根っこの今

根っこの今

#2(2) 違いを認め・・



違いを認め合う・・
「都会で、隣に住んでいる人がどんな人か知らないというは本当か!?」と、パプアニューギニアの友人がびっくりして聞いてきた。アジアや中近東を旅した時、あふれてはみだすほどのバスの中で、まるで皆が知り合いなのではないかと思ってしまうほど、親しく話したり、笑ったり、けんかしていた現地の人々を思い出す。一人が果物を取り出すと、いつのまにか私のもとにも一切れ回ってくる。噛みタバコを一人が手のひらで調合し始めると、周りの人々にもケースがまわってくる。
どう表現すればよいのだろう・・・あの気さくな人たちがすごくうらやましかった。

ここアジア学院に集う、アジア・アフリカの人々の多くは、自分の住む農村地域の人々のために働いている人々。人間くさい人が多い。
「あ~なんでこんなに自己主張が激しいんだろう・・・」とか「協調性がない・・」と叫びたくなる事も。言う事と行動とのギャップにうなされる事もある。

アジア学院のモットーである、「共に生きる」こと。また、「違いを認め合う」ことを実践するのはなかなか難しい。

今、何が大切なのか
この8月に、一人のエチオピアから来ていた同級生が、病にかかり、母国での治療のために帰国した。リンパ腺悪性腫瘍。
そんな彼が、最後に語った言葉がすごく印象的だった。
「自分は、日本での最高かもしれない治療ではなく、母国での治療を選ぶ。家族のもとで、自分は治療を続けたい。病の癒しは、神様から来るものだと信じている。この病気を通して、自分は神様からエチオピアでのミッション(使命)を与えられているのだと信じている。」

なんでもない言葉のようだけど、病気の治療以上に、神様や、人々からくる心の満たしを彼は知っているのだと思う。一人ひとりの道のりは、偶然に生まれてくるものでなのではなく、一つ一つに時があり、意味があるのだと。

彼と話したい事が、実はたくさんあった。でも、彼の強烈な個性を受け入れられなかったり、いつでも話せるとか、明日でもいいかとか、自分はいつも後回しにしてきた。そして、彼は今もういない。

今、何が大切なのか、日々この瞬間を大切にして精一杯生きていたいと思わされる。

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