天空乃舞

2005/05/29
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部屋の中でヘロヘロのフラフラから、やや復活したところで


とにかく動物的な勘の利く父である。
私の風邪の匂いでも嗅ぎつけたのかと焦った。

しかし、そうではなかった。
今年はハーブの収穫高がとても良いらしく、それが嬉しいのを報告したかったらしい。
両親も二人仲良く風邪をひいていたんだそうで、内心血の繋がりをちょびっと笑ってしまったが、
電話って便利。

顔、バレない。



元気だけど白髪まで出てきたよ、むちゅめもすっかりおばさんだよ、

と冗談半分に話したら、

「それで、いいんだよ」

とvery muchアダルトな返答が返ってきて、面白かった。

「それでいいんだよ。
父ちゃんも今、毎日幸せなの。
今日はカモミールを採ってきて、今、干すのと、生で煮出すのと分けてるんだよ。
それから○○さんと○○さんに、あげに行くの。
お前は良い先生と友達に囲まれて幸せだね。
父ちゃんも今、毎日幸せなの。」

と。



たぶん勤め先の病院の院長先生あたりが、父に丁寧な言葉で話しかけて下さっているのだろう、
父はかなりの尊敬語と謙譲語を覚えていて、職場の話しになると、
私に対して話す時まで尊敬語と謙譲語になってしまう(笑)

人は誰かに大切にしてもらえることを知れば、
自分も人を大切にしたいと思うようになるものだと思う。


おまけに父は職場で電話応対までできるようになっていた。
デイサービスの利用者さんや、リネンなどの業者さんと顔見知りになっていくうちに、
電話恐怖症(病院でそう「診断」されたわけではないが、
電話には出られない人で、そのせいで仕事を失ったこともある)
を克服したことで自分でも自信と安心を感じられるようになったようだった。

よかったね。

自分が自分らしくいられて、それが誰かに喜んでもらえて、
だから嬉しくてますます誰かの役にたちたいと思い、ますます皆良くなるって、
すごい。

ありのままじゃない自分を必死に演じて相手の機嫌を損ねないよう、
気にいられるよう努力し、常に要求に応じられるよう自分を追い詰めて。。。

とはちょっとの差で恐ろしく違う。

60歳を過ぎてあれほど生き生きと充実した毎日を過ごしているという点では
圧倒的というか、幸せだよね。

必要なものは全部そろう。
最後には必ず帳尻があうよ。

育ての父は言葉で教えてくれるけど、
言葉が苦手な生みの父は、ありのままの姿で教えてくれる。

カモミールティーはピーターラビットのお母さんが、
ピーターラビットを寝かす前に飲ませていたんだよ、
体にいいからだよ、

と話したら、

え?ピーターラビットって、ウサギでしょ?
ウサギもカモミール飲むの?

って。

父ちゃん、

もういいよ、

父ちゃん元気なのは、わかったからさ、

電話ありがとうね





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Last updated  2005/05/31 11:54:10 PM
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