ぎょう乃介雑記

ぎょう乃介雑記

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2006年05月20日
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カテゴリ: 古典日記

後で調べると、「車輪梅」というそうです。
へぇー、江東区はしゃれた花を植えていますね。

春になると次々と花が咲き始めます。
あわせて、様々な山菜取りが楽しむ季節。
ふきのとう、こごみ、ぜんまい、たらのめ、等々。

 雑歌

泊瀬朝倉宮御宇天皇代 泊瀬稚武天皇

      天皇御製歌


み堀串(ぶくし)持ち この岡に 菜摘ます子 家告(の)らへ 
名告(の)らさね
そらみつ 大和の国は おしなべて 我れこそ居(を)れ
しきなべて 我れこそ座(ま)せ 我れこそは 告(の)らめ 家をも名をも」

訳「すてきな籠を持って、(竹串などの)かわいいヘラ持って、
この岡で若菜(山菜)をお摘みになっている、かわいいお嬢さん、
家はどちらか教えてくれますか?お名前を教えてもらえますか?
実は、この大和の国は私こそが全て治めておりますよ、
隅から隅まで私の支配していますよ、
私から先に名乗りましょう、家柄も、名前も。」

この歌は「万葉集」の巻頭を飾る歌で、作者は雄略天皇作です。


歌自体は仮託(後世の人が作ったもの)とされていますが、長歌の形式が定まる前の古風な感じを残しています。
初句から「3-4 5-6」と、音数が変化していき、美しい娘を発見したときの雄略天皇の感動の高まりを、みごとに表現していますね。

名前を問う事は、古代において求婚する事でした。ですが、歌の部立は雑歌ですから、一般的に春の予祝行事としての菜摘み(豊作祈願)の歌で、もしかしたら劇も伴って歌われていたかもしれません。
古代では簡単には名前を教えませんでした。結婚しなくちゃなりません。

(巻12 3102「たらちねの母が呼ぶ名を申さめど道行く人を誰れと知りてか」)



「問答歌」の返し歌です。求婚に対して、はね返している様子がうかがえます。
今も個人の名前を軽軽しくは教えられませんよね。

ちなみに、谷崎潤一郎は、「卍」で園子と光子が若草山での山菜取りを描いています。
えっ、と思いましたが、昔は上流階級でも山菜取りをするような事があったんですね。
まして古代においては、天皇も山菜を摘んだ?






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最終更新日  2006年05月20日 15時53分15秒 コメント(25) | コメントを書く
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