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【コンセプト】すべての感覚を活性化する、活気に満ちたモクテルにインスパイアされた香り。エネルギッシュで新鮮で、同じように魅惑的で、常にユニークなイヴ・サンローランのエッジがあります。バニラバーボンの暖かいバルサミコノートを持つダークなローストコーヒーベースは、グリーンマンダリンのフルーティーでピリッとした品質とは対照的です。ジャスミンの緑の花のファセットとイチジクの甘さを加えると同時にピリッと、スパークリング、クリーミーで官能的な香りになります。【調香師】Oliver Cresp/オリヴィエ クレスプ(D&G『ライトブルー』『ディヴォーション』、ミュグレー『エンジェル』、ケンゾー『アムール』)Nathalie Lorson/ナタリー ローソン(ショパール『ウィッシュ』、ディオール『リメンバーミー』、クリスチャンラクロワ『オーフローラル』)Marie Salamagne/マリー サラマーニュ(レプリカ『フラワーマーケット』『ビーチウォーク』『バイザファイアプレイス』)Honorine Blanc/オノリーヌ ブラン(ヴァレンティノ『ヴォーチェヴィヴァ』、グッチ『フローラゴージャスガーデニア』)【香調】ザ・ゼスティ&クリーミーフルーティーな香りトップ:フィグリーフ、ペアー、グリーンマンダリンミドル:オレンジブロッサム、ジャスミン、フィグラスト:コーヒー、ブルボンバニラ、パチュリ■感想:私の好み度<80>オレンジ&フィグのビターさがあるコーヒーガム。トップは爽やかなフレッシュでキラッとしたマンダリンにフィグのビターなグリーン。このあたりからすぐに『ブラックオピウム(2014)』の派生とわかるコーヒー。フローラルはジャスミンが強くシャープな表現、少しトロッとしたネクター系の洋梨のフルーティさ、そしてミントのようなメンソール感が微かに感じられ香りとしては甘く濃密なはずだけどその清涼感があるアロマなニュアンスのグルマン。時間がさらに経過し、シャープさビターさの角がとれるとコーヒー部分は昭和の頃に感じたミルクっぽさのある缶コーヒーあるいはロッテのコーヒーガム!子供時分、祖父母に連れられ喫茶店へ。コポコポと理科の実験装置のようなものでできあがる茶色の飲み物がコーヒーと知り、パイプに火をつけおいしそうに飲む祖父。気になって一口飲ませてもらうけどやはり味覚は子供仕様で「にがい、おいしくない」とすぐにミックスジュースを飲んだけどカップや室内に漂うコーヒーの香りは嫌いでもなく。コーヒーガムの包装を目にすると「あの苦い味…」と思い出し、少し成長して(まだコーヒーは飲まないけど)食べたとき「あれ?(あの)コーヒーと違う」とそのバニラの甘さに拍子抜け。しかし何十年後『ブラックオピウム』という香水であのガムの味をコーヒーらしく思えたのでした(笑)『イリシットグリーン』は特に。オリジナル『ブラックオピウム(2014)』よりも明るく仕上げられた印象。『ネオン(2022)』よりコーヒーのミルク・バニラ感強めだけど、青みでフレッシュ。使った『ブラックオピウム』シリーズ4種類ではオリジナルの次に好きな香り。■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め、持続性はやや長め。■液の色・ボトル液の色はオレンジっぽい?10mlボトルサイズは約φ14×h114mm、フランス製。かなり透けない黒地で円柱形、ネオングリーンでロゴなど。キャップ付き、スプレーのネック部分は固定され取り外し/詰替不可。■季節季節は秋から春。■年齢20代後半以降。女性向き。夜向き。■リピート好きな香りだけど、毎年違った新タイプがリリースされそちらを追いかけるためリピはなし。
2024.05.29
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【コンセプト】官能的なコーヒーフローラルのオリジナル『ブラックオピウム』に、魅惑的に輝きジューシーなチェリーで赤く染まった作品『オーバーレッド』は魂からフルーティーな世界に引き込まれるような香り。【調香師】Oliver Cresp/オリヴィエ クレスプ(D&G『ライトブルー』『ディヴォーション』、ミュグレー『エンジェル』、ケンゾー『アムール』)Nathalie Lorson/ナタリー ローソン(ショパール『ウィッシュ』、ディオール『リメンバーミー』、クリスチャンラクロワ『オーフローラル』)Marie Salamagne/マリー サラマーニュ(レプリカ『フラワーマーケット』『ビーチウォーク』『バイザファイアプレイス』)Honorine Blanc/オノリーヌ ブラン(ヴァレンティノ『ヴォーチェヴィヴァ』、グッチ『フローラゴージャスガーデニア』)【香調】コーヒー、チェリー、バニラ、ジャスミン、■感想:私の好み度<80>チェリーフレーバーコーヒーバニラフロート。オリジナル『ブラックオピウム(2014)』のDNAが50-60%は感じられる『ブラックオピウム オーバーレッド(2024)』。スプレー直後からそんな『ブラックオピウムの素』を感知、ほんの少しアーモンドやクマリンを思わせるパウダリーにふんわりチェリー。トップらしいフレッシュさを持ちながらも濃密さのある香り。ミドルに向かうにつれシャープよりなジャスミンが強めに。コーヒー濃度・表現は『ブラックオピウム(2014)』『ネオン(2019)』『イリシットグリーン(2022)』のなかでは控えめですが、このシリーズのキー要素だけに存在はします。ラストまで『ブラックオピウム』らしさとグルマンの甘さは続きますが、『ぺったり』とか『甘ったるい』というすがりつき感はなし。ボディパウダーを塗ったサラサラすべすべとした肌あたりのような浮遊したイメージ。(ただグルマンの甘さが苦手・敏感なら『え?とても甘くてしつこい!』と一喝)ラストに向かうとおだやかなパチュリのスモーキーさが導き『オーバーレッド』の深層にあるエレガントさへたどり着きます。『ブラックオピウム』好きで『チェリー』も好きなら外さない作品。チェリー2.5、バニラ2.5、コーヒー2、フローラル2、ウッディ1■拡散性・持続性拡散性はやや強め、持続性は普通からやや長め。■液の色・ボトルモーヴオレンジ。7.5mlミニチュアボトルは約w39×d16×h54mm、フランス製。クリアなディープレッド、キャップは引き抜く仕様。■季節秋から春。■年齢20代半ば以降。女性向き。夜向き。■チェリーといえば『ロストチェリー』?「濃く甘いチェリー」といえばトムフォード『ロストチェリー(2018)』。チェリー×バニラのそれぞれの作品での比率は似ていますが『オーバーレッド』はシロップ、ゼリー、チェリーコークのようなリキッド系を思わせ、『ロストチェリー』はパイやタルトなど焼菓子の香ばしさをほんのり感じる違いがあります。チェリーが濃厚で安定しているのは『ロストチェリー』。『オーバーレッド』は日によってチェリーが弱くなりその場合はぐぐっとミルク/バニラコーヒーっぽさが強くなりがち。チェリーをドドーン!と楽しみたい時は物足りないけど二作品を比較した場合『オーバーレッド』くらいのバランスが大人のチェリーなのかもしれません。■リピート想像していたドロドロ煮詰まったチェリーではなく意外とライト(思っていたより!)30mlを買うか揺らぐけれどミニチュア7.5mlをのんびり楽しんでいたら『2025年新作 ブラックオピウムXXX リリース』となりそうな気もするので保留。
2024.05.30
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【コンセプト】日常の退屈から逃れ、願望のままに彼のもとに吸い寄せられ、くらくらとしためまいを感じるほどの興奮に身を委ねる恋。そんな恋愛の絶頂に酔いしれる香り。まとう人を新しいオーラと情熱的な輝きで包み込む、甘くセンシュアルなホワイトフローラルシプレー。【調香師】■ドラ バグリッシュ/dora baghriche・ベルサーチェ『ヴァニタス(2011)』・アルマーニ『ガーデニアアンディグア(2020)』■ハリー フリーモント/Harry Fremont・カルバンクライン『CK One(1994)』『エタニティモーメント(2004)』・ランコム『オーウィ!(1999)』『ミラク(2000)』・ラルフローレン『ポロスポーツ(1994)』『ロマンス(1998)』『グラマラス(2001)』・トムフォード『ノワールデノワール(2007)』■オリビエ クレスプ/Olivier Cresp・ミュグレー『エンジェル(1992)』・ケンゾー『ローパケンゾー(1996)』『ケンゾーアムール(2006)』・DIOR『デューンプールオム(1997)』『ミッドナイトプワゾン(2007)』・D&G『ライトブルー(2001)』『ライトブルーサマーバイブス(2023)』・ニナリッチ『ニナ(2006)』『ニナルージュ(2019)』・ヴァレンティノ『ヴァレンティーナ/2011』・YSL『ブラックオピウム(2014)・ネオン(2019)・イリシットグリーン(2022)・オーバーレッド(2024)』【香調】燃え上がる恋の移り変わりを表現トップ:甘酸っぱいフルーティな香りが「恋の始まりを告げる出会いの高揚感」を表現ストロベリー、ラズベリー、ベルガモット、ペアーミドル:夜だけに花開く魅惑的なダチュラの花の香りが「燃え上がる恋に溺れる感覚」を表現オレンジフラワーアブソリュ、ジャスミンサンバックアブソリュ、ホワイトピオニー、ダチュララスト:官能的ながら落ち着いた香りが「離れられない、虜になる感覚」を表現パチョリ、ホワイトムスク、アンバー■感想:私の好み度<50>爽やかさのあるグレープキャンディのような甘いフルーティーでスタート。そこから少しビターだけど甘いベリー系の香りに変化するあたりは『ベビードール(2000)』の微かなベリーを思い出しました。ですがそれより強く思い出したのはエスカーダ『セクシーグラフィティ(2002)』。ラズベリー、ストロベリーなどのベリーの甘くてキュートな表現がよく似ています。トップのベリー/グレープ系が落ち着くとピオニーが開き始めこれはアルマーニ『ピヴォワンヌスジョ EDT(2014)』のフルーティーなピオニーに似ています。アルマーニはラズベリー、タンジェリンといったフルーティさにピオニー&ローズのブレンドですが全体的にエアリー。サンローランはピオニーの表現に重みと厚みがあります。ラストに入りピオニーが落ち着くと潮風に当たった肌のような匂いがするのでこれはカロンを感じるのかもしれません。さらにこのあたりからこの作品の個性というかクセというか…少し傷んだイチゴのような少しの酸味と苦味が混ざったような匂い。整えた表現だとビターなストロベリー×パチュリ×アンバーと変換できるかも。ラストのこの部分で好き嫌いが分かれると思います。またシャネル『チャンス(2005)』が煮詰まったような濃厚さを思わせる部分もあり最後にギュウギュウバタバタと騒々しいため、癒しを求める香調ではありません。『20代という若さと持ち前の明るさに自己肯定感が高い無敵系&愛され女子』をイメージする50代の私には羨ましくも微笑ましい香り。■拡散性・持続性拡散性は普通から少し高め、持続は普通からやや長め。■液の色・ボトル液の色はかなり淡いピンク。7.5mlのミニチュアボトルはクリアで四角ベースに複雑なカッティングで丸みのある形状。ネック部分にブラックのボウ。サイズは約w35×d29×h53mm、フランス製■季節10月から4月。真冬は個人的にはもう少しベリーが落ち着いてほしい。■年齢20代。女性向き。30代以降は自分時間のための香り。■サンローランの香水では…『モンパリ』はキュート系で20代向け、香りの系統はベリー×ピオニー『リブレ(2019)』はフェミニン系で30代向け、香りの系統はホワイトフローラル×気持ちハーバル廃番の『ベビードール』の香りを求めるなら…ロシャス『マドモアゼル ロシャスEDP(2017)』をおすすめ!■リピートミニチュアボトルで十分楽しめリピートなし。ミドルまでは好きで70点、ラストは30点、よって全体では50点。
2024.05.31
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【調香師】Oliver Cresp/オリヴィエ クレスプ(D&G『ライトブルー』『ディヴォーション』、ミュグレー『エンジェル』、ケンゾー『アムール』)Nathalie Lorson/ナタリー ローソン(ショパール『ウィッシュ』、ディオール『リメンバーミー』、クリスチャンラクロワ『オーフローラル』)Marie Salamagne/マリー サラマーニュ(レプリカ『フラワーマーケット』『ビーチウォーク』『バイザファイアプレイス』)Honorine Blanc/オノリーヌ ブラン(ヴァレンティノ『ヴォーチェヴィヴァ』、グッチ『フローラゴージャスガーデニア』)【香調】トップ:ブラックコーヒーミドル:オレンジブロッサム、ドラゴンフルーツ、ジャスミンラスト:シダーウッド、パチュリ、バニラ■感想:私の好み度<70-75>トップはガソリンのようなケミカルな奇妙な匂いを含むもののしっかりとオリジナル『ブラックオピウム(2014)』らしさであるコーヒー×バニラ×ジャスミンを解き放ちます。キーとなる『ドラゴンフルーツ』は不明。というのも果実は外食でサラダやソースの彩り、スーパーで見つけ勢いで買い食べたといった視覚の記憶はあるけど、味覚と嗅覚は覚えておらず…というわけで、キーノートはわからないままですがトロピカル系フルーティ?っぽいところ??ミドルからオリジナルよりもコーヒーらしさがあり淹れたコーヒーよりも焙煎したコーヒー豆の香り。香ばしさ、そしていい意味で焦げた苦味があります。私の場合、このビターさは自身では感じるけど周囲には届かずフルーティーとキャラメルバニラっぽくなるようです。フルーティ3、バニラ3、ジャスミン2、コーヒー1、ウッディ1。■拡散性・持続性拡散性は普通からやや高め、持続性はやや長め。■液の色・ボトル色はオレンジ系?ボトルは正面からは四角、上からみると楕円。前後面に円形で窓、その円中心に水平のラインが側面ぐるっと一周入り液体が見えます。クリアのネオンピンクをベースに窓・水平ライン・底面以外はブラックベースにシルバーラメ。ラメの質感は指先でも凹凸が分かりますが、ひっかかるようなザラつきはありません。窓からは直径5ミリほどのデザイン管が見え、その中にアトマイザーの管。キャップは円柱形にくるみボタンを乗せたような形状。艶の黒地にピンクゴールドでブランド名。30mlボトルサイズは約w63×d26×h96mm、フランス製。■季節秋冬。■年齢20代半ば以降。女性向き。オリジナルよりちょっと砕け気味なのでオフィスはラフな雰囲気なら20代後半以降向き。■『ブラックオピウム』が好きなら…60%受け入れられ、好まれる香り。でも飽きないのはオリジナルかも。■リピート『ブラックオピウム(2014)』『ネオン(2019)』『イシリットグリーン(2022)』『オーバーレッド(2024)』と使ったなかで『ネオン』は私には香水酔いする要素(オゾン系)をたまに感じるためリピはなし。
2024.05.28
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2020年9月発売、12月購入したパルファンサトリ『トライアルセットC 匂いの帝王のお気に入り』1.5ml×5種類、当時¥5,280-(このセットは販売終了、現在のトライアルは5種¥6,050-)・桜 - Sakura(2004)・サトリ - Satori(2006)・ひょうげ - Hyouge(2008)・シルクイリス - Silk Iris(2010)・ハナヒラク - Hana Hiraku(2016)『匂いの帝王』ことルカ・トゥリン(1953~)彼と妻タニア・サンチェスが香水を辛口でジャッジした『世界香水ガイド(PERFUMES THE GUIDE)』は香水ファンなら手にしたことがある本。香水は膨大な数が発表され続けているためごく一部とはいえ『世界香水ガイド(1)』1437点『世界香水ガイド2』1885点『世界香水ガイド3』1208点と内容に重複があり合計点数は減りますが香水評価本としては抜きん出たもの。ただ、1作品で数ページにわたるものもあれば、一行/ひと言で終わらされるものもあるため作品を深掘りする場合はやはり香水サイトやブログなどいくつか見て総合判断+試香となりますね。そして私は帝王とはことごとく好みが合わずお気に入りの香りをけちょんけちょんにされ「これ買うんじゃなかったー」と読んでは気分を害すストレス生産本でしたが帝王は名香、王道、クラシカル、オリエンタルな作品、お気に入り?調香師は評価高めだと分かりだすと、「ハイハイハイ、ルカおじさんはやはりこの香り、お気に召さないでしょ」と肝が据わるとともに読書中はやや性格が歪む(笑)しかし自分の好みが帝王の評価と逆と見なせば香水選びを大きく外さないし、香水を使いながらも感じ取れなかった香りが明確になるなど発見は多く、よってずるずる3作目まで買い、この調子だと4作目以降もでしょう(笑)さて、前置きが長くなりました。そんな帝王が3作目にして日本のブランド『パルファンサトリ』を取り上げそれに対して『パルファンサトリ』からのセットがこの『トライアルセットC 匂いの帝王のお気に入り』。公式でのコメント。世界中の香水愛好家に注目されている香水ガイドブック「PERFUME THE GUIDE」(「世界香水ガイドⅢ1208」として2019年10月18日に日本語版が原書房より発売)に、日本の独立系ブランドとしては初めてパルファンサトリの作品が掲載され、掲載9品のうち5品が4つ星(★★★★)を頂戴するという栄誉に輝きました。これを記念して、5つの作品をミニボトルにパッケージしました。「匂いの帝王」にご評価いただいた香りをお試しください。その掲載9作品とその評価(5点満点)・桜 - Sakura(2004)★★★★・サトリ- Satori(2006)★★★★・ひょうげ - Hyouge(2008)★★★★ ※旧名:織部/Oribe、2019年11月より『ひょうげ』。・シルクイリス - Silk Iris(2010)★★★★・ハナヒラク - Hana Hiraku(2016)★★★★・夜の梅 - Yoru no Ume(2002)★★★・苔清水 - Koke Shimizu(2005)★★★・イリスオム - Iris Homme(2010)★★・ワサンボン - Wasanbon(2013)★ちなみに『パルファンサトリの香り紀行』2019年11月30日の記事ではルカ&タニアが『ミズナラ - Mizunara(2018)』の試香&評価も。その詳細はサトリさんで!ミニボトルはφ12×h35mm、黒のスクリューキャップに黒ラベル。なのですが、アトマイザーに移し替え&ラベル張り替え使用。このアトマイザーは2ml、10個¥1,000-。大きさは約φ14×高さ50mm、本体ガラス製、10色。40本購入し10本ほど使いましたが不具合なし。チューブサンプルをスプレーで試香したい方にはおすすめ。次回から『トライアルセット』での5種とムエット3種の感想を。果たしてルカおじさんと私の好みは?
2022.08.18
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【コンセプト】パワフルで中毒になるようなコーヒーとセンシュアルな透明感があるホワイトフラワーのコントラストが織りなすコーヒーフローラルの媚薬【調香師】・Oliver Cresp/オリヴィエ クレスプ(D&G『ライトブルー』『ディヴォーション』、ミュグレー『エンジェル』、ケンゾー『アムール』)・Nathalie Lorson/ナタリー ローソン(ショパール『ウィッシュ』、ディオール『リメンバーミー』、クリスチャンラクロワ『オーフローラル』)・Marie Salamagne/マリー サラマーニュ(レプリカ『フラワーマーケット』『ビーチウォーク』『バイザファイアプレイス』)・Honorine Blanc/オノリーヌ ブラン(ヴァレンティノ『ヴォーチェヴィヴァ』、グッチ『フローラゴージャスガーデニア』)【香調】パワフルに魅了するオリエンタル コーヒー フローラルトップ:パワフルなエネルギーを感じるような刺激的なフルーティノート (ペアー、ピンクペッパー、オレンジブロッサム)ミドル:センシュアルで透明感のあるホワイトフラワーのフローラルノート (コーヒー、ジャスミン、ビターアーモンド、リコリス)ラスト:抗えない魅力で中毒性のあるコーヒーノート (バニラ、パチュリ、カシミアウッド、セダー)■感想:私の好み度<85>フローラル×バニラ×ウッディ。トップはピリっとした爽やかなピンクペッパーに透明感のあるジューシーなペアー。トップらしい爽やかさとオレンジブロッサムとジャスミンのフローラル、すでに始まるブラックオピウムらしい甘さ。ウッディさが見え隠れしちょっぴり大人な印象。バニラも重なり杏仁豆腐のようなすっとした淡い甘さへ。このあたりまでで3~5分程度。コーヒーらしさはコンセプトほどの主張はなく、コーヒーリキュール、砂糖入りのミルクコーヒーのような感覚で豆を挽いた時、淹れている時の香りではありません。香りの変化を楽しめるのはトップからミドル。それ以降は秋冬の重さがあるけれど現代的。■拡散性・持続性拡散性はやや強め、持続性はやや長め。■液の色明るいサーモンピンク。■季節秋冬。■年齢20代半ば以降。女性向き。オフィスは30代以降がしっくり。■アルマーニ『コードファム(2006)』好きならおすすめ『ブラックオピウム』の方が香りに幅があり、オピウム(アヘン)っぽさなのか甘さに中毒的なエッセンス(リコリス?)。『コードファム』は全体的にオレンジの豊かな印象(酸味・渋味・甘味)が強めで夜向きの印象でも『ブラックオピウム』と比較するとまだ明朗に感じるかも(笑)■リピートオリジナル以降に使用した『ブラックオピウム』シリーズは『ネオン(2019)』30ml『イリシットグリーン(2022)』10ml『オーバーレッド(2024)』7.5mlどれも、オリジナルらしさのある香り。新作を優先してしまうけど、所有数がおちつけば手元におきたい作品。
2024.05.13
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この頃は同時進行で複数の本を読んでいます。そのうち『武士道』『尾崎放哉/全句集』は不可解な夢をみて目覚めの悪い朝を迎えることが判明したので(為になるし面白いけど…いかんせん重い、暗い)お天道様が出ている陽気な時に読むようにしていますが、就寝時ベッドで楽しげなお伽噺を読んでいるような気分で読み進めることができるのが…『調香師の手帖 香りの世界をさぐる/中村祥二』¥840-著者は、資生堂出身の70代後半の調香師。何気ない仕事場での発見や体験談など一般人では分からない香りの現場が分かりやすく語られて、「どうぞお入りなさい」と研究室のドアが開けられて開放的な雰囲気。章によっては、カタカナ満載の専門用語で「用語が覚えられないし頭に入らない」ということが私はあるけど、それでも先を読みたいとページをめくるペースが早いです。第1章 自然の香りあれこれ・青葉の秘密・香妃と沙棗・桜の香り第2章 天然香料を求めて・経済地理学・バラの秘密・ムスクとは第3章 香を焚く・幽玄な沈香・組香・乳香第4章 香りで癒す・芳香治癒学・アロマコロジー・森林浴第5章 香りを創造する・香りの設計・イッセイミヤケの香水・肌の役割第6章 嗅覚の不思議・記憶と香り・嗅覚研究で初のノーベル賞第7章 からだのにおい・体臭・臭紋・加齢臭第8章 香りの文化と歴史・ナルドの香油・東洋蘭・酒と香り第9章 香りの言葉・「ノート」について・ウッディーノートという展開で、専門分野から日常へのヒントが多く詰まった一冊。資生堂の香水、ばら園『芳純』『パパメイヤン』、『沙棗』などの話もあり、知っている香りの話題は裏話を聞いているようで楽しい。香水好きで、その香りが作られる過程、専門知識も知りたい!という方にはかなり役立つ濃厚な匂いがする一冊です。ところで、タイトルを「調香師のテチョウ」と読んでいたのですが、ルビがふってあり「調香師のノート」と。手帖のノートと、香りのノート…そんな洒落っ気にもキュンときた本。香りつながりで、今夜23:45から『魅惑の香水~開発・宣伝の舞台裏~』が放送。毎年、何百種類も発売され、市場規模は3兆円に達するといわれる香水。1日に20万本の香水が売れる本場フランスでは、今までにない香りを作り出すため、最先端技術を使った香料の開発が進められている。一方、マリリン・モンローも愛した世界で最も売れている香水は、昔ながらのジャスミンを使った製法が今も守り継がれている。さらに、新製品を売り出すための広告戦略など、知られざるフランス香水の舞台裏へ潜入する。お茶しつつテレビの時間です。
2013.02.26
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【コンセプト】大胆で不敵。高発色で光沢をおびたシルキーな発色。とっておきのワードローブをまとうように、その人らしい存在感を放つ口元に。「INTERDIT(アンテルディ)」とは未知の自分を手に入れる、禁断のスリル。 臆することなく身につけるとき、あなたの本当の魅力が解き放たれる。唇にのせると均一に広がり大胆に発色。その色は心の奥にある熱い衝動をよびさまします。まるでとっておきのワードローブをまとうように、その人らしい存在感を放つ口元に。ハイエンドなスタイルに仕上げてくれるシルクを配合。しっとりとつやめくように輝き、色の鮮やかさを際立たせます。光が反射しあい生まれる奥深い光沢と息をのむほどエッジィな発色で、自信と強さを着こなすリップスティック。大胆な彩りで、その人の印象を記憶に刻みます。“ラグジュアリーとは1つひとつのディテールにある”ユベール・ド・ジバンシィの言葉の通り細部にまでデザイナーの精神を反映したデザイン。長くご愛用いただけるラグジュアリーNo.554 ヌード・ユーフォリアは、華やかなパーティーシーンに合う上気したように多幸感のあるヌーディカラー。洗練されたファッションを身に纏ったように、煌びやかで印象的なホリデーコレクション限定パッケージ。■No.554 Nude Euphoria/ヌード・ユーフォリア(限定色)<私の好み度:90>キャラメルっぽいオレンジ系ベージュ。パールラメなし。私には『ヌード』とあるほどの素肌っぽさはなく、色味が感じられる濃さ。唇が浮くような白味はなく、秋色にしては明るく、春色にしては少しシック、といった色。アイシャドウは、ベージュ、イエロー、オレンジ、サーモンピンク、カーキ、オリーブなどに。同時購入したルージュジバンシイシアーベルベット『16 ヌードボワゼ』と比べると、基本的に同系色(彩度)ですが『554 ヌードユーフォリア』はイエロー/ブラウン味がかった色。2021年限定色ルージュジバンシイ『501 コッパーヌード』と比べると明るく赤味が少なく黄味よりで春っぽく見える色。■発色・持続性発色は普通。持続性はやや短め。やや乾燥しやすい。■香りシックでドライなフローラル。香り方と持続はやや強め。ゲランの香水『シャリマー』を思わせます。■デザイン容器は円柱形。キャップは本体をほぼ覆い、上部と縦に入る帯は艶シルバー。上部にロゴマーク、帯にロゴタイプが刻印。帯以外の部分はシートが巻かれ2023年ホリデーコレクションはシルバーベースに四角パネル、レンガで例えると小口/ドイツ積みのデザイン。円柱形ですがミラーボールのようでリズミカル。金属製に見えますが合皮か革。キャップの口/縁が特徴的で2箇所に正方形の凹みがあり、キャップをセットするとその部分に本体の4Gマークがかみ合います。ただ、この凹凸があるせいでキャップの角が口紅先端に触れ削ってしまうことがあるので注意が必要です。■季節通年。ベーシックなメイクに合わせやすい色。アイメイクが重めでも口元とバランスがとれます。■年齢20代以降、問わず。オレンジ系が似合う方。私は20-30代に好んだ渋い色が似合わなくなりました。だからといって爽やかな色や強い色を使いこなす気分でもファッションでもないのでこの『ヌードユーフォリア』の明るさと中間色のニュアンスが入った色はしっくりときました。20-30代の方には若々しさを引き立ててくれそうで、40代以降のメイクの色に迷いが増えた方には顔色を明るく見せてくれる色だと思います。また、1990年から2010年あたりまで、ボビイブラウンのアイテムを好まれた40-50代の方にはあの頃のニュアンスを今の自分の年齢にあった表現ができる色かもしれません。■サイズ:約φ23×h73mm[3.4g]フランス製
2023.10.29
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【コンセプト】アブラカタブラ!さぁ、心の準備はできましたか?フレッシュなカラブリア産ベルガモットとグリーンノートが、なんと不思議!ロマンティックなスウィートアンバーとバニラへと変わるマジック。この一風変わったフレッシュなグリーンとアンバーの香りは特別な日でも普段にもあなたを虜にするでしょう。アンブラカラブリア!【調香師】Jorge Lee/ジョージ(ホルへ) リー【香調】シトラスグリーン・フレッシュフローラル・アンバートップ:ベルガモット、ガルバナム、グリーンリーブスボディ:ジャスミン、コリアンダーシードベース:スウィートアンバー、ムスク、バニラ■感想:私の好み度<90><スプラッシュベルガモット×バニラアンバー>スプレーすると「待ってましたっ!」と言わんばかりのベルガモットの元気の良さ。しっかりとしたビター、柑橘の果皮の渋みも感じられとても爽快感溢れる始まり。その刺激にも近いシトラスに鼻の奥がツンツンと軽い痛みを感じながらも目の覚める感覚に慣れ落ち着くと草刈り後の新鮮なグリーンノートに、日光で乾きつつあるほんの少し湿り気の土っぽさも。シトラスの角がとれはじめるとそこにうすーくバニラとアンバーが感じられこのシトラスとバニラのバランスが秀逸。爽やかだけどキンキンに冷えているわけでなくわずかに温もりを感じる。柑橘の果皮が入ったバニラソフトクリーム??最後までシトラスも感じられ、バニラアンバーの甘さの絡み具合もよく、明るい気持ちに誘われ最終的にはリラックスできる香り。Abra Cadabra!Ambra Calabria!■拡散性・持続性拡散性はやや弱めから普通、持続性はやや長め。ミドル以降はより安定し、最後まで整った状態。■液の色・ボトル淡いイエロー。φ10×h55mm[1.2ml]トルコ製■季節通年。似合うのは春から初夏。低湿度の海外であれば夏っぽい香り。■年齢年齢は問わず。ユニセックス。10代後半であれば「大人っぽいいい香り選んでる!」とセンスを感じます。シトラスが強いと男性的にも感じられますが、これは私としてはまさにユニセックス、ニュートラルな香り。シーンにこだわるなら30代後半以降だとオフィスでは少しラフですが、基本的に清潔感があるため幅広い大人におすすめ。■すこーーし似てるかも?ミドルからラストに甘くなるアンバー&アロマな部分は、若干ではあるもののクルジャン『バカラルージュ540』っぽい。大雑把ですが『バカラルージュ540』を薄め、シトラスとグリーンノートを足すと『アンブラカラブリア』に近くなる。『バカラルージュ540』が好きで、シトラスもグリーンも好きならおすすめ。■リピートレギュラーボトルを買いたい!どちらかといえば似た雰囲気の作品は多いですが、シトラスの爽やかさと甘さ、クリーミーなバニラの甘さの加減、豊かな香りの調和(様々な香りが重なっても濁らない)、持続性、変化しても美しさが漂い続ける…といった点は何度使っても良さを感じ、いいなぁと深く記憶に残る。これはマジックにかかってしまったのかも。ニシャネでは『アンブラカラブリア』が一番!
2023.11.10
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【コンセプト】Inspired by Aman jena, Morocco(アマンジェナ、モロッコ)モロッコの伝統芸術のモザイク『Zouaq』、バラ色の砂岩の建物の町マラケシュ『レッドシティ』、食品に香辛料、衣類、金細工と魅惑な迷宮都市『メディナ』ダンジョンからインスパイアされた香水『ZUAC』。【調香師】Jacques Chabert/ジャック シャベールアマン全7作品担当。【香調】トップ:ピンクペッパー、ベルガモット、タンジェリンミドル:クローブの蕾、ベイセントトーマス、サフラン、レザーラスト:フランキンセンス、ラブダナム、ベチバー、パチョリ■感想:私の好み度<80>スモーキーでスパイシーなヒノキとレザー。トップはピンクペッパーらしい華やかなスパイシーさ、ベルガモットとタンジェリンのシトラスの果汁を思わせる酸味は花火のようにパッと煌めく程度のエッセンス、その後につづくのは果皮の苦味でドライフルーツ・スパイスのような香り方。そして何より感じるのはシャープでクリアなヒノキ。檜風呂を思わせる水っぽさも。辛口ジンジャーエールのようにも。ミドルあたりにレザーが加わると真新しい透明感のある革製品の匂い。ここで体温の上昇があると獣の野生感が足され、(獣臭いわけではなく整え美化された感じ)革が強い/メインの作品が苦手な私は少し険しい顔つきになり数分待ちそこを抜けるとベチバー、パチョリのスモーキーで力強い大地を想像させる香りへ。燻製をするときのチップの燻された香り。息苦しい煙たさでなく、いい薫りだぁ…といったスモーキーさ。そこにクローブとベイセントトーマス(ピメンタ)の温かいスパイスのブレンドが重なることで煙・燻しの匂いから『香水』らしさへと導いています。そんなスモーキーは徐々にフランキンセンスの甘さが増すことで4:6くらいの割合で仕上がります。モロッコを旅したことはなく、サハラ砂漠、マラケシュ、タジン鍋、ハリラ、アルガンオイル、バブーシュ、SATCのロケ地…といった私のベタな連想でも「たしかにモロッコっぽい」と納得してしまうストーリー。つけはじめはリラックス感と同時にリフレッシュ感もありますが、15-30分経ちリラックス度がグンと高くなったタイミングを見計らい入眠すれば深く沈むように眠れていた気がします。寝香水にもおすすめ。<家人の反応と評価>私がさまざまな香水を楽しむことを知る夫。『ザァック』の時はいつもと違うとすぐに反応したのをきっかけに感想を求めると・(デパートの化粧品フロアのような)化粧品臭い匂いではないのがいい。・高級感があるいい香り。・(私がたまにつける似合っていない)花の匂いは加齢臭と相性が悪いが、これは加齢臭と合う。とモヤモヤグサグサときましたが高評価。一般的なフローラル要素は低くレザーが強い作品と説明すると「なるほど、面白い、いいんじゃない」と。■拡散性・持続性拡散性はやや強め。持続性は長め。■液の色・ボトル明るいイエロー。細長い円柱形。クリアガラスにゴールドでロゴ&品名。キャップとスプレー部分もゴールド。サイズ:約φ14×h104mm[7.5ml] イギリス製■包装詳細はこちらで。■季節通年。『ザァック』はレザーを感じるものの全体的にヒノキも存在する森林系で意外と日中にも使いやすい香調。ただしレザーの動物的な部分がでやすいなら3月から9月までは避ける。■年齢ユニセックス。やや男性向き。男性の場合、なじむのは30代半ばから。女性なら香水を得意とし、それを認識&許容されているのであれば20代からでも、キリッとしたカッコよさを持ちたい方に。■コムデギャルソンの『ベチバー・パチョリ』を思わせる?『インセンス 京都(2002)』『ザァック』よりやや明るめのヒノキ。『2マン(2004)』スパイシーさ、ベチバー、サフラン、レザーっぽさ。『フロリエンタル(2015)』のピンクペッパー、ラブダナム、ベチバーの感じは近いかも?『ルージュ(2020)』全体的に違うけどピンクペッパー、ラブダナム、パチョリの使い方。■リピート7.5mlで十分楽しめリピートはなし。だが、モロッコはいつか行きたい!
2024.03.29
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【コンセプト】NO RULE IS MY RULE. 自由な思想を象徴する都市ローマ生まれの『BORN IN ROMA』はエッジのきいたモダンなフレグランス。ルールがないのがルール、毎日ルールを書き直しながら自己実現を目指す輝く個性を表現。オレンジのフレッシュでフルーティな香りから、ローズの華やかさが加わり、ジャスミンの軽やかさの余韻を残す。明るくモダンな印象の、フルーティフローラルの香り。【香調】ヴァレンティノに欠かせない3要素「カラー、クール、クチュール」をもとに構成。カラートップノート『オレンジ』エネルギッシュなオレンジ、フェミニンなローズ、エアリーなジャスミングランディフローラム、軽やかな感覚を演出。クチュールハートノート『ローズ』ローズアコードは気高い女性らしさを、輝かしくシルクのような香りはノートを柔らかくし、比類のない花束のように咲きます。クールベースノート『ムスク&アンブレットシード』ムスクの温もりのある柔らかさとアンブレットシードでユニークに。■感想:私の好み度<75>トロピカル×フルーティ。トップは甘くてジューシーなオレンジ。『紅まどんな』や『せとか』を思わせる甘い柑橘。それからキウイの甘みと酸味も加わるとトロピカル!パパイヤ、グァバ、マンゴーっぽく昔/昭和に「これはおいしい、なんだかおしゃれな味」と好きだった扇雀飴の星型のキャンディを思い出しました。ついでに調べると現在も販売中!!☆ラブランド トロピカルキャンディ☆上記の3種にキウイ、ブルーハワイの5つのフレーバー。(後日買う、だが1kg…)そんなフルーティーさにローズとジャスミンがプラス。ローズもジャスミンも明るい印象、ジャスミンはグリーン&ビターがシャープでそれがフルーツの香りを際立たせ持続力のあるものにしています。シャープさが少し落ち着くとフルーティ&フローラルの6-7割は主軸となったままで、残り3割程度がパウダリーだけどハードというかメタリックっぽさがあり、全体的にはベリー系のワインの印象。コンセプトでムスク&アンブレットシードの『ユニーク』がこれかな?同時にこの部分、ここ5年の主流に思えるムスクの表現で『フローラル・フルーティ・グルマン』のカテゴリーとボリュームの違いはありますが私が知る(そして全て好きでもある)下記のムスクの個性・クセは同じだと思います。・マティエールプルミエール『パリジャンムスク(2019)』・キリアン『ローリングインラブ(2019)』・アクアディパルマ『オスマンサス(2019)』・メモ『アルヘンティーナ(2021)』・ブルガリ『アレーグラ マグニファイング/ムスク(2021)』・ヒューゴボス『ザセントマグネティック(2022)』・アルマーニ『マイウェイパルファン(2023)』ちなみに、このなかでトロピカルはダントツで『コーラルファンタジー』。香りの展開は早め少なめ、10-20分で香りが7割程度固定される感覚は『ボーンインローマ(2019)』『イエロードリーム(2021)』と同じ。オリジナル『ボーンインローマ(2019) 』らしさは2-3割。『イエロードリーム』ではまだオリジナルを感じたけど『コーラルファンタジー』はそこそこ離れた表現。■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性は普通からやや長め。■液の色・ボトルオレンジがかった淡いピンク。ボトルはヴァレンティノを象徴するロックスタッズ。サイズ展開は10・30・50mlで購入した10mlは少し膨らみのある六芒星柱スリーブ/カバーでゴム製。コーラルピンクで、ピラミッドスタッズが並び一部がフラットでロゴ。使用時にスプレーを押すとスリーブがずれネックに埋もれがち。スプレー部分は回転式で取り外し可能。詳細は『ボーンインローマ』で。■季節春から初夏。■年齢10代後半以降。女性向き。大学生が一番似合う香り。20代半ば以降はカジュアルで。■エスカーダのトロピカルを思い出すかも?『トロピカルパンチ(2001)』『ロッキンリオ(2011)』のジューシーなトロピカルな香りが好きならその『片鱗』があるため『コーラルファンタジー』はおすすめ。『トロピカルパンチ』のピーチやマンゴーのとろみジュース系、圧倒的フルーツパラダイスではなく、フローラル(ローズ・ジャスミン)がある程度占め香水らしさがある作品。■リピート好きな香りですが10mlで満足できるためなし。
2024.04.11
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【コンセプト】ローマの緑豊かな庭園と活気に溢れた精神。【香調】ヴァレンティノに欠かせない3要素「カラー、クール、クチュール」をもとに構成。カラートップノートスモーキーなラプサンスーチョンの茶葉は官能的な庭園へ。クチュールミドルノートジャスミンはローマの太陽の下で輝く現代的な女性らしさを。クールベースノート甘くスモーキーなバニラはさらに官能的に。■感想:私の好み度<80>曇天な日の『緑の祭典/Green Stravaganza』に、グリーンティーバニラフロート ミント添え。スプレー直後のほんの一瞬通り過ぎる抹茶の香り!(ちょっぴりベルガモット、ベリーも)ほんの5-15秒、なんと儚い!そこから『お茶』だけを追うとエリザベスアーデン『グリーンティー(1999)』系に。それほどの爽やかで透明さはないものの、トップで感じた抹茶からは遠退きます。要となる『ラプサンスーチョン』の薫香。燻した松葉で着香した煙茶らしさは分かりにくく『ラプサンスーチョンの香水』として買うとがっかり度99%。ミドルからなんとなく曇った、こもった、霞んだ印象には不思議と清涼感があり、それにはミントのようなハーブの香りを微かに含みます。(日によってミントが分かりやすく香るときは好みのバランスでうれしい)ジャスミンの香りのはじまりに「ジャスミンティーのようになる?」と思わせておきながらのバニラが氷上をツーっと滑り込むようにフロート。「あ、分かりやすく甘くなった」と思うと同時にここで「ボーンインローマ(2019)っぽい」とそのオリジナルのDNAは2-3割。ラストの佇まいが美しく(香りが枯れない)『ボーンインローマ』シリーズのなかでエアリーな甘さ。少し体温が上がると息苦しさのないシアーなスモーキーが淡く登場。かなり濃度は薄まりますが下記の煙たいバニラを思い出しました。・メゾンマルジェラ『バイザファイヤープレイス(2015)』・ペンハリガン『チェンジングコンスタンス(2018)』香りの展開は『ボーンインローマ』『イエロードリーム』『コーラルファンタジー』よりゆったりとし表情の変化があります(トップの抹茶は瞬間芸並み)。『ボーンインローマ』シリーズで一番個性的なのは『グリーンストラヴァガンザ』■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め、持続性はやや長め。■液の色・ボトルネオンっぽい淡いグリーン。ボトルはヴァレンティノを象徴するロックスタッズ。サイズ展開は10・30・50mlで購入した10mlは少し膨らみのある六芒星柱スリーブ/カバーでゴム製。明るいグリーンで、ピラミッドスタッズが並び一部がフラットでロゴ。使用時にスプレーを押すとスリーブがずれネックに埋もれがち。スプレー部分は回転式で取り外し可能。詳細は『ボーンインローマ』で。■季節秋から春。■年齢20代以降。女性向き。カジュアル。■抹茶なら?トップの抹茶をもう少し長く、そしてお茶や日本の雰囲気を楽しむならパルファンサトリ『ひょうげ(2008)』がおすすめ。抹茶感は似ています。■リピート好きな香りですが10mlで満足できるためなし。
2024.04.12
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【コンセプト】未知の可能性を感じさせる香り。草原に咲き誇るワイルドフラワーの自由な精神の素晴らしさをイメージした、コーチのフレグランス「ワイルド ローズ オード パルファム」。コーチのシグネチャーフレグランスをブランドの伝統とクラフトマンシップを元に再解釈しました。カラフルで活気のある香りは、みずみずしく煌めくレッドカラントと、太陽のように弾けるベルガモットの繊細かつ大胆な香りで始まります。優しいローズとジャスミンサンバックの香りを漂わせながら、最後にクリスタルモスとダスキーなアンブロキサンのほのかな香りが余韻を残します。【調香師】Marie Salamagne/マリー サラマーニュ・Maison Margiela 'REPLICA'『Flower Market(2012)』・Maison Margiela 'REPLICA'『Beach Walk(2012)』・Maison Margiela 'REPLICA’『By The Fireplace(2015)』【香調】ウルトラフェミニンブーケトップ:レッドカラント、ベルガモットミドル:ワイルドローズ、ジャスミンサンバックラスト:クリスタルモス、アンブロキシ■感想:私の好み度<60>トップから濃厚な甘みは、クルジャン『バカラルージュ540』を思わせます。日によって少し輪ゴムっぽさに砂糖を煮詰めたような甘さで悪いとも、いいとも言えない中途半端な時もあり。十数分後にはローズにレッドカラントによるフルーティーローズがメイン。ラストは石鹸のような清潔感と女性的な甘さ。香りの構成、ボトルの色やフォルムから受けるイメージ通りの温かみと愛らしい甘さのある香り。ぱっと嗅ぐ、すれ違う程度なら「若い女性向けの甘い香水だなぁ」と受け流す香りですが、私の場合は体温で香りが引き立つ度にケミカルっぽいツンとくるものを感じ香りを変に意識しリラックスできない時間になります。香水を多く知る人にはおそらく面白さ目新しさはあまりなく2015~2020年に流行・売れた香水の長所をかい摘み制作した印象。全体的に悪くないけど個性はなし。■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性は普通。■サンプル2ml、フランス製■季節季節は10月から4月あたり。■年齢年齢は20代。女性向き。20代ならオフィスも。それ以降はカジュアル向き。■これらが好きなら『ワイルドローズ』も好きかも?・アルマーニ『コードファム EDP(2006)』・YSL『ブラックオピウム(2014)』・ニナリッチ『レクスタス(2015)』・メゾンフランシスクルジャン『バカラルージュ540(2015)』・ジバンシイ『ランテルディ EDP(2018)』・バレンチノ『ドンナボーンインローマ(2019)』・ランコム『イドル EDP(2019)』・ロシャス『マドモアゼルロシャスクチュール(2019)』・ブルガリ『フィオリダモーレ(2021)』逆に『ワイルドローズ』が好きで香りに深みと広がりがあるものを求めるなら上記の作品をおすすめ。バレンチノ、ブルガリあたりは中でも軽め。■リピートなし。
2023.11.28
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【コンセプト】Inspired by Aman Giri, USA (アマン ギリ、アメリカ合衆国)ユタ州の広大な大地に佇むアマンギリ。静寂に包まれた砂漠の夕暮れを思わせるSEIの香りはパインニードルとジュニパーのトップノート、次いでドライセージとラベンダーへと変化し、ユタ砂漠にて何千年にもわたって継承される再生と生まれ変わりのリズムとともに、砂漠の聖地を象徴するアマンギリの魂に語りかけてくるようです。【調香師】Jacques Chabert/ジャック シャベールアマン全7作品担当。【香調】トップ:松葉、ジュニパーミドル:セージ、ラベンダーラスト:ラブダナム、セダー■感想:私の好み度<75>トップからメンズフレグランスの印象。松葉の苦いけれどもリラックスする針葉樹の香りにジュニパーの爽やかなウッディな甘みとビターなスパイス感。唾液のような臭みをトップ数分に若干感じるのが残念なもののそれ以降は姿を見せないので注意するならその点のみ。それからはパウダリーなムスクはラブダナムのようでトップからのウッディにやさしさを足し、セージ、ラベンダーのハーブの表現は丸みを帯び香りの系統としてはクール/涼しさ/爽やかさだけど、ラブダナムに影響されてか透明感はあるけれど温もりでリラックスできるような香り。そしてとてもエレガントでたおやか。さらに時間が経過するとドライハーブ、干草を指先で擦り合わせ感じるような乾燥したパウダリーがあります。個人的に癖になるいい匂い。香りの要素が一つ一つ感じられながらも、まとまりのある作品。■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性は普通からやや長め。アマンの香水の特徴か、日本の気候でも扱いやすい拡散性と持続性。ほどよい広がりにロングラスティング。付け方に失敗が少ないと思います。■液の色・ボトル淡いイエロー。細長い円柱形。クリアガラスにゴールドでロゴ&品名。キャップとスプレー部分もゴールド。サイズ:約φ14×h104mm[7.5ml] イギリス製■包装詳細はこちらで。■季節通年。陽ざしのあるおだやかな空に雪で覆われた針葉樹林を思わせることもあり個人的には1-2月がおすすめ。■年齢30代以降。男性ならシーンをあまり問わず使え、30代が一番似合いそう。女性なら30代以降でオフィスでなら、私がもし後輩なら憧れ度が増しそう。男性整髪料や香水の匂い、と片づけられる可能性もありますがパウダリー加減が女性的でもあるのでウッディが好きな20代後半以降の女性におすすめです。20代半ばまでは男女ともにやや渋めかもしれません。■似てるかも?このタイプの香りは疎いけれど、よくあるタイプ。でもアロマっぽいニュアンスで使いやすく、トップの臭みはクセがあるもののウッディデビューによさそう。■リピート主に就寝時に使用し入眠の邪魔にならずほどよい温もりも感じられ秋冬は特にリラックスできました。好きな香りですが7.5mlで十分に楽しめレギュラーサイズの購入予定はなし。
2024.01.17
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YSL『ベビードール/2000』を思い出させた香り。2017年発売『マドモアゼル ロシャス EDP』現代のパリジェンヌの遊び心や自由奔放さを表現し生と美を愛するエネルギッシュで自由な女性に向けた作品。香調:フローラル×フルーティ×グルマントップ:レッドカラント、ブラックカラント、ブラックベリー、アイビー、トフィーアップルミドル:ローズペタル、エジプト産ジャスミン、ヴァイオレットラスト:サンダルウッド、アンバーグリス、ムスクトップはレッドカラント、ブラックカラント、ブラックベリーにトフィーアップル(日本のリンゴ飴)の生リンゴの酸味とキャラメリゼ/べっこう飴の香ばしい甘さ。完全に可愛さに偏らないのはアイビーのハーバルなグリーンの存在。十数分するとローズペタルとジャスミンがフルーティーに重なり徐々にヴァイオレットがエレガントなフローラルに変化するあたりもトップ同様に可愛さ一辺倒にならない技のあるミドル。この作品のメインとなるトップの印象が弱まりつつもラストまで存在し最後に開き始めるサンダルウッドはオリエンタルさ控えめアンバーグリスもムスクもやわらかく繊細な表現で淡くなるトップの香りを引き立てつつ調和。拡散性は普通からやや強め。持続は普通。季節はハロウィン時期のお菓子のトフィーアップルを意識すれば秋から、そして春あたりまで。年齢は20代から30代半ば。カジュアルよりですが20代半ばまでであればオフィスでも。30代半ば以降はオフで、元気が湧くような明るいフルーティーな香り。調香師はアンフリッポ。ロシャスでは『マドモアゼル ロシャス/2017』の他に『マドモアゼル ロシャス クチュール/2019』、『プペ/2004』・ラルチザンパフューム『ミモザ プーモア/1992』『シャッセオパピオン/1999』・アレクサンダーマックイーン『マイクィーン/2005』・ランコム『ジャンヌランバン/2008』『ラヴィエベル/2012』・パコラバンヌ『レディミリオン/2010』『オリンピア/2015』・アルマーニ『アクアディジョイア/2010』『ビコーズイッツユー/2017』・YSL『ロム/2006』『マニフェスト/2012』『リブレ/2019』・クロエ『ラブストーリー/2014』・コーチ『コーチザフレグランス/2016』・ジョーマローン『バジル&ネロリ/2016』・ラルフローレン『ウーマンバイラルフローレン/2017』・ジバンシイ『ランテルディ/2018』液の色は少しオレンジ帯びたピンク。ボトルはキャップは楕円柱でシルバーで上部にブランド名刻印。根本部分にピンストライプの白のシルクリボン。ボディは円盤形で赤血球のような形で、側面/周囲は細かい溝、正面中心は少し凹みそこにペールピンクにホワイト縁のラベルで簾の目模様。後から見るとラベルの裏に『My Frenchic.』の文字。■サイズ:約w74×d26×h108mm[50ml] フランス製シャネル『チャンス/2003』を思わせるフォルムですが、ロシャス『ビザーンス/1987』にオマージュしたものと思われます。<『ベビードール/2000』との比較>サンローラン『ベビードール』に似た香りをお探しなら強くおすすめ。70-80%は共感できそう。トップ:ブラックカラント、パイナップル、オレンジ、アップルミドル:ローズ、フリージア、ミュゲ、ヘリオトロープラスト:シダー、サンダルウッド、バニラ、トンカビーン共通点は多くあり、そのバランスも似ています。一番似ている部分はスプレー直後から。『ベビードール』を最後に使って15年以上経過していますが「これは…ベビードールだ!!」とそんな月日をぎゅっと縮めあのちょっとビターなベリー系の甘さを鮮明に思い出せたのは廃番作品だけにとても嬉しい発見でもありました。『ベビードール』では微かに桜餅のようなパウダリー(ヘリオトロープ)さがあった記憶ですがこちらでもパウダリーさは主張しませんがそれがムスクにあたるように思います。持続性については『ベビードール』はたしかEDTでしたがその割に持続力あり。『マドモアゼル ロシャス』はEDPですが同じかやや短め。他の作品では『ベビードール』と同じカテゴリーだったようなヴェルサーチ『ヴェルサーチウーマン/2000』。どちらも2000年の作品で当時流行の香り。私はこれらの香りは好きで同じ感覚の方なら『マドモアゼル ロシャス』はストライクゾーン。<『マドモアゼル ロシャス クチュール/2019』との比較>ちなみに『マドモアゼル ロシャス クチュール』はクールスパイシー×ヘヴィスウィート。ネーミングで『マドモアゼル』は共通しますが、香りは完全に別物。こちらでやや似ているのはアルマーニ『コードファム』。詳細はまた後日。
2022.01.29
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上の写真は島根県『足立美術館の和三盆』。自宅用でうっとり、お土産でもかわいい!と喜ばれたお菓子。とてもおすすめ。パルファンサトリ『ワサンボン』のムエットでの感想。■コンセプトキラキラとした微細な輝きに覆われて、口にふくむと淡雪のようにふわりととろける…そんな極上の砂糖菓子をイメージしました。ワサンボンは、日本の砂糖、和三盆のことですが、言葉の音からフランス語に似せて、Wa sent bon〈和のいい香り〉という意味もこめています。いかにも伝統的な和の香りではなく、愛らしい女性の仕草を軽やかに包み込むような、ニュアンスのある香りに仕上げました。■香調:グルマンキュンと甘酸っぱいレモンのトップノートから、甘いさっくりとしたお菓子の香りがひろがります。近くにいる人まで癒してしまうようなスイートでやわらかな、幸せ感漂う香水です。高品質なイリスの香料を贅沢に使用しているため、甘さもしつこく感じられません。トップ:レモン、マスカットミドル:ミモザアブソリュート、ミュゲ、アーモンド、シュガー、ハニーラスト:バニラ、イリス(ニオイアヤメ)、グアイヤックウッド■感想:私の好み度<65>(世界香水ガイド★1→25)バニラ×ミュゲ×パウダリームエットだからか喉に少々イガイガとくる苦味はミュゲの尖った部分?そこが気になると昭和世代にはキンチョールっぽく思えてしまう。軽いバニラ・砂糖っぽさは現代的なものではなく、私が幼少の頃、昭和50年代/1975-1985年あたりにお菓子で感じたバニラの匂い。今でもたまにヨーロッパのバニラフレーバーのお菓子で出合うことがあり懐かしさを感じます。また「ミルク」という表現より「牛乳のくさみ」があり、それはハニーとアーモンドからのようで牛乳が苦手(カフェオレは好き)な私はこの部分は眉間にシワ…とはいえ、ミニボトルがあれば再度試香したいです。
2022.09.04
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【コンセプト】Inspired by Aman Tokyo, JAPAN (アマン トウキョウ、日本)アマン東京の開放的な窓一面から見晴らす都会と自然があいまった東京の景色。HARUの香りは、そこから感じられる優しいそよ風、桜をはじめとする花々が満開に咲き乱れる東京の街を表現しています。繊細なフローラルの層と、爽やかなアプリコットやグリーンティーに加え、少しスモーキーなマテ茶のぬくもりが加わったこの香りは日本の伝統と環境との調和を感じさせます。【調香師】Jacques Chabert/ジャック シャベールアマン全7作品担当。【香調】アプリコット、グリーンティ、ムスク■感想:私の好み度<80>日本人好みのクリア×フローラル×ソープ×アーバン。スプレーすると軽やかなハーバル&フローラル。グリーンティーの清潔感と爽やかな甘みに温州みかんのような甘みとすっきりとした白桃系のフルーティーさがほんのりとしてジャスミンやスズランの明るくフレッシュなフローラル。シンプルだけど、手抜きした単純さではなく極めていくための引き算の結果。人によっては百貨店の化粧品フロアの香りにも感じるかもしれませんがそれほど雑多で喧騒、もしくは華美ではありません。香りの大きな変化はないものの、トップで感じた香りが朝とするならラストは夜といった太陽の明るさにひんやりとした空気、残陽の温もりを感じるようなラスト。(一般的な香水もこういった流れ、表現ですが‥)1時間以降のラストはざっくりいうとスパ、サロンなどでのリラックスできる香気。都会の人工的な自然空間での鋭利と洗練さが備わった印象。香調は異なるけれどそれは『アルタ』の表現と似ています。■拡散性・持続性拡散性は普通。持続性は普通からやや長め。香りの印象よりも長めです。■液の色・ボトル淡いイエロー。細長い円柱形。クリアガラスにゴールドでロゴ&品名。キャップとスプレー部分もゴールド。サイズ:約φ14×h104mm[7.5ml] イギリス製■包装詳細はこちらで。■季節通年。一番似合うのは春で3月から5月あたりまで。軽やかで明るい印象を持ちつつベースはしっかりとしているので梅雨入りすると少ーーし重いかも。■年齢20代半ば以降。女性向き。20-30代であればシーンを問わず。■似てるかも?近いものは多い香り。でも香調のわりにロングラスティングでバランスが崩れないのは秀逸。■リピート当初はリピートしようと思いながら一年経過。その間に香水は50種類ほど増えてしまったこともありリピートはいいかな…と。でも好きな香り。
2024.01.16
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【コンセプト】Inspired by Aman Venice, Italy(アマン ヴェニス、イタリア)16世紀建造の『パラッツォ パパドポリ』にあるアマンヴェニス。歴史あるインテリアにフレスコ画やレリーフ、その空間からインスパイアされた『ウンバー』はラテン語で『影』を意味する。ヴェネチアの豊かさ、オークと革の深さとスパイスの貴重な瞬間を組み合わせた、豊かで重層的な香り。【調香師】Jacques Chabert/ジャック シャベールアマン全7作品担当。【香調】トップ:ローズ、ブラックペッパー、サフランミドル:ナルガモタシプリオール、オレンジブロッサム、ゼラニウムラスト:アンバー、レザー、サンダルウッド■感想:私の好み度<70-75>煙たい石鹸の香り。ダークスモーキー:レザー×ベチバー×ペッパーなローズ。トップは洋酒の木樽からのアルコールと燻したような匂いとブラックペッパーの辛味。数分するとグレープかベリーっぽいリキュール系の濃厚な甘みをほんのり感じます。その背景にはレザー、アンバーが陣取りジロリと睨まれるよう。鼻の奥にツンツンとペッパーの刺激を受け、少し慣れると倉庫の埃っぽさ…暗闇に差し込む月夜の光で目が慣れぼんやりと視界がひらけるような感覚でベチバーやパチュリのような香り(たぶんナルガモタシプリオール)に気づきます。ハードボイルドな世界を思わせるミドルからのエンディングはレザー、アンバーの甘さに、トップとは違う焦げと燻り臭さが重なります。体を動かしたりして体温が上がると、遠ーーーくにローズがレザーと絡みあいねっとりとした香りがフワフワっと。ちなみに『ウンバー』のレザーは香水らしさのあるアニマリックで、ザ・野獣といった獣度はかなり低め。レザー系は苦手で『ウンバー』もスプレーした瞬間からあぁこれはちょっと…と遠ざかっていましたがレビューのために腰を据え3-4日連続して使ったところ香りの良さに気づけました。使うごとにイタリアらしさが増した香り。(水の都ヴェネチアということでウォータリーなイメージではありません)■拡散性・持続性拡散性はやや強めから強め、持続性は長めからかなり長め。使用時間の始めの3割程度は強めですが、中の4割は普通、終わり3割はほどよい感じ。■液の色・ボトル淡いイエロー。細長い円柱形。クリアガラスにゴールドでロゴ&品名。キャップとスプレー部分もゴールド。サイズ:約φ14×h104mm[7.5ml] イギリス製■包装詳細はこちらで。■季節秋冬。1-2月つけることが多いですが雪深い山荘の暖炉の部屋に暮らしているような気分。■年齢30代半ば以降。男性、夜向き。女性は40代後半以降の大人の体臭と相性がよさそう。香水上級者向きの香り。■現代ならこれかも?1970~80年代のアニマル系オリエンタルが好きだけど2020年代に使うには重い…と感じるのであれば『ウンバー』はいいかも?■リピート7.5mlで十分に楽しめた香り。
2024.02.13
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2020年9月発売パルファンサトリ『トライアルセットC 匂いの帝王のお気に入り(1.5ml×5種)』より■コンセプト16世紀の茶人「古田織部」は、千利休の「人と違うことをせよ」という教えを忠実に実行し、大胆で自由な気風で、美の新しい価値観を茶の世界に作りました。織部焼の特徴である濃い緑と黒のデザインは、いまもモダンです。 古くは『宗湛日記(そうたんにっき)』に「セト茶碗ヒツミ候也。ヘウケ(ゲ)モノ也」と称賛されたように、織部の「ひょうげもの」という異名も今ではよく知られるようになりました。■香調<グリーンシトラス>ほろ苦い抹茶のグリーンとふわっとした泡立ち。すっきりと立つ個性的な香りのあとには、あたたかくパウダリーな甘さが残ります。他に類のない香りに、古田織部の粋(いき)を重ねて「ひょうげ」と名付けました。男性も女性もお使いいただけるパルファンサトリのシェア-フレグランス。トップ:グリーンリーフ、セージミドル:ジャスミン、バイオレット、パチュリラスト:ウッディ、アイリス■感想:私の好み度<85-90>(世界香水ガイド★4→80)『これは抹茶に玄米茶!』肌に乗せた瞬間から空気の流れがない倉庫から送られてきた荷物のようなやや湿ったカビ臭さ、埃くささを1分程度感じます。それからは茶葉を石臼で挽いているような香りが力強く広がりここで芳香といえます。徐々に丸みを帯びてくるとお茶屋さんから漂う焙煎の香ばしさと甘み同時にみかんを皮ごと直火で焼いたような少し苦い酸味をほんのすこーし感じ『和風のグリーンティー(エリザベスアーデン)』っぽい。中心にあるのは日本茶。最初は抹茶、甘味と香ばしさを感じると玄米茶も思わせます。初めてつけた直後は「???」と首を傾げましたがそれ以降の香りの展開はとても和みます。ラストまでグリーンリーフは中心にあり、ドライダウンのウッディさはステラマッカートニー『ステラ』を思い出しました。ローズ×ピオニー×アンバーで洋酒っぽさのある香りであの感覚が合う人なら系統は違いますが「ひょうげ」は好きだと思います。パルファンサトリはムエットも含みますが8種類を試したところ日本人調香師だからこそ行き着いたと思われる和の表現は心に響き沁みるものが多いです。なかでも『ヒョウゲ』はお茶を嗜む日本人には人気が高いと思います。日本の風土にあった作品が多いので、日本での香水の間口がより広がるきっかけにもなるといいな。<商品名について>2008年発表では『織部』、2019年11月から『ひょうげ』へ。■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め。持続性はやや長めから長め。穏やかな香りですがロングラスティング。■季節季節は通年。日本の夏にたおやかに使える香り。秋冬では程よいお茶の温もりのよう。お正月にも。■年齢年齢は20代半ば以降。ユニセックス。とてもニュートラル。オンオフ使える香り。10-20代の方には若さから漲る溌剌とした力に香水が負けてしまうかも?40代の男性からふわっと香るとセンスの良さ、香水選びの上級者と感じます。■リピートは?パルファンサトリのレギュラーボトルは50ml。30mlがあればすぐに購入する香り。
2022.08.24
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【コンセプト】Inspired by Aman jiwo, Indonesia(アマン ジウォ、インドネシア)深く、ドラマチックで複雑、かつ希少性と未知の世界に誘うフレグランス。秘められたエネルギーに満ちジャングルの花のような深みのある⾹りが特徴。インドネシア語で「隠れ家」という意味を持つアィヨムは遠く離れた⼟地の温かで家族的な記憶を表現。【調香師】Jacques Chabert/ジャック シャベールアマン全7作品担当。【香調】トップ:ベルガモット、カルダモン、エレミミドル:ジンジャー、ジュニパー、ジャスミンラスト:オークモス、シダーウッド、ムスク■感想:私の好み度<75-80><ほんのり甘くやさしいシトラス系×ほんのり熱帯雨林を思わせるウッディ>トップはビターなシトラスがスッと弾けたと思えばアジアのスパイス感をうっすら思わせる柑橘、日差しのような温もりのある明るさそれが落ち着く数分後にはオークモスの土っぽさが一瞬目立つもののジュニパーの透明ですっきりとした香りと辛くないジンジャー。展開はややシンプルで香りの落ち着きは早めで十数分程度、多くの香水が前半にすっきり後半に甘く温もりを感じる流れですが『アィヨム』はトップでの温もりから、冷たさまではいかないけど温度が低くなるようなイメージ。半ばあたりからジャスミンの生花のようなフローラルが広がりアジアの南国リゾートでの非日常さがあり、温かいもてなしをうけリラックスし過ごしているよう。7作品のなかで『ハル』に続いて明るく軽い香り。■拡散性・持続性拡散性はやや弱めから普通、持続性はやや弱めから普通。EDPですが、EDT・EDCに近い感覚で使えます。■液の色・ボトル淡いイエロー。細長い円柱形。クリアガラスにゴールドでロゴ&品名。キャップとスプレー部分もゴールド。サイズ:約φ14×h104mm[7.5ml] イギリス製■包装詳細はこちらで。■季節通年。シトラス系で初夏がぴったり。■年齢年齢問わず。ユニセックス。男性ならオフィスなら20代前半まで。以降はカジュアル。■似てるかも?ぱっと思い出せないけど近いものは多くある香り。■リピート7.5mlで十分楽しめたのでなし。
2023.12.30
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【コンセプト】Inspired by Aman puri, Thailand(アマンプリ、タイ)プーケットにある『アマンプリ』熱帯の濃い緑に囲まれた宿から長い階段を下りれば白い砂浜。打ち寄せる波、プルメリア、チュベローズにジャスミンのホワイトブーケ、ジューシーなシトラス、ココナッツの心地よい温かさ、肌に溶け込むサンダルウッドとムスク。トロピカルなタイの海岸からインスピレーションを得た作品。【調香師】Jacques Chabert/ジャック シャベールアマン全7作品担当。【香調】トップ:ベルガモット、レモングラス、ココナッツミドル:チューベローズ、ジャスミン、アクアティックノートラスト:ムスク、サンダルウッド■感想:私の好み度<80>クリーミーで軽やか、トロピカルなチュベローズ×ココナッツ。まず香調から『想像』したのは、スピーカーから流れる賑やかな音楽で陽気なビーチボーイ&パーティーガールの若さが弾けるようなココナッツとチュベローズの甘く熱と湿度を感じる香り?ところがこれは静かな浜辺。潮騒をBGMに自分と向き合うための空間に出逢えます。スプレーするとベルガモットとレモングラスでトップらしい煌めきと透明感、それに重なるココナッツとチュベローズにジャスミンはクリーミーな表現でひんやりとしながらも夢見心地なふわりとした始まり。ミドル以降のジャスミンはミュゲのように感じディオール『ディオリシモ EDT(2009)』のフレッシュなグリーンノートを思わせます。アクアティックな表現もこのあたりから感じますがアクア/マリン系が苦手な私でも『ヴァイユ』にはオゾンっぽいとか瓜系っぽさはなく、パウダリーな塩といったイメージで受け入れられます。ラストまでメイン、キーノートとなる『ココナッツとチュベローズ』の香り方が涼しげでエレガント。香りの変化は控えめで霧が晴れていくようなシアーな様子も美しい。アマン作品で一番『南の島でのバカンス』らしい香り。サンスクリット語で『⾵』を意味する『Vayu/ヴァイユ』。コンセプト通りの表現。■拡散性・持続性拡散性は普通、持続性は淡いながらも普通からやや長め。シアーで長く香るため扱いやすく楽しめる。■液の色・ボトル淡いイエロー。細長い円柱形。クリアガラスにゴールドでロゴ&品名。キャップとスプレー部分もゴールド。サイズ:約φ14×h104mm[7.5ml] イギリス製■包装詳細はこちらで。■季節春夏。3月から6-7月アクアティックさがありながらも夏や海を強くイメージさせないため通年でも。■年齢20代後半以降。女性向き。バカンスっぽさはあるけれどふんわりとしたフローラルでキャラクターによってはオフィスでも。10-20代でココナッツの香りが大好きで30代以降に大人なステージに馴染むものを探す方にはとてもおすすめ。■エスティーローダー系に似てるかも?・『ビヨンドパラダイス(2003)』のクリーミーシトラスなガーデニア。・『プレジャーズ(1995)』のチュベローズとミュゲ、ジャスミンのホワイトフローラルっぽさ。あたりの大人の気品漂うクリーミーでウォータリーなフローラル好きなら『ヴァイユ』はおすすめ。エスティーローダーよりも化粧品っぽさが気持ち控えめ。他に思い出したのはコーダリー『ソレイユ(2021)』のココナッツ部分でしたがグリーンやシトラスのビターさとバニラが強く、これとは違うかな。■リピート7.5mlで十分に楽しめた香りでリピなし。
2024.03.28
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2024年2月限定発売マリークヮント『チアリー カラーズ フォー アイズ』6050円(税込)展開は5タイプ。・01 Sophisticate/ソフィスティケイト(ナチュラルで洗練されたブラウン系)・02 Excite/エキサイト(アクティブで心躍るようなオレンジブラウン系)・03 Romance/ロマンス(華やかで愛らしいピンク系)・04 Mystical/ミスティカル(大粒のラメが贅沢に輝くオーロラ)・05 Relax/リラックス(ピュアに色づく絶妙なミュートカラー)テクスチャーは・マット(M)なめらかな使用感で重ね度合いによってさまざまな発色。・パール(P)のびが良く、キメ細かで繊細な輝き。・トゥインクル(T)みずみずしい質感で星のようなラメのキラめき。・グリッター(G)大きなラメがまぶたにピタッと密着。きらびやかな輝き。マリークヮントは20年ぶりの買い物!選んだのは使いやすそうな『01 Sophisticate』と全てグリッターテクスチャーの『04 Mystical』。購入しなかった『03 Romance』はベリーピンク(トゥインクル)が50代の私には出番が少なそうで選べず。『02 Excite』と『05 Relax』は得意で好きなオレンジ&コーラルピンク系…でも似た色を持ってるので見送り。公式の製品写真と実物は近い印象。少しグリッターやパールの輝きや艶が抑えられ気味なくらい。■デザイン・サイズフォルムはデイジー型。艶の黒地に蓋はカッティングされたクリアデイジー。蓋の開閉部がヒンジに対して左斜め下と少し開けにくい。ミラーは直径約52mm。約w77×d75×h18mm、64g。日本製。角度によってホコリと指紋が目立つけど光の加減で鏡の間のような不思議な表情に。キッチュなかわいらしさのコンパクト!製造販売元の『株式会社クラブコスメチックス』が気になりWikiによると「1970年マリークヮントコスメチックスジャパンを設立」と知りました。【01 Sophisticate】上から時計回り→中心の順で。・アンバーホワイト(M)・ジンジャーゴールド(T)・ダークブリック(P)・フォーンブラウン(T)・ホワイトミュゲ(M)・ペールピンク(P)テクスチャーはグリッター以外の3タイプで構成。ナチュラルな雰囲気も作れそうな色合い。ガビガビテカテカな写真になってしまったけど実際は落ち着きと華やかさで調和のあるパレット。ちなみにシャネル レキャトルオンブル『79 SPICES/スパイシーズ』は20-30代から使い続け50代になっても違和感がない私には貴重なパレットですが購入前は似ているかなぁと思っていましたが違いました。【04 Mystical】・パルテルラベンダー(G)・ピンクシャーベット(G)・アンバーブラウン(G)・トパーズベージュ(G)・トルマリンブルー(G)・サンセットオレンジ(G) グリッターのみで構成された『04 Mystical』は当初一番に候補から外したのに『トルマリンブルー』がじわじわ気になり購入へ。このパレットのみでのメイクは私には難しそうでポイント使いになりそう。発色はシアーより。パサパサに見えるけど濡れたような艶ときらめき。
2024.02.10
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弱い爪をサポートする『ネイルエンビー』。いろんなブランドを使いだしてからはペースが落ちているものの一番よくリピートしているベースコートはこれかも。そんなネイルエンビーから、色付きタイプが新登場♪・NT220 HAWAIIAN ORCHID(A06)・NT221 SAMOAN SAND(P61)・NT222 BUBBLE BATH(S86)・NT223 PINK TO ENVY『PINK TO ENVY』以外の3色は同名の既存色/カラーポリッシュがあり()内はその品番。いずれも人気色かつベーシック/ナチュラルカラーで、それらをネイルエンビーバージョンとして発売したようです。色は一枚上と下が一番近めといいたいとこですが、黄色強め。これは中の2本のピンク味が飛んでべージュっぽくなってるかも。■NT220 HAWAIIAN ORCHID4色のなかで一番色づくのがこれ。ほんのりモーブ系ピンク。パールラメなし。私が持っていたカラーポリッシュは『HAWAIIAN ORCHID/A06』のみ。今回のエンビーと並べるとこんな色調。A06の購入が2007年5月と退色してるかもしれないので断言はできませんが、同じ品名でも色は全く同じではありません。ネイルエンビーの『HAWAIIAN ORCHID』はパールラメなしのクリームタイプですが、カラーポリッシュの『A06』はピンク/ラベンダー系の偏光タイプ。この点は明らかに違います。海外製品にありがちな色に対する感覚が大雑把。よく言えば執着しない、フリーダム(笑)私の写真の色合わせも同じ…とにかくNAIL ENVY HAWAIIAN ORCHID ≠ A06 HAWAIIAN ORCHIDA06とは違っても、色そのものはとても良く流行に左右されない落ちついたくすみのあるピンクです。■NT221 SAMOAN SANDこれもネイルポリッシュP61で人気のある定番色。オレンジよりの健康的なスキンカラー。パールラメなし。べージュ系はピンク系よりも慎重に選ばないと指先が老けた印象になるのでベーシックな色ですが実際に色を合わせて購入がオススメです。色は上のphが近いです。下はちょっと赤味不足。■NT222 BUBBLE BATHネイルポリッシュS86として人気のある定番色。マイルドなシアーピンク。パールラメなし。『NT221 SAMOAN SAND』よりもほんの少しだけ透明度が高め。phより青味よりでもう少しだけグレイのくすみあり。■NT223 PINK TO ENVY4色のうちこれのみクリアタイプ。パールラメなし。少しにごりのあるクリアピンクの仕上りはほぼ無色。チップは厚め二度塗りですが色は感じません。表面の艶の有無がその違いといったところでしょうか。発色を期待すると外すので、それならエンビーではなくOPIのカラーペインツ、ESSIEのシルクウォーターがいいかも。一気にポリッシュが増え並べたものを目にするだけで気持ちが上がります。
2015.08.06
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1994年発売、2016年廃番になった資生堂『ウィア』。私にとっては青春ど真ん中、懐かしさで胸がいっぱいになるこの香りは春の香水(3月から5月のちょっと涼しい日まで)として思い浮かぶ一つです。資生堂の説明によれば…ラズベリー、メロン、カシス、バラ、ジャスミン、スミレ、ミモザ、光を浴びて輝く果実と花々が軽やかに。ココナッツ、サンダルウッド、トンカ…まろやかでこくのあるスイートウッディが豊かに香ります。甘さと酸っぱさ、青さと粉っぽさ、やわらかさとこく…、相反する香りのコンビネーションが、あなただけの個性を語り、相手の心を繋ぎます。やさしいのに印象的、柔らかいのに凛とした、一度知ったらわすれられない、ウィスパーフローラルの香り『ウィア』。 ……『一度知ったらわすれられない』その言葉通りで、『ウィア』を知る方なら頷けるのではないでしょうか。ただ、『ウィア』は一年前くらいに廃番、『タンタトゥリス』『沙棗』も同時期に。資生堂の名香がひっそりと姿を消していたのです。資生堂の香水が好きな方には、資生堂出身の調香師の本『調香師の手帖 香りの世界をさぐる/中村祥二』を。資生堂に限らず香水の世界が好きなら、ますます香りの世界が広がる一冊です。『ウィア』は、フローラルフルーティ。トップは、シトラス、ラズベリー、フルーツ。ミドルは、フローラル。ラストはサンダルウッド。ウッディ、トンカビーン。丸みのあるこもったような香りは、外へ広がるというよりもベールで包まれる、もしくは内へ内へと自身に向かうようなイメージ。なので個人的には仕事などの戦闘モードではなくってリラックスできる、たとえば微睡むための香りです。福岡のこの連休は晴れていたかと思えば雷雨と極端ですが今は風のある涼しい夜につけると丁度いい。EDTなので、香りの良さは1-2時間で終わります。ボトルは波をうった円錐形でフロストガラス。オレンジ色の液がやわらかな印象で見えます。ネックはオレンジ、キャップはテラコッタオレンジ。細長いシルクハットのようなシルエット。以前はスプレータイプだった記憶ですが、レフィル仕様なのか、スクリューキャップを開けると丸い口。■サイズ:約φ47×h145mm[50ml] 日本製突飛ではないけれど個性のある作品。いつかふらっと限定復活を待っています。
2017.05.05
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■コンセプト2020年発売『Les Epures de Parfum Discovery Set』3種類の香り、各15mlのセット。¥7,755-(@2021.10)・Pur Kinkan Eau de Toilette <ピュール キンカン>・Pur Muguet Eau de Toilette <ピュール ミュゲ>・Pur MAGNOLIA Eau de Toilette <ピュール マニョリア>「レ ゼピュール ドゥ パルファン」は生物の美しさや独特の共鳴を祝福したコレクション。調香師マチルド・ローランによって、この上なく写実的で、印象深く、心を揺さぶる3つのフレグランス。 ■香調:ミュゲ、グリーンノート。歴史あるこの一輪挿しを現代的に解釈。斬新かつ、極限まで推し進められたリアリズム。スズラン:それは気取ることない花。 ■感想:私の好み度<70>芯のあるグリーンフローラル。スプレーした瞬間は花屋の冷気から感じ取る青さと花粉のような香り。1分もしないうちに香りが開き(温もり?)はじめると春の午前中に野原を歩く時に感じる草の苦味と土の匂い…『この上なく写実的で、印象深く、心を揺さぶる』のコンセプトに偽りなしで香水用に整えられてはいるものの、通常の香水よりリアリズムに重きを置いた香り。ネロリ、バンブー、ベルガモット、レモンなどが混ざり合ったような香りからグリーン×ゴールドの色彩が思い浮かび自然光が降り注ぐような煌めき。トップらしさのある透明感と青々とした世界が落ち着くと香りの世界での時間も進むようで、午後の日の暖かさをしっかりと感じ始めジャスミン、リリー、ミュゲのフローラルをコーティングまではいかないけど上部を注ぐフロートするようにアクアノートが広がります。アクアノートが強いものはあまり好きではありませんがこの『ピュールミュゲ』で感じるものは私にとって適量で良いアクセントとなっています。目まぐるしい香りの変化はなくラストまでミュゲらしさが存在する点は優れています。よって、スズランの香り、シンプルなグリーンノートが好き、という方には好まれると思います。『ピュール ミュゲ』の方がおそらくモダンでシンプルだと思いますがふと思い出したのが、ディオール『ディオリシモ/1956』香りを比較してみたくなったので近々『ディオリシモ』を購入するかも?■液の色・ボトルクリア。ボトルはクリアガラスベースにフロントにゴールドでブランド名と作品名背面に少し透け感がある白に写真調のスズラン。形状は下底が短い台形に近く、上底はゆるくカーブ。何れの角もカッティングされエレガント。キャップは艶ゴールドに上部にロゴマーク。現代的で洒落たデザイン。約w28×d28×h80mm[15ml]フランス製■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め。持続性はやや長め。EDTにしてはしっかり。■季節春・夏。このセットの3種は春夏の香りで、この『ミュゲ』は花の時期の5月にはぴったり。爽やかでフレッシュな香調ですが夏に向かうに連れ湿度の高い日本ではクローブ・シナモンっぽさが出てくることがやや汗臭く感じがちなため7月・8月は避けた方が良さそうです。■年齢20代以降。女性向き。オフィスでもオフでも。年齢を重ねるほどにカジュアル向きに。■リピートは?15mlで楽しめたこと、「レ ゼピュール ドゥ パルファン」シリーズは75ml/¥32,340-は価格設定が高く感じるため好きな香りですがリピートはなし。ですがディオール『ディオリシモEDT』(50ml/¥11,220-、100ml/¥16,720-)を久々に買おうというきっかけに。
2022.06.20
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【コンセプト】香りは声と同じように個性的で直観的、余韻を残すもの。声は外の世界とつながり対話が生まれ世界や人に美しくそして大きな影響を与えます。それぞれの声(VOCE)を称え(VIVA)常識にとらわれない存在感を生み出すフレグランス、それが『VOCE VIVA』。華やかなホワイトブーケと深みのあるクリスタルモスのハーモニーがあなたの強さや情熱を具現化します。【調香師】・Honorine Blanc/オノリーヌ ブラン・Amandine Clerc-Marie/アマンディーヌ クレール マリー女性人気が高い作品が多いクリエイター。・クロエ『クロエ EDP(2007)』・YSL『ブラックオピウム(2014)』・シスレー『イジィア(2017)』・グッチ『フローラゴージャス ガーデニア(2021)』・ヴァレンティノ『ボーンインローマ』シリーズ【香調】ヴァレンティノに欠かせない3要素「カラー、クール、クチュール」をもとに構成。カラートップノートイタリアンベルガモット、マンダリン、ジンジャークチュールハートノートオレンジブロッサム、ゴールデンガーデニア、ジャスミンクールベースノートクリスタルモス、バニラ、サンダルウッド■感想:私の好み度<75>まろやかなホワイトフローラルとシトラスバニラシトラスのトップらしいビターでシャープな印象もありながら『まろやか』マンダリンとジンジャーがキャンディのような甘みに感じられる『まろやか』さでいい意味でキャッチー。フローラルはジャスミンが主張、その後ろにガーデニアは西洋的な表現で『まろやか』な煌めきのあるホワイトフローラル。(と、どのシーンにも『まろやか』をつけたい)展開は早め、ここまでのメインと思われる部分は長めに香ります。全体を包む『まろやかさ』はバニラとサンダルウッドのようでこれらが大人の対応でツンツンするかもしれないシトラスやフローラルの香りの角を丸くしている印象。だからといって香りがぼやけたり、薄いといったことはありません。ラストは、その香りがすーーっとフェードアウト。体温や湿度が高いとたまに枯草に酢をかけたような匂いになりよくない。ミューズのレディガガのイメージで考えるならシンガーとしてのファッションを含めた突飛さよりもアクターで感じる人間味や本質、素顔に近い香りかなぁ。■拡散性・持続性拡散性は普通からやや強め、持続性は普通。■液の色・ボトル淡いオレンジ。ボトルはヴァレンティノを象徴するロックスタッズ。サイズ展開は10・30・50・100ml。10ml以外の3種類の正方形のボトルは、光の角度によってブランドイニシャルのV字型の光が出現するカッティングデザイン。購入した10mlは四角柱スリーブ/カバーでゴム製。少しくすんだレッドで(公式ほどの鮮やかさはない)、ピラミッドスタッズが並び一部がフラットでロゴ。スプレー部分は回転式で取り外し可能。詳細は『ボーンインローマ(2019)』で。■季節秋から春。ベストは春。快適に過ごせる今は香り方が終始ベスト!■年齢20代半ば以降。女性向き。オフィスでも。■『昼間のコードファム』???私が発売から虜となったアルマーニ『コードファム(2006)』!『シィ(2013)』の登場で少し勢いがなくなり、『マイウェイ(2020)』が登場する頃にはすっかり限定品も姿を見せず、気づけば美しいレース模様のボトルはブルーのグラデーションだけとなり、さらにフォーミュラが変わりオリジナルの燈が消えそう…『コード』にあるハニーとサンダルウッドの濃厚さ、オレンジの苦味がありませんがホワイトフローラル、シトラス、バニラ、ジンジャーとバランスはよく似ており光線を思わせる明るさとのびやかさ、そしてまろやかさが『ヴォーチェヴィヴァ』にあります。よって『昼間のコード』といった感覚。■リピート続けてレビューしたヴァレンティノの作品はもう一度買うほどの中毒性はないけど好きな香りばかり。・『ボーンインローマ(2019)』<75>・『ヴォーチェヴィヴァ(2020)』<75>・『イエロードリーム(2021)』<75>・『コーラルファンタジー(2022)』<75>・『グリーンストラヴァガンザ(2024)』<80>
2024.04.24
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