不思議の泉

不思議の泉

24.魔法の森の扉

24.魔法の森の扉



くりーむ色のお日さま。
ぶるー色の森の外套。
ひろげる、
ひろがる、
おおきなトチの木、 〈 どうぞココから 〉 ごつごつ幹を屈め、ヤサシクご挨拶。
                          ごつごつ幹には、ちいさな扉。
                         ごつごつ幹には、魔法の森の入り口。
            〈 おはいりよ 〉 ごつごつ幹には、三日月の目が、ヤサシク笑う。
                      銀狼、身を屈めて。
                       ふわ~
                   若い物書き、お辞儀して。
                     ふわ~
                  キャンドルの妖精、扉を閉めて。
                    ふわ~


        魔法の森はキラキラ輝いて。

        雨上がりの枝葉の滴。

        触れる指先に馴染むようで、それでいて弾けるようで。

        濡れ、と 乾き、

        心のシーソーの微妙なバランス。

        そこに辛うじて現われる、儚いユラメキ。

        確かに握り返せば、脆やかにスローモーション。



「“魔法の森の扉をあけて”
 つぎは、“ふしぎの月鳥の唄をきいて”ですね。
 その鳥はどこにいるのでしょう。」 と銀狼。

「ふしぎの月鳥、まさか・・・。」 と若い物書き。

「ええ、あなたの作った絵本『ふしぎの月鳥』が見えるわ。
 確かに、そのお話にでてくる鳥だわ。」 とキャンドルの妖精。

「どんなお話ですか?」 と銀狼。






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