2006年10月24日
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カテゴリ: こだわりの食材
野菜は新鮮なうちに生で食べるのが一番美味しいと思いますが、栗などの木の
実はそうもいきません。いきおい加熱するなどして加工することになります。
マロングラッセを始め大好きだった栗について、渋皮煮というものがあること
を教えてもらったことがありました。今のようにインターネットなど無い時代
です。料理本の盗み見から始めて、何度か失敗もありましたが、そのうちうま
くいくようになりました。ということで、思い出深い栗の渋皮煮を紹介します。

使う栗は重さを測っておき、ひと晩ほど水に浸けます。翌日、包丁で鬼皮だけ
をむきますが、渋皮を傷つけないように細心の注意を払ってむきます。ここで
渋皮を傷つけてしまうと、煮いているうちに栗の実が溶け出してしまいます。

3回ぐらい繰り返します。最初は真っ茶色だった茹で汁の色が、だんだん薄く
なってきます(1回目に茹で汁を捨てたあたりで、栗を優しく撫でて、渋皮に
残った繊維分を取り除いておくといいでしょう)。3回茹でこぼしたら、砂糖
を栗の重さの8割使い、水は栗を入れた鍋にひたひたになるぐらいにして、栗
が踊らないようトロ火で15分ほど煮含め、自然に冷ましてできあがりです。

蜜から出して、渋皮ごといただきます。重曹を使って渋を抜く方法もあるよう
ですが、わたしはやったことがありません。また、仕上がりにブランデーを混
ぜて冷ます方法もありますが、入れなくても充分美味しいし、仕上がりが素朴
です。これはお好みでお試しください。手間はかかりますが、使うのは砂糖と
水だけ。これで渋皮ごと食べてしまえるのです。達成感の味わえる調理法です。





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最終更新日  2006年10月25日 02時08分29秒
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Re:「栗の渋皮煮」(10/24)  
ちゃい さん
はなだんなさん こんばんは

もう読んでいるうちにあの美味しい栗を食べているような気分になってきました。栗は本当に美味しいですね。

彼女はバスの中で私に作り方を話し始めましたが「あ、ちゃいさんには出来上がりの栗を上げるわ」ということになり、旅からかえってきてから、もう一度美味しい栗をいただきました。

栗も渋皮まで食べられる調理方法があることに驚きました。はなだんなさんはとうの昔にご存知だったのですね!
(2006年10月26日 00時01分56秒)

Re[2]:「栗の渋皮煮」  
はなだんな さん
ちゃいさん、書き込みありがとうございます。

>彼女はバスの中で私に作り方を話し始めましたが「あ、ちゃいさんには出来上がりの栗を上げるわ」ということになり、旅からかえってきてから、もう一度美味しい栗をいただきました。
>栗も渋皮まで食べられる調理方法があることに驚きました。

お忙しいちゃいさんでしょうが、10粒ほどでもお試しください。もちろん、時間が
かかります。でも、そうして時間をかけて渋を抜いていくことは、ぜいたくな時間の
使い方だと思いますね。茹でている間、暇でしたら、恐竜の折り紙などを作ってみられ
ては (^_^)?      (2006年10月26日 13時04分06秒)

Re:「栗の渋皮煮」(10/24)  
<みず> さん
はなだんなさん、こんにちは。
渋皮ごと炊くのですか? そんな方法もあるのですね。初めて聞きました。

ところで、渋皮も剥いた栗を、シロップに漬けた甘い瓶詰めがあるでしょう。栗の甘露煮とでもいうのですか。

ずっと幼い頃の、正月のことです。お年玉を、あっちこっちから貰いました。まだ幼いので、お金の使い方が分かりません。駄菓子屋であれやこれやと、おもちゃを買いました。

で、家に帰って、親に叱られました。炊事場(台所)で泣いていたら、祖母がこの栗のシロップ漬けを持ってきて、固い蓋を苦労して開けてくれました。瓶詰めの栗を見るたび、この泣き正月を思い出します。
(2006年10月29日 11時05分46秒)

Re:「栗の渋皮煮」(10/24)  
とり さん
こんにちは。はじめまして。
栗の渋皮煮に失敗し、その場合はどうしたらいいのかと思い悩んで検索したところ、こちらに辿り着きました。私は3回茹でこぼした後に、砂糖を三回に分けて入れながら1時間以上煮ました。結果、表面が固くて、大失敗です。最初からこちらを参考に作っていたなら失敗はなかったと思います。今まで2回とも成功していただけに、時間と栗が勿体無くてたまりません。今から失敗作を剥く作業に入ろうと思います。 (2006年10月30日 10時37分23秒)

Re[2]:「栗の渋皮煮」  
はなだんな さん
<みず>さん、書き込みありがとうございます。

>渋皮ごと炊くのですか? そんな方法もあるのですね。初めて聞きました。

渋皮の、素材というかガラというかは、食べてしまうのです。ただ、渋が邪魔になるので
その渋を徐々に水に溶かして取り去ってしまおうという算段です。昔はドングリを水に
さらしてアク抜きをしたとかいって、そんなもので焼いた「縄文クッキー」などもある
ようですが、それの応用編なのかどうか。

>炊事場(台所)で泣いていたら、祖母がこの栗のシロップ漬けを持ってきて、固い蓋を
>苦労して開けてくれました。瓶詰めの栗を見るたび、この泣き正月を思い出します。

お正月のお節料理に添えられますが、わたしの親は、この甘露煮のことを「栗きんとん」
と呼んでいました。わたしもそれになじんでいたので、さつまいもをつぶして甘くした
「きんとん」を初めて食べたときはびっくりしました。両親は世間で言う「きんとん」
を食べたことがなかったのか、それとも甘露煮のことを「きんとん」と呼ぶ呼び方もある
のか???      (2006年10月30日 18時56分44秒)

Re[2]:「栗の渋皮煮」  
はなだんな さん
とりさん、こちらこそ、はじめまして。ようこそ当ブログへ。

>私は3回茹でこぼした後に、砂糖を三回に分けて入れながら1時間以上煮ました。
>結果、表面が固くて、大失敗です。

砂糖を分けて入れる方法も、無しとはしないでしょうが、一気に甘くて熱い蜜に入れて、
冷ましながら自然に甘みを吸わせる、という方法でうまくいきます。なにしろ、中身の
栗は3回も茹でて柔らかくしてあるし、甘くする必要もないので、あとは渋を抜いた渋皮に
ちょっと味付けしてやる程度だとお考えください。砂糖分を薄くすると栗へのしみ込みが
弱くなります。また、煮ているときよりも、冷める過程で味を吸うので、しばらく煮いたら
じんわりと冷ましてください。お正月用の黒豆もそんなふうにすると簡単です。ご参考
までに。(↓)

http://plaza.rakuten.co.jp/hannadanna/diary/200512290000/
      (2006年10月30日 19時06分59秒)

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