ハーブのある庭

ハーブのある庭

2005/12/10
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カテゴリ: 療法士への道!
京都の宇治市で塾講師が生徒、しかも小学生の女子を計画的に殺害するという、とても悲惨な事件が起きましたね‥

講師といえど、立場は立派な教師。
教師が生徒を殺害するなんて、初めて聞いた事件でした。


同時にショックだったのが、犯人が自分と同じ同志社の、しかも同じ年の人間だったことです。
自分と同じあの大学で生活をしていて、こういう事件を起こした人は初めて知りました。


でも個人的に一番気になったのは、事件の内容よりも 「犯人が精神病を患っているかもしれない」 と報道されていた事です。

これを見ると、普通の人は 「精神病だから犯罪を起こした」 と思うのではないでしょうか!!


(自分も以前はメディアに間違えを植え付けられてました。)


皆さん、 池田小学校の事件で殺人犯が精神病患者を装っていたことを覚えていますでしょうか?
「ブラックジャックによろしく」というマンガの中に、あの報道を見た精神病患者の影響が載せられていました。

それによれば、この事件後‥



・症状の再発:13%
・入院(再入院):16.3%


そして‥‥‥


自殺した:1.1%


1.1%―

この数字は少ないようで、非常に多いと思います。
患者の100人に1人が自殺だなんて、十分過ぎる値ですよ。

世の中に精神病患者は大変多くいるのですから‥


自分はOTとして主に軽度の精神障害者のリハビリを目指していますし、現在も精神病患者は他人事ではありません。



ちなみに、 精神病患者は病気を患っていない人間と比べて犯罪を犯す確率は低いという統計 が出ています。


いわゆる、モラル・ハザードというものですね。
(もちろん重犯罪を犯す場合はありますが、それは普通の人も同じですし、個人差があるものです。)

これには、ゼミの教授がいつも言っていた 「客観性の大切さ」 を強く感じました。
事実はいつも、自分の目でちゃんと調べたいものです。



しかし、もし実際に病気であるにしてもこういう報道の仕方をするべきでしょうか??
ここまで計画されていれば、おそらく責任能力はあると言えるでしょうし、わざわざ「精神障害かもしれない」という内容まで報道をする必要性はありません。

事件の内容だけを伝え、精神病の有無は報道すべきではないと思います。
もし責任能力がないほどどうしようもない状態なのであっても、それは精神鑑定で確定してからだと思います。

その上で事件の重大さなどを判断して、完全無罪にするのではなく、刑の重さを考慮するなどを決めると良いのではないでしょうか。


そうでないと無関係の、何にも悪くない精神障害を持つ人々まで差別を受け、追い詰められ、またそれが事件に繋がるという悪循環になる恐れがあるのです。


配慮のない報道が患者を追い詰める ことを知ってほしくて、1日に2回目の、また物凄くマジメな日記を書いてしまいました‥

報道って本当にデリケートなものですよね。。
事実でも伝えることで逆に事件を増やすことにすらなります から。(例:ドンキホーテの連続放火、今回の女児ばかりの被害もそうかも??)

他にも、必要以上に国民に恐怖を与えることもありますからね。
近年、いかにも凶悪事件を起こす若者が増えたような報道をすることが多いですが、若者による凶悪事件数自体はどんどん減っているのが事実です。

ちゃんと認識していましたか??

ただ1つ1つが印象的に、異常になったのでしょうね。(そして短絡的)

この本からはメディアに踊らされないよう、情報は簡単にうのみにしないことや勉強の大切さも学びました。


このように客観的なデータによると‥確かに精神病患者が殺人等重い犯罪を起こす確率は、健常者より高いです。
それは紛れもない事実。

でも、その理由はこうやって周りが徐々に追い詰めているからかもしれませんね。
(もちろん、だからと言って精神障害者が起こした事件を全て無罪にするべきとは思いませんが‥)

ちなみに、同マンガによれば 自殺で病院に運ばれる人には精神病患者の割合が大きいともありました。
(統計的には確認していないので事実かどうかは知りません。)



この問題は「ブラックジャックによろしく」9巻以降の精神科編でよく分かります。
興味を持った方は、ぜひこのマンガをチェックしてみてください。



*今日の1つ目の日記は明るく、京都の紅葉のスライドショーを紹介しています。
ぜひ明るい方の日記も読んで、害されたであろう気分を落ち着かせてくださいm(_ _)m





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最終更新日  2005/12/12 07:38:46 AM
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