漢字教育・バイオリン演歌

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2013.12.17

放送禁止の昔の歌

(2)

カテゴリ：カテゴリ未分類

　１２月１７日ＮＨＫテレビ「歌謡チャリティーコンサート」で明治時代末の唱歌「冬の夜」が歌われました。この歌の二番の歌詞は

　　囲炉裏のはたで　縄なう父は
　　過ぎしいくさの　手柄を語る
　　居並ぶ子どもは　眠さ忘れて
　　耳を傾け　こぶしを握る
　　　　以下略

で、二行目の歌詞が、戦後の戦争放棄の国家理念と相反するので、この歌はほとんど歌われなくなりました。なお、一番の歌詞は母と子を歌っていて、全く問題ありません。
　しかしこの歌は大変な名曲でして、私はバイオリン演歌のリクエスト曲５０曲に入れています。年配者からこの歌を時々リクエストされ、なつかしいと言われます。

　　過ぎし昔の　思い出語る
と直して歌いました。「過ぎし」と「昔の」と意味がダブり、四行目「こぶしを握る」が唐突です。このように細かいアラを探せばみつかりますが、何はともあれ、昔の名曲が再確認されるのはよいことです。

　もう一曲唱歌「青葉繁れる桜井の」も、楠正成の忠君愛国の歌なので、戦後ほとんど歌われなくなりました。これも大変な名曲でして、前述の５０曲に入れていて、「冬の夜」以上によくリクエストされます。

　私のバイオリン演歌の持ち歌には、歌詞が戦後の思想と合わなくなったものがたくさんあります。軍歌がその代表ですが、唱歌のなかにもかなりあります。しかし、こうした歌の中に、メロディーがたいへん美しくて、捨てるには惜しいものがたくさんあります。

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