森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.05.24
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カテゴリ: 行動のポイント
鍵山秀三郎氏のお話です。

鍵山氏は、掃除をしている時は無心になれると言われています。
掃除はすべて手を使います。便器も素手で洗います。
手で感じる感性を大切にしているからです。
手で感じたことは頭にも心にも響きます。
自らの至らない人間性を少しでも向上させるためには、手で感じないと駄目なのです。

目は臆病ですが、手は勇気があります。
たとえば、トイレを目で見ると、汚いな、嫌だなと思います。
でも、手で触れてみると、手は本当に勇気がある。

結局、それは問題の本質に近づくということでもあるのです。
大事なのは、目の前の問題から逃げるのではなく、できるだけ近づいて対応することです。
(二度とない人生を生きるために 鍵山秀三郎 PHP 75ページ)

実際に掃除を始めると、気になるところが次々にでてきます。
鍵山氏は掃除の効用の一つは、「気づく人」になれることだと言われています。
損得に気づく人は多いのですが、そうではなくて、今何が大事か、どうしたら人が喜ぶのかということに気づいて行動できる人になるのです。

森田先生は行動する時は「なりきる」ことが大切だと言われています。
わしは、風呂を炊く時には、風呂焚きになりきる。
どうしたら、ゴミの整理がうまく出来るか、どうしたら少ない燃料で、もっとも早く風呂をわかすことができるか、真剣に研究し、工夫する。
風呂を炊く時には風呂焚きになり切り、将棋をさすときには将棋さしになり切る。
つまり、何をやっても自分の全力を尽くすのだ。

これがもし、下手な価値批判にとらわれ、風呂を炊くより原稿を書いた方が得だ、原稿を書くより診察のほうがもうかる。
診察より病院の経営をやった方が利益が多い、という工夫に損得ばかりを基準にして考えていくと、しまいには何もすることがなくななって、手をこまねいているか、あるいは詐欺をやった方が金儲けの早道だ、というようなことにもなりかねない。
・・・風呂炊きでも飯炊きでも何でもよい。
価値批判を抜きにして、とにかく気軽に手をつけさえすれば、いつの間にか興味が出て来て、研究と工夫を重ね、仕事はそれからそれへと発展して、社会に役立つ働きができるようなものだ。
(生活の発見誌 1970年(昭和45年)5月号 9ページ)






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Last updated  2023.05.24 05:20:05
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