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2023.09.12
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カテゴリ: ボードゲーム


 ボードゲーマー夢の祭典「シュピール」が10月5日~8日にドイツのエッセンで開催される。その前後に発表される注目ゲームのご紹介。

 出る数多すぎ時間なさ過ぎのため、ほとんどルール読んでない。選んだ基準は箱絵、テーマ、システム、対象年齢、プレイ時間など。最近はメジャーな出版社がつぶれることも多いので、海外から購入するかどうかは自己責任で。

 邦題は適当(おおむねカタカナか直訳)。紹介順も適当。敬称略。画像全部BGGか公式サイトからの借り物で、プロトタイプの画像もあるかも。もう発売済みのもあるかも。シュピールではデモ展示のみのものもあるかも。クラウドファンディングで出資募集してて目新しくも何ともないのもあるかも。日本での流通が発表されてて私が関わっているものは宣伝臭くなるのでできるだけ省いた。タイトルにBGGか公式サイトへのリンクを貼っておく。


カオス・コーブ


 一発目は我らがマーティン・ワレス師の新作だ! アートワークはコミカルだが、Youtubeの紹介動画によると、サトウキビやラム酒を交易している島が海賊に狙われているので、4ラウンドにわたって防衛しつつ得点を稼いで個人勝利を目指していく競争ゲーらしい。まだ詳しいことは何も分からんのでここで書くことも何もないけど、ワレス師のゲームに間違いなし!(多くの例外から目を逸らしつつ)


グレート・ハーバー


 新鋭デザイナー、Matteo De Nardisの3作目。タイトルの「グレート・ハーバー」はカルタゴのことらしい。本作の箱絵には2作目の「Magna Roma」のロゴが入ってるので、同じ世界設定のゲームということだろう(ローマ帝国が舞台ってだけだが)。地中海にあるローマの植民地の総督となり、キリキアの海賊と戦うための海軍を設立する。
 これまた何も分からないが、ダイスの色と数字が重要になる、ダイスを振らずにワーカーとして使うワープレらしい。みんなそういうの大好きでしょ? 私も大好きw 前作はあまり芳しくない評価もあったようだが、このシステムで大外しはしないんじゃないかなー。


主計将校:東部戦線






 大人気「主計将校」シリーズ(大人気です。いいですね?)。なんと今度は2人専用ゲームだ。もともと「主計将校」も2人プレイが可能だが、1人3国持ちはさすがに脳みそのキャパをオーバーしちゃう人も多かっただろう。今作はドイツ対ソ連の戦いに焦点を絞り、ラウンド数も最大16ラウンドとかなり短くなってるので、「『主計将校』大好きだけどなかなか大勢集められないし、かといって2人ではプレイしづらいし……」という層にうってつけだ(全然違うシステムだったら申し訳ない)。日本語版出るといいんだが……出るよね!?


ケレス




 新人デザイナーのデビュー作。みんな大好き宇宙開拓テーマ。でも火星はもう古い(100年以上前に入植始まったから)! これからのトレンドはアステロイドベルトにある準惑星のケレスだ! というわけでケレスを拠点とする小惑星採掘会社を担当し、ワープレで探査機飛ばしたり取引したり建物建てたりいろいろする。テーマを忠実に再現するために天体物理学者と共同制作したらしい。拡張も同時に2つ発売予定。


ヒューマニティ


 「蟻の国」のデザイナーにして「チューリングマシン」のデザイナーの1人、Yoann Levetの新作。たぶん地球外惑星上か宇宙空間で研究施設を作ったり科学的実験を行ったりする。例によってまだ何も分からないが、BGGのカテゴリー欄とメカニズム欄によれば都市建設、テックツリー、タイル配置、ダイスを振らずにワーカーとして使うワープレなどなど……みんなそういうの大好きでしょ? 私も大好きw 重ゲーとしては「蟻の国」以来の9年振り2作目となるわけで、いやが上にも期待が高まる。


パス・オブ・シビライゼーション


 その「チューリングマシン」のもう一人のデザイナー、Fabien Gridelによる新作。今のところは文明発展ゲーということくらいしか分からない。動画を見る限りではコンポーネントが少々安っぽいが、新人デザイナーの重ゲーは触ってみないと分からないし、BGGのメカニズム欄にある「同時アクション選択」が気になるところ。文明ゲーでこれはちょっと珍しいんじゃないかな。


Queen of 12




 「12王国の玉座」シリーズ。いやーまいったね……「King of 12」を「12王国の玉座」と訳しちゃったのに、続編でこんなの出されたらタイトル訳しにくくて仕方ない。「12王国の女王」でいいかな……いやまだ訳す必要があるかどうかは全然分からないんだけど。
 それはともかく。問題解決能力のない国王や評議会にうんざりした我々は、奴らから権力を奪って女王として君臨することを目指す。そのためには他プレイヤーも蹴散らさないといけないので、12ラウンドにわたってカードをプレイしてダイスを奪い合い、それに応じてシートにチェックを書き込んでいって、それに応じていっぱい点取った人の勝ちってことらしい。これまでの2作とはまた全然違ったゲームになってそうな感じ。


クトナー・ホラ:銀の町


 (ほぼ)新人デザイナー3人によるCGEの新作。14世紀のチェコのクトナー・ホラという町を舞台にした都市発展ゲー。共通ボードにタイルを配置して都市を開発していくことで、全体の経済や他プレイヤーのアクションに影響を与えるらしい。



 箱絵は地味だがプレイ風景はこんな感じ。かーっ、こんなん面白いに決まってるわw チェコゲーにハズレなし。CGEのゲームは日本語版の発売が遅い気がするけど全部出るって信じてるから……「 悪魔との取引 」もお願いしますよ!


エバキュエーション




 そのチェコが誇るスーパーグレートゴールデンデザイナー、Vladimír Suchýの新作。地球がヤバイ感じになっちゃってあと4年で住めなくなるので、都市圏のインフラとかまるごと宇宙船に積んで新たな惑星に移住しちゃうよ。でも移住が進むにつれて地球の労働力が減って資源が取れなくなるので宇宙船作りづらくなるし、新たな惑星の方では住民が娯楽を求めて施設の建設を要求してるしでもう大変。これを4ラウンドでやらせようっていうんだからマゾゲーマスターのスヒー節は健在だよw


シップヤード(第2版)




 そのスヒーの往年の傑作がリメイクされて再登場。19世紀の造船会社となって船を作るのだが、そのあとで実際に航行させて、性能をチェックして得点を得るってところが実に独特。旧版を今やっても充分に通用する傑作なのだが、リメイクに当たってきっと手を入れてるだろうから、その違いも楽しみだ。この流れで「20世紀」とか「六都市同盟」とかもリメイクして欲しい。


レオナルド・ダ・ビンチのレスター手稿




 数年前に活動を再開したデザイナーグループ、アッキトッカが2006年に出した「レオナルド・ダ・ビンチ」のリメイク。私が興味を持ったころにはすでに入手困難でやったことなかったので、このリメイクは実に嬉しい。限られた時間内で必要なものを集めて発明品を作り、最も儲けることを目指すようだ。こちらも旧版からさまざまな変更がなされ、より遊びやすく、よりリプレイ性に優れているようなので、今度こそ入手したい。


プランタ・ヌーボ




 「ラ・グランハ」のMichael Keller、Andreas Odendahlと「アグリコラ」のUwe Rosenbergがまさかの共作。荒廃した地上に住めなくなった人類が、世界を復興させようとして樹上生活する……なんかどっかで聞いたことあるなw しかしもちろんウヴェ様なので、樹上だろうがどこだろうが農業するし変な形のタイルを配置してパズルする。斬新! ぱっと見ただけでは「ラ・グランハ」コンビの色がどこに出てるのかは分からない……何しろルールが32ページもあるのでぱっと見ただけではまったく理解できないからねw これはさすがにデザイナーのネームバリューだけでどこかが日本語版出しそうな気がする。


テラ・ピラミデス




 クラマー&キースリング! 韓国の出版社なのになぜか独語ルールしか公開されてないので詳細は不明だが、たぶんピラミッドを作る(当たり前)。タイル配置するとその周辺のすべてのタイルが発動して資源もたらしたりするらしい。画像を見るとタイルの上にタイルを重ねたり、その上にピラミッドの1段目、2段目の駒を置いたりして、さらにその上に所有権を示すマーカーを置いたりしてるようだ。いいねー大好物ですよw これもさすがにデザイナーのネームバリューだけで(ry


アーキアラジック


 何とこれも「蟻の国」のYoann Levetの新作。前述の「ヒューマニティ」が14歳以上90分なのに対し、こちらは12歳以上45分なので中量級といったところか。
 タイトルは「考古学的な」といった意味だが、ゲームの内容は競争推論ゲーなので、方向性としては「チューリングマシン」や(別のデザイナーだが)「惑星Xの探索」などに近いだろう。



 ルールまだ読んでないが、こんな感じのコンポーネント使って古代都市の場所を特定するらしい。はい面白い。もう絶対面白いので買いますw


反逆の王女たち






 なかなかかっこいいタイトルのトリックテイキングゲーム。プレイヤーは人魚姫や白雪姫などのおとぎ話のお姫様となり、5日にわたるパーティーに出るが、招かれざる王子たちが潜入してきてプロポーズしてくるので、それをかわして独身を貫かなければならない。記憶要素と推理要素があり、各プレイヤーごとに1回だけ使える特殊能力もあるトリテとなってるが……どんなゲームなんだw



 以下は気になる拡張。
指輪戦争:ミドルアースの王たち

指輪戦争カードゲーム:冥王軍への反抗

アンダーウォーターシティーズ:ミニ拡張

美徳:レストラン

ブーンレイク:アーティファクト

オルレアン:ペスト


 今年もいいものはばんばん日本語版が出るでしょう。そういったものにできるだけたくさん関われますように。






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Last updated  2023.09.12 11:22:28
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