報いる質問をすべく挙手したが、果たせなかった。



私の考えを、この場で整理したい。



まず、ビジネスの世界においてベンチャーよりも大企業に優位性があることは明らかだ。






だが、大企業が取り組んでいることで、ベンチャーに出来ないことは沢山ある。



インフラ事業のような、人、モノ、カネに規模が必要な事業は、ベンチャーでは出来ない。



逆に、ベンチャーに出来て、大企業に出来ないことは無い。



出来ないのではなく、やらないだけだ。



大企業に足りないのは、リスクテイクするスピリットだ。





大企業が本気になれば、いとも簡単に背負えてしまうリスクだ。


問題は、小さなリスクを背負うことさえ回避しようとする、保守的なスピリットだ。


そこを改め、スピリットを持つ人材を確保できれば、大企業の中でベンチャーはいくらでも起こり得る。



また、世の中は、ベンチャーだけでは成立しない。


世の中は、ベンチャースピリットを持つ人間だけで成り立っている訳ではないし、そんな人間ばかりでは成り立たない。


日々、定型業務を正確にこなし続けることに生きがいを持つ人に、ベンチャースピリットが必要なのかどうか、私にはわからない。


だが、世の中を支える仕事は、挑戦心よりも、献身的に、ルールに従って決められた作業を正確にこなし続けることが最重要であるものがほとんどではないだろうか。


独立心と創意工夫が、いつも善だとは言えない。



最後に、今現在は大企業である企業も、


創業当初の時代においてはベンチャーであったものが多い。


私は経営大学院で、親元企業よりも大きく成長した企業内ベンチャーの成功要因を研究した。


トヨタ自動車、富士通、富士フィルム、積水ハウスは、いずれも当時の大企業内でベンチャー的に立ち上げられた事業だ。


パネリストのベンチャー企業経営者が言った、


「メガベンチャー」


という言葉は、聞こえはいいが、実態はどうなのか。



彼は、メガベンチャーの例として、従業員2万人規模の欧州のソーラーパネルメーカーや、台湾のホンハイなどを挙げた。


2万人の従業員全員が、何らかの同じベクトルに向かって熱く突進しているとは、私には思えない。


生活の糧を得るために、与えられた仕事をこなしているだけの従業員は居るはずだ。


「メガベンチャー」


という言葉は単なる表現の妙であって、実態は大企業ではないのか。


ファーストリテイリングや楽天は、

もとはベンチャーだったのかもしれないが、今はどう見ても大企業だ。


だからこそ、創業経営者は悩み、


英語を社内公用語化するなどの刺激を組織と従業員へ与えているのだと思う。


ベンチャーも大成功すれば、いつかは大企業になる。



ベンチャーであることが善であり、大企業がいけないのではなく、


大企業がスピリットを失っていることがいけないのだろう。



大企業全体がベンチャースピリットを持つ必要はない。


大企業は、その存在自体が、事業や雇用の規模を通じて社会を大いに支えている。


ただ、その中に、わずかでもベンチャーに取り組む人と組織を有していれば、

成長の種は生み出し続けられるだろう。



大企業とベンチャーは、相反するものではなく、


相乗効果をもって社会経済に寄与する関係であるべきだと思う。



ベンチャーに取り組む人々の熱意と努力は立派だと思う。


だが、新しいことは、大企業にも起こせる。



ベンチャーだけが新しいことを興す唯一最善の方法ではないことは、大きな組織から独立してベンチャーに取り組む人々にも、認識しておいて頂きたい。






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最終更新日  2013年01月27日 23時42分15秒 コメントを書く


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