かずやんの旅日誌

かずやんの旅日誌

2021年09月15日
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カテゴリ: バイク旅
8月17日

今日も早くから行動するつもりが、昨日の走りすぎで起き上がれず。
とりあえず朝ごはんを取りに行く。
ここの東横インは朝ごはんの盛りがすばらしい。





これで完全に目が覚めて、8時前に出発となった。

天気は昨日に引き続きどんよりしている。
時折霧雨も降るがカッパを着るほどではないかな。

しかし北海道の植生はやはり本州や九州とは違う。
地元ではみたことのない花や、似ているが違う花が目につく。









さて、今日は昨日行った中標津まで北上してから帯広に抜ける予定だ。
中標津まで快適なバイパスを快走していくと、途中謎の看板が。





CBが看板の上に乗ってる。





実はこの看板、事前にホッカイダークマさんの情報で知っていた。
しかし細かい場所までは見ておらず、ここで見つけたのは偶然だったのだ。
思わずバイクを停め写真を撮る。





ついでにこの商店で何か買っていこうと考えたが、電気が消えており、お休みのようだった。

さて、それでは改めて北上。
ほどなく中標津に到着し、そのままスルーして開陽台に向かう。
天気は変わらず鉛のような厚い雲が空を覆っている。

そんな中到着した開陽台。





もちろん地平線は見えない。
ここまで悪天候の開陽台は日本一周以来だ。





この天気では写欲もそそられず、早々に次の撮影地に向かう。

次は開陽台のすぐ近くにある北19号だ。
するとここで奇跡が。
先程まであれだけ厚く覆っていた雲が切れ、合間から日が差してきたのだ。
これはチャンス到来とシャッターを切っていく。





しかし、やはり暑さのせいなのか、雨が少ないせいなのか、木々や草花に艶がない。

秋口の曇天のようなくすんだ景色になってしまう。

そして再び厚い雲が覆い被さり、撮影を断念した。








「彼は先日亡くなりました。」
突然の話に固まる自分がいた。

撮影を終了した私は、阿寒湖まで西進していた。





お気に入りのネックレスを買い漁ろうと、これまたお気に入りのサンラマントさんを訪れていたのだ。

「彼」とは、この店で病気と戦いながらも素晴らしい作品を作っていた方のことだ。

先天性の病気なのだろう、酸素ボンベを抱えながらも店に出て接客をされていた。
私も色々とお話をさせていただいて、一緒に写真を撮っていただいた。





高齢ではなかったので、今回も会えるものと思っていたのだが。
話を聞くと、ここ数年入退院を繰り返していたが、最近元気になり趣味のドライブで釧路まで出掛けたりしていたと。
しかし無理をしてしまったのか肺炎に罹り、そのまま亡くなってしまったという。
彼の笑った時の顔が浮かぶ。
お悔やみを伝え、ネックレスやキーホルダー買い、お店を後にした。

さて、時刻はお昼前。
そういえば阿寒湖でお昼ご飯を食べたことがなかった。
いつも阿寒湖を拠点に移動していたため、朝か夜しかいたことがなかったのだ。

そこでアイヌコタンを下っていくと、アイヌ料理のお店があるではないか。





入ったお店は「アイヌ料理の店 ポロンノ」
ポロンノとはアイヌ語で「大きい」とか「たくさん」という意味だそうだ。
これまた旅人が嬉しくなる名前だ。

メニューも多く、迷ってしまう。





北海道の山菜がたっぷり入ったオハゥ(汁物)も気になるが、肉を食べたい気分だったので、ユック丼を注文する。
ユック(ユク)はアイヌ語で鹿のことを指す。
単に鹿というのではなく、獲物とか食料という意味もあるそうだ。
ほどなくして運ばれてきたユック丼。





思った通りなんとも美味しそうだ。
早速いただく。
鹿肉は驚くほど柔らかく、しかし脂のように溶けるのではなくしっかりと肉の味を感じる。
絡めてあるタレが、濃すぎず薄すぎず絶妙な塩梅でとても美味しい。
これはヒンナだぜ。
※ヒンナ=食べ物に感謝する言葉。
あまりにおいしかったため、あっという間に完食。
これはもう一杯食べられる。
おすすめです。

ポロンノを出て、アイヌコタンを撮影しているうちに13時になった。
そこでもう一件の馴染みの店に行くことにする。
馴染みとは言っても7年ぶりなので、店の方は覚えていないだろう。
到着した熊の家(くまのや)





いつもは朝から夜まで開いているのだが、しばらくお昼からの営業にしているそうだ。
私はてっきりコロナの影響かと思ったら、ここの店主である康平さんが、なんとアメリカに行っているとのこと。
アメリカで開催されているイベントにゲストとして呼ばれたのだとか。
以前お会いした時は「一緒に雌阿寒岳登ろうぜ」とか「鹿児島だった焼酎のお土産よろしく」といったフレンドリーで面白い方だったのだが、すっかり阿寒をいや、北海道を代表する人になられたのだ。
久々にお会いしたかったが、また次の機会があるだろう。
お店には康平さんのお母様がいらっしゃり、色々とお話をしてくださった。
そこで前に撮影した写真を見てもらうと「懐かしぃー!」と喜んでくださった。





色々とお話をお母様とさせていただいて、阿寒湖で過ごした日々を思い出すことができた。

ありがとうございました。
また必ず戻ってきますので、どうかお元気で。
お母様に見送られてアイヌコタンを後にした。





※熊の家 藤戸竹喜さんの作品展が東京で開催中。私も阿寒に通い詰めていつも見ていた作品たちです。
お近くの方はぜひ訪れてみてください。


【木彫り熊の申し子 藤戸竹喜 アイヌであればこそ】





阿寒湖を離れ帯広に向かう。

しかしどうしたことか道を間違え北上してしまった。
シゲチャンランドと道の駅相生で気づく。

どうせここまできたのだから、クマヤキでも買おうとしたら売り切れであった。残念。

それでは再び帯広へ。
帯広ではバイクのオイル交換をする予定で、すでに予約を入れていたのだった。
このままでは間に合わないので、高速を使うことにする。
一気に音更まで南下して、帯広のYSPに到着。

私はMT-10のオイルに、ヤマルーブプレミアムを使用している。
これがなかなか在庫している店が少なく、札幌は今回行き先から除外していたため、帯広での交換となったのだ。
早速交換を依頼するが、ヤマルーブプレミアムは1リットル缶しか置いておらず、えらい金額になってしまった。
自分で替える倍の金額だ。
まあこれは必要経費なので仕方がない。

それにしてもこのYSP帯広びとう商会はみな親切だ。
整備士の方は少しクセがあるが、話してみればとても優しく、いろんな話をしてくださった。
そして店長は、帯広のグルメスポットを次から次へと紹介してくれて、熱く語ってくれた。





このリストに有楽町が入っているあたり、間違いのないリストだと言うことがわかる。
いろんなお話をさせていただいて、元気をもらった。
旅先でのこんな出会いもいいものだ。

さてそれでは宿に向かうことにする。

今日の宿は、できれば避けたかったライダーハウスである。
昨日に引き続き、今日もどこの宿も空きがなく、旅人と語れると言うことと、久しぶりに宿主さん会えるということもあり、選択したのだった。
まあコロナ禍だから、他の旅人も感染対策をしているだろう。

しかしその考えは甘かった。

到着したライダーハウス&カフェ pit。
感染対策で、受付はセルフ方式になっていた。
そして宿主のカマキリさんは外出中であり、この日はお会いすることができなかった。
受付を済ませ、2階に上がるとすでの多くの旅人で賑わっていた。
しかし、なんとみなマスクをつけていない。
そしてその状態でコロナ禍以前のように宴会をしているではないか。

一瞬怯むも、部屋は上限2名とされているので、逃げ込むように部屋に入る。
部屋には先客がおり、この方が良識のある方でしっかり感染対策をとっていた。
とりあえず一安心である。
安心したら腹の虫が「何か食わせろ」と鳴いた。
では早速念願の有楽町でジンギスカンをと意気込んだが、店前について愕然とした。
そう、今日は水曜日。
有楽町の定休日なのだ。
曜日感覚を喪失していた私は考えもしなかったのだ。
約11年ぶりのジンギスカンとホルモンうどんの夢は破れた。
仕方がないので他のお店へ。





紹介された焼肉屋さんも今日はお休みであり、明日から全店お休みとなるインディアンカレーを食べることにした。
YSP帯広の店長おすすめの野菜カレーは品切れ。
しょうがないのでノーマルをいただく。





飾りっけのない家庭の味といったカレーだ。
とりあえず腹を満たし、宿に戻るとすぐに雨が降り出した。

予報より早い降り方である。

駐輪場はバイクでごった返しており、今夜は13台バイクが来るそうだ。
ライダーハウスに戻るとノーマスク宴会は続いており、おとなしく部屋に引きこもり同じ部屋の方と情報交換をして眠りにつくのであった。

17日目に続く。


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最終更新日  2022年12月13日 11時51分24秒
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