ちゃこ*SLP日記 

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通りすがりのIOさんの怪談



ある人がおへんろさんになって四国中を回っていました。そしてある日、徳島県のとある山奥にある小さな町(旧鷲敷町 現那賀町)へと辿り着きました。四国ではおへんろさんがやって来たら誰でもその人を迎えて接待する習慣があったので、その人も地元の方の親切である村人のお宅へ泊めて頂く事になりました。

家主との楽しい宴会の席でおへんろさんは自分が金の延べ棒を持ってこのおへんろをやっている事を話し、その延べ棒を家主一家にも見せました。・・・しかし・・・

家主はその金の延べ棒がどうしても欲しくなり、そのおへんろさんを殺害して略奪してしまったのです。お遍路さんの遺体を井戸へ隠し、そして金の延べ棒も誰もわからないような場所へコッソリ隠しました。

おへんろさんは全国あちこちからやって来ます。一人くらい突然いなくなってもなかなか周囲には気付かれません。ですからこの事件もしばらくの間、誰にも知られる事がありませんでした。

しかし、恐怖の出来事が-!!!!
正月になり、この家でみんなで餅つきをする事になりました。最初は楽しげにみんなでペッタペッタと餅つきをしていましたが、それが段々・・・。

なぜか白い餅に赤い点が付くのです。赤が・・・。ポッタポッタ・・・
気が付くとなんと天井からその赤い雫が落ちてきているのでした。そしてそれこそが殺害されたおへんろさんの血だったのです。

そのオモチつき、場所を変えてペッタペッタしてもやっぱりポタポタ血が何処からか落ちて来た。天井のナイ場所でペッタペッタしてもポタポタポタポタ………。そしてそれ以来、毎年このオモチつきをやると、ポタポタ血が何処からか落ちて来た……だそうです。


昨日の昼に白装束のおへんろさんを見たからこの話を思い出して書いてみました。ちなみに昨日会ったおへんろさんは沼津から徒歩で長崎へ行き、そこから広島に(さすがに疲れたのか、ここだけはヒッチハイクしたらしい)来て、しまなみ海道をひとつひとつ橋を歩いて渡って四国上陸するのだそうで。一日に大体40kmは歩くって言ってました。

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