森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.06.27
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カテゴリ: 行動のポイント
実践という言葉の「践」の右のつくりは「わずか」という意味があるそうです。
「浅」というのはわずかな水深です。「銭」はわずかなお金のことです。


考えてみると、仕事や日常生活は実践の連続ではないでしょうか。
森田理論で「凡事徹底」に目覚めた人はこの方向に向かっているようです。

反対にそれらにはできるだけ手を抜いて楽をすることを考える人もいます。
余った時間でできるだけ生活を楽しむことを目指す。
あるいはもっと価値のあること、クリエイティブなことを手掛ける。
そして周りの人がアッと驚くような成果をあげて称賛を浴びる。

生活面では料理、洗濯、掃除、整理整頓、修理や修繕、家計費の管理、親戚や近所との付き合いなどを親や配偶者や業者に丸投げしている。

稼いだお金で煩雑でわずらわしいことを人に肩代わりしてもらう方がよほど効率的だ。仕事では大きな商談をまとめ上げて会社に貢献する。
そして社長表彰の対象者になることを目指す。
あるいは業務改善の責任者になって、事務の合理化や効率化を推進する。
人のできないようなことを手掛けて成果を上げるのが本来の人間の進むべき道だ。
だからめんどうで細かいわずらわしい仕事は他の人にやってもらう。

一見効率的で理にかなった考え方のように見えます。
こういう考え方になると、雑事、雑仕事などは、価値のない、とるに足らないつまらないものに見えてきます。
それらは能力の劣る人がやることだとみなすようになります。

私の体験では、この方法はザルで水を掬うようなことになると思います。
仮に一時的にうまくいっても、どんどん水が抜け落ちてしまいます。
例えば事務処理の仕事では、仕入伝票や売上伝票を取り扱います。

チェックが終わったのでもう用済みだと判断して段ボールの箱などにそのまま投げ入れていると、伝票の照合が必要な時に面倒なことになります。
お目当ての伝票を探すのに時間がかかります。見つからないとイライラします。
魚釣りの糸が絡まったような状態です。元に戻らないとあきらめてしまいます。
こうして仕事全体が雑になっていくのです。
そういう仕事ぶりの人は何かにつけて探し物をするのに時間がかかっています。


誰でも出来るような雑仕事に喜びや楽しみを持てる人は、基礎がしっかりしているので、その上に大きな建物を建てることができます。
雑仕事を馬鹿にしている人は、砂上の楼閣を立てているようなことになります。
そのうち基礎も立派な建物も崩れ去ってします。

神経質性格の人の持ち味は細かいことによく気が付くことです。
細かいことをきちんとメモして、次々に片づけていく能力に磨きをかけると、仕事が好循環するようになります。
あの人にまかせておくと間違いないという評価を得ると自分の居場所ができます。
足場をきちんと固めて、余裕があればもう少し大きな目標に向かう方が賢明だと思います。





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Last updated  2023.06.27 06:20:06
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