《櫻井ジャーナル》

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2015.07.08
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 2012年のオリンピックがロンドンで開催されることが決まった翌日、つまり2005年7月7日にこの都市では連続爆破事件があり、その後、オリンピックまでの期間に国全体が監獄国家の様相を強めていく。2001年9月11日にアメリカで起こった出来事(9/11)に比べれば大したことはないかもしれないが、イギリス社会を大きく変化させた。

 アメリカとイギリスは2003年3月、「大量破壊兵器」という偽情報を掲げながらイラクを先制攻撃してサダム・フセイン体制を倒した。他の国も参加はしていたが、全将兵の約98%はアメリカとイギリスから派遣され、事実上、米英の侵略戦争だった。

 イギリスは戦争に参加しただけでなく、偽情報の流布で大きな役割を果たしている。トニー・ブレア政権は2002年9月、「イラク大量破壊兵器、イギリス政府の評価」というタイトルの報告書を作成、その中でイラクは45分でそうした兵器を使用できると主張、アメリカのコリン・パウエル国務長官から絶賛されている。

 ところが、この報告書はある大学院生の論文を無断引用したもの。しかもイラクの脅威を正当化するために改竄されていた。2004年10月にジャック・ストロー外相(当時)が「45分話」は嘘だったと認めている。

 実は、2003年5月にはBBCのアンドリュー・ギリガンがラジオ番組でこの文書は粉飾されていると語っていた。サンデー・オン・メール紙でアラステアー・キャンベル首席補佐官が情報機関の反対を押し切って「45分話」を挿入したというのだ。その後、ギリガンの情報源は特定され、7月に外務特別委員会へ呼び出されたのだが、その直後に変死する。

 自分たち嘘を暴かれたブレア政権は激怒、BBCを激しく攻撃、執行役員会会長とBBC会長を辞任に追い込んでギリガンもBBCを離れることになった。政府に屈服したBBCはプロパガンダ機関化が急速に進み、現在に至るまであからさまな嘘を平然とつき続けている。つまり、NHKと大差はないということだ。このときからファシズム化が急速に進んだということ。

 そのファシズム化をさらに促進したのがロンドンでの爆破事件。その時、イギリスでは経済関係の国際的な会議が開かれようとしていた。スコットランドで7月6日から8日にかけて開催されたG-8だ。つまり、イギリスの警戒水準は高かったのだが、そうした中、イスラエルの財務大臣だったベンヤミン・ネタニヤフもイスラエルの投資に関する会議に出席するため、ロンドンにいた。

 爆破事件の数分前、ロンドン警視庁の捜査官からネタニヤフに対して爆破攻撃があるという警告あり、彼はホテルに留まり、会議には出席しなかったと通信社のAPは伝えていた。ドイツの新聞、ビルト日曜版は最初の爆発があった6分前にロンドン支局へ警告があったことをモサドのメイア・ダガン長官が認めたとしている。

 しかし、ストラトフォーなどの情報会社によると、イスラエルは数日前から爆破に関する情報を知っていたが、警察から入手したのではない。これが事実なら、なぜ爆破を阻止する手段を講じなかったのかが問題になる。



 また、事件当日、バイザー・コンサルタンツなる会社は某企業のために対テロ訓練をロンドンで行う予定になっていたと同コンサルタンツのピーター・パワーは証言している。訓練の内容は実際の爆破事件と酷似していたという。実際の事件と訓練が重なるという点で、アメリカの9/11やボストンでの爆破事件と共通している。10年前にロンドンであった爆破事件にも疑問は多い。





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最終更新日  2015.07.09 00:42:33


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