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2014.05.30
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カテゴリ: 飲み物日記

久しぶりに「ワンモア」にお邪魔した。

マスターに忙しいですか、と尋ねると、土曜日が忙しいという。

奥さんが言う。

「前に、来られたことがありますよね。声で分かった。」

5月は、dancyu5月号「甘い記憶」特集にワンモアが掲載されている。

オレンジスカッシュとホットケーキの記事が出てから、オレンジスカッシュが多く出るそうだ。

そして、6月は、ブルータス779号「喫茶店好き」のホットケーキ一覧にワンモアが登場する。


人生の後半になって、平井の喫茶店ワンモアが注目を集めるようになっている。

そうお話しすると、体がもたない、と福井さんは、うれしそうにぼやく。

出来ることをコツコツ続けると神様が新しい道を開いてくれるのかもしれない。

缶詰チェリーの話が始まった。

昔、喫茶店では、ソーダ水や、アイスクリームに赤いチェリーが付いていた。

お客さんが、それを使い廻していることを見越して、残していたそうだ。

そして、残されたチェリーはしっかり使い廻される。

そこで、渋谷のロロでは、改革がなされた。

チェリーの使い廻しはされず、素材も本物が志向された。

オレンジスカッシュもコンクではなく、本物のオレンジが使われた。

そんな心意気が渋谷の喫茶店ロロにはあった。

その伝統が受け継がれ、ワンモアでもオレンジソーダには、オレンジ1個が使用される。

ちなみに、レモンスカッシュは、レモン半分を使用するとのこと。

酸味が強いので半分で十分とのこと。

そうやって、福井さんが、いろいろなレシピの説明をしてくれる。


また、渋谷のロロ時代には、様々な芸能人が、渋谷を徘徊し、名前は忘れたけど、高級外車でロロに突っ込んだ俳優の話もされる。

その時、店は数日間休業となったそうだ。

芸能活動もされていた福井さんは、芸能関係の知り合いも多い。

三島由紀夫氏が来店した時のエピソードもうかがう。

バームクーヘンの注文を受け、若かった福井さんは、そのまま、切って出したところ、逆に三島氏から指導を受ける。

こうやって出すんだ、と、スライスしたバームクーヘンに生クリームを添えて皿に盛り付けたそうだ。

バームクーヘンの外側の白い砂糖の代わりに、こうやってクリームを添えて出すと、ちょうど良い。

そんな指導を受けたという。

と、すれば、バームクーヘンの生クローム添えの食べ方は、三島由紀夫氏が広めたのだろうか。

バームクーヘンと生クリームの謎を解いてみたくなる。

そんな歴史証言のような話も飛び出す。

訪れたその日は、スーパーバイオレット粉を使用したホットケーキを出してくれた。

201405 sumaho 079.jpg

初めて、お客さんに出すとのこと。

記念すべき1号になった。

ホットケーキの焼き色は、通常より薄いが、膨らみが気のせいか違う。

通常のバイオレット粉のホットケーキと食べ比べないと違いがよく分からないが、焼き色だけは、ほのかな茶色である。

201405 sumaho 081.jpg

中は、ふわふわである。

上品な膨らみ方をしている。

そして、フレンチトーストも頼む。

201405 sumaho 084.jpg

フレンチトーストは、どちらかというと浅漬けで、芯まで、液がひたひたではない。

ただ、切ろうとするナイフの柔らかな感覚が、忘れられない手ごたえのように手元に残る。

ホットケーキもフレンチトーストも使っている卵液は一緒である。

それらを熱伝導のよい銅版で焼き上げる。

http://plaza.rakuten.co.jp/genesisi001/diary/201402180000/

そして、自家焙煎のコーヒーを飲む。

ブラジルである。

ロロのマスターが絶対に人に見せなかったコーヒーの焼き色を記憶して、ワンモアで再現をした。

ブルータス779号では、ブルーボトル http://www.bluebottlecoffee.com/ のジェームス・フリーマンJames Freeman氏が、日本の喫茶店コーヒーの魅力について語っている。

その通りである。

日本の喫茶店のコーヒーには魅力がある、という。

このコンデンスミルクに合うような、苦く深く人生にピリッと活を入れるようなコーヒーテイストを世界に逆発信させたい。

しかも、後味が爽やかだ。

変な酸っぱさもえぐみも全くない。

コーヒーのいろいろな飲み方の1つがここにはある。

昭和喫茶で育まれた多くの人を虜にしたコーヒーのおいしさを世界に伝えたい。

世界が驚く味わいである。

コーヒー震源地のノルウェーのバリスタにワンモアのコーヒーを飲んで驚いてもらいたい。

そして、なによりも、多くの若い日本人にそのうまさに気が付いてもらいたい。

もちろんいい加減な店もあるけど、ワンモアのように自家焙煎をするおいしい喫茶店がまだまだある。

その価値を見つけて、こっそり楽しむことをもっとしていこうと思っている。


James Freeman氏の言葉  http://bylines.news.yahoo.co.jp/taromatsumura/20140327-00033958/

「世界を変えようと思ったことは一度もありません。ただ、目の前にあるもの、目の前にいる人を少し幸せにする、その積み重ねだと思っています」


http://plaza.rakuten.co.jp/genesisi001/diary/201302090000/





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Last updated  2014.06.28 19:49:24
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