会社を辞めて旅に出た ~いつのまにか雲南定住~

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ミェン族(ラオス)

ミェン族(ラオス)

ミェン族の祈祷師

 ミャオ・ヤオ語族に属し、中国、ラオス、ベトナム、タイに住んでいる。ランテン族と近い関係にあり、ランテン族とあわせてヤオ族という呼び方もある。また、タイ語ではヤオ族とも呼ばれている。中国文化の影響もあり年配の男性は漢字を使うこともできる。
 女性は赤いふかふかの襟の付いた黒いバスローブのような上着に、下は手の込んだ刺繍を施したモンペのようなズボン(またはサロン)を身に着けている。頭には黒のターバンのような布を巻きつけている。男性は他の民族と同様に民族衣装をあまり着ていない。

ミェン族の村を訪れるには

 ラオスでは中国国境に近いムアンシン周辺が訪れやすい。私が訪れたのはムアンシンから10キロほど離れたナンマイ村(Ban Nam Mai)で、ムアンシンから車を他の旅行者とチャーターして一人4,000キップ(50円弱)ほど。
 この村はツーリストがよく訪れることもあり、村人達はツーリストを見つけると彼女達が作った刺繍とかを手に寄ってくる。買ってくれ攻撃にはいささか疲れるが、それは仕方のないこと。近くにはアカ族の村もあるのでそちらにも行ってみるとよい。カメラを向けると「お金を頂戴」と言われるので写真を撮ることは難しいかと思う。まあ、あまり期待せず、彼らの村にお邪魔させていただくという気持ちで行った方がいいんじゃなかろうか。

病気を治すためのブリッジ・セレモニー

ブリッジセレモニー1  上の画像は、ミェン族の村はずれで行われていた「ブリッジ・セレモニー」という伝統的儀式を執り行うミェン族の祈祷師。この儀式は病を治す目的で行われている。
私が見たのは、村の脇を流れる小川に長さ3、4メートルほどの簡素な屋根つきの橋を架け、その横で行われていた。小川をはさみ橋の村側に親族達が集まり、橋の向こう側には精霊や先祖の霊に捧げるお供え物を並べていた。
 お供え物には、一部内臓を上に載せられたまるごと一匹の豚、羽根をむしられたトリ、そして米やお酒等があった。また、橋のあちこちには漢字が書かれた紙片が貼り付けてあり、橋の板には精霊の通り道という意味あいなのか、白い布が敷かれてあった。

 私が推測するに、橋の村側が人間の住むこちらの世界で、向こう側がいわゆる精霊や先祖の霊が住む「あちらの世界」なのだろう。そして、小川にかけられた橋が「こちら」と「あちら」をつなぐ役割を果たしているように見受けられた。つまり、精霊や先祖の霊にお供え物を捧げ、その「あちらの世界」の未知なるパワーにより病を治そうということなのだろう。

ブリッジセレモニー2
お供えの豚


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