島ナイチャア日和

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2013年11月15日
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1996年のアキ・カウリスマキ監督作品です。
この作品は公開当時に1度見て、強い印象を持ったので、
ふたたび見たいとずっと思っていましたが、見る機会がありませんでした。
それにしても、96年公開の作品ならば、
那覇に来るのが97~8年までくらいの時期だったと思います。
その時期は子供が2,3歳で仕事と育児が人並みに忙しかったはずです。
よく時間があったものだったと思います。

パッと見た瞬間、主人公のカティさんが若い!と感じました。
(かティさんはアキ・カウリスマキ監督作品の常連女優さんです)

若いのもそのはずで38歳設定ですが、実年齢は36歳くらいのはずです。
私と4歳しか変わらないことに驚き。
かなり上の世代の人と思っていました。

電車の運転手と老舗レストランの給仕長の夫婦が同時期に失業して、
どんどん生活がジリ貧になっていって、
せっかくローンを組んで手に入れたソファやカラーテレビも手放さざるを得ない、
他にもいろいろと挫折の種があり、
それでも最後はちょっと希望のカケラを掴んで終わります。
おそらく、この終わり方の心地よさが、
10年以上も私を惹きつけていたのだと思います。

この作品では登場人物がみんな岩のように無表情です。

あとはみんな表情をこわばらせて、必要最低限のセリフしか話さない、
とてもミニマムな演出となっています。
というか、カティさんのような老け顔の女優さんに、
派手な演出をつけても似合わないかも知れない。
キャスティングするのも監督の裁量なのでしょうから、

必要最低限のセリフを更に字幕で見ているというハンディがあって、
見る側としてはとてもアウェイな気分なのですが、
これも小津映画を字幕で見る外国人の気分なのでしょうね。

いやいや、日本を代表する大女優、田中絹代だってアゴがなかったですよ。
それでもあれだけの成功をおさめたのですから、(晩年は残念でしたが)
カティさんもがんばってフィンランドの田中絹代になっていただきたいです。





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最終更新日  2013年11月15日 09時34分17秒
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