かずやんの旅日誌

かずやんの旅日誌

2021年09月14日
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カテゴリ: バイク旅
8月16日

今日は目的地が多い上に、それぞれの場所が遠い。
朝食を取りすぐに出発する。

途中、道の駅で休憩したら、とても目を引くものが。





思わず買ってしまった。





私の旅に新たな相棒が増えたが、メロン熊が嫉妬しないだろうか。





それでは行程に戻ろう。

前回2014の北海道旅でレンズが故障し、まともな写真の撮れなかった天に続く道に向かう。

途中、荷物満載の長靴ライダーが前を走っていた。
ナンバーを見ると、なんと鹿児島とあるではないか。

鹿児島から北海道までバイクで来る変態ライダーが私の他にもいたのだ。
嬉しくなり声をかけようとするも、この方が全然止まらない。

結局天まで続く道の入口まで1回も止まらず、声をかけることはできなかった。
まあこれも縁がなかったということなのだろう。


「ここに停めたら危ないですよ」
駐車場入り口で他のライダーに声をかける人がいた。
天まで続く道の駐車場は、坂をそのまま駐車場にしており、急勾配な駐車場となっていた。
私は事前にホッカイダークマさんからの情報で知っていたのだが、知らないライダーが駐車場に入り転倒する事態が続出していたそうだ。

実際私の直後に来たライダーも、駐車場に入り立ちごけしそうになっていた。
私はおとなしく手前の道路脇に停める。

そして人が少なくなったタイミングで、天まで続く道に乗り入れ撮影する。













7年越しの悲願を達成することができた。


【クマ出没情報】
知床に近づくにつれ、この手の看板が増えていく。
書いてある日付も比較的最近だ。
やはり知床はヒグマの楽園なのだな。

知床の海沿いを離れ、内陸に入っていく。

途中景色が開け、羅臼岳がその姿を表したが、頂上と麓に雲がかかっている。
頂上はともかく、麓の雲は・・・。

予想的中。暫く進むと濃霧に入り込んでしまった。

霧でもこの濃さは濡れてしまうので、バイクを停車してカッパを着込む。

ふと足元を見たときであった。

弁当のゴミが捨ててあり「こんな大自然の中にごみ捨てるとか、控えめに言って○ね」と考えていると、
そのゴミの横に黒く大きい塊が転がっていた。

「ヒグマの糞だ。」

以前ネイチャーガイドをしている人に教えてもらって、ヒグマの糞は写真で見たことがあったのだ。
いま足元に転がっているのがまさにそれで、しかもまだ新しい。
カッパ装着を中断し、慌ててその場から離れるのであった。



霧の中を延々と進む。
水滴が視界を遮り、さらに気温も低いためシールドが曇る。
このままだと視界ゼロなのでシールドを開けて走るが、寒すぎて口唇にチアノーゼが出てしまった。







知床怖い知床怖い知床怖い知床怖い。

霧の峠を越え、ようやく羅臼まで降りてきた。

ウトロ側の晴天が嘘のように重くのしかかるような空。
雨は降っていないが、これではいい写真は期待できない。

開陽台と北19号は明日改めて行くことにしよう。

しかし中標津には向かう。
ここには私が愛してやまない回転寿司があるのだ。

程なくして到着した回転寿司「花まる」





ここはいつも新鮮でお安く寿司を提供してくれるのだ。
地元でも大人気であり、平日なのにも関わらず受付時に「90分待ち」と説明された。





しかしそこは一人で来ているので、30分ほどでカウンターに座ることができた。

それではここから贅沢すしざんまい。

大好きなサーモンをはじめ色々と注文していく。





















その中に念願のブドウエビがあるではないか。





しかも1貫500円と新千歳空港の半額。

しもPさんの宿題をひとつクリアすることができた。とは言っても宿題はまだまだあるが。

どのお寿司も絶品で大満足であった。

ただ今回は、時知らずと秋刀魚がなかったのが残念だった。

さて、本来ならここらへんで宿をとり、ゆっくり巡りたかったのだが
お盆を過ぎたこのタイミングでどの宿も満室。
唯一空いていたのが帯広か釧路であったため、釧路の宿を押さえたのだった。
そんなわけで、今日は釧路まで走らなければならない。
しかし、納沙布岬は絶対に行っておきたい。
こうして北見発、知床・納沙布岬経由の釧路行きというとんでもないルートが完成したのだった。

中標津から根室までは視界も開けず、つまらない道を淡々と走る。
ようやく厚床まで抜けると、ここから根室までの道が変貌していた。
ほぼ全線バイパスなのだ。
昔はつまらない道を淡々と走るだけだったのだが、バイパスになっているおかげで距離と時間を稼ぐことができた。
そして、ここでも飛ばしすぎる地元の車たち。
バイパスとはいえ、平均して120km/hほどで走るのは自殺行為である。
バイパスは根室に入ったところで自動車専用道と繋がり、さらに時短できる。
根室の街を抜け、大自然が広がる根室半島へ。
30分ほどで納沙布岬に到着した。





いつまでも晴れぬ曇天は、最果て感をより一層濃くしていた。













そんな納沙布岬はかなり寒く、バイクの外気温計は14℃と表示していた。
改めて、今日は8月16日である。

暖をとりに土産物屋に入る。

ここ請望苑は、熊出没系と北方領土系のお土産が豊富で、いつもここで爆買いしているのだ。

今回は稚内の蝦夷屋が閉まっていたので、こちらでお土産をあさっていく。

会計の際に店主と語っていると
「今日はね、まだ暖かいんだよ。」
「昨日はもっと寒くてストーブ焚いたんだから。」

道東では夏もストーブを焚くという噂は本当であった。

続けて店主が
「寒いのも悪いことばかりじゃなくてねぇ。」
「いいものを見せてあげる。」
そう話すと、店の大きな窓の前まで案内された。
「あれ、分かる?小さい岩みたいな黒いもの」
目を凝らしてみると、確かに小さい黒いものが波の間をプカプカと浮かんでいた。





「あれ、実はラッコなんだよ」
驚いた私は思わず身を乗り出した。
そんな私に店主が「はいこれ使って」と双眼鏡を渡してくれ慌てながら覗いてみる。
「本当だ、ラッコだ。」





ラッコなんて動物園か水族館でしか見たことがない。
野生のラッコがまだ日本で見れるなんて感動ものである。

店主に礼を言い、慌ててバイクにカメラを取りに行く。
ラッコを脅かさないように、漁港までゆっくりと降りていく。
ラッコは2匹おり、つがいのようだ。
望遠レンズでみると、なんとも愛らしい顔をしている。



しかし思ったよりも大きい。
私の中でラッコの大きさといえば小型犬ぐらいのイメージだったのだが、実際にはゴールデンレトリバーよりも少し大きい感じだ。
初めて野生のラッコを間近で見れて感動。
北海道には私の知らない感動がまだまだあるようだ。



「バイクはこちらにお願いいたします。」

駐車場の係が立駐の入口に案内する。

「今日はバイクが多くてねぇ。こちらですみません」
初老の男性が申し訳なさそうに話していた。
入口とはいえ、しっかり屋根下であり十分だ。
「いえ別に構いません。ありがとうございます。」
父親に近い年齢の人に謝られると、複雑な気持ちになる。
それは父が、何があっても絶対に謝らない人間だからということもあるのだろうか。
妙なモヤモヤを抱えたままチェックインを済ませる。

今日の宿は釧路の東横インだ。
この近辺で空いていて、1番安いのがここだったのだ。
今回の旅は東横インばかり泊まっている。
会員なので使い勝手が分かっているというのも大きい。

コンビニで買い出しを済ませ、軽めの夕食を取る。
今日は昼食にお金を使いすぎたので、夕食は質素だ。





夕食を食べ終わると猛烈な眠気が襲ってきた。
それもそのはず。

計算したところ今日は460kmも走っている。
鹿児島から山口まで走るようなものだ。

さっとシャワーを浴び眠りにつくのであった。

16日目に続く。


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最終更新日  2022年12月13日 11時50分06秒
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