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かずは一からはじまっていくつまで つづくのだろうたしかめたく なるのはだれにも たしかめられないからかぼくには かずがじぶんで じぶんをかぞえているように おもわれるうちゅうが はじまったその日に一から かぞえはじめていまでも ずうっとまだ まだ これからだと おもってだれも いないなんにも ないうちゅうの まん中に すわってなんで そうせずにはいられないかをひとり かんがえつづけながら・・・============================一からはじまる世界は無限大に広がってゆきますがそれでは「0」ってなんだろう、っておもうことがあります。そもそも「0」とは 感覚なのかなあ・・・と思ったりします。この感覚は 人間だけにあって本当は「0」は 存在しない とか。だって存在しないものからはなにも生まれないからもともと「0」なんて人の考えた 空想の世界の話でもしかしたら未知の世界への 憧れなのかも?なんてかんがえていたらせっかくのどようびが眠れなくなりそうです。あ~~だめだめ今日の睡眠はすごく大切な時間です。一週間で 唯一時間を気にせず明日の朝を迎えられて目覚まし時計で飛び起きることもなくNHKの日曜美術館が入るまで布団でゴロゴロしてときおりうれしさのあまり毛布で顔を隠しむっふっふ~~♪と きもちわるく わらったりできる至福の時です。 ポッチーといっしょにおしいれでねむるたあさんリンクフリーご利用は計画的に
Feb 19, 2011
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酒を飲みユリを泣かせうじうじといじけて会社を休みいいところはひとつもないのだ意気地なし恥知らずろくでなしの飲んだくれわれとわが身を責める言葉には限りがない四畳半のしめっぽい部屋のなかで立ち上がったり坐ったりわたしはくだらん奴ですとおろおろとむきになっていまさら誰に訴えようそうかそうかと誰かがうなずいてくれるとでもいうのかもういいよいいよと誰かがなだめてくれるとでもいうのか路傍の乞食が私は乞食ですといまさら声を張りあげているようなみじめな世界しめっぽい四畳半の真中で僕はあやうく立ち上りいそいで洗い場へ駆けてゆく小さなユリのシュミーズを洗いパンツを洗い誰もいないアパートの洗い場で見えない敵にひとりいどむ水は激しく音をたてて流れ木の葉は梢でかすかに風にうなづく==============================生まれつき はみでた者の染みでる悲しみは いつも 背中合わせぬぐってもぬぐっても染みでるものの増すばかり秋の風が こんなに秋の空が あんなにおもいがけないのにわたしは しみでることにせいいっぱいになっているしみでることだけで すべてになる リンクフリーご利用は計画的に
Oct 2, 2010
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日の光りが注ぐなか薄暗い隅のほうでもひっそりと微笑んでいる生が あるゆびのさきにも いまが あってこころを ふるわせているそれもかみさまなら わたしは うれしいあのひとが そうだわあのひとも かなり いい線庭の辛夷(こぶし)が 春遅い雪の中堅い蕾を そっとそだてている物言わぬけど生き方は 辛夷だって かみさまもしかしたら悟った人間は草木に生まれ変われるあの人が この辛夷かもしれないあの人は この 名もしらない 薄紅のつぼみ積雪に耐える草木からあの人たちの声がするはるには はるをなつには なつをあきには あきをふゆには ふゆを 生きるそれで いいのリンクフリーご利用は計画的に
Mar 10, 2010
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われらはやがて冷たい闇に沈むだろう、さよなら、あまりに短いわれらの夏の強い光よ! ボードレールいま、何時?夢ばかり見つめていた黒い眼と、僕の髪をさぐった指の焼かれるときだ。いま、何時?馬車の鈴ばかり聴いていた小さな耳と、葡萄のような乳房の焼かれるときだ。いま、何時?冒険の林ばかり駆けていたほそい脚と、蜜を滴らした唇の焼かれるときだ。いま、何時?犬ばかり追っていた冷たい鼻と、いい匂いのした頬が焼かれるときだ。いま、何時?おお。夕ぐれの横浜子安火葬場、夏の光りが、生けるものたちの影を長々と敷石にうつす、午後六時!骨をひろう人たちよ、どうか泣かないでください。泣いて鉄の箸に挟んだ昭彦の骨を落としたりしないでください。まだ熱いこの子の骨を、ひとつでもコンクリートの床に落すと、そのひびきが、ぼくの骨に伝わりそうです。骨をひろう人たちよ、どうか泣かないでください。泣いて錆びた箸に挟んだ和子の骨を落としたりしないでください。まだ赤い和子の骨を、ひとつでも靴のうえに落すとその音が、ぼくの骨を折りそうです。しずかな、しずかな、夏の夕方の火葬場、光りが斜に射す窓の向うにある空は、沈黙してひろがっています、ああ、どうか泣かないでください、死んだものたちの影も、あの鰯雲のあたりでおしゃべりして、にこにこと微笑んでいるころかもしれません。どうか泣かないで、骨をひろう人たちよ、泣いて昭彦と和子の骨を、落としたりしないでください・・・・土くれを一握り、ぱらぱらと落す、これで終りだ、とパスカルはいいました。ぼくは シャヴェルで一つの骨壷のうえに、しめった土を落しました。微かな音が、生の終りをつげました。たしかにしずかな郊外の墓地で、そのあと墓堀人夫が思いきりよく、たくさんの土をほうり込みました。さよなら、和子と昭彦よ、さよなら。ぼくは粗末な、新しい木の墓標のうえから、水をかけました。和子よ、この水で気持ちよく乳房をぬらしておくれ、昭彦よ、この冷たい水を、ほそい咽喉をあけて飲んでおくれ。たしかにこれで終りです。百舌(もず)が高い樹のなかから生きのこったものの心臓を裂きました。そよかぜがコスモスの草むらをなでてゆきました。遠くから電車の走る音がきこえます。たしかにこれで終わりました。何が?生けるものと生けるものとの関係が、です。そしていま、この郊外の晩夏の昼、もっとスイートな関係が、死せるものたちと生けるものとの関係が、始まったのです。たしかに、それはスイートな、スイートな、終りのない始まりでした。ウイスキーかジンを、ほんのグラスにいっぱい、飲むと、すぐにぼくは酔っぱらう。そして、すぐに睡ってしまう。笑わないでおくれ、陽気な唄の一つも歌えないからといって。僕ははやく睡りたいのだ。だって暗い夢のなかで、おまえたちに逢えるからね。笑わないでおくれ、冗談の一つもいえないからといって。僕ははやく睡りたいのだ。だって夢のなかには、生のなかよりも充分の死があるんだからね。秋の夜は寂しい。コオロギの声が、僕の睫をくすぐるよ。だから僕ははやく睡りたいんだ。ウイスキーかジンを、ほんのグラスに一杯飲むというわけなんだ。そうすれば、揺れて光るアルコールの鏡のなかで見るよりも、はっきりとおまえたちの微笑が見えるからね。昭彦の栗鼠(りす)のような眼と、和子のレモンのような頬が、闇のドアの向うにのぞくからね。秋の夜は長い。電燈の光りが壁にうつすのは、生きている僕の魂のレントゲン写真だ。すぐに酔っぱらって睡ってしまうからといって、笑わないでおくれ、ほんのグラス一杯でさ。リンクフリーご利用は計画的に
Feb 12, 2010
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愛は定期的な一つの出会い それは「おやすみ」と「おはよう」という挨拶のあいだでわれわれの場所を不安定にする「殻」でいっぱいの影像だ われわれは それ以上何を問いただす頭もなく空腹を 自分たちの唯一の確実な所有とするやがて「時」のシャベルで われわれのために重い砂をすくいあげ凹んだ腹をいっぱいにする「死」を!われわれ貧者にむかって 神の名をむなしいリフレインとするな!われわれは今日 ひとつの言葉を探しあてている者だひとびとをふたたびつなぎとめるひとすじの愛は小麦の堆積のなかにある失われた「あわれみ」だ とリンクフリーご利用は計画的に
Feb 9, 2010
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弟よ おまえのほうからはよく見えるだろうこちらからは 何もみえない昭和三年 春弟よ おまえの二回目の誕生日にキャッチボオルの硬球がそれておまえのやわらかい大脳にあたったそれはどこか未来のある一瞬からはね返ったのだ泣き叫ぶおまえにはそのとき 何が起こったのかわからなかった一九二八年世界の中心からそれたボオルがひとりの支那の将軍を暗殺したそのとき われわれには何が起こったのかわからなかった昭和八年 春弟よ おまえは小学校の鉄の門を一年遅れでくぐった林檎がひとつと 梨がふたつで いくつ?みいっつ子山羊が七匹います狼が三匹たべました何匹残る?わからない わからないおまえの傷ついた大脳にはちいさな百舌(もず)が棲んでいたのだ一九三三年孤立せる東洋の最強国 国際連盟を脱退四十二 対 一その算術ができなかった狂いはじめたのはわれわれではなかったか?昭和十四年 春弟よ おまえはちいさな模型飛行機をつくりあげた晴れた空を 巻きゴムのコンドルはよく飛んだおまえはその行方を追って見知らぬ町から町へ大脳のなかの百舌(もず)とともにさまよったおまえは夜になって帰ってきたがそのときおまえはおまえの帰るべき場所が世界の何処にもないことを知ったのだ一九三九年無差別爆撃がはじまった宣言や条約とともに 家も人間も焼きつくされるわれわれの帰るべき場所がどこにあったか?昭和二十年五月二十四日の夜があけると弟よ おまえは黒焦げの燃えがらだった薪を積んで 残った骨をのせて石油をかけて 弟よわたしはおまえを焼いたおまえの盲いた大脳には味方も敵もアメリカもアジアもなかったろう立ちのぼるひとすじの煙りのなかのおまえの もの問いたげなふたつの眼にわたしは何を答えればいいのか?おおおまえは おまえの好きな場所へ帰るのだ算術のいらない国へ帰るのだ一九五五年戦争が終わって 十年経った弟よおまえのほうからはよく見えるだろうわたしは いま何処で 何が起こっているかよくわからないリンクフリーご利用は計画的に
Feb 5, 2010
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淋しいブイは小さな波をうちあげて不幸な兵士に別れを告げるいかなる悪魔もあのブイをとり去ることはできないぼくの苦しみもぼくの悲しみも永くとどまることはないだろう記憶のなかの港にはいつまでもブイが浮んでいるけれどこの不幸な兵士は悪魔の手におちるかもしれないいつか何処かで死のうと思うまえにもう二度とめぐりあうこともない淋しいブイよ========================灰色の 薄汚れた海にうかぶブイにつかまりながら空を見上げたことがありますか?わたしが見上げたあの夏海と空はすり替わり地球と宇宙が入れ替わっていた事実はデマであったとだれか証明してくれませんか?あれは すりかわっていた、なんてもんじゃないわふれあう際 際ですっかりまじわっていたのでしょう?それを名前をつけて分けたのはどう考えてもわたしと血のつながる人間なのでしょう?リンクフリーご利用は計画的に
Feb 3, 2010
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はねが ぬれるよ はくちょうみつめれば くだかれそうになりながらかすかに はねのおとがゆめにぬれるよ はくちょうたれのために みられている?そして みちてきては したたりおちそのかげ が はねにさしこむようにさまざま はなしかけてくる ほしかげは あおいそらに うつるとしろい いろになる?うまれたときから ひみつをしっているはくちょう は やがてひかり の もようのなかににおう あさひの そむ なかにそらへすでに かたち が あたえられそれは はじらい のために しろい はくちょうもうすこしでしきさい に なってしまいそうではくちょうよ================================この詩を読んだあと私はある場面を思い出しました。小学2年生の冬初めて本物の白鳥をみました。家族で見に行った白鳥の水面をゆく姿が 麗しくてだがよく見ると 薄汚れている首筋のゆるやかに 哀しくてこんなに姿が美しくあっても生き続けるのはしんどかろとおさないこころは ふるえてその場にいた たくさんの見知らぬ子供たちが歓声とともにふりまくパンくずを礼もいわずに ついばみ続けるはくちょうの生きている間続く 空腹がつらくて美しさを上回る生への願いが切実にせまってきてわたしはついぞえさを あげられなくてたちつくしたはくちょうのまえリンクフリーご利用は計画的に
Jan 25, 2010
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ある日、突然、世界中の海が消えてしまった。そして、人々は誰もそのことを口にしなくなってしまった。一体、海はどんなものだったか。思い出そうとして書物をひらくと、どの書物の中からも海という字が失くなってしまっているのだった。勿論、ルーブル美術館の展示物からも大英図書館の海洋写真集からも海に関するイメージも記述もあとかたもなくなってしまっていただれかに話しかけても海について思い出せる人はひとりもなく「そんな沢山の水が、地球から こぼれもしないで存在してたなんて」と笑い出す始末だった。私は、たった一人のときだけ海を夢見独占し、そのことを口に出すというはかない現実を生きながらときどき大きな声で呼びかけてみるのだった。かもめ!================================て ら や ま しゅう じ若き頃口にするだけで耳にするだけでどきどきする存在でした。あの頃の寺山さんとおなじ年頃になって彼のすばらしさが 痛いほどわかります。リンクフリーご利用は計画的に
Jan 17, 2010
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どの大陸も 面変りがして頭だけがへんに澄んでゐる。だが、生きのこったものばかりがこんなに脆いうつくしさをみた。うすい氷でつくりあげたあけぼのいろとゆふぐれいろの大輪な七変化(あじさい)よ。なぜ君は咲いたのだ。いちばんりっぱにひらきいちばんりっぱにこはれるためなぜ、君は咲いたのだ。しかも。アジアの土ぼこりをジープがかき廻すなかで、おちぶれた国土の虱だらけな魂のなかで。===============================新年の挨拶をアップしたと思ったら今日はもう小豆粥の日です。はやいですね。1月10日に40歳の誕生日を向かえさて、これからは勢いでは生きては行けぬ、なにを杖にできるかな、とふと思うことがありました。ゆくゆく、答えが見えてくるでしょう。年はじめの詩集はやはり金子光春さんを読みました。それだけ、私の中では尊敬に値しているのだろうと思います。若き頃40歳なんて人生の70%を終えたようなものだ、と15の春に思ったことをいまさら思い出しています。いざ、40歳になってみるとやっと、自分のスタートラインが見えてきたところでした。若さが持つ、残酷・横暴・思い込みが理解できる年齢になってきました。だからこそこれから対面するであろう自分の息子の暴走に並走できるのかもしれません。(笑)体力ではとうてい及ばなくても経験というキャパを活用です。ブログ更新は日があいてしまいましたが無理のない歩幅で詩と家事・育児・仕事を大切に抱えています。リンクフリーご利用は計画的に
Jan 15, 2010
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一人の子供が一つかみの草を私に見せて「草って何アに?」と聞くその子に何と答えたらよいか私もその子以上のことを知らない想うに それは希望の緑織り出せる私の天賦の旗であろう或は神の手巾であろう神が故意に落とした薫りよき贈り物と記念品でどこかその隅に持ち主の名前がありこれが誰のだとわかるのかと思う或は草そのものが子供であって植物の生まれた赤児とも思う或は思う それは広き国にも狭き国にも均しく萌え出て黒人の間にも白人の間にも成長し私が彼らに平等を与え また彼らから平等を与えられる万国共通の象形文字であろうそしてまたそれは墓場の刈り込まれぬ美しい髪とも見えるリンクフリーご利用は計画的に
Dec 28, 2009
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くらがりのなかで樹がたしかに揺れているこまかな葉と葉がたがいに襲いかかりながら昼の間 あれだけ嵐にぶたれたあげく夜もなお騒ぎつづけて休むことを知らないああ どうなることでもないこまかな葉がたがいに掴みかかりまた逃げまどい東を向き西を向きてんでにわめき散らしそして身をよじらせ じっと警戒しあったり・・・くらがりのなかだからぼくの眼がよく見えるぼくの耳がよく聞こえるどうなることでもないからかぎりないくりかえしとはてしのない浪費がぼくを疲労させる 樹がたしかに騒いでいるやがて暁がきて風の止むときそしてぼくが眠りに落ちるとき樹は物言わず成長するだろうリンクフリーご利用は計画的に
Dec 27, 2009
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急いで家へ帰つてくる途中でもう暗かつた。妻に出会つた。二人は用を話し合つた。妻は自分に子供を注意した。成程。見れば妻の顔のうしろにねんねこの蔭にしつかりと窮屈な位包まれて、枝のなつた果実のやうにかつちり引きしまつた小さな顔が、黙つて笑つて居た。例へやうもない可愛ゆいおとなしい顔よすつかりいい気持になつてゐる満足顔だ。自分が笑へば、静かに笑ふ、その眼の光り、りかう相な黙つた表情いいところで出会つたさて又自分は妻と話のつづきをする。もう子供の事は忘れて、話が絶えて又思い出して見れば静かに笑つて二人の話を聞いてゐる母の顔のうしろの一寸気がつかない小さな顔よ、葉陰の花か果実のやうな満足しきつたぜい澤な顔、可愛ゆい、小さな鋭い顔、ではさよなら、行つて御いでさよなら、笑つて居ますよ。リンクフリーご利用は計画的に
Dec 21, 2009
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非常に背の高い女のそばに非常に平たい犬がいて話はちがうが近頃は幸福でもそうでもあってすっかりそうである庭園にはパラシュートがややもするとやるせないように咲きそしてからそしてまたまたあなたは僕がどの位好きだかそのかわり結局雪になってしまってから降り止むまで======================藤富さんの詩はわっけわからん抽象画に似ています。「???」と思いながらもなんだか目が心が離せない。藤富さんの詩の色彩の豊かさはほんとすごいなあ。リンクフリーご利用は計画的に
Dec 7, 2009
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ダイヤモンドで尻が拭けないからと言ってダイヤモンドはチリ紙に劣ったものでもないだがダイヤモンドそのものも昔から たいしてまともな奴の所有になって来たわけでもない山の泉がただ だからと言ってジュースより つまらないわけではない太陽も 空気もただであるそして・・・・。===================================そして・・・のあとは なんでしょうか、と聞きたくなる詩です。ただの ものに多大なる 恩恵をいただいておきながら毎日毎日感謝することをうっかりわすれている自分が恥ずかしくなる詩です。そうして自分はどれだけほんとうに価値あるものに金銭を使っているのか今までの価値観を吟味することは大切なのだわと白鳥さんに 教えていただきました。リンクフリーご利用は計画的に
Dec 5, 2009
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ちいさな川は一日じゅう うたっている鳥が はすかいについ! ととべば 鳥のうたを白い雲がかげをおとせば雲のうたを風が川面を吹いてわたれば風のうたを女の子が花を浮かべれば 花のうたを夜がくれば 空いっぱいの星たちのうたを==============================図書館の棚でたまたま目が合った新川和江さんの詩が生まれるときという本を読みはじめました。息子にはバーバパパの絵本とスズキコージさんの絵本を借りてきました。たあさんが さきおとついから扁桃腺炎で臥せっていたのですが今日になって 平熱にもどったので主人に少し息子とおうちに留守番してもらい3日ぶりに 家からでました。リンクフリーご利用は計画的に
Dec 4, 2009
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ごく一般的には顔の両側に垂れさがっているこの肉づきの耳のおかげで交信は混乱し新鮮な誤解が生れるその誤解をたよりに人類という鈍感な動物は生きてきた母なる耳よ ムンクの絵のように他者の叫びを聞くためには両の手で耳をおさえることだ============================狐の手袋とタイトルされたこの詩集すごく読み応えがあります。いや、考え甲斐があるというのかな。最初田村さんの詩は よくわからないなあなんて、感じていたんですけどこの詩集は すごく 魅力があります。読み終えた後にすっと酔いが残るような感じです。===================================さて・・・日々の忙しさから・・・コメント欄をクローズしたいなあ、と思います。リンクフリーご利用は計画的に
Sep 20, 2009
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ある日 靴がぽかりと大きな口をあけた猛犬のやうにすざましく私が歩るけば後になり先になりその日からままよと私は強くなり弱い心をまもつてくれる猛犬がいとしくなりぱつくぱつくと春の埃をたべるだけでなんにも云わないその靴が哀れになり靴屋にゆけば靴屋は駄目だとつきかへす靴が駄目なら私も駄目かさう思ったが靴屋はしらず二千円なら新品がありますよ二千円などさらにないいとしいお前を捨てはせぬ・・・と歩き出したが破れた靴もそれは知らない。==============================そうそう今はもうお目にかかったことはないけれどわたしの幼い頃の田舎はこういう光景をよくみました。父も母も そうでした。うちは靴屋などない村なので父は 家族の破けた靴を綺麗にヤスリをかけて綺麗にしその上に自転車のパンク直しのゴムを貼って乾かしては またヤスリをかけてそうやってみんなで つぎはぎの靴を履いていたのを野田さんの詩で思い出して懐かしくて 思わずにんまりしてしまいました。あのころの直したあたたかさが なつかしいいまは こんな破けた靴なぞ ないけれどどうして こんなにあしもとに隙間風をかんじるのでしょうリンクフリーご利用は計画的に
Sep 15, 2009
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こんなに海があれてゐるのでどうして魚なんかとれるもんか魚なんど釣るどころかぶじだったのがめつけもんだそれでも海はかへりがけに晩にはこれで一ぱい飲めと鰈一枚くれてよこした==============================奇遇が偶然かどちらでもいいのですが一つの既存の事実にストーリー性普遍性思想深みを見出す性質こそ詩というものかしら・・・とこの詩を見つめました。詩人はどこか自然の声を聴く不思議な耳を持っているようです。リンクフリーご利用は計画的に
Sep 14, 2009
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どうしてだろうとおもうことがあるなんまん なんおくねんこんなに すきとおるひのひかりの なかに いきてきてこんなに すきとおるくうきを すいつづけてきてこんなに すきとおるみずを のみつづけてきてわたしたちはそして わたしたちの することはどうしてすきとおっては こないのだろうと・・・=============================おもわず唸ってしまいました。リンクフリーご利用は計画的に
Sep 8, 2009
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夜来の台風にひとりはぐれた白い雲が気のとほくなるほど澄みに澄んだかぐはしい大気の空をながれてゆく太陽の燃えかがやく野の景観にそれがおほきく落す静かな翳は・・・さよなら・・・さやうなら・・・・・・さよなら・・・さやうなら・・・いちいちさう頷く眼差のやうに一筋ひかる街道をよこぎりあざやかな暗緑の水田の面を移りちひさく動く行人をおひ越してしづかにしづかに村落の屋根屋根や樹上にかげり・・・さよなら・・・さやうなら・・・・・・さよなら・・・さやうなら・・・ずつとこの会釈をつづけながらやがて優しくわが視野から遠ざかる=========================================ここ数ヶ月はまりにはまっている・・・情景目に浮かび風が鼻をくすぐりまるで 草のにおいする伊東静雄さんの詩・・・そうか、としみじみする抒情です。リンクフリーご利用は計画的に
Aug 28, 2009
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わが歩みにつれてゆれながら懐中電灯の黄色いちひさな光の輪が荒れた街道の石ころのうへをにぶくてらすよるの家路のしんみりした伴侶よと私は思ふ夜ぢゆう風が目覚めて動いてゐる野をかうしてお前にみちびかれるときいつかあわれなわが視力はやさしくお前の輪の内に囚はれてもどかしい周囲の闇につぶやくのだ―この手の中のともしびは ああ僕らの「詩」にそつくりだ 自問にたいして自答して ・・・それつきりの・・・光の輪のなかにうかぶ轍は昼まより一層かげ深くきざまれてあり妖精めくあざやかな緑いろして草むらの色はわが通行をささやきあつた====================================息子が今懐中電灯がブームで寝る前に必ず暗闇の中でなにやら不思議なサインを作ってカチカチしています。光の輪を大きくしたり小さくしたりしているのをじつとみているうちにこの詩を思い出しました。最近趣味の域からもっと内面的に真面目に詩を書いているのでこの詩を読んだときは思わず息を呑みました。自問して自答しそうしてそれつきり・・・本当何度もその繰り返しですリンクフリーご利用は計画的に
Aug 27, 2009
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秋のほの明い一隅にわたしはすぎなくなつた充溢であつた日のやうに私の中に 私の憩いに鮮しい陰影になつて朝顔は咲くことは出来なくなつた================================朝、事務所にゆくといつも止める駐車場所に蔓が3つ行くあてのないまま風にゆれていたのは気付いていました。夏の朝顔のこぼれ種からうまれたものでした。左側のつるさきに赤紫の朝顔が朝方の雨に濡れて震えていました。秋だなあ、と儚い花に見惚れました。先月から毎日読んでいる伊東静雄さんのこの詩を思い出しました。リンクフリーご利用は計画的に
Aug 2, 2009
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倚りかからずという詩集のなかで目が留まった一文を引用して。===================================苦しみに負けて哀しみにひしがれてとげとげのサボテンと化してしまうのはごめんである===================================こういう隣人を何人も 見ています。耳を伏せ 尾を巻き吠える犬のような生き方を見るたび痛くて痛くてしょうがないのは私自身が こういう類なのだ と苦虫を噛みでも吠えるだけで終わる人生だけでは嫌だな、とあきらめきれない。立ち姿が美しい人になりたいなあやせ我慢でおわる人生がいいなあリンクフリーご利用は計画的に
Aug 1, 2009
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春はやいある日父母はそわそわと客を迎える支度をしたわたしの見合いのためとわかったわたしは土蔵へかくれてうずくまった父と母はかおを青くしてわたしをひっぱり出し戸をあけて押し出した ひとりの男の前へまもなくかわるがわる町の商人が押しかけてきたそして運ばれてきた箪笥 長持ち いく重もの紋つきわたしはうすぐらい土蔵の中に寝ていた目ははれてトラホームになり夜はねむれずに 何も食べずにわたしはひとつのことを思っていた古い村を抜け出て何かあるにちがいない新しい生き甲斐を知りたかったわたしは知ろうとしていた父は大きな掌ではりとばしののしった父は言ったこの嫁入りは絶対にやめられないととりまいている村のしきたり厚い大きな父の手わたしは死なねばならなかったわたしはおきあがって土蔵を出た外はあかるかったやわらかい陽ざし咲き揃った花ばなわたしは花の枝によりかかり泣きながらよりかかった花は咲いている花は咲いている花もわたしを知らない誰もわたしを知らないわたしは死ななければならない誰もわたしを知らない花も知らないと思いながら===========================昨夜わたしの大好きな中野重治さんの妹さんの詩をよみました。さきほど、ネット情報にてどんなお顔立ちなのかも知りました。19歳の女の子が「花もわたしを知らない」とはき捨てる絶望・・・それは何だったんでしょう。親の決めた結婚は当時当たり前のことでしょうしたくさんの嫁入り道具や揃えたお着物を前に普通の娘さんなら胸がときめくことでしょう。自分では気付かずに彼女は詩人でしたかもし生まれながらの詩人なら一番絶望したのは自分を個として扱ってくれなかった父の掌なのかもしれません。中野重治さんのような詩人の妹さんでも女性差別のさなかにいた50年ほどまえ。リンクフリーご利用は計画的に
Jul 29, 2009
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むさしのの秋は 萩の花から来るあるか なきかの風にゆれつつ小さい葉裏をかえすこのしなやかなる枝をみよ萩はさからわず一切を 天地にまかせてかく 美しく 花ひらく==========================竹内てるよさんと言えば皇后陛下がお読みになった頬 という詩が有名です生れて何もしらぬ吾子の頬に母よ、絶望の涙をおとすな。・・・という詩の始まりでした。この詩もわたしを打ちましたがこの萩咲くという詩はもっと人として根本的な部分を揺さぶられます。一切にさからわずしても花ひらく人生・・・なんて得度だろうと思うんです。リンクフリーご利用は計画的に
Jul 28, 2009
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いてはならないところにいるようなこころのやましさそれはいつどうして僕のなかに宿ったのか======================素敵な黒田さんがいつも抱えていた孤独感 疎外感詩人としては欠かすことの出来ないスパイスだけど一人の人間としての息苦しさは きっとせつない。だから黒田さんはわたしにとって素敵で物悲しい。 =================================最初の数行を引用させていただきました。リンクフリーご利用は計画的に
Jul 27, 2009
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みずばしょうの花は雪いろことし また まぶしく ともりみずばしょうの花と 向きあいまっさらの心に 出会う============================父が水芭蕉が大好きで田舎の庭に水を引いて小川を作り自家栽培してどんどん育てています冬の寒さをこらえた春の夢のような希望を伝える水芭蕉の色は晒しの木綿色田舎の風景を思わず思い出した素敵な詩の最初の数行だけ紹介させていただきましたリンクフリーご利用は計画的に
Jul 24, 2009
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おもわず見上げるといっぱいのシオンの花!うすむらさきの花火のようにいくつもいくつも青空にさいて=================================尾上さんが幼い頃みた戦争のかけらを詩で綴っておられますがなんともせつない幼女の目が描く戦争というものがわたしの胸に間近に迫ってきます読んでいるうちに涙が出そうになります印象的なシオンの花を題材にしたこの詩はほんとすばらしいと思いますほんの数行を紹介させていただきましたリンクフリーご利用は計画的に
Jul 23, 2009
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けやきは明けの明星をともしていた================最初の3行を紹介しました。この詩を読み終えたとき幼かった頃の実家の原風景を思い出しました。お便所がお外でしたから明け方に玄関をあけて外に出てみると思わず用を足すのをわすれてみとれる美しさ。手を伸ばす枝先に薄紅色で灯る明けの明星。うつくしかったな。あれはきっとかみさまだった。リンクフリーご利用は計画的に
Jul 20, 2009
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わたしはみていたストローのさきでまわっている けしきを========================最初の3行だけ紹介させていただきました。おもわず・・・そう!そう!幼い頃はしゃぼん玉にうつる景色が印象的だった!とあの頃に戻りました。息子のたあさんは最近・・・自分がつくったしゃぼんをストローでキャッチして「アイスクリーム!!」ということに夢中です。これもやった。笑リンクフリーご利用は計画的に
Jul 19, 2009
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洗ったばかりの顔であじさいが 咲いています=========================尾上尚子さんの詩より最初の2行だけ引用させていただきました。庭には3年前にうえたアジサイが相当大きくなって我が家の家族を見守ってくれますが雨の日などおもわずこの詩を思い出します。リンクフリーご利用は計画的に
Jul 18, 2009
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千万の花には千万の蜜蜂けれどひとりのわたしにはだたひとりのあなた========================でもねいま花も蜂もだんだん貴重になりつつある・・・虫がこわ~~いっなんて娘さんが恐がっていてかわいいなあ、なんて微笑まれていたのは時代がまだよかったときの話。わたしは心の中でふとおもう。虫がいない地球なんて人間だって住めない、って思いませんか?どうか虫さんたちを恐がらないで愛でてほしい。・・・と考えてしまった。こんな素敵な詩がもう過去のことになるなんて。==============================新川和江さんの詩集美しい日本の詩歌―地球よ―から、こころのアンテナに触れた一文でした。画が尾形光琳さんで・・・素敵な装丁です。リンクフリーご利用は計画的に
Jul 17, 2009
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○つけてください 先生こんなにもあざやかに ぼくらが答え自身であったことが一度でもありましたか あのかび臭い教室で=======================================いまどきかび臭い教室なぞ見当たりませんが・・・息子が登園中になんだか・・・すごく・・・お友達と上手くいかなかった・・とかで・・・呼び出しくらって母子で怒られました。5歳の男の子ならよくあるいたずらだと思いちょっと神経質すぎるのでは、と思いましたが・・・息子のために平謝り。だけど本心は・・・こんな閉鎖的な大人ばかりが作ったルールの中で息子は羽をもがれた小鳥の様だな、としみじみがっかりしました。もっと・・・子どもの個性を大切にしてくれるところだと思っていたのになあ。もやもや。================================新川和江さんの詩集美しい日本の詩歌―地球よ―から、こころのアンテナに触れた一文でした。画が尾形光琳さんで・・・素敵な装丁です。リンクフリーご利用は計画的に
Jul 16, 2009
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なぜだろうときどき 人がうとましくひとりになればそういう自分が うとましく==============================ほんと最近 想うんですうとましいと思うのはあの人ではなくわたしの心が 思うことうとましさを消したいのならあの人をさけるのではなくわたしの中のうとましいこころをどうにか違う思想に方向転換しなきゃ、って。それがすんなりうそみたいにできちゃう日と難しすぎてふとんをかぶって声をころしてなく日がある============================新川和江さんの詩集美しい日本の詩歌―地球よ―から、こころのアンテナに触れた一文でした。画が尾形光琳さんで・・・素敵な装丁です。リンクフリーご利用は計画的に
Jul 15, 2009
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海って いいなたたぴろくて とりとめがなくて両はしが結べない青いふろしきみたいだな=================================むすこのこころが今、まさにそうだな、とおもうのです。わたしがりょうはしを結ぼうとするとすぐこぼれちゃうの。きらきらかがやく清水が。==================================新川和江さんの詩集美しい日本の詩歌―地球よ―から、こころのアンテナに触れた一文でした。画が尾形光琳さんで・・・素敵な装丁です。リンクフリーご利用は計画的に
Jul 14, 2009
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富士は汽車の窓のすぐ側に居た。透き通った翅を休めて居る巨きな鳥のように、俺は覗いて見た。富士は大きなはつきりしない、褐色の眼球の様に活きてゐた。俺は恐かつた。今思つても。================================巨大な鳥なのに羽ではなく翅・・・千家さんらしい表現だと思います。毎日朝早くから夕方まで事務所詰めが多くなかなか更新やリンク先へのご訪問ままならない日々です。新しい運転手さんにこれという方が見つからないうちにはや一ヶ月・・・。振り返ってみるとそれでもまわってしまう、仕事の量。しばらく新しい運転手さん雇用は結果的に見送る方向へ傾いています。=================================店売り現金買いのお客様が増えていますので毎日おつりを用意するのですが用意したつり銭の中の千円札を見て野口秀雄博士を指差し息子が「あっ、ナベアツだね。」というので、事務所で主人と大笑い。お札に載るお笑い芸人にされちゃった野口博士も、なんだかお困り顔。笑梅雨明け真近。暑いですね。リンクフリーご利用は計画的に
Jul 13, 2009
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あたらしい教科書のあたらしいページをあけてくんくんにおいをかいでみました===============================ありました、この高揚感。学ぶことの喜び。わたしお勉強が大好き。いまでも。自分が広がる感覚がすきです。今だからわかることがあります。きっとスポーツで身体を鍛えながらこころを鍛えることでキャパシティを広げその広がりの中に知識を詰めていたあの頃。どちらとも大切でした。あれが文武両道だったのね。===============================新川和江さんの詩集美しい日本の詩歌―地球よ―から、こころのアンテナに触れた一文でした。画が尾形光琳さんで・・・素敵な装丁です。リンクフリーご利用は計画的に
Jul 12, 2009
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鳥たちは鳥の唄をうたい花々は黙って花の香気を薫らせるどうして人間だけが人間の唄をうまく唄えずぎくしゃくしてしまうのだろう===============================欲張りなほど唄はぎくしゃくするような予感がするのですさりげない鼻歌のなんともいえず罪のないこと・・・==============================詩集 見えない配達夫よりこころのアンテナに触れた一文でした。リンクフリーご利用は計画的に
Jul 11, 2009
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どこかに美しい人と人との力はないか同じ時代をともに生きるしたしさとおかしさとそうして怒りが鋭い力となって たちあらわれる================================若かりし頃美しい町美しい人々美しい風景これら夢見たものはすべて自分の知らぬどこか遠くの異国の地にあるような気がしていました。まるで おとぎばなしのように。今は わかります。美しい町美しい人々美しい風景手を伸ばせばここにあるよ、と自信を持って 息子に見せれるようなものを母となった私が実践して作り続けなければ。何度、夢が破れても 破られても。リンクフリーご利用は計画的に
Jul 10, 2009
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小さな娘が思ったことひとの奥さんの肩はなぜあんなに匂うのだろう木犀みたいにくちなしみたいに==============================木犀・・・くちなし・・・どれもふんわりと香るやさしくて寂しげななんともいえないはかなげな香りです・・・こんな香りに気付いた小さな娘さん・・・このあと小さな娘さんは大人になって 人の奥さんになったときこの疑問の答えを知ります。のり子さんはこう書きました。=============================「ひとを愛してゆくための ただの疲労であったと」=============================わたしは・・・愛おしい・・・この疲労・・・この疲労こそわたしの幸せの重みだもの。=============================詩集 見えない配達夫よりこころのアンテナに触れた一文でした。リンクフリーご利用は計画的に
Jul 9, 2009
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敵は探すものじゃないひしひしとぼくらを取りかこんでいるもの敵は待つものじゃない日々にぼくらを侵すもの============================のり子さんの詩を読んでいると敵は 自分以外の人やモノではなく自分が敵と判断する自分自身の内側にあるなにか。それは・・・判断している・・・拒否する・・・自分のこころのパーツ・・・かたくななこころの部分かなあ、と思えてきました。=====================詩集 見えない配達夫よりこころのアンテナに触れた一文です。リンクフリーご利用は計画的に
Jul 8, 2009
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未知の年があける朝じっとまぶたをあわせると虚無を肥料に咲き出ようとする人間たちの花々もあった============================詩集 見えない配達夫より題名 見えない配達夫の中の数行を抜粋させていただきました。のり子さんの詩は読みこんでゆくと意味が深くて唸るものが多いです。とっても哲学的です。==============================前々からしっかり読んでみたかった茨木のり子さんの「見えない配達夫」図書館で借りることができました。茨木のり子さんの詩は後年のものばかり読んでいて初期の作品には触れずじまいだったのでここで しっかり触れたかった。詩は人生観が出ますね。若かりし頃ののり子さんがどう人生を捉えていたのかがすごくよくわかります。長文の詩が多く読み返すことが多くありましたが考えると意味の深いものばかり。仕事が忙しいので今週は毎日一編・・・この「見えない配達夫」という詩集より・・・自分のアンテナがとらえた文を書いてゆきたいと思います。リンクフリーご利用は計画的に
Jul 6, 2009
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まばゆいばかり豪華にばらまかれふるほどに星々============================この時期になるとなんとかやりくりして帰ろうとする北海道の実家飛行機のチケットをあちこち探しできるかぎり安価で予約をします。手筈を調えてホッとすると目に浮かぶあの満点の星空==============================外灯一つ無い山の奥の実家からさらに闇へと続く草原を目指し懐中電灯片手に 歩くのです草露など気にせずに携帯用の蚊取り線香をそっと置き草原に大の字になると懐中電灯を消し暗闇へ自分を放り投げます目が慣れてくると星空は半球形の天空という本当の姿を現しわたしは吸い込まれそうでおもわず草をわしづかむ=============================今年は会えるかしら、あの天の川に=============================土曜日の夜の息子との約束は日曜日はプールへ行こう、でしたが朝起きてみると入院のときの多量のステロイド投与による副作用が出ていました。震えて力が入らない顎と指先ふらつく足もと思わず無口になってしまうつよい頭痛・・・退院すると40日あまりいつとなく悩まされる副作用=============================でもわたしはまだ しあわせなほうほんとに重度な喘息患者は、この時期ずっと酸素ボンベをしょって絶え間ない発作をやりくりしている発作をやりくりしているうちに昼だか夜だか どうでもよくなってただうつろな目を泳がせている==============================もし徐々に薬が効かなくなっていつかこうなるとしても今の私は 薬のやりくりで見た目は健康に見えているのだからしあわせです。==============================たっちゃんは理事の仕事があるので一緒に出かけられず心配そうにしていましたが病院では薬の相互関係のため絶対処方されない頭痛薬を薬局で購入して頭痛を消し去ってプールの約束がどうしても守れなくてごめんなさい、と誤りました。息子は笑って許してくれました。そのかわり・・・運転を出来るまでに頭痛を回復させて息子と久しぶりにドライブへ誘いました。だいびょうビ♪たっちゃん。たあさん。まだ私は薬が効くから。だからいまのママのわたしをしっかり見ていて、覚えていてね。=====================================わたしと息子の共通の大好物!お昼の会食、回転寿司へ♪たっちゃんはいつもつきあいで来てくれるけどあんまり好きじゃないからなんとなく気を使っちゃうんだけどでも息子と二人なら思いっきり楽しく食べられるのです。・・・・でも。・・・・はじめて負けました。息子6皿。私5皿。息子はイクラの軍艦巻き4皿と帆立のサビ抜き 1枚と玉子を食べました。わたしだってアジとか色々食べて5皿って一人前ちゃんと食べたのに6皿目は無理だった。すごい、すごい、たあさん。ママよりもすごい、と拍手するとテレながらうれしそうに「ママ、オレ 男だからさ。」====================================そうね、確実にパパに似てくれる。だけどママはあなたにまだ伝えたいことがたくさんあるのです。ぜったい手放してはいけない自分らしさという宝物の話や希望という乗り物のこと。希望の糧となる、謙虚という素敵なお料理のレシピなど。まだまだあなたと笑いながら健康なうちに話したいことたくさんあるのです。だからもっとたくさんたべて素敵な男子になってください。笑リンクフリーご利用は計画的に
Jul 5, 2009
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ふと最初ちょっとした軽い気持ちでいたものが、恋はまじめになると生命の結節点をかたちづくる、そのはず、恋は芽であり蕾であり受胎なのだ。ひとしれず恋はひとを殺しもするし蘇らせもする、だが、ほんらい恋はけっして重苦しくはないはずだ。ぼくが亡び、きみも死んだ、この無益そのものといえる争いでは、ぼくはひましに不器用で卑屈になり、きみなひましに軽妙で驕慢になっていった。=================================木島さんの詩を読むと私は何故かドストエフスキーを想ってしまいます。心の中の独り言を時間の経過ごとにロジックとロジックが交錯して互いに熟成して多少腐敗してそれでいて放射線的にベクトルを描き出す・・・自分では抑えきれない思考の放射線。================================木島さんの踏台という詩を最初の方だけ・・・わたしの解釈を確かめるようにわたし風に改行して引用させていただきました。琴線に触れた方は彼の詩集を手にしてみてください。================================雨です。梅雨らしい雨です。テレビではたっちゃんの大好きなムード歌謡をやっていておもわずふたりでラブユー東京を合唱してしまいました。わたしはブルーライトヨコハマを熱唱しました。それを聴きながらたあさんは玄米フレークにドボドボと牛乳をかけておかわりを3杯しました。最近のたあさんの食欲はわたしを上回るようになりました。こういう雨のときは痰が絡むので私の食欲はがくんと落ちます。結果的に喘息気味になるということです。しかし数値は下がりませんでしたのでしっかりとコントロールしているようですが・・・事実上、薬の量が増えたのであの副作用の頭痛が昨夜からときたまつらい。ああ、庭のアジサイ墨田の花火が可愛らしくも美しい・・・目に優しい花の色は時に頭痛を和らげてくれる緩和剤のようです、なのでしばらく傘を差したまま庭に立ち尽くしてじいつと見つめました。リンクフリーご利用は計画的に
Jul 3, 2009
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生れたての赤ん坊は目があかないそれでも赤ん坊は赤ん坊死んだネズミは目をさまさないそれでもネズミはまだネズミ========================関根さんの詩は一行一行の線がすごく太いな、といつも思います。赤ちゃんと死んだネズミのコントラスト赤ちゃんを自ら身ごもり自ら出産した女の私からは想像もつかないコントラストだけど生と死がまぎれもなく混ざり合う現世はこんなふうに同居しているのを何度か見たことがあります。事実です、怖いくらいの。==============================息子の手のひらに水泡を発見!足の裏はまだ健康です。でも寝る前からお口の中がビリビリしてすごくいたいよ、と言うようになりました。季節柄、手足口病を疑ったほうがよさそうです。今日は休ませて受診かな。幸い熱がでる気配はなさそうです。でもネットで検索してびっくり。子どもだけの病気かと思いきやそっか、大人にもうつるんですね。ま、家族ですもの、なるようになってゆくのです。微笑リンクフリーご利用は計画的に
Jul 2, 2009
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夕日が沈む時そのにぶい光が遠くの景色をみんなぼかしてふわふわと美味しそうな色にするさあ早くそれらをかさかさとかき集めなきゃそれ僕の手の中で横倒しになる森や屋根や煙突===================================美味しそうな色ってすごく素敵な表現だなあ、と思って思わず引用してしまいました。この詩にはまだ続きがあります。===================================最近・・・・ノンオイルのスイーツ作りにはまっていますがスイーツを作っていると美味しそうな色合いに目が喜ぶので作る楽しさが広がります。美味しそうな色って・・・すごく癒されますね。===================================料理といえば・・・昨日だったかな、おとついだったかな・・・NHKで日本食のナカジマさんとイタリアンのオチアイさんと中華のソンさんが(名前、違っていたらごめんなさい。)とっても美味しそうな夏という季節にぴったりの麺類のお料理を作っていました。すごく惹かれたのがナカジマさんのカレーうどん!!今日の夜に挑戦してみようと思います。今日は雨で肌寒いから湯気の上がるカレーうどん・・・癒されそうです。もし晴れたら・・・中華のソンさんがやっていたトマトと卵の涼麺に変更しよう。オチアイさんのパスタは週末に・・・ゆったりした気分でつくってしみじみ食べたい一品でした。さて。お料理の癒しを夢見ながら励まされ・・・・昨日の請求書の続き・・・鉢巻で仕上げるぞ。おーーー!!リンクフリーご利用は計画的に
Jul 1, 2009
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いちにちひと晩いちまいの闇をかぶって人は寝た。ふつかふた晩二枚の夜を重ねて人は夢みた。=============================石垣りんさんの子守唄から印象的ないちまいという表現の数行を引用させていただきました。前にご紹介しましたが新川さんの詩にも・・・海をいちまい、と数える詩がありましたね。==============================わたしも むかしいちまい、という単語が浮かんだ夜がありました。===============================息子を産み落とした初めての夜恐る恐る抱く夜温かく静かな暗がり我が子は生まれてはじめての闇をにぎりしめていちまいめの夜をつかんで放さぬ泣いて呼び泣いて呼ばれた母になった初めての夜乳を含ませた初めての闇========================いちまい、という表現はとても奥行きがあります。=======================さあて。末日です。請求書、支払い等目が回る忙しさでした。朝。思っていたとおり・・・天候が荒れたお陰で喘息が顔を上げましたが仕事しながらもしっかり体調管理しているので2時間ほどで落ち着きました。睡眠休憩運動食事毎日のコツコツが自分を支えているのだなあ、と実感した今日でした。リンクフリーご利用は計画的に
Jun 30, 2009
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青空を仰いでごらん。青が争っている。あのひしめきが静かさというもの。=====================大好きな吉野弘さんの漢字で遊ぶシリーズの詩を一つ紹介させていただきました。======================今日は朝4時に目が覚めました。長時間寝るのにはそれなりの体力が必要だなあ、と実感する朝でした。笑起きて、喘息が出ていないか呼気の数値をはかり大丈夫そうなので・・・早めに庭木に水をあげようとテラスから外へでると車のフロントガラスいっぱいに青い空と白い雲が舞い降りてへばりついていました。思わず覗き込んでしまいました。早起きさんへの素敵なプレゼントでした。リンクフリーご利用は計画的に
Jun 29, 2009
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たとひ力は乏しくも出し切つたと思ふこころの安けさよ================================この詩人の詩を読むたびにその精神の真っ直ぐさにこころが洗われます。================================昨晩は退院してはじめての週末。お赤飯を炊いてたっちゃんとたあさんの大好きなかにさんを買って来て二人の苦労をねぎらいました。お世話になった義父義母のところには夕方、帆立おこわと秋刀魚の中華揚げを作って差し入れました。わたしたちは・・・親子水入らずで和気あいあいするつもりが・・・・うっかりしたことにメニューがカニさんだったので無言の食卓(爆)わたしはカニアレルギーなので食べれず(23歳までは平気でした)一人でおしゃべりしていました。笑退院してから毎日朝8時くらいから夕方6時までしっかり事務所番をしましたが今朝のピークフロー値は460♪きちんと喘息は管理できているようです。この調子で自分の与えられた責任を果たしながらしっかり体調もキープしたいとおもいます。さて。今日はどうしても食べたいのでノンオイル・ノンバターのレアチーズケーキをこれから作ろうと思います♪私の場合・・・なぜか発作起こした後はしばらくバター等の油モンでたまらなく胃酸が上がることがあるんです。でも、スイーツは大好き。自分でノンオイルスイーツを作って楽しみたいと思います。リンクフリーご利用は計画的に
Jun 28, 2009
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