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作楽神社(さくらじんじゃ)
岡山県津山市神戸433
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津山市神戸に鎮座する作楽神社は、明治2年の創建。
入口にそびえ立つ一の鳥居は中山鳥居と呼ばれるもの。
美作国一之宮・中山神社の鳥居として知られる形。
基本的な形は明神鳥居と同じですが、貫が柱から出ていないのが特徴。
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■御祭神 後醍醐天皇
児島高徳
児島高徳は後醍醐天皇の忠臣。
隠岐に流される途中、後醍醐天皇はこの地にあった美作の
院庄館
に宿泊。
児島高徳はなんとか救出の機会を狙っていたがかなわず、
の門前に咲いていた桜の木を削り
「天莫空勾践時非無范蠡」という十字詩を書いたという故事による創建。
その十字詩の意味は
天は、呉との戦いに敗北し捕らわれた越王・勾践を見捨てなかったように
先帝を見捨てることもありません。勾践に范蠡という忠臣がいたように、
先帝を助け出す忠臣が必ず現れましょう(Wikipediaより)
その意味は警備兵には理解できなかったが、後醍醐天皇には伝わり
忠臣の存在に勇気づけられたとのこと。
この故事は「太平記」に載っているそうですが、昔は有名な話だったようです。
たまたま先日から読んでいた小説に紹介されていたのですが、
戦前は小学校の唱歌にもなっていたそうです。
その読んでいた小説も古いもので、押入れから引張りだしたもの。
高木彬光という作家のミステリーです。
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ところでこの「作楽神社」という名称ですが、
児島高徳が十字詩を書いた「桜」と美作の「作」が由来でしょうか。
ゆっくりと境内を回り、社務所でもお話を伺いたかったのですが
突然の降雨のため断念。
全く知らなかった神社なのですが、津山市内を車で走行中
しばしばこの神社名が書かれた案内板を見かけたので参拝。
予想外に大きな神社で驚きました。
参拝日(2024/8/25)は私たち夫婦の他に参拝者の姿はありませんでした。
しかし駐車場は広大だったので、祭事あるいは初詣などでは賑わうのかも。
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境内全域が国の史跡に指定されているそうです。
ただし神社としてではなく、「院庄館跡」としての指定のようです。
院庄館跡に児島高徳を讃える石碑が建てられたのが最初。
「建武中興の15社」と呼ばれる神社に加えてもよさそうな気がします。
神社創設は津山藩主によるもの。
武士の世と新政府の端境期の創建のようです。
津山藩主としては児島高徳の忠義心を讃える神社としながら、
明治政府の(創建の)許可を得るために、
後醍醐天皇も御祭神にしたのかも知れませんね。
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旧本殿を利用した護桜神社
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見所もいくつかあったようなのですが、
傘を持っていなかったためこれも降雨のため断念。
また機会があれば再訪してみたい神社です。
※ 建武中興の15社(Wiki)
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