邪馬台国近畿説


 日本書紀はすでに神功皇后が卑弥呼であったとする立場をとっているから、これが最古の近畿説であるといえる。

 具体的には、日本書紀神功皇后紀は、魏志倭人伝を引用し、神功皇后が卑弥呼であったとする説をとる。ただし、今日の史学界では、神功皇后そのものの実在性に懐疑的な見解が強く、仮に実在したという立場にしても、四世紀後半ごろとするのが一般的であり、ほとんど成立する余地はないといってよい。

 近年では、考古学の分野の分野で、古墳時代の年代が繰り上がり、邪馬台国があった時代の日本列島の中心は奈良県東南部であったする見解が一般的になりつつあり、邪馬台国論争において近畿説が圧倒的に優位な立場にあると言える。

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