ぜんちゃんの風に吹かれた日々

ぜんちゃんの風に吹かれた日々

2005年03月11日
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テーマ: 癒しの風景(25)
カテゴリ: カテゴリ未分類
コカコーラから新しく発売されたペットボトルの緑茶にはまっている。

何かもったいない感じがするのだ。ただのお茶だし…。

何となくコンビニでその新発売の飲料を見た。
うっ痛いところを突かれしまった。
「茶園風景シリーズ」ジオラマフィギュアのおまけが一個付いているのだ。
グリコなどの食玩や以前に海洋堂とコラボレーションしたコカコーラグラフィティほどの卓越した造形ではないけれど何ともいえない雰囲気が良い。
事務所にやってきたMちゃんに見せたらウヒョウヒョと喜んだ。
「これは実家の近くで…うん、そうそう、この道を上ったところに○○ちゃんが住んでいたんだ」

「で、このわき辺りからの道を行くと…うん、○○くんの家だな」
それぞれにそれぞれの原風景があるのだ。

先日、昔の仲間のHくんとアニメ映画の話をした。
ボクはなぜか「魔女の宅急便」でグシャグシャ泣けると言った。
Hくんは「想い出ぽろぽろ」でドシャドシャ泣けると言った。
以前、彼は山形に住んでいた事がある。
その山形が舞台の「想い出ぽろぽろ」のアニメの風景が現実の風景を完全に再現しているらしい。
映画を観るたびに「あっあの店!」「あそこの沢を下ってよく渓流釣りにいったよなあ…」もうどうしようもなく想い出が込み上げてきて「想い出どしゃどしゃ」になるのだと言う。

ボクの実家の近くに小さな川がある。
その川沿いの道を山に向かって歩き小さな林を巡るのが大好きだった。
たしか高校生の頃だったと思う。ある日の夕方ちょっとした息抜きにボクは自分だけの秘密の隠れ家に行くようにいそいそ出かけていった。

誰も居るはずがない黄昏どき、ひとりの少女が林の真ん中に亡霊のように立っていたのだ。
なにか特別な事情があったのだろうか?
お父さんかお母さんか、はたまた姉妹と喧嘩をして家を飛び出してきたのか?
その少女はボクが近くに行っても身動きひとつせずにじっと目を伏せながら木に寄りかかっていた。
「どうかしたの?」

「いえ…大丈夫です…」
そう少女が答えた。
「もうすっかり暗くなると思うよ」
そうボクが言いかけると少女はドドドドッーとまるで空を飛ぶごとく走り去っていった。
いったいナニモノだ。
で、いったいこんなモノ悲しい林のど真ん中で何をしてたのだろう?

ところでこの出来事の後日談がある。
数年後、結婚した同級生のところで飲んでいたらその奥さんが突然こんなことを言った。
「私…昔…とても悲しい事があって○○山のあたりで夕方泣いていたらある男の人が声を掛けてくれたの」
その話しを聞いてボクはドキッとした。
「あれって○○さんでしょう?」
ますますボクはドキッドキッとした。
「知っているんですよ。でもあのとき声を掛けてくれて嬉しかったんですよ」
あちゃ、つくづくあのとき悪いことしなくてよかったなあと思う。

みんなそれぞれの風景があるんだよな。

さて取りあえず「茶園風景シリーズ」は完成だ。





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最終更新日  2005年03月12日 02時32分36秒


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