心清(しんしょう)さんの時たまブログ

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2011.08.15
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テーマ: 徒然日記(23536)
カテゴリ: 日頃の想い
★皆さん、こんばんは★


こちらは、少し霞がかった薄桃色の朝でした。

ぼやけた水平線が雲と同化して見えます。


2011.8.15薄桃色の朝



8月15日、忘れてはならない日ですね。



今日は、「背中の静ちゃん」という題で

この本に載っている話を紹介させてください。


今日われ生きてあり
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特攻基地、知覧ふたたび-序にかえて/心充たれてわが恋かなし/
取違にて/海の自鳴琴/第百三振式隊出撃せよ/サルミまで/
あのひとたち/祐夫の桜輝夫の桜/海紅豆咲くころ/
母上さま日記を書きます/雲ながれゆく/父に逢いたくば蒼天をみよ/
約束/二十・五・十一九州・雨 沖縄・晴のち曇/背中の静ちゃん/
素裸の攻撃隊/惜別の唄/ごんちゃん/“特攻”案内人/
魂火飛ぶ夜に/特攻誄-あとがきにかえて



幼い妹を一人残して死んでいかねばならい特攻隊員の兄が、

妹、静ちゃんに宛てた手紙。

【静(せい)ちゃんへの手紙】として知られている話です。


戦時中のつらく悲しい話は数え切れないほどあり、

どれも涙なしでは読むことができませんが、

「背中の静ちゃん」に強く心を揺さぶられたのは、

幼い妹を思う兄の姿に、

自分の息子と娘を重ね合わせたからかもしれません。


火垂るの墓もそうでした。。。

一度観て大泣きして以来、二度と観ることが出来ません(>_<)









陸軍特別攻撃隊員 大石清伍長は、第1回大阪大空襲で父を失い、
続いて、重病であった母も亡くした。

11歳の妹、静恵ちゃんは、
伯父の許(和歌山県新宮)に引き取られていた。
妹思いの大石清伍長は、給料の殆どを静ちゃんに送っていた。


静ちやん お便りありがたう。 何べんも何べんも読みました。
お送りしたお金、こんなに喜んでもらへるとは思ひませんでした。
神だな(棚)などに供へなくてもよいから、必要なものは何でも
買つて、つかつて下さい。
兄ちやんの給料はうんとありますし、隊にゐるとお金を使ふことも
ありませんから、これからも静ちやんのサイフが空つぽにならない様、
毎月おくります。では元気で、をぢさん、をばさんによろしく。
                         兄ちやんより





【静ちゃんに宛てた最後の手紙】

なつかしい静ちやん!
おわかれの時がきました。兄ちやんはいよいよ出げきします。
この手紙がとどくころは、沖なは(沖縄)の海に散つてゐます。
思ひがけない父、母の死で、幼ない静ちやんを一人のこしていくのは、
とてもかなしいのですが、ゆるして下さい。
兄ちやんのかたみとして静ちやんの名であづけてゐた
いうびん(郵便)通帳とハンコ、これは静ちやんが
女学校に上るときにつかつて下さい。時計と軍刀も送ります。
これも木下のをぢさんにたのんで、売つてお金にかへなさい。
兄ちやんのかたみなどより、これからの静ちやんの人生のはうが
大じなのです。

もうプロペラがまはつてゐます。
さあ、出げきです。
では兄ちやんは征きます。
泣くなよ静ちやん。がんばれ!



特攻隊


大石清伍長の年齢は定かではありませんが、

中学三年で陸軍飛行学校に入学したとすれば、

推定17~18歳ではないかと言われています。




大石清伍長から最後の手紙を託された大野沢威徳氏が、

静ちゃんに送った手紙。

大石静恵ちやん、
突然、見知らぬ者からの手紙でおどろかれたことと思ひます。
わたしは大石伍長どのの飛行機がかりの兵隊です。
伍長どのは今日、みごとに出げき(撃)されました。
そのとき、このお手紙をわたしにあづけて行かれました。
おとどけいたします。

伍長どのは、静恵ちやんのつくつたにんぎやう(人形)を
大へんだいじにしてをられました。
いつも、その小さなにんぎやうを飛行服の背中につつてをられました。
ほかの飛行兵の人は、みんなこし(腰)や落下さん(傘)のバクタイ(縛帯)
の胸にぶらさげてゐるのですが、伍長どのは、突入する時にんぎやうが怖がる
と可哀さうと言つて、おんぶでもするやうに背中につつてをられました。
飛行機にのるため走つて行かれる時など、そのにんぎやうがゆらゆらと
すがりつくやうにゆれて、うしろからでも一目で、あれが伍長どのと
すぐにわかりました。

伍長どのは、いつも静恵ちやんといつしよに居るつもりだつたのでせう。
同行二人……仏さまのことばで、さう言ひます。
苦しいときも、さびしいときも、ひとりぽつちではない。
いつも仏さまがそばにゐてはげましてくださる。
伍長どのの仏さまは、きつと静恵ちやんだつたのでせう。
けれど、今日からは伍長どのが静恵ちやんの“仏さま”になつて、
いつも見てゐてくださることと思ひます。

伍長どのは勇かんに敵の空母に体当りされました。
静恵ちやんも、りつぱな兄さんに負けないやう、
元気を出してべんきやうしてください。さやうなら




妹の静ちゃんがご健在であれば現在77歳でしょうか。

優しかったお兄さんのぶんまで、

幸せな人生を送っておられると信じたい。




終戦から66年目、2011年8月15日の空は

まぶしいほどの青空です。

2011.8.15の空


「特攻出撃に際して」

福島県出身 予科練乙飛第18期生
神風特別攻撃隊第5神剣隊
昭和20年5月4日沖縄周辺にて特攻戦死 19歳

僕はもうお母さんの顔を見られなくなるかもしれない。
お母さん、よく顔を見せてください。
しかし、僕は何んにも「カタミ」を残したくないんです。
十年も二十年も過ぎてから「カタミ」を見てお母さんを泣かせるからです。
お母さん、僕が郡山を去る日、自分の家の上空を飛びます。
それが僕の別れのあいさつです。




戦争で亡くなられた方々の御霊が、安らかでありますようお祈り致します。




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最終更新日  2011.08.16 01:07:16
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