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第二五巻　癩王のテラス/LONG AFTER LOVE

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バラエティ番組などでもご活躍の俳優さんがゲスト。

【スピリチュアル・チェック】
☆　好きな女性のタイプ→生き生きとしている人…チャーミングな人。
☆　苦手なものや怖いもの→怖いものは基本的には無いと思います。
あの…人生で一番、恐れというものはいらないものだと思っていますので。
☆　人生で一番嬉しかったこと→やっぱり息子、それから娘が生まれたことです。
☆　亡くなった方でもう一度会いたい人→母
☆　不思議な体験→しょっちゅうです。あの…まあもちろん、スピリチュアルから…
怪奇現象まで…それこそ、霊もしょっちゅう自分に憑くし、除霊もすぐできます。

それと、映画を作りたいです。

国「どうぞお座りください」
石「（スピリチュアルチェックのときに立っていた階段のセットを指して）
あそこ良い匂いですね」
国「本当ですか…あ、上ですか？」
石「お花のおかげか…あるいは美輪さんの…芳しい…」
美「え？…私じゃない、お花でございます☆」

国「もう…女性を褒めるところは、もう本当に上手いですね☆」
石「いえいえ、神々しいんです。これはもう本当に褒めるとかっていうよりも
真実を伝えている…報道に近いんですけれども」
国「なるほど…初めましてになるわけではないんですよね？」

パーティとかでも、よくお会いしたりとか…」
国「そういうときに何か、どんなお話をしたか覚えていますか？」
石「一番良く覚えているのは『あなた、純一くんは結婚しちゃ駄目よ』と」
国「ほう！」
美「余計なことを言って☆」

『結婚式って何のためにあるか知ってる？それは
「私たちは今日から現実に生きるんです、ロマンを捨てて」
そういう宣言をする悲しい式なのよ。だからあなたは結婚しちゃ駄目、もう』と言われました☆
でも…もう一回したいんですけど…」

国「それは何年前に言われたんですか？」
石「三年位前ですね」
美「そうですね」
国「そんなに仲が良いというほどでもないという方に
『結婚を辞めた方が良いわよ』って言えるのは美輪さんぐらいですね☆」

美「いや…絶対ね、ロマンをね、現実にね…自分の方へ引き寄せて…
『そのロマンを現実として結実させてみせる』という頑固なところがおありなのよ☆」
国「なるほど…どうですか？」
石「まさにその通りかもしれません、本当に…」

「愛とロマンに生きて５５年」という石田さんは、早稲田大学在学中に最初の結婚。
このとき生まれたのが石田一成さん。最初の結婚は長続きしなかったものの
１９８８年のドラマ「抱きしめたい」でブレイク、
１９８９年には映画「愛と平成の色男」に主演、トレンディドラマの顔として注目を集め
セーターを肩にかける「純一掛け」など、ファッションや私生活でも華やかな話題を振りまき
１９８８年１０月には２度目の結婚。モデルとして活躍する長女・すみれさんも誕生。

画面には、ドラマの別れのシーンで、爽やかに笑いながら二つ立てた指を
額から投げキスをするように離すポーズを決める石田さんが映ります。

国「（石田さんを真似て）いやあこれ…☆なかなかこれ、できないですからね☆
人に会った時に…これは石田さんしか出来ないですよ☆」
石「あれ演出…フジテレビの川毛さんで、まあ彼だから認めてくれたんですよ」
国「あれは自分でつけたんですか？『これでいいですか？』みたいな」

石「そうです…あの…台本では要するに『暗く見送る修治』なんですよ。
でも暗く見送ったって…実はあのドラマが…だって最後のドラマになる予定だったんですね。
あれが終わったら、あの…『マネージャーになってくれ』と。
いわゆる事務所の方をやってくれと言われていたので…」
国「あ、そうなんですか…」

石「はい。『もうあんたは向いてないから、俳優は。無理無理』ってうちの社長に言われて…
『じゃあでも、最後のクール、これだけはやらせてくれ』っていう
その最後の作品だったんで…（ポーズを決めて）で、これなんですけど…
もうプロデューサーのね、すごく有名な…山田さん、大多さんとか飛んできて
『純一さん、これだけは止めて下さい！』『これはヤバいっすよ！』☆」

国「暗いシーンなのに☆」
石「そう…暗く見送らなくちゃいけないんですよ。
浅野温子さん（『抱きしめたい』の主演・麻子役。石田さんは恋人の修治）が
向こうに帰ってゆくわけですよ…それをジーッと暗く見送って…
まあ振られちゃう役なんだけど…でも、振られるんでも、素敵に振られてもいいじゃないかと。
そうしたら、その川毛さんっていうね…やっぱりそういうセンスがあったんですね」
国「なるほど」

石「まあ一応、自分も演出家志望なので『こういう風に動いたらいい』とか
『こうやったら、このシーンは絶対はまる』と。ただもちろん、それは大技なんですよ。
あんなのはやっぱり、まずいじゃないですか、下手をすればもう…
すごくダサくなる恐れがあるけれど、でもちゃんとそれなりのその…
ドラマの押さえるところを押さえてあれば、もう嬉しくて、最後に
（再びポーズ）ってやっちゃえば、大丈夫なんですよ☆」

国「いいですね☆」
石「大丈夫なんですよ」
国「『ＯＫ！』って感じでしたねーいま僕も☆」

石「その演出家は『あ、ここはね、細かいことは言いません。
イタリアの男たちが勝手に女の話をしている。それだけでいいです。
そのイメージでやってください』と…お洒落なんですよ」
江「そのままじゃないですか☆」

石「岩城（滉一）さんとモックン（本木雅弘さん）と三人だったんですけど…」
江「だって石田さんの前世ね、もう知ってるから言うんですけどイタリア人なんですよ。
演出してるっておっしゃるけれども、でも石田さんって元の質がそうなんですよ。

私、全く忘れられないことが一つあるんですよ。あのね、あの…石田さんが
『会いたい』っておっしゃって下さって…あの、ちょっと遅れていらっしゃった…
『おかしいな、道が分からないのかな？』って外を見てたらば、来るまでの間
いろんな人に対して（愛想を振りまく様子で）サインはする…握手する…
もう全部ずーっとしながら…『これじゃあ時間かかる』って…」

国「（再びポーズ）これもやってましたか☆」
江「まあまあ…それはないにしても…でもそれに近いような…
『石田さんて、全てが石田さんなんだ』って☆」
国「なるほど…イタリア…前世がイタリアだから裸足に革靴なんですよね？☆やっぱり」
江「自然なんですよね」

国「なるほど…どうですか、ブレイク後っていうのは、やっぱりモテたんじゃないですか？」
石「まああの…渋谷とか買い物…まあ『次のドラマは眼鏡にしよう』とかいって
パッと振り向いたら黒山の人だかりとか、結構そういう感じだったんで…」
国「集まってたわけですよね、まあ気づかれてたわけですよね？」

石「そうです。その前までの…もう３５年と、それからは全く違います」
国「違いますか…やっぱり『純一掛け』してたらばれちゃいますって☆
…ちょっと遊び人の役とかってあったじゃないですか」
石「もうしょっちゅうですね」
国「あれは役なんですか？それとも、本当に遊び人なんですか？」
石「やっぱり…本当でしょう☆…まあ遊び人だし、助平だし、それはいいんですけど…」

国「何かあるんですか、その…モテる秘訣みたいなものとか…」
石「ええ？…最近、道端とか歩いていると、若い男の子が
『よ！石田純一！モテる方法教えてください！』とか言われるんですけど…
そんな…近道はない…もうやっぱり、それこそ美輪さんの本を読むとか…」
国「美輪さんの本で…どこで…」
石「やっぱり勉強するってことですよ」

美「私の本はたとえ話でね、どんな変なことをやっていても
基本がきちんと出来ていればいいじゃないかっていう…
つまり、文学とか音楽とかね、最低限の文化面の教養とか知識があれば
それでいいっていう…そういう信念でいらっしゃるのよね」

石「そうなんですね…やっぱり勉強っていうか、モテたいていうのもね
それは昔からやっぱり…自分もそうだったけれども
色んな素敵な人の話を聞くのがやっぱり楽しいじゃない？」

国「モテるためには、やっぱり努力が必要だってことですね、そういう知識を入れたりとか…
近道はないと…」
石「ないですね」
国「モテることに」

美「いや、だからね、そういう基本的な知識とか教養、そういうものがなければ
ただの色餓鬼じゃないかっていうことなのね。ただそこいら辺の
もう目の色変えちゃって、鼻息を荒くしたおっちゃんとかにいちゃんとかね
それと同じになっちゃうじゃないかっていう…それと同じレベルで考えて欲しくはないし
自分もそうなりたくないし…こういうことでしょう？通訳いたしますと」
石「そうです…すみません☆」