森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2018.11.22
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現在の日本人は比較的自由に行動することができます。
学問の自由、職業選択の自由、旅行する自由、好きな人と結婚する自由、好きなものを食べられるという自由、欲しいものをほぼ手にすることができるという自由、好きなことに挑戦するという自由などです。
これらについては条件が整わないと難しい面もありますが、まったく不可能であるというわけではありません。努力と情熱によって実現可能なものばかりです。
そういう意味では、現代の日本人は自由人であるといえます。
苦難の歴史を経てやっと自由を獲得したのです。

それなのに、多くの日本人がなぜ山竹伸二氏がいうような「空虚な承認ゲーム」に振り回されているのでしょう。自由と豊かさを獲得しているのに、なぜ対人関係で苦しんでいるのでしょうか。
これを森田理論で考えると、不安と欲望のバランスが取れていないということではないでしょうか。

仲間として、自分が所属する集団に受け入れられているかどうかという不安は誰にでもあります。
経済力もなく経験のない子供は、両親に自分の存在を受け入れてもらえなければ生きていく事は出来ません。

無意識的意識的にしろ、集団の中で自分を承認して受け入れてもらいたいという欲望は誰にでもあります。
しかし、そのことにばかり注意や意識を向けて、何をやるにしても他人の思惑を気にするようになると、精神交互作用によってどんどんとらわれが強くなってきます。
最終的には対人恐怖症として固着してしまうのではないでしょうか。
この悪循環から抜け出すためには、対人不安と正面から格闘してはならないと考えます。

森田理論では、この場合生の欲望の追求がおろそかになっているといいます。
生の欲望の発揮に力を入れることによって、不安とのバランスを回復していくことが、 「空虚な承認ゲーム」から抜け出るための1つの方法であると考えます。

現代の日本人は、社会から価値観を押し付けられることもなく、自分の自由な選択によって、自分の将来を切り開いていくことが可能です。
食物にも生活にも困らないから、何もしないで楽をして生活するという態度では、 「空虚な承認ゲーム」から抜け出る事は出来ないのではないでしょうか。

自分の出来る事は他人に依存しないで自分で取り組んでみる。
自分のやりたい事、夢や希望に向かって挑戦し努力してみる。
森田理論でいう「生の欲望の発揮」に邁進していくこと。

そして、家族、親戚、学校での友達、仕事仲間、趣味の仲間、 同級生、近所の人たち等と浅くて幅広い人間関係を作ることを心がけていれば、 「空虚な承認ゲーム」で苦悩や葛藤で投げやりになることも避けることができるないでしょうか。
ここでは森田療法理論が大いに役立つものと考えています。





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Last updated  2018.11.22 06:30:08
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
stst@ Re:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、こんばんは。 過去に何度かコ…
軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

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