P-Blog アイデア&インプレッション

2004.08.10
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タイの地方での撮影が一通り終わり、バンコクに戻ってきた。ここでは、他のチームのフォローアップのため、今年7月に開通したばかりの地下鉄の撮影を行う。
待ち合わせのタイカルチャーセンター駅に向かうため、ホテルから、日本大使館の近くにある、地下鉄ペッブリー駅まで、徒歩で行くことにする。この道は、渋滞で有名で、昨日は、日本大使館の隣の事務所へ行くために、タクシーに乗ったのだが、大雨ということもあって、普段より渋滞が酷く、歩く方が絶対に早いと感じた。
今日は、晴れているということもあり、時間が読める徒歩で10分ほどを歩いて行くことにしたのだ。
89バーツで食べ放題のバーベキュー屋さんの横、高級車専門の洗車屋さんの横を歩く。
バンコクの歩道は、車道に対して、約20-25センチぐらいと高くなっている所が多い。これは、おそらく、雨になったときに歩道が水没しないようにするためなのかもしれない。歩道は、けっこうガタガタな所が多い、気候が暖かいために、植物のパワーが勝っていたり、地下水の影響もあるのかもしれない。
時々、盲人用の、ブロックがついているが、その通りに進んでみると、いきなり、建造物にぶつかったりする事がある。
信号での歩行者の渡りやすさと共に、バンコクという街は、歩行者のために作られていないようだ。
まあ、歩道の視覚障害者用の標識の通りに歩いても、歩道で寝転がっている犬がその上にいたら、結局、避けないといけないので、その標識が無意味なのかも知れない。
駅に近づき、日本大使館の前の歩道を歩く。ここは、歩道が1メートル足らずと狭くなっている。しかも、左折レーンのすぐ横なので、車やバイクが飛ばしてくる。少し、身の危険を感じる。

こんなところを車いすでは通過できない。
交通量の多い交差点を、車に轢かれないように注意して渡り、地下鉄の駅に着く。
地下鉄の入り口には、全てエスカレーターがついている。このエスカレーターは、車いすを載せやすいように、乗降口あたりに、水平な部分が長いタイプだ。
エスカレーターの踊り場には、日本とタイの国旗が書いているプレートが貼られている。この地下鉄が、日本の援助によって、出来ていることを表している。
地下深く潜り、改札口につく。キップ販売機には、サービス休止中という張り紙が貼られていて、駅員のいる、キップ販売所でキップを買う。
これは、キップの販売そして改札システムについての開発の遅れを逆手にとって、10バーツで、全区間均一料金という、乗車体験キャンペーンを行っているからだ。
10バーツを払い、黒いコイン状のキップをもらう。このキップは、SUICAやICOCAのように、改札機に近づけることによって、改札を通過できるようになっている。既に出来上がっている、スカイトレインの磁気カード式のものに比べ、丈夫そうで、何回もリサイクルして使うことが出来そうだ。
日本のキップより、もしかすると、環境にいいかもしれない。
プラットホームに降りる、ここにもエスカレーターがついている。
すでに、バンコク市内を走っている、BTSというスカイトレインは、改札口から、プラットホームまでは、階段を登らないといけない。そのほか、改札口に行くまでも、階段を登らなくてはいけなかったり、大きなショッピングセンターに駅が直結しているが、建物に入る時に、階段を上り下りをしなくてはならい。
プラットホームもエアコンが効いていることもあり、バンコクの地下鉄は、汗をかかずに乗れる乗り物なのだ。

車両は、BTSと似たタイプだが、窓がはめ殺しになっていたり、ドアの窓の形が違っていたりと、微妙に違う。そして、その他に、車いすを固定する、器具が各車両についている。
プラットホームからは、車いすのアイコンがついているドアの前に並べば、車いすを固定する器具のある場所が一目で分かるようになっている。
地下鉄で二駅を乗って、タイカルチャーセンター駅につく、駅を降りると、近くに大きなショッピングセンターがある。そのうち一つが、ジャスコで、中に、100円ショップのダイソーが入っていたりと、なんとなく、日本的である。これらのショッピングセンターは、いずれも、大きな駐車場を持っている。
地下鉄の駅から、このショッピングセンターに行こうとすると、車を避けながら、駐車場を歩くことになる。
さて、撮影の時間となる。お互い、つたない英語同志で、待ち合わせをしたので、かなりトンチンカンな展開をし、最後には、駅員さんに、タイ語で、現状を説明してもらって、落ち合うことが出来た。

たとえば、タイカルチャーセンター駅は、将来、オレンジラインと呼ばれる2号線との連絡駅となる。そこも、是非移して欲しいという。構造的には、東京地下鉄の九段下駅や表参道駅のような感じで、ホームの中央部でクロスする感じだ。
どうにか、撮影を終えた。帰ろうとすると、職員の方が、タクシーを呼ぼうとしてくれたが、「地下鉄はとても便利だから」と言って、地下鉄で帰ることにした。そうすると、無料で改札口を通してくれ、目的の駅まで送ってくれた。
バンコクの地下鉄をタダ乗りしてしまいました。
駅を降り、地上に上がると、そこには、駐車場があった。バンコクの地下鉄は、パークアンドライドすることで、都心への渋滞の緩和を目論んでいるのだ。
バンコクの人は、あまり、街を歩かず、車やタクシーなどを使う。これは、暑い気候ということもあり、あまり汗をかいたりして体力を消耗したくないからかもしれない。
だから、駅に駐車場をつくり、そこまでは、車で来てもらい、そこからは、涼しい地下鉄を利用してもらうことで、都心への車の流入など、交通量を減らそうという考えなのだと思う。
そして、道を歩く習慣がないからこそ、車いすも歩道を通行することが無く、車いすが歩道を通れる構造になっていないのかもしれない。
そして、車いすを車に載せているからこそ、地下鉄の駅に駐車場がついているのだろう。
ちなみに、まだ開業間もないこともあり、車いすで地下鉄を利用できる事が知られていないせいもあり、まだ、車いすの利用は、一日数件だそうだ。
今後、地下鉄のサービスが、知られて行けば、車いすの方も含め、利用者が益々増えるように思う。

最後に、ブーニョックさんはじめ、地下鉄の職員のみなさん、ありがとうございました。

地下鉄のホームページ
http://www.mrta.co.th
http://www.bangkokmetro.co.th(タイ語のみ)

コイン型のチケット。サイズは、丁度500円玉ぐらい。


新交通システムのように、ホームに扉がついている。






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最終更新日  2004.08.19 16:33:13
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