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October 25, 2020
テーマ： お気に入りの漫画は？？(2221)
カテゴリ： 漫画・アニメ
みなさん、こんばんは。作曲家の筒美京平さんが亡くなりました。
今日から2日間おかざき真里さんの漫画を紹介します。
阿・吽 (11)
おかざき真里
小学館
6巻で「あの日から一緒に行くと決めていた お前の道はここにある」と空海に引き留められたにも関わらず、一足先に最澄が帰国してから二人が再会する10巻まで、実に七年の月日を要した。やっと心通じる相手と巡り合えた至福の時と、同じ仏を選ぶと思っていた最澄が別の道を選んだと知った時がほぼ同時になってしまい、空海のそれぞれの表情の落差が印象的だ。また、今まで空海の後塵を拝してきたかに見える最澄の大きさがクローズアップされる巻でもあり、その事に遠く離れている藤原冬嗣も気づいている。更に、後に最澄と空海の不仲の一つと言われる最澄の弟子・泰範が、空海と初めて会うのもこの回だ。
再三の嘆願にも似た要請にも応じなかった泰範に、尚も自分と同様灌頂を受けさせようとする最澄。実際の所、どうしてここまで最澄が泰範を大事な存在だと思っているのか、読者の中には、最澄の弟子・光定と同様訝る者も多いはずだ。読者は泰範が最澄に「この世を壊すこと」を願っていると知っているから、猶更かもしれない。泰範の名を出す時の最澄の嬉しそうな顔と、その名を聞いた時の光定の寂しそうな表情は常に対比される。
藤原冬嗣が亡霊となった坂上田村麻呂と出会う場面も登場し、衝撃の事実が明かされる。10巻で薬子の乱を平らかにした田村麻呂が、帰途古傷から血が流れている事に気づくコマがある。てっきりこれが原因で亡くなったのかと思いきや、実はある人物に毒殺されていた。だとしても、本作での田村麻呂は豪快でさっぱりした性格のため、あまり恨みを持って出て来る亡霊のイメージがない。更に一度だけかと思ったら次巻でも登場する。冬嗣の鏡として彼の本心を語らせる役割に配したいのか。
阿・吽（11） （ビッグ コミックス） [ おかざき 真里 ] 楽天ブックス
今日から2日間おかざき真里さんの漫画を紹介します。
阿・吽 (11)
おかざき真里
小学館
6巻で「あの日から一緒に行くと決めていた お前の道はここにある」と空海に引き留められたにも関わらず、一足先に最澄が帰国してから二人が再会する10巻まで、実に七年の月日を要した。やっと心通じる相手と巡り合えた至福の時と、同じ仏を選ぶと思っていた最澄が別の道を選んだと知った時がほぼ同時になってしまい、空海のそれぞれの表情の落差が印象的だ。また、今まで空海の後塵を拝してきたかに見える最澄の大きさがクローズアップされる巻でもあり、その事に遠く離れている藤原冬嗣も気づいている。更に、後に最澄と空海の不仲の一つと言われる最澄の弟子・泰範が、空海と初めて会うのもこの回だ。
再三の嘆願にも似た要請にも応じなかった泰範に、尚も自分と同様灌頂を受けさせようとする最澄。実際の所、どうしてここまで最澄が泰範を大事な存在だと思っているのか、読者の中には、最澄の弟子・光定と同様訝る者も多いはずだ。読者は泰範が最澄に「この世を壊すこと」を願っていると知っているから、猶更かもしれない。泰範の名を出す時の最澄の嬉しそうな顔と、その名を聞いた時の光定の寂しそうな表情は常に対比される。
藤原冬嗣が亡霊となった坂上田村麻呂と出会う場面も登場し、衝撃の事実が明かされる。10巻で薬子の乱を平らかにした田村麻呂が、帰途古傷から血が流れている事に気づくコマがある。てっきりこれが原因で亡くなったのかと思いきや、実はある人物に毒殺されていた。だとしても、本作での田村麻呂は豪快でさっぱりした性格のため、あまり恨みを持って出て来る亡霊のイメージがない。更に一度だけかと思ったら次巻でも登場する。冬嗣の鏡として彼の本心を語らせる役割に配したいのか。
阿・吽（11） （ビッグ コミックス） [ おかざき 真里 ] 楽天ブックス
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