今日の気持ちを短歌におよび短歌鑑賞

今日の気持ちを短歌におよび短歌鑑賞

2024.11.27
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カテゴリ: 短歌

11月27日(水)

「短歌セミナー」(抜粋:後藤)(6)

著者:馬場あき子(短歌新聞社)

発行:平成二十一年十月十日

2.虚と実について(3)

くれなゐの椿を焚くは誰ならむ近づきゆけどわれには見えず   辺見じゅん

朝もやの記憶の中の時計台ぼんぼんぼんやり流れてゆくか    俵 万智

現実の或る部分にタッチしながら、感覚的に把握している見えない存在、曖昧な記憶をうたっています。<いま>の作者の心のかたちに、かぎりなく近い、ソフトな感銘です。捉えがたいそれを捉えようとして、「くれなゐの椿を焚く」という虚構が生れ、「ぼんぼんぼんやり流れてゆくか」という虚構感覚が生れています。まさに「虚にして虚にあらず、実にして実にあらず」その「間」を楽しみうるのが虚構です。           (つづく)






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最終更新日  2024.11.27 06:30:51コメント(0) | コメントを書く


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