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『子どもの世話にならずに死ぬ方法』という強烈な題名が気になり、図書館で借りてきた俵さんの本。
私の知っている俵さんは、評論家としてテレビで活躍していた頃だけで、実を言うと私の中であまりその印象は良いものではなかった。だから、俵さんの著作を読むのも初めてなのだった。
しかし、読み進めていくうちに共感出来ることが多く、自分の老後について考えるきっかけを与えて貰った。
俵さんのお母さんが老いて寝たきりになり、介護が必要な辛い状況に陥っているのだが、自身も乳ガンを患い、遠く離れた実家に見舞うこともできないもどかしさが伝わる。
やっと実家にたどりつけば、介護をしている弟の嫁に気を遣ってパニックになっている実母に向かって、「お母さん、堂々と病んでください!」と涙を流しながら語りかけるのだ。
その場面を読んだとき、私は胸が苦しく切なくなり、しばらく読み進めることが出来なかった。なぜなら、私の母も5年間の闘病生活の後、他界したからである。
ただ、俵さんと違うのは、私の母が闘病生活を送っていた当時は、
私の姉妹4人が全員独身で、父もまだ元気で母の介護に当たること
が出来た事である。
私の母は、脳梗塞で倒れ、2年間入院したが右半身麻痺で
言葉も失った。食事も排泄もすべて介護が必要だったが、
晩年の3年間は自宅で過ごした。
そんな中、次女である私が姉妹の中で、一番最初に結婚し
家を出たのだから、私としては、最後まで介護できなかったという「後ろめたさ」がある。そのあたりが、俵さんの感じた
もどかしさとかぶって辛いのだ。
俵さんは、老いた親が病気で倒れ介護が必要になった時、
こんなにも子どもを苦しめる事を身をもって体験し、
子どもに面倒を見て貰うために、ご機嫌を摂り甘やかすことが
、
子どもをダメにするとの
信念の元、子どもの世話にならずに
人生の最後を過ごすホーム探し行脚を始める。
本の後半は、百カ所近い高齢者向けの施設を訪ねたルポと、俵さんの思いが綴られている。
では、実際俵さん自身はどんなところでお過ごしなのだろう
と気になり、ネットで調べてみると、昨年の11月にお亡くなりに
なった事を初めて知った。合掌・・・・・
本当に、俵さんの言うとおり親は自立し、子どもに迷惑をかけない老後を過ごしたいものだが・・・
明るい引きこもり 2009年01月30日