9 世紀の頃チェコに伝わったガラス工芸が16 世紀にボヘミア(bohemia )で ヴェネチア技法にオリジナルの繊細な装飾様式を加味したボヘミア・ガラスとして花開いたのが「ボヘミアガラス」。
13 世紀にチェコ西部のボヘミアの森林地帯で ボヘミアングラスが生まれ 以来 ヨーロッパの王侯や貴族の間で愛好されてきたのです。
この工芸品は 700 年の間 「ガラスの錬金術師」と呼ばれる名匠たちに受け継がれ 芸術の域にまで達したのです。
17 世紀後半に ブナ材を燃やしてつくる炭酸カリウムを加えたカリ・ガラスを製作。
この成功がボヘミア・ガラスを世界最高級のクリスタルメーカーにしました。
ボヘミア風ダイヤモンドカットやレース編みのようなカットなど 緻密で繊細なカットは世界屈指と呼ばれる優雅さと豪華さを持っています。
しかし EU加盟後 近代化が進むチェコでも 現在では熟練職人の技で細工を施した本格的な作品は 世界でも稀少品となっています。
上記はボヘミアの5大名窯「モーゼル」「シーザー」「エーゲルマン」「イフラバ」「クリスタレックス」で技の粋を凝らして製作した酒器。
( エーゲルマン)
チェコの伝統的工芸品であるボヘミアガラスの中の一つとして 華やかな独特の色彩を持つガラスに 卓越した彫刻技術で装飾を施した「エーゲルマンガラス」は1832 年にガラス職人B ・フリードリッヒ・エーゲルマンによって完成されたもの。
当時 赤いガラスは万病を治す魔法の力を持っていると信じられており バロック時代の錬金術師をはじめ 一般の人々にも大変人気があったのです。
当然 研究熱心なエーゲルマンも表面を薄赤色に焼き上げる独自の方法の研究・開発を行いましたが 上塗りによる黄色やルビー色をガラスの表面に出すため 非常に苦労を味わい、実に16 年もの歳月を費やしたそうです。
そのためか その製法は一時期ボヘミア全体のたったひとつの工房だけの秘密になっていましたが 現在ではその秘密は「ガラスを塩化第二銅でコートし ガラスの表面の顕微鏡的薄さの層が着色されガラス全体が色づいて見えるようになるまで 一定の方法で数回焼きを入れる」と解明されています。
赤いガラスの着色剤として使われていた金・銅・セレンなどを使わずに開発した「赤いグラス」は彼の名前をとって「エーゲルマンガラス」と呼ばれ1864 年にエーゲルマンが86 歳で亡くなった後も 後世に伝えられ 一次世界大戦後にはチェコのガラス産業を再生させる原動力ともなったのです。
ボヘミアングラスではないですが 以下に 私の好きな ガラス工芸品を二つ紹介します。
[ スペインの至宝と称される「リヤドロ」の中でも格の高い ハイポーセリン作品]
1950 年代初め「優しさあふれる世界を創造したい」という夢をポーセリンに託し リヤドロ三兄弟は スペインの古都バレンシア近郊に小さな窯を築きましたが それが20 ~21 世紀を代表するポーセリン・ブランド、リヤドロの始まりです。
「人生の喜びを描く」という創作理念と技術探求に裏づけされた作品は 人々の共感を得てリヤドロは創業から約50 年という短期間でポーセリンのトップブランドへと成長。
リヤドロの作品は世界中で高い評価を受け ロシア・サンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館、ベルギー・ブリュッセルの王立美術歴史博物館など名だたる美術館・博物館で常設展示または所蔵されています。
人形、花、動物をテーマとした作品が多く とくにリヤドロ人形が有名です。
[ ドイツ・ノブレスクリスタル社]
限りなく透明で 水晶に近いと言われている「フルレッドクリスタルガラス」の美しさを最大限に引き出すために ヨーロッパに伝わるガラスカット技術の粋を集めたクリスタルアートです。なかでも有数の技術を誇るのが 「ドイツ・ノブレスクリスタル社」。
細部にまでこだわり ひとつひとつ熟練職人がハンドメードした繊細な仕上がりで 薔薇の花びら1枚1枚が 光を取り込み ダイヤモンドのような輝きを放ちます。
ドイツの伝統技術と高度なクラフトマンシップから生まれた クリスタルローズです。
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alisa.さん
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曲まめ子さん
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elsa.さん