セイシェル旅行紀 その2


メディナジュメイラからバージュを望む このおあとホテルビルは光のシャワーに ドバイ 空前絶後の建設ラッシュ 800m完成間近 バブル象徴その1 ジュメイラビーチ 摂氏50度!!!!!暑い熱いを超えた!!

それはともかく、旅から帰った9月にこんなニュースが飛び込んできた。
実はドバイこそが散々な目に遭うことになるのだ。
「――――ドバイがエミレーツ航空をアブダビに譲渡する」―――。
アラブ首長国連邦(UAE)の新聞では連日、こんな仰天情報が飛び交っている。
後日、ドバイ政府が否定コメントを出したが、未曾有のバブル崩壊で窮地に陥っているのは間違いない。
世界最高の800mビル「バーシュ・ドバイ」が完成する前に、さらに海辺に1000mのビルを計画するなど、「世界一」をキーワードに驚くような開発を進めてきたドバイ政府。
大規模ホテル、テーマパーク、コンドミニアムなど、政府系デベロッパーが旗を振り、「世界中の建設クレーンの3割がドバイに集まっている」と言われるほどの開発をしてきた。
こうした開発にお金を出してきたのは、欧米の有力銀行や投資ファンド。
サブプライム問題と原油価格急落の影響で一斉に投資資金を引き上げ、あっけなくバブルが崩壊した。
ドバイ開発資金の貸し手上位には、ロイヤルバンク・オブ・スコットランドやシティバンクといった欧米系金融機関の名前が並ぶ。
これらの銀行には公的資金による資本注入が実施されており、これからも融資を継続するとは考えにくい。しかも「ドバイへの融資契約は、3年くらいの比較的短いタームで返済期限がくるものが多い」(金融関係者)という。
11月下旬のドバイ政府の発表によれば、ドバイ政府と政府の傘下企業が抱える負債は合計およそ7.4兆円。
普通に考えれば、借り換えがうまくいくことはまずありえない。
そこで注目されるのが、お隣のアブダビだ。豊富な石油資源を持つアブダビは、UAE予算の約8割を負担している。
7つの首長国が集まってできているUAE連邦政府は必ずしも一枚岩ではないが、ドバイはすでにUAEのGDPの3割を稼いでおり、アブダビもそう簡単に見捨てるわけにはいかないというわけだ。
しかし、世界同時金融危機は原油をはじめとする資源価格急落に波及している。
アブダビの支援余力も決して十分とはいえず、ドバイの開発バブルは文字通り「砂上の楼閣」で終わる可能性が小さくはない――――。
(「週刊ダイヤモンド」編集部 津本朋子)
[http://www.excite.co.jp/News/economy/20081205/Diamond_20081205003.html]EXCEITニュースより掲載。
私たちがドバイでみた風景――――。
ドバイ国際空港から砂漠のリゾートホテル、バブ・アル・シャムス(Bab Al Shams Desert  Resort & Spa )へ向けて車をひた走る。 
片側7車線!のドバイを貫く幹線道路を進む、2つのペンシル型ビル、エミレーツタワーを過ぎると、例の800メートルのビル「バージュ・ドバイ」が間近になる。
空港からもずっと見えていた、カメラに全体が収まりきらない、天に届くかのような異様な背丈のビルだ。
やがて、ジュメイラ・ビーチに立つ七つ星ホテルと謳われるヨットの帆の形をした「バージュ・アラブ」が海岸側に見え、このホテルが霞みだす頃、人工スキー場があるモール・オブ・エミレーツにあたる。このビルがあるロータリーから幹線道路を左折し、砂漠へ向かうD63ロードへ。
空港からわずか20分、あっという間に市街地が遠ざかっていく。
もうそこは何もない砂漠地帯だ。
ドバイの街は市街地といえども、あちこち空き地が目立ちまだまだ開発途上にあった。
そのうえ、なんとホテルにたどりつくまで約30分間、時速100キロで走る車中から眺める光景だが、何もない砂漠のなかをあちらこちらでビル建設工事が延々続くのである。
水も草木もなにもない場所に、約30キロに亘って、まったく新しい街が出現する予定なのだ。
道中、200万人が住めるという巨大ピラミッド型ビルのイメージ画の看板も見かけた。
ほかにも5大陸の主要な町を模倣した街も出現するらしい。
総敷地面積10キロ、ハリウッド、月、エジプトなどテーマに沿った30ものホテルが建ち、総客室3万室にも及ぶ「パワディ・プロジェクト」。
ディズニー・ワールドの2倍の広さ、世界最大のテーマパーク「ドバイ・パーク」も建設中だ。
バージュアラブ 光の七変化は19時から 観られまくるホテルって、そのへんどーよ?
7つ星ホテルの最高級(値段が・・・)レストラン ワイン1杯4000円!!!!!
金箔だから、どーした?7つ星ホテル「ロビーより バージュ・アラブ」

海辺には、バージュ・ドバイよりさらに高い1000キロにもなる「アル・バージュ」が2016年に完成予定という。
また、海洋に目を転じると、こちらもメガプロジェクトが進行中だ。
「ザ・パーム・ジュメイラ」と呼ばれる椰子の形をした人工島プロジェクト。
2006年には一部供用され、2008年8月には、巨大なエンターティメント&リゾートホテル「アトランティス・ザ・パーム」が開業。
ちょうど8月、私たちが訪れた「バージュ・アラブ」の最上階レストラン「アル・ムンタハ」の窓から遠くに霞む椰子の形をした人工島の一部とそこにポツンと立つホテルを見ることができた。
しかし、パーム・ジュメイラはまだ建設プロジェクト初期のもので、これに続く第2弾、直系約8キロの「ザ・パーム・ジュベル・アリ」、そしてパームシリーズ最大規模の「ザ・パーム・ディラ」が続く。
第3弾のプロジェクトはパームシリーズ最大規模で、埋め立て面積はパリ市とほぼ同じだそうだ。
また、パーム・ジュメイラに隣接した沖4キロには約300の人工島で世界地図を模倣した「ザ・ワールド」も建設進行中だ。
ジュメイラ・ビーチ沖300メートルには、世界初の水中ホテル「ハイドロポリス」を建設中。
そして、ウォーターフロント最終プロジェクトはマンハッタンより大きな面積になるといわれる月型をした「ドバイ・ウォーター・フロント」だ。
もともと海岸が70キロあるドバイに、建設中のものだけでも実に520キロにもなるあらたな海岸が生まれることになる。
これらのプロジェクトはすべて、ドバイ首長であるムハンマド・ビン=ラーシド・アール=マクトゥームの発案だそうである。
中東のハブ空港であるドバイ国際空港やエミレーツ航空も首長の構想によるものだ。
湾岸地域の中心的商業センターであるドバイは、石油資源が枯渇したときに備えて、海外からの投資を積極的に受け入れ、観光業・商業をさらに発展させようという目論見だ。
4つの人工島プロジェクトは政府系ディベロッパー「ナキール」により手がけられ、総事業費200億ドルという天文学的な数字である。
地球上に忽然と興り、眼のあたりにした現在のドバイの街よりも、建設工事中の街、そして近未来のドバイ、これには本当に度肝を抜かした。
「度肝を抜かす」とは、まず「ドバイを見て言え」、だ。
「驚愕」、「空前絶後」、という言葉すら超越したドバイ。
そのドバイのバブルがあっけなく弾けてしまったようなのである。
あの砂漠に建設中の町は、まさしく砂漠の楼閣になるのであろうか?
そんなことは露知らず、まずはドバイへ向けて―――――。

夏の盛り、暑い暑い、暑くてとてもだるい夏休み最後の週。
子どもたちが夏休みの宿題に追われる週。
つまり、親が夏休みの宿題を始めなければならない週。
その時期に旅立つ海外へのバカンス企画。
よくもまぁ、計画倒れにならなかったものだと我ながら感心する。
――――こんばんは、はやくも夏休み期間の活動を審議する時期になりました。
少し気が早いのですが、ご家庭でもそれぞれ計画がおありかと思います。
私事でありますが、8月最後の週、つまり子どもの夏休みの宿題、最後の追い込みの週、言い換えれば親がはじめなければならない夏休みの宿題の週に、あろうことか旅行を計画しております。
20代はヨーロッパを中心に、30代はアフリカや中近東を何度もひとりでぶらぶらしておりました。2001年にワールドカップサッカーぐらいでしかご存知ないと思いますがアフリカのカメルーンへ行って以来、7年ぶりの海外になりますが、そのわけは話せば長くなるので次回にいたします。
さて、今回どこに行くかという問題です。
過去の経験上、自分が行こうとおもいたった瞬間から、行こうとする国はなにか不穏なニュースが流てくるのです。
話せば長くなるのでこれももた別の機会に。それよりもなによりもはたして旅立たせてくれるのか?というさらに大きな、大きな問題があります。
あらゆる手段を行使してきたこれまでの勇気が、気力が果たしてまだ私に残っているかという問題です。
私はそこで巧妙に戦略をたてました。
旅の伴侶を求めることにしたのです。
ハニーにこう言いました。あ、私は家の外では妻の呼称をいつもハニーで通しております。
わけはこれもながくなるので次回9月までにとっておきます。
みなさんへの夏休みの宿題です。
「15年間ありがとう。貴女のおかげで私は掃除洗濯の腕を上げ、料理にいたってはプロを凌ぐほどの腕前になりました。感謝を込めて一緒に旅行に行きませんか?」と。彼女はちょっと遠い目をしたあと、「行く行く、じゃあ仕事やめるし」といいます。困ったもんですが、シメシメです!
彼女は長期休暇の経験がありません。
しかも私のように口からでまかせを言えないタイプです。しかし、一応の計画は進め、行き先希望をとりあえず聞くと、フランスとかイタリアとかと、ありきたりなことを申します。
もう若い頃何度も行っているので飽き飽きしている私はチャドとかブルキナファソ、モーリタニア、コンゴとか中央アフリカ諸国がいかに愉快で楽しいところかを熱く語るのですが、「絶対に嫌!新婚旅行まで無理やりエジプトとか行かされたし!」と反対します。
「おかいしな~新婚旅行はヨーロッパ希望のあなたとスーダン・エチピア希望の私のちょうど真ん中をとってエジプトギリシアだったはずなのに」。
そこで今回も折衷案、アフリカに近いインド洋の楽園セイシェルと、ヨーロッパ以上に近代的ビルが乱立するアラブ首長国連邦の近未来都市ドバイを旅先に選びました。
果たして、ふたりでセイシェル・ドバイへ行けるのか?はたまた私の裏計画の旅になるのか?9月にはご報告いたしたいと思います。
長々とつまらないお話におつきあいいただきましたが、そのわけは冒頭に触れた話にかぶります。
実は長い、長い話の最後に、冴えない落語のオチのような言い訳でして、夏休み最後の週、つまり全国大会や美化活動に率先しなければならない立場でありながら、こういうわけで欠席です――――
以上、小学校PTA会長である私からの、夏休み前の理事会における言い訳がましい自慢話である。
あ、もしかしたら惚気話かもしんない(笑)。
なんです?
セイシェル国際空港からバルバロンの入り江へ向かう

首都ヴィクトリア近くの人工島リゾート エデンアイランド
バルバロンの浜辺にて

夏の盛り、暑い暑い、暑くてとてもだるい夏休み最後の週。
子どもたちが夏休みの宿題に追われる週。
つまり、親が夏休みの宿題を始めなければならない週。
その時期に旅立つ海外へのバカンス企画。
よくもまぁ、計画倒れにならなかったものだと我ながら感心する。
――――こんばんは、はやくも夏休み期間の活動を審議する時期になりました。
少し気が早いのですが、ご家庭でもそれぞれ計画がおありかと思います。
私事でありますが、8月最後の週、つまり子どもの夏休みの宿題、最後の追い込みの週、言い換えれば親がはじめなければならない夏休みの宿題の週に、あろうことか旅行を計画しております。
20代はヨーロッパを中心に、30代はアフリカや中近東を何度もひとりでぶらぶらしておりました。2001年にワールドカップサッカーぐらいでしかご存知ないと思いますがアフリカのカメルーンへ行って以来、7年ぶりの海外になりますが、そのわけは話せば長くなるので次回にいたします。
さて、今回どこに行くかという問題です。
過去の経験上、自分が行こうとおもいたった瞬間から、行こうとする国はなにか不穏なニュースが流てくるのです。
話せば長くなるのでこれももた別の機会に。それよりもなによりもはたして旅立たせてくれるのか?というさらに大きな、大きな問題があります。
あらゆる手段を行使してきたこれまでの勇気が、気力が果たしてまだ私に残っているかという問題です。
私はそこで巧妙に戦略をたてました。
旅の伴侶を求めることにしたのです。
ハニーにこう言いました。あ、私は家の外では妻の呼称をいつもハニーで通しております。
わけはこれもながくなるので次回9月までにとっておきます。
みなさんへの夏休みの宿題です。
「15年間ありがとう。貴女のおかげで私は掃除洗濯の腕を上げ、料理にいたってはプロを凌ぐほどの腕前になりました。感謝を込めて一緒に旅行に行きませんか?」と。彼女はちょっと遠い目をしたあと、「行く行く、じゃあ仕事やめるし」といいます。困ったもんですが、シメシメです!
彼女は長期休暇の経験がありません。
しかも私のように口からでまかせを言えないタイプです。しかし、一応の計画は進め、行き先希望をとりあえず聞くと、フランスとかイタリアとかと、ありきたりなことを申します。
もう若い頃何度も行っているので飽き飽きしている私はチャドとかブルキナファソ、モーリタニア、コンゴとか中央アフリカ諸国がいかに愉快で楽しいところかを熱く語るのですが、「絶対に嫌!新婚旅行まで無理やりエジプトとか行かされたし!」と反対します。
「おかいしな~新婚旅行はヨーロッパ希望のあなたとスーダン・エチピア希望の私のちょうど真ん中をとってエジプトギリシアだったはずなのに」。
そこで今回も折衷案、アフリカに近いインド洋の楽園セイシェルと、ヨーロッパ以上に近代的ビルが乱立するアラブ首長国連邦の近未来都市ドバイを旅先に選びました。
果たして、ふたりでセイシェル・ドバイへ行けるのか?はたまた私の裏計画の旅になるのか?9月にはご報告いたしたいと思います。
長々とつまらないお話におつきあいいただきましたが、そのわけは冒頭に触れた話にかぶります。
実は長い、長い話の最後に、冴えない落語のオチのような言い訳でして、夏休み最後の週、つまり全国大会や美化活動に率先しなければならない立場でありながら、こういうわけで欠席です――――
以上、小学校PTA会長である私からの、夏休み前の理事会における言い訳がましい自慢話である。
あ、もしかしたら惚気話かもしんない(笑)。
なんです?
 いよいよ出発の午後。
子どもたちが心配で後ろ髪引かれる思いのハニー。
しかし、私は違い意気揚々、握り拳を強く固めていた。
心のなかで何度もガッツポーズだ。
ついに、ついに、この瞬間を待ちわびていたのだ。
旅することを待ちわびて、旅に恋焦がれた7年の間、じっと耐え忍んでいた。
長い、長い冬眠から目を覚ました感じだ。
手間も金もかからない、ただ無為に時間だけ費やすブログ&交流なんかで、誤魔化してた。
―――2002年8月盆の日、私だけを残して家族みんなでハニーの実家へでかけるとき、とあるブログで書いたひとこま。
「ねぇ見た?」
「うん♪見た見た~」
ここ2、3日我が家は挨拶がわりにある話題で盛り上がっている。
わんわん「もぅ、立っちして歩いたときの笑顔がたまらんっ言うて、じいちゃんもばあちゃんも言いよったよぉ~♪」
母さん「わんわんちゃんもねずみちゃんも得意顔のクマくん、かわいいね♪この前にお泊りしたときも母さんのばあちゃんも見た!って言いよったよ!乳児園の連絡ノートにもね・・・【ふんばって立ち上がり4,5歩歩きました。先生たちが大喜びして拍手すると得意顔になってまた歩きはじめました】・・・て書いてるよ♪」
わんわん「この前、近所のおばちゃんたちもみんな見た!言いよった」
ねずみ「もぅ~~かわいい♪ウチのオボキチ君はぁ~♪」
・・・・おい・・・おいおい・・・まだ見てない人がここにおるんですけど・・・・・。
まったくもって疎外感漂う居心地の悪い家や。
暦も変わろうとしてるのに、9月もなんの予定もなく真っ白だ。
仕事?違うよ。仕事は13番目くらいの趣味です。
旅よ、旅!真実の旅!真実を求める旅よ!
つまらん夏から、ただの秋に変わるだけや。
ねずみ「ねぇ~~母さん?・・・私たちが夏休みに入って少しして、パパは何でオウチにおるときはコンピュウターばかりしよん?」
「ねずみちゃん、あれはね・・・・・『家庭内家出』っていうのよ・・・」
「ふ~~ん・・パパ、アフリカにお仕事行く準備かと思った~」
「えええっ!!?またまた、そんなこと言ってたん?!わんわんちゃんにねずみちゃん!パパに甘い顔しちゃだめよぅ~~!!パパ、単純だからいつものようにわんわんちゃんたちから外堀埋めようとするから・・・・ね。『わんわんちゃん♪ママのことをしっかり頼んだよ♪』とか、『ねずみちゃん♪お土産はシマウマのぬいぐるみでよかったんだよね♪』とか。絶対に甘い顔しちゃだめよ!」
「パパ、そのとおりのこと言いよったよ。だから家出なん・・・・・・・・・?」
―――または、2003年12月26日、高知は伊野町へ家族忘年会旅行を書いたひとこま。
「今年の目標は、パパからはいっ!」
「ザイールに今年こそは行きたいです;それがダメならせめてスーダンに行きたいですっ!それも敵わぬなら象牙海岸やギニア湾岸諸国、せめてマダガスカル!!に行きたいですっ!」
「え??ママなんで先にえらいスラスラと、詳しくわかるの??」
「なんでわかるのじゃないわよ!毎年毎年何年このネタで通してるのよっパパはっ!『今年が最後だ、150億光年前からママを愛してるよ♪』なんて嘘っぽいコトバの数々#何回聞かされたまま、何回あなた家をでていきました?」
「ママ、毎年毎年じゃないやん!一昨年「たまたま」カメルーン行っただけだし、それに家を出て行ったって、、愛の逃避行じゃあるまいし、大げさな、2週間やそこら・・・・・・」
「そぉぉ~~いう『問題』じゃあありませんっ」
「なにが問題かなぁ~~ひとさまみたいになんちゃってゴルフやパチンコもしない由緒あるご趣味なのに♪ママも自慢できるじゃんよ~~。『夫さんアフリカへしょっちゅう行ってるんですか?学者さんみたいですね』とか」
「そぉぉいう問題じゃないですっ!だいたい七夕の飾りだって、普段は何にもしないくせに!とてつもなく大きな竹を家の畑から切ってきて、門柱に子どもたちより真っ先にたくさん!『アフリカへ行きたいです』みたいな短冊つけてアホでないん!」
「でもなぁ~~。アフリカ諸国の名前を空でそうそう言えるひといないよぉ。トーゴ、ベニン、ガーナ、ブルキナファソ、赤道ギニア、ブルンジ、チャドほれから・・・・・、」
「だから!?そんな問題じゃないですっ!今度行ったら本当に帰る家がないと思ってください!」
「でもなぁ~~あんたみたいに『なんちゃって主夫じゃないし』小遣いもジブンでためてるしなぁ?」
「だから、しつこい!そういう問題じゃないっ!」
「さっきから問題、問題てなによぉ~~?」
「知りませんっ。じゃあなんであなたはそんなにアフリカへ行きたいわけ?」「そりゃ~~~、、、♪人類の揺籃の地へ!人類の愛と平和のために!・・・・・・・あれ?なに大ウケしとん?ママひょっとして『私を置いて』という問題?そうなんですね?そうなんだぁ~?じゃあ・・・・・・・・・おまえも一緒に行くか?」
「え?♪じゃあ、私、仕事やめていい?・・・・・・・♪」
「あの、話しがバックトゥ~ザフュ~チャーなんですけど」――――
あんなこんなから、あれからもう7年、6年、5年もたつ。
ハンドルネーム「むっつりくまくん」の愛称だった1歳だった長男が小学一年生に、幼稚園年長だった「しゃかしゃかしゃかねずみ」次女がこの春小学を卒業、小学低学年だった「食いしん坊わんわん」長女も中学2年生で、それぞれすくすく成長したわけだ。
くまくんは、ますますボーイソプラノ発揮し、毎日「今日遊べる?」と上級生、誰彼問わず遊ぶこと命!ねずみは、すっかりおませでになってしまいそれでも学校では明るいリーダーで、わんわんは一時期とってもムツカシイ時期を乗り越えつつ、雑誌ニコラの懸賞当たりまくりガール(爆)。
この子たちの成長振りになにか関わってきたかといえば、はなはだ疑問だけども。
その私たちを見送る子どもたちだが、寂しいという感じはとんと見受けられず、それよりも、間もなく兵庫からやって来る従弟たちが待ち遠しい気持ちが強いようだ。
しかも、午後から3人とも一目散に友達の家へ遊びに行ってしまい、見送りはゼロ。
ツクツクボウシのせわしい鳴き声だけに見送られた感じ。
もうしばらく太陽が傾くと、ひぐらしが鳴きはじめる時間帯になる。
もう夏は終わろうとしている。
グランドハイアット たしかにジャングルにダウ船が浮かぶ アジアンビューティー? ハニー イン ドバイ ベリベリダンス ジュメイラビーチとジュメイラホテル(このくらいまでなら許せる範囲・・・

13時52分発。
JRにてまずは岡山駅へ。
関西国際空港までが、長くて短い、おもしろうてやがて悲しき珍道中だ。
15時11分、岡山駅に到着。
15時24分発新大阪行き新幹線を待つ岡山駅ホームで声をかけられた。
「○○くんだろ?」
大きなメガネをかけた同世代らしき女性に声をかけられた。
「え?誰?」
ワオキツネザルではあるまい。
誰だろうか咄嗟に思いだせない。
思い出せないというよりも、すぐ後ろに佇む女性のほうが気になってしょうがない。
オリエンタル風味のエキゾチックな顔立ちの女性である。
「このひとは誰だろうか?」と、そちらのほうに頭を駆け巡らしていたのだ。
どこかに記憶の面影が残っていないかヒントを探る前に大きなメガネの方に適当に口をついた。
「あ!塩田さんだろ?」
「・・・・・誰それ?アタシ石川じゃけど」
間髪入れず訂正が返ってきた。
同級生かな?とだんだん記憶が溶解しはじめ、実はそのとおりだった。
同級生に二十数年ぶりに再会である。
再会よりも、「はじめまして」だ。
岡山から新大阪まで45分間、ハニーをほったらかしてほとんど彼女たちの席にたむろしていた。
理由は単純で、塩田さん、いやもとい石川さん?との再会に花咲かせていたわけではない。
もちろん、エキゾチックな美女とお近づきになるためにほかならない。
彼女は私にとんと声かけてこないのだから、私が積極的にならざるをえない。
彼女が私と同級生でないことは明らかで、私たちよりまだまだ若い30代後半に見受けられる。
「エキゾチック」という日本語がほぼ「美人」を表しているというのがおもしろい。
そして、単細胞の私はエキゾチックを、「妖艶なベリィーダンス」に結びつけてしまうのだ。
ベリィーダンスといえば、本場はスルタン統治時代のオスマントルコ。
想像力の飛翔、ひとっ飛びでイスタンブールなのだ。
イスタンブール―――旧市街地のブルーモスクやアヤソフィア寺院のある歴史地区に隣接するベイヤズット地区、繁華街の路地裏の一角のとある妖しいナイトクラブに私は居る。
今夜こそ、お気に入りの花形ダンサーを口説き落とそうと虎視眈々狙い定めている―――。
私は単純すぎますか?
そうですね。
彼女をさりげなく(嘗め回すように)観察する。
ベリィーダンスがお似合いな豊満な胸に、くびれた腰、ボリュームはあるけどしなやかそうな体つき。
このダンサーはジプシー集団でイベリア半島あたりから流れついた。
集団はほかにも猿回し一座や小人族もいる。
例のワオ石川ザル?(いい加減おぼえろよ)のほか、中学生くらいの男の子ふたりと小学低学年男子一人のご一行様だ。
話し方や仕草からして、小学生が謎の美女の子どもらしい。
ジプシー稼業の旅の途中、マルコ・ポーロの街ヴェネツィアで行きずりの男と交わした子か?
私の想像力はかようにいつも逞しく頼もしい。
アホですね。
岡山駅ホームのキオスクでハニーに買ってあげたお茶のボトルを躊躇せず小学生の子に渡した。
「お礼を言って。お姉ちゃんのお友達だって」
お姉ちゃん――――?
ここで、妄想が吹っ飛んでしまった。
「なんで?!全然似てないやん?」
「なんのことよ?」と塩田(だから石川だってば)女史。
姉に食ってかかったが「わけわからん」と一蹴された。
その容姿、逆だったらよかったのに。
仕事のため日程の調整が難しいお互いの夫抜きで、気兼ねなく実家で夏休みの帰省を楽しんだらしい。もう夏も終わりかけていた。
夏休み最後の週だ。
私たちの子ども3人は夏休みの宿題はいったいどうなっているのだろうか?
「私は熱海なの」という同級生に旅先で日記を書くためのメモ帳の後ろの方に住所を書いてもらった。
その住所は「神奈川県足柄上郡~」とある。
「どこが日本のリビエラ、熱海なん?」
すかさずこちらも突っ込む。
「リビエラって何よ?場所説明するのが面倒だし、熱海から乗り換えるからそれでえんよ」
そう反論された。
わずか45分、新幹線は新大阪駅のホームに滑り込む。
はやくも同級生ご一行と別れのときがきた。
同じ車両とはいえ、後部にいたハニーを忘れるところだった。
いや、忘れられるところだった、の間違いか?
エキゾチック妹一家は大阪北区在住だそうで、新大阪で一緒に降りる。
関空駅行き特急はるかに乗り換えのための連絡通路を歩きながら、仲良く(一方的に)話し込んだが、こちらは昼間からアルコールが入っていたせいもあって、何を話したかは記憶からごっそり抜けている。
彼女とその子は御堂筋線へ向かう地下へのエスカレーターに乗って、あっさり姿を消した。
メモ帳に「姉」の住所だけが記されているのに後になりすごく後悔した。
しかも、いつもの旅の楽しい(?)妄想ごっこもここまででおしまいだ。
「まぁ~ず~~っと話しよったね。女のひと相手だとようしゃべること!しゃべること!」
「いや、感心されるのは嬉しいんやけど、相手は誰だか最後まで思い出せんかった(笑)」
「はぁ?!ま~ぁ~よ~~それで、あれだけ!自分だけ!盛り上がってしゃべれること!車内でひとりだけ声が響きよったよ!誰かとお酒でも飲みよんかと思ったくらい!」
「いや、やっぱ、綺麗なひとがおったら盛り上がるやんか」
「はい?盛り上がる?自分だけ、でないの?」
このように、急にハニーと二人きりになり、なんだか寂しくなったのも事実だ。
でも、イスタンブールは飛んで行ったけど、ドバイが私を待っている!
さあ、元気をだしていこう。
「まぁ、ほんでもあれよ!ドバイの夜は世界最高峰のレバノン料理店でベリィーダンス観るんぞ。その前哨戦みたいなもんやろ?なっ。ワハハハハハハ(笑)」
「はぁ?わっけわからん!!」
―待ってろドバイ――


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