ベガルタ仙台 0
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著者は、テレビ番組に出演することがあるのですが、録画したものを見ると、自己嫌悪してしまっているようです。私はさすがにテレビやラジオに出演することは、まずないのですが、仮にそうなった場合、自分の姿を見ては、かなり恥ずかしい思いをしてしまいそうです。テレビに出ているだけで黒歴史!そんな感じがするほど、自分の姿を見たくなかったりします。その17に続きます。江口寿史著「江口寿史の正直日記」河出書房新社刊 2015年
2024.06.03
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襲われた高校生が、実は44歳だった!なんていう記事があるのですが、著者の作品にも、一見したところ女子高生であるものの、実は38歳だった!なんていうのがあります。この38歳には、ここなら笑いになるだろう、というギャグマンガ的な判断のうえで決定されたそうなのですが、実は、実際にもあるようです。あえて名前を伏せておくのですが、永遠の17歳を謳っている人がおります。まあ、高校の制服を着ている以上は、たしかにそう見えてしまったりします。実際に、実年齢よりもトシがイっちゃっているように見えてしまう!・・・なんていう人もおりますから、まあ許容範囲と言えなくもありません。そんなわけで、コメント欄を見て見ると、おいおいwwwなんて、ツッコミを入れていることがあったりして、微笑ましく感じてしまったりしております。その16に続きます。江口寿史著「江口寿史の正直日記」河出書房新社刊 2015年
2024.06.02
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著者がよく行く「はつね」というラーメン店は、味が変わってしまっていたようです。聞くところによると、店主が不在で、若い職人さんが代わりに作っている、とのこと。著者は、その店の常連さんから、「この店を継ぐために一生懸命頑張っているので、長い目でみてほしい」と語っております。たしかに、人が変わってしまうと、ラーメン店の味のように、今までとは違ってよくないところが散見してしまうことがあります。ただ、この場合のように、以前のように戻すようにしている、とのことで、そのためにも辛抱しなければならなかったりするのです。私が応援しているとあるチームも、そんな苦境にあったりします。こういったものは、すぐに結果が出るようなものではありません。根本的に直さなければならないところがたくさんあったりしますので、どうしても長い期間が必要になったりするのです。そのためにも、すぐに結果が出ないからといって、即座にすげかえることをしていたら、まず間違いなく悪循環の道を辿ることになってしまいます。そうならないためにも、根気よく付き合うような気概を持って、暖かく見守るほかなかったりするのです。その15に続きます。江口寿史著「江口寿史の正直日記」河出書房新社刊 2015年
2024.06.01
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著者は、フルタ製菓でフィギュアつきの菓子を出すことになります。フルタ製菓といえば・・・過激というか奇妙奇天烈というか、インパクト絶大なキャラが登場するCMを出すことがあります。それがあまりにもカオスがかっていたりしますので、私としては楽しみのひとつになっていたりします。その14に続きます。江口寿史著「江口寿史の正直日記」河出書房新社刊 2015年
2024.05.31
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初めて会った人と接したとき、この人の年齢って、どれくらいだろう?・・・なんて思うことがあったりします。イメージ通りだったらいいのですが、なかにはそうでなかったりするのです。私が実際に会った人の場合、年上かな・・・なんて思ったりするのですが、年齢を聞いてみると、自分よりも年下!・・・というのがあったりします。そういうのがあると、自分もけっこうトシをとってしまったものだな・・・なんて、ショックを受けてしまったりします。その13に続きます。江口寿史著「江口寿史の正直日記」河出書房新社刊 2015年
2024.05.30
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私は、喫茶店をよく利用します。喫茶店に行っては、ホットコーヒーとケーキを頼んでは、そういったものを飲み食いしながら読書に興じる・・・なんていうことをやっております。私がよく行くのは、スタバといった、チェーンになっているところ。そういったところは、利用する人がたくさんおりますので、気兼ねなく長時間くつろぐことができます。とはいえ、たまにそういったところ以外の喫茶店を利用することもあったりします。こうしたお店というものは、たいていは店内にコーヒーのいい匂いに包まれていたりします。しかも、そこで出されるコーヒーも極上に美味かったりするのです。たった一人でいる時が多かったりして、そういう意味合いでは居心地が悪かったりするのですが、それを差し置けば、いい雰囲気であったりするのです。その12に続きます。江口寿史著「江口寿史の正直日記」河出書房新社刊 2015年
2024.05.29
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著者は、ファンヒーター1台だけでは寒い・・・ということで、石油ストーブを買うことになります。この石油ストーブ・・・昔ながらのものではあるのですが、お湯を沸かすことができるので重宝している、とのことです。東日本大震災を経験している身としては、この昔ながらの石油ストーブは、ぜひとも用意しておいたほうがいい、と思っております。寒い冬の際は、暖をとることができるのですが、なによりも、ガスコンロが使えなくなってしまった事態に陥っても、この石油ストーブでお湯を沸かすことができますし、ちょっとした調理もできたりするのです。停電などの事態が起きても大丈夫なように、こうしたことをして、リスク回避をするべきであったりします。その11に続きます。江口寿史著「江口寿史の正直日記」河出書房新社刊 2015年
2024.05.28
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著者は、仕事の待ち合わせで、トラブルを起こしてしまいます。著者は、井の頭公園入り口で待っていたのですが、誰もいません。しばらく待ってから電話をしてみると、他の人は井の頭動物園入り口で待っていたそうです。こうした待ち合わせのトラブルって、よくあったりします。私も、こうしたものはよく経験してしまっております。どうやら、待ち合わせができる場所が複数ありそうなところだと、こうしたトラブルが起こりやすいです。誰もが容易にわかりやすい場所・・・例えば、改札口が1カ所しかない駅とか、紛らわしい名前でない場所などを待ち合わせの場所にしたほうがいいようです。あとは、着いたら、電話やらLineなどですぐに「○○に着きました」なんていう連絡をしたほうがいいのかもしれません。それならば、相手にわかりやすいかもしれません。その10に続きます。江口寿史著「江口寿史の正直日記」河出書房新社刊 2015年
2024.05.27
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西荻窪にドドールができた、ということで、著者は非常に喜んでおります。松島海岸駅の前に、新たな施設がオープンしたのですが、そこにスタバができました。ここ松島にスタバができるなんて・・・非常に嬉しかったものです。塩釜方面に車で行く際には、そこに立ち寄ってはドライブスルーで挽きたてのホットコーヒーを買ったりしておりました。ところがです。いざそこでコーヒーを買おうとそこに立ち寄ったら、何かがヘン!そう。そのスタバが閉店してしまったのです。これにはショックを受けてしまいました。せっかくスタバができたというのに、閉店してしまったのは、しごく残念無念です。スタバ亡き後、車に乗っている際には、コンビニで挽きたてコーヒーを買うようにするほかなくなってしまいました。その9に続きます。江口寿史著「江口寿史の正直日記」河出書房新社刊 2015年<オ・マ・ケ>その後、代わりにタリーズコーヒーが開店しました。たしか、ここの社長って、塩釜の出身で、しかも母親が松島出身で利府在住だ・・・ということでした。これでまた車に乗っていたときに、淹れたてコーヒーを楽しむことができるようになりました。
2024.05.26
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その著者が飼っている犬なのですが・・・メス犬とお見合いをするのですが、飼っている犬が仲良くするどころか牙をむいて襲いかかってしまう、とのこと。臆病で神経質すぎるようで、しかもワガママで思い通りにならないとすぐに癇癪を起こしてしまうそうです。これでは嫁の来手なんてない、なんて著者は思ってしまいます。かくいう私の場合も、嫁の来手なんて全然ありません。自分のほうは、嫁の来手ができるように、陰で泥臭く努力をしているようなものですが、自分の知られざる本性というものは、女性にたいしてはあんまりよくないところがあったりするかもしれません。仮に私と結婚しても、必ずしもシアワセになることはあり得ない・・・そう、女性に思われてしまっているのかもしれません。その8に続きます。江口寿史著「江口寿史の正直日記」河出書房新社刊 2015年
2024.05.25
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亀の頭・・・といいますと、文字通り、亀の頭のことかと思いますが、これ、男性の股間にあるイチモツの部分であったりします。著者が飼っている犬の股間のその部分が、小ぶりの梅干しのように、赤く丸く腫れてしまった、とのことです。なんでも、ペットショップに預けていた際に、メス犬に発情してしまって、その部分がデッカくなりすぎて、先にあるソレが引っ込まなくなってしまったのです。たしかに、私は禁欲生活をしているようなものですが、それでもムラムラッとくることがあったりします。白い液体がある一定溜まってしまうと、それを出すように指示を出すために、えっちい思いをさせているのでは・・・なんて、あらぬことを思ってしまったりします。その7に続きます。江口寿史著「江口寿史の正直日記」河出書房新社刊 2015年
2024.05.24
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著者の妻は、爪と肉の間に、そうめんを突き刺してしまっております。そうめんを茹でていた鍋を洗おうとしたとき、一晩おいてしまって干からびてカッチカチになってしまったそうめんでそうなってしまった、とのことです。かくいう私も、同様のことを経験しております。私の職場では、製品が紙でできたテープにつながれたものが使われます。それを機械で切ったあと、カット屑として容器に入れらるのですが、それをそのまんまにしておくと山のような状態となり、それがいつしかカット屑を落とすパイプの通り道まで積もり、結果としてその通り道が詰まってしまいますので、手をつかって山を崩して詰まりを防ぐのです。その際に、カットした端子の部分が爪と肉の間に突き刺さってしまうことがあったりします。これ、けっこう痛いですよ。突き刺さった箇所を見てみると、血がにじんできたりしております。自ら好き好んでそういうことをやることは、まずないわけですので、そうならないように、気をつけていくほかないのです。その6に続きます。江口寿史著「江口寿史の正直日記」河出書房新社刊 2015年
2024.05.23
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著者は、とあるコンサートに観に行く際に、時間を間違えてしまいます。チケットには16時開場と書かれております。ところが、著者は6時開場と勘違いしてしまったようです。まあ、私の場合は、仕事上、0時から24時で表記するものに慣れきっておりますので、こうした勘違いは起きないのですが、仮に、0時から12時の表記となる午前・午後のものに完全に慣れきっていた場合、著者と同じような勘違いを起こすかもしれません。その5に続きます。江口寿史著「江口寿史の正直日記」河出書房新社刊 2015年
2024.05.22
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私も、歯医者に行っては治療を受けることがあるわけですが、その際に麻酔をされることがあります。著者は、歯の治療を道路工事に例えていたりします。たしかに、ドリルのような専用の機器を使ってキュイイイイイインと言わしめてやる治療は、まさにそうだったりします。特に、歯の神経を抜く時のものは、麻酔をしたとしても痛く感じます。とりわけ私の場合は骨が厚くなっている、とのことなので、そうした傾向があるようです。そんなつらいことを体験したくないのであれば、全身麻酔をすることもできるそうです。どうやら、別の病院で、ではなく、治療してくれている歯医者さんでその場でできる、というらしいです。この話は初めて聞きました。できることなら、やんごとなき事情によって歯を抜くことが避けられなくなってしまったときに、この全身麻酔のお世話になろうかな・・・なんて、気弱な私は思ってしまうのです。その4に続きます。江口寿史著「江口寿史の正直日記」河出書房新社刊 2015年
2024.05.21
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著者は、Macを導入してイラストを描いております。まずは、手で描いたものをスキャナーでとりこみ、そのうえで専用のイラストソフトを使って色を塗っていくのです。こうした手法をやっている人って、けっこういるようです。色を塗るだけでなく、手で描く段階から、MacをはじめとしたPCを使って・・・ようするに、ペンタブというものを使ったりもしているようです。まあ、最近はタブレット端末も普及しておりますので、直接これを使って描くことも多かったりします。その3に続きます。江口寿史著「江口寿史の正直日記」河出書房新社刊 2015年
2024.05.20
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著者の展示会は、仙台でも開催されておりました。私が気になっていたクレディセゾンの店員の女性・・・しかも、等身大のものがあったりして、見に来てよかったな、なんて思っております。しかも、展示会のものは全て撮影OK!とのことで、私もバシバシと写真を撮りまくっておりました。さらに、展示会に観に行っていた人から撮影を頼まれたりもしましたし。そんな展示会であったのですが、ななななんと!通販をしてくれるとのことです。期間限定ではあるのですが、この仙台での展示会のポスターを含み、著者のイラストから様々なグッズを売ってくれる、とのことです。買っちゃおうかな・・・なんて、貧乏人があれこれと思ってしまっております。その2に続きます。江口寿史著「江口寿史の正直日記」河出書房新社刊 2015年※この本は、2005年に刊行された単行本に再構成を加えたものです。
2024.05.19
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今回の物語の主人公である青年の年齢は、20歳にプラスアルファをしたくらいです。で、同僚の田川という男は、50歳を越えている、とのこと。つまりは、田川は青年の倍を生きている、ということになります。かくいう私は、来年には50の大台にのってしまうのですが、今年の新入社員は20歳にいくかいかないかです。ということは、新入社員は私の歳の半分しか生きていない・・・ということになってしまいます。というか、自分って、知らないうちに、そんなに年寄りになってしまったのか・・・と愕然としてしまいます。・・・青年が職場で作業をしている傍らで、何やら商談をしている。聞くところによると、印刷に使う紙を吟味しているとのこと。ちょうど青年が活字を作っているところだ・・・ということで、その意見を参考にするべく、青年もその商談に参加することになったのである。その商談が終わったあと、小使いの男から、弔堂へ行くように頼まれたのである。その道すがら、いつもの芋屋にいくと、いつも会う鶴田が外出しており、そのかわりに老人がいた。この老人は、もともとの主人であるという。青年がこの老人と話をしているときに、さらに来客がやってきた。同僚からの紹介で弔堂へと行きたいとのことだが、老人はその弔堂に行ったことがあるという青年に、そこへの道案内をすすめたのである。その後、青年はその来客と一緒に弔堂に行くと、青年は頼まれたものを受け取ることができた。そして、来客の男を見た弔堂の主は再び低頭した。「それで」本日はどのようなご本をご所望でしょうか・・・。・・・多賀城の博物館で、シルクロードの特別展が開催されております。中国の博物館が所蔵しているものが展示されている、・・・いうことで、非常に貴重な品々が展示されております。そのなかにおいて、いくつかの手紙やらお経やらが展示されております。いかんせん千年前からのものであるわけですので、保存状態がいいものもあれば、悪いものもあったりします。要するに、紙が劣化してボロボロになってしまい、読めるところが欠けていたりするのです。このように、紙というものは、保存状態によっては、このように劣化してしまう、という欠点があります。もちろん、新しいものであっても、火があったらすぐに燃えてなくなってしまう、という欠点もあったりしますが。今回の物語においては、本という形にするために使う紙をあれこれと検討しているわけですが、印刷したときに見栄えがよくなることはもちろんのこと、できる限り、永く保存がきくようなものを吟味しているのです。保存がよければ、1年2年はもちろんのこと、10年20年・・・できることなら、100年200年、さらに欲を言えば、1000年以上も保つものが望ましかったりします。まあ、そこまで保存がきかなくても、新たに筆写したり刷り直せば、これでも永く記録として残すことができるわけで、そんなわけで印刷という技術というものを確立させていく・・・というのが、青年に課せられた使命になっているようです。京極夏彦著「書楼弔堂(探書廿弐 永世)」 小説すばる2024年6月号
2024.05.18
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今回の物語は、海外からやってきた女性が、街中をいろいろと探索していっては、調べものをしていきます。この女性がやってきたところというのが、ユーゴスラヴィアというところです。ユーゴスラヴィア・・・といえば、戦争が起こったところでありました。このユーゴスラヴィアというところは、イタリアの東にあるところなのですが、私はてっきり、そういう国があって、そのなかに、県とか州とかいったものがある、ということかと思っておりました。しかし、実際にはそうではなく、いくつかの国で構成された連邦となっていたようです。その国というのが、スロヴェニアクロアチアセルビアモンテネグロボスニア・ヘルツェゴヴィアマケドニアです。うん。聞いたことがある国がいくつかありますし、そのなかのいくつかは、同じ時期に戦争になっていたところであったりします。ユーゴスラヴィアのうち、ユーゴというのは「南」を意味しており、「ユーゴスラビア」で「南スラヴの」ということになります。つまりは、「南スラヴ人の民族」の国どうしが連携したものが、ユーゴスラヴィアということになります。本来ならば民族どうしですから、それぞれの国が仲良くすることができるだろう・・・なんて思うのですが、決してそうではなかったようです。すでに第二次世界大戦が始まるころには、国同士が仲違いするようになってしまったようです。それがズルズルと引きずってしまい、1991年に独立をするために内戦が勃発してしまうのです。よく民族どうし・・・というか、国民どうし仲良くしましょう・・・なんていうことがあったりしますが、このユーゴスラヴィアのように、爆弾となりそうなものを抱えている状況であった場合、潜伏期間を経たのちに、内戦という形で爆発してしまいそうです。これが国や地域でのことであったりするわけですが、人間関係においても、そうしたものって、よくあったりするものです。ちょっとしたものであっても、それが怨みとか憎しみとなってしまい、それを長い期間ふつふつと堪え忍んだのち、いつしかそれが爆発してヤバいことをしてしまう・・・なんていうのがあったりします。そうした怨みとか憎しみとかを、何らかの形で取り去ることができればいいのですが、現実的には、そううまくいくことはできません。これが人間関係の難しさ、ということなのかもしれません。米澤穂信著「さよなら妖精」東京創元社刊 2004年
2024.05.18
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大野七郎久高改め樺山久高は、朝鮮出兵の後に帰国して、樺山家の当主となりました。しかも、妻である妙も許されたようです。そんな久高は、帰国して以来、ただ空虚を抱えて過ごすようになったとのこと。この久高の生きざまを見て、私はひとりの武将・・・同じ朝鮮出兵を経験した武将のことを思い浮かべてしまいます。その名は山岡志摩。伊達家の武将です。山岡は松島の地に館を建てて実際に治めていたのですが、政宗が米沢から岩出山へと移ることになったときも松島の領地はそのまま伊達家のものだったようです。そんな山岡も政宗といっしょに朝鮮出兵に赴き、そこで妻となるシーマ姫と出会うことになります。その後、豊臣秀吉により名前を志摩に改められることになります。後に、山岡は松島と岩出山にお寺を作ることになるのですが、その要因として、この朝鮮出兵の一件があったのかもしれません。出兵というからには、死人が出るのはあたりまえのこと。しかも、殺すわけですので、相当エゲツないことになるのは想像することがたやすいです。そんなわけで、山岡も久高と同じような思いをしたのでは、と思うのです。日本での戦いのほかに、この朝鮮出兵によって殺した人たちを慰霊するほかに、殺したことにたいする懺悔の意味も、このお寺を建てた想いのなかにこめられたのかもしれません。川越宗一著「天地に燦たり」文藝春秋刊 2018年
2024.05.17
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今回の物語は、豊臣秀吉が挙行した朝鮮出兵のものです。ここでは、大野七郎久高が主人公とされております。樺山家から婿養子に入ったとされております。島津家の家臣の一人です。朝鮮への・・・ということで、朝鮮国が舞台となっております。それだけでなく、日本だけでなく朝鮮にも関わりがあった琉球国も関わってきます。ということは、久高がメインになって活躍するのでは・・・と思っておりましたが、実際に読んでみると、この物語の図太い背骨となっているのが、朝鮮国の明鐘という男です。朝鮮国における被差別民である白丁という身分であったようですが、ひょんなことから論語をはじめとした教えを学ぶことになり、朝鮮出兵により朝鮮国が崩壊するやいなや、国の役人になります。この朝鮮国では、身分を撤回するようなものがあったようなのですが、いざ身分が卑しい人間がいたとしたら、「こいつといっしょにいるのはいやだ」ということがあり、実質的にはうまく機能していなかったようです。こうしたことは、よくあったりします。オリンピックに際しても、特定の国の選手がいたとき、他の国の選手が辞退する・・・というのがあったりします。このように、差別というものは、今なお根深く残っているようです。その3に続きます。川越宗一著「天地に燦たり」文藝春秋刊 2018年
2024.05.16
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今回の物語の著者である川越宗一は、新聞の連載にて「パシヨン」という物語を連載しておりました。単行本としてPHP研究所から出版されております。この物語ですが、江戸時代において、キリスト教を信じているだけでむざむざと処刑されてしまいます。そのなかで、小西マンショを苛烈な拷問のうえ獄死させた井上筑後の守政重は、その後に職を辞することになります。そして、政重は隠れキリシタンをかくまっているという浄土宗のお寺を訪れ、キリシタンの教えというものを聞かされるのです。そのキリシタンの教えというものは、生前にいいことをすれば天国に行けて、悪いことをすればインヘルノというところに堕ちる、というものです。仏教では、生前にいいことをすれば極楽に行けて、悪いことをすれば無間地獄に堕ちる、といわれております。このことから見てみるならば、キリスト教と仏教の「根っこ」というものは同じ、つまりは、同じ宗教である、といえるのです。しかし、この日本・・・とりわけ、江戸時代においては、仏教はとくに何もなく、キリスト教を信じているだけで、処刑というかたちで殺されてしまう、というのがまかり通ってしまっていたのです。こういうところから、宗教というものはどういうことを目指していけばいいのか、ということを考えなければならないのかな、なんて思ってしまいます。その2に続きます。川越宗一著「天地に燦たり」文藝春秋刊 2018年
2024.05.15
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これにて、図書館戦争は完結となります。これにともない、正義にまつわるお話をしたいと思います。正義というものはたしかに正しいものがあります。しかし、これが時として悪い方向へと突き進んでしまうことがよくあったりするのです。正しいからといって、手を出したり、ましてや武器を持ち出したりしたら、暴力となってしまいます。それだけでなく、「正義」という意味合いを、自分の都合で勝手気ままに解釈してしまったら、その影響は悪い方向へと向かってしまい、その時点で「悪」へと変わってしまうのです。そういうことがあったりすると、本当の正義というものは、存在しないように思えてしまいます。本当に正しいものというのはどういうものだろう・・・そういうことを常に頭の片隅に置いておきながら、常に考えるようにして、自分が正しいと思っていても、それを相手に強要することのないように注意して、正義が悪い方向へすすまないようにしていきたいところです。有川浩著「別冊 図書館戦争Ⅱ」KADOKAWA刊 2008年
2024.05.14
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そのストーカー騒ぎは、なんとか解決をみせたのですが、その後、柴崎はさらなるトラブルに見舞われてしまいます。図書隊の男子寮に、柴崎のコラ画像が配られてしまうのです。もしや先日のストーカーが報復でやっているのでは・・・なんていう疑惑があるようですが。とにもかくにも、理由はどうであれ、こうした卑劣な行為はやらないように気をつけなければな、なんて思ってしまいます。私も状況によってはよく思わない事態というのがあったりしますが、そこはそこで、グッとこらえるようにしております。罠に嵌めるようなマネは絶対にやらない・・・そう自分を厳しく律していくほかないのです。その5に続きます。有川浩著「別冊 図書館戦争Ⅱ」KADOKAWA刊 2008年
2024.05.13
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郁が堂上と結婚をすることになり、女子寮から退去することになります。その後釜として、水島という事務員が入ることになります。そのような状況のなかで、柴崎の身にトラブルが降りかかります。それも二度も。まず一つ目が、図書館におけるストーカーのつきまといです。いくらストーカーとはいえ、図書館の利用者ということで、そのストーカーを即座に排除するわけにはいきません。そんななかにおいて、対策を施したりするのですが、相手もさるもの、新たな手口を考えたりするわけで、手に負えなくなってしまったりします。挙げ句の果てには、足を怪我しているからといって、借りた本を返さない・・・ときました。ずいぶんとイヤラシいことをやっているよな、なんて思ってしまいます。私なんて、女性に見向きもされないばかりか、こっちから来たらそそくさと退散されてしまったりするほどのブサメンですので、ストーカーをするほうになってしまいがちです。こうしたマネは絶対にやらないようにしたいな、と自分を律するほかないです。その4に続きます。有川浩著「別冊 図書館戦争Ⅱ」KADOKAWA刊 2008年
2024.05.13
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ここでは、堂上が新人時代の頃の話となります。郁にとっては、堂上は憧れの的です。まさに王子様です。郁が新人時代には、そんな王子様とはつゆ知らず、その堂上からキッチリと絞られていたりして、郁はドロップキックをかましたり、大外刈りをキメたりしたりしておりました。そんな堂上であっても、新人だった頃があったわけで、それと同時に、いろいろとヘマをやらかしたりしたりしていたようです。たしかに、自分から見てキッチリとしていると思う人であっても、きちんと新人の頃があったわけですし、ヘマをしたりすることもあったりするのです。私なんてヘマばっかりしているような人間だったりします。そんな自分であっても、シブくてだんでぃ〜なオジサマになるべく、陰で泥臭く努力し続けているわけですが、その片鱗を出すことができているか・・・ちと不安なことがあったりします。その3に続きます。有川浩著「別冊 図書館戦争Ⅱ」KADOKAWA刊 2008年
2024.05.12
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今回の物語は、図書特殊部隊・・・ライブラリー・タスクフォースの副隊長を務める緒形の過去の話です。緒形は大学時代に知り合った女性を付き合っていたわけですが、その後の進路が災いを起こすことになるのです。そんなわけで、おバカなコメディーであるこのシリーズのなかにおいて、一番重っ苦しいものとなっております。まあ、こんなほろ苦い経験ってあるよね・・・なんて、思ってしまいますです。その2に続きます。有川浩著「別冊 図書館戦争Ⅱ」KADOKAWA刊 2008年
2024.05.12
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著者は、「単行本あとがき」で、こう注意しております。苦手は人は逃げてー!ということで一つ。ベタ甘は仕様です。駄目な方は本当に回避してください。あくまで登場人物中心なので、本編までは付き合ってやったがこれ以上のラブコメ仕様は我慢ならじ!というお客様には丸ごと無視していただければ大丈夫という安心設計!そして、「文庫版あとがき」に至っては、ダメだしのように、さらなる注意をしております。繰り返します。これを読まなくても本編にはまったく支障ありません。アホらいしくらいベタ甘です。だから無理だと思った方は遠慮なく回避してください。大事なことなので二回言いました。警告はしましたので以降は責任を持ちかねます。・・・ということなのですが。・・・・・・・・・・・・・・・・・・大好物でございますぅ〜〜〜私の感性にクリティカルヒットするかの如く、ガッチリとあっておりました。まあ、「ラブコメ今昔」で、オモシロさというものを垣間見ておりますので、今回の物語もニヤニヤしながら読んでおりました。というか、これでこの物語を避けてしまったら、バチが当たるというものです。仮に懺悔することになったら、まず間違いなく神様からドヤ顔どころか鬼の形相で即座にバツ印を喰らうのは目に見えておりますし、水をぶっかけられるのはもちろんのこと、泥やら白い粉やらをふりかけられたあとに、オチとして金盥(かなだらい)をガンッと落とされることになってしまいます。有川浩著「別冊 図書館戦争Ⅰ」KADOKAWA刊 2008年
2024.05.12
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そんな気まずい状況であるにもかかわらず、図書館内では事件が勃発します。木島ジンという作家が書いた小説が検閲されることになり、図書館は厳戒態勢を取ることになります。木島が書いた作品は、かなりバイオレンス度の高い、辛辣な内容となっております。しかしながら、放送禁止用語に該当する良化委員会が違反とみなしている言葉は一切使われていないのです。放送禁止用語というものは、そこに規定されている言葉だけで、侮辱的な意味合いがあったりします。しかし、木島が書いたものは、違反が見受けられない言葉を言葉巧みに使って、ネガティブな物語を書き記しているのです。まあ、私としましては、できる限りネガティブな言葉を使わないように心がけておりますし、そんな言葉を使わずとも、ネガティブなことは絶対に書かないように心がけております。私自身、ネガティブなものを目の当たりにするとゲンナリするタチですので、他の人にも、ゲンナリとさせることのないように気をつけている、というのがあったりしますです。その11に続きます。有川浩著「別冊 図書館戦争Ⅰ」KADOKAWA刊 2008年
2024.05.11
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郁と堂上のおつきあいは、あれこれありながらも順調にいっております。そんなさなか、その郁と堂上には、ビミョ〜〜〜なことが起きてしまい、気まずい雰囲気になってしまいます。堂上が突っぱねただけに、よりを戻したい郁としては、非常に複雑な心境であったりします。その10に続きます。有川浩著「別冊 図書館戦争Ⅰ」KADOKAWA刊 2008年
2024.05.11
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私はこの5月で誕生日を迎え、あと1年で50になってしまいます。時間が流れるの、ムチャクチャ速すぎますって!そんな私が今年の冬のこと、会社から帰宅した直後に、米を精米するためにまた出かけなければならなくなりました。その米は米袋に入っており、1袋が30kgもあるしろもので、私の体重よりも軽いシロモノです。しかし、その米袋を持ち上げたとたん、腰にきちゃいました。いわゆるギックリ腰というものでしょうか。精米を終わった後でも、その腰の痛みはひくことがなく、まるまる1ヵ月は湿布のお世話になってしまいました。い、今は、さすがにその腰の痛みは治まりましたが、30kgもある米袋をきちんとした持ち方で持たなければな・・・なんて、思ってしまいます。・・・弱気になっていた堂庵であるが、一縷(いちる)の望みというものがある。それは、藤介がいつも座っている箱のなかに入っている、とある事情で持つことになった大量の小判がそれである。そうこうしているうちに、平次がやってきた。妹が誘拐されてしまったのか、藤介にきつくあたっている。そして、堂庵には、この出来事を全て「虫」のせいにするように言ったのであるが、堂庵はそれに応じない。そんななか、藤介には思い当たるふしがあるようで・・・・・・今回の物語は、この2024年6月号で最終回を迎えます。2022年8月号から連載が始まりましたので、実質的に約2年・・・ということになります。一見したところ、全ての出来事が病気のせいであり、なおかつ、堂庵によれば「虫」のせいでもあったりするのですが、ふたをあけてみれば、病気のせいでも「虫」のせいでもなく、そこにあったのは現実的な出来事でした。しかも、この最後の話においては、これまでの出来事が関係していたりするわけで、思わず口をアングリとさせてしまったりしました。このあと、この物語は単行本として出版されると思うのですが、これを楽しみにしつつ、6月に出版されるという本編の最新作も楽しみにしたいところであったりします。京極夏彦著「病葉草紙(わくらばそうし)(第八話 頓死肝虫(とんしのかんむし) 後編(最終回))」文藝春秋2024年6月号
2024.05.10
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ここでは、図書館の中で傷害事件が起こります。その犯人は、薬物中毒になっているようで、挙動不審なうえに言動がヤバいことになっております。できることなら、ヤバい奴がいたら即刻つまみだしたほうがいいわけですが、客商売をしているときには、それがまずいことになっていきます。これはヤバいんじゃないか?・・・なんて思っていても、実は切実なる事情があったりするわけで、ひと目見ただけで判断することは危険なことであったりするようです。判断するにしても、慎重にことを進めていく必要があるのでしょう。その9に続きます。有川浩著「別冊 図書館戦争Ⅰ」KADOKAWA刊 2008年
2024.05.10
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郁と堂上のおつきあいは順調に進んでいるようで、ホテルで一泊!をキメることになったようです。ところが、はじめてのことをやる際に、ちょっとしたトラブルというか、郁にとっては恥ずかしいことが起きてしまいます。そのために、同室の柴崎にアドバイスを受けながら、下着を買うことになったのです。その下着のなかに、天使のブラというのがあります。ようするに、寄せてぇ〜上げてぇ〜胸を盛り上げるものであったりします。で、何を寄せてぇ〜上げてぇ〜するのか・・・といいますと、脇腹や腹部にあるお肉を、そのブラジャーのなかにグイグイと入れていくのです。まあ、これに関しては・・・外出しているときには見た目というものはいいのかもしれませんが、郁たちのように胸を見せる機会があった際には、これが幻影であることを相手に見せつけてしまうことにつながってしまうようです。こういうのがあると、虚勢を張らずに、ありのままの姿でいたほうがいいようだな・・・なんて、女性からは見向きもされない私は、そう思ってしまうのです。その8に続きます。有川浩著「別冊 図書館戦争Ⅰ」KADOKAWA刊 2008年
2024.05.09
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ここでは、図書館内で火災が発生します。とはいえ、実際には催涙ガスが充満する事態となっているようですが。火災に対応するためのスーツを用意することになったのですが、そんななかで、郁はとっさに現場の中に入って中にいた人を助けることになります。火災のときには、独断で中に入ってはいけない、というのがあります。火が燃えさかっているところに助けに入るなんて、自殺行為であったりします。この時には、むやみに入ることはしないほうがいいようです。万全の準備をしたうえで、上々の判断でいける、というのであれば、問題はないようです。これこそまさに「ミイラ取りがミイラになる」のようなものですので、慎重な行動を心がけていきたいところであったりします。その7に続きます。有川浩著「別冊 図書館戦争Ⅰ」KADOKAWA刊 2008年
2024.05.08
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2月ともなると、バレンタインデーであったりします。晴れて堂上とラブラブになった郁は、もちろん本命チョコとして、手作りのものを作ることになります。ちょうど、寮内で手作りチョコを作る講習会というものもやっているようですし。で、郁が所属する図書隊においても義理ではあるのですが、チョコのお裾分けをすることにしたようです。それと、郁の同僚である手塚も、女性の事務員からチョコのプレゼントがあったようですが・・・。その6に続きます。有川浩著「別冊 図書館戦争Ⅰ」KADOKAWA刊 2008年
2024.05.07
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そんな正月休みあけに、図書館内でトラブルが起こります。それが、酒に酔った男が図書館内に居座る日が多い、というものです。酒に酔った一件に限らず、こうした迷惑な人って、けっこう多かったりします。特に店などでは、よく目立つものであるようで、店員からは陰でひそひそと噂話をすることがあったりします。私としては、そういうことになったら恥ずかしい限りであったりしますので、できる限りヘンな言動をとらないように気をつけていきたいものだな、と思っております。その5に続きます。有川浩著「別冊 図書館戦争Ⅰ」KADOKAWA刊 2008年
2024.05.07
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堂上班は、幸運にも正月3が日が休暇になりました。郁と堂上は、2日と3日に会うことになり、1日は堂上が実家に戻ることになります。その1日に、郁の携帯に電話がかかってきます。相手は、その堂上です。緊急事態?いやいや、さすがに非番のときにそれはないです。なにかのっぴきならないことでもあったのでしょうか?その4に続きます。有川浩著「別冊 図書館戦争Ⅰ」KADOKAWA刊 2008年
2024.05.06
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そんな堂上の退院祝いのさなかに、図書館内で事件が起こります。それが、収録されている本が何ものかによって盗まれてしまう、というものです。犯人はもともとスポーツ推薦で大学に入学したのですが、致命的な怪我をしたことにより特待制度を剥奪され、一般学生と同等となってしまいます。大学生ですから単位が必要なのですが、どうしても取ることができなくなってしまいます。その時に、講義を持っていた准教授がその弱みにつけ込んできたのです。弱みにつけ込んでくる准教授も准教授ですが、犯人も犯人だったりします。とはいえ、自分も犯人の立場だったらどうなることやら・・・なんて想像してみると、ジレンマに苛まれることになってしまいそうです。弱みにつけ込んだ依頼はできるだけ断りつつ、なんとか挽回できるようなことを模索していくほかないのかな、なんて思ってしまいます。その3に続きます。有川浩著「別冊 図書館戦争Ⅰ」KADOKAWA刊 2008年
2024.05.06
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「図書館革命」において足に怪我をして入院していた堂上が退院してきました。「図書館危機」においてマシンガンの銃撃をまともにうけても即死ではなく重態ですんだ玄田・・・は、ムチャクチャすぎるところはあるのですが、さすがにその玄田と比べちゃいけなかったりします。それはともかく、そんな堂上は、図書隊のひとたちから盛大なる歓迎を受けます。その際に、あるメッセージを掲げることになるのですが・・・まあ、玄田の言動がアレですし、郁がクマ殺しの称号を受けるハメにもなったりしますので、図書隊のイタズラ加減といいますか、ユーモアというものは、強烈なものがあったりします。その2に続きます。有川浩著「別冊 図書館戦争Ⅰ」KADOKAWA刊 2008年
2024.05.06
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巻末には、著者と児玉清の対談があるのですが、そのなかに、作家の新人がやりがちなことが語られております。それは、自分が調べたことを、作品のなかに全てつぎ込んでしまう、というものです。たしかに、調べたことを作品に展開させることは大切であったりします。しかし、調べたものを全てつぎ込んでしまうと、作家が蘊蓄を語っているようにみえてしまい、作品をだいなしにしてしまうのです。まあ、私も、レビューのネタとして、ターゲットとしている本を読んでは、いろいろとネタを拾い集めることはよくやっているのですが、今回の物語のように、フィクションのものの場合、通しで読んでみた時に、テンポ良く読めるように、調べたものを全てつぎ込むようなマネはしない・・・ということを、最近はやっております。まあ、仕事が忙しい・・・というか、毎週必ず残業があるような状況で、こうしてレビューを書く時間を持つことができない、というのが、大きな要因であったりするのですが・・・。有川浩著「図書館革命」KADOKAWA刊 2007年
2024.05.06
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今回の物語において、図書隊は良化委員会と対峙することになっているわけですが、ちと不思議なことになっております。良化委員会という敵組織があるにもかかわらず、そちら側の組織からは、主要な幹部となる人物が一人も登場しないのです。しかも、著者のあとがきにも、良化委員会側の言い分が書かれていないことを指摘するご意見を今までにいくつかいただきましたが、これは敢えて書いていません。その理由もここでは述べませんとあります。つまりは、良化委員会という組織の意義、というものを、我々読んだ人たちが、あれこれと想像するところであったりするようです。この物語では架空の物語となっているのですが、現実的にも、良化委員会のような存在があったりするようです。しかも、そういったものが存続しているからには、根っこのほうに、黒いシコリのようなものが巣くっている、というのがあるのでしょう。つまりは、幹部と思わしき人物を逮捕するなり殺したり(註:「殺す」というのはフィクションでのことです。よゐ子はマネしないでね)したとしても、根本的な解決とはならない、ということになるのかもしれません。その根本的な解決をするためには、今ある組織を完膚なきまで壊滅せしめて、そのうえで、まっさらな状況のなかで、新しいものを築き上げるしかないのでしょう。しかし、現実的には、そういったことがまかり通ることは、まずない・・・ということなのかもしれません。その3に続きます。有川浩著「図書館革命」KADOKAWA刊 2007年
2024.05.05
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今回の物語も、シリアスな事象が図太い背骨となっておりますが、肉付けの部分はベタなコメディーとなっております。そんないくつかあるなかで、ことさらに爆笑を誘うものがあります。それは、かくまわれている当麻蔵人(とうま・くらど)が扮した格好です。当麻は、原発テロの手本となった作品を手がけたために、良化委員会から拉致される恐れがありました。それから逃れるために、図書隊は極秘でかくまうことになったのですが、なぜかその情報が漏洩してしまい、逃亡をすることになるのです。そのためか、当麻本人でないように、髪を切ったり、違った服を着たりすることになるのですが、クライマックスにおける「とある場所」において扮した姿が・・・。当初は、現地において親戚の葬儀のために礼服を・・・ということで、郁は店員にこんなオーダーをします。この地で目立たないおじさんにしてくださいこれに関しては、お金は糸目はつけないという主張をしたわけですが、それが功を奏したかどうかはわかりませぬが、それを聞いた店員は、目を輝かせては、ノリノリでそれに応じてしまうのです。それがどーいう格好になったのかはぁ〜〜〜・・・こ、ここでは言えないッ!間違いなく郁から大外刈りをキメられて失神させられてしまうのがオチです。その2に続きます。有川浩著「図書館革命」KADOKAWA刊 2007年
2024.05.05
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今回の一件は、ベタベタなコメディーであるなかにあって、一番シリアスで重っ苦しいものとなっております。郁が所属している図書隊は、水戸の美術館で開催されることになった特別展の警備をすることになったのですが、そこで展示されているのは、検閲を辞さない良化隊を批判したものとなっているのです。この作品のために手荒なことを辞さない・・・ということなのですが、本来警備をするはずである水戸の図書隊は、権限が皆無と言っていいほど、無力であったりします。その背後には、そうとう根深いものがはびこっているのです。このような事態を生んでしまったのは、まさにトップであったりします。組織を活かすも殺すも、まさにそうであるわけです。できることなら、組織のために労苦を厭わない人間がトップになればいいのですが、現実的には、そううまくいかないことが多かったりします。たとえ、組織のために!・・・なんて意気込んでいても、着任するやいなや、様々な軋轢を経験して、結局はその意気込みがそがれてしまう・・・というのも、よくあることです。理想を実現させる・・・ということは、いかに難しくて厳しいものか・・・痛感させられる次第であったりします。有川浩著「図書館危機」KADOKAWA刊 2007年
2024.05.05
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郁が所属する図書隊は、茨城県美術館で開催される特別展の警備をすることになります。これに関して、手塚は兄から情報を知ることになるのですが、そこにはキナ臭いものがあるようで、上官相手にヤケ酒をキメることになってしまいます。その後、郁が悪酔いしてしまった手塚を手助けするのですが、それが手塚の悪酔いをさらに悪化させることにつながってしまいます。お酒は水分補給にはならないというのがあります。たしかに、お酒というものは水分ではあるのですが、なかにアルコールというものが含まれております。このアルコールというものは、体内に入っていったら、即座に尿として出すのですが、それと同時に、水分まで出ていってしまうのです。そのためか、夏場でお酒を飲もうとすると、必要な水分まで外に出してしまうことにつながってしまいますので、脱水症状になってしまう恐れがでてしまいます。で、それと同様に、やっちゃいけないこと・・・ということで、作中で郁が手塚に飲ませてしまったのが、スポーツドリンクです。まあ、とあるスポーツドリンクは、点滴と似たような成分になっているものもあったりしますので、お酒を飲んだ時には最適じゃないのか・・・なんて思ってしまうのですが、実はこれは非常に危険なことになってしまうようです。スポーツドリンクというものは、水分を体内に吸収しやすくするようになっております。そのためか、お酒を飲んでいるときにスポーツドリンクを飲ませてしまうと、水分だけでなく、アルコールまでもが容易に体内に吸収されてしまうことになってしまい、酔いをひどくさせてしまうことにつながってしまうのです。その5に続きます。有川浩著「図書館危機」KADOKAWA刊 2007年
2024.05.05
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お次は、男性アイドルの生い立ちを出版することになった際のひと悶着です。この男性アイドルは、両親が離婚することになったのですが、その両親に愛想をつかしていたので、祖父母のもとで育てられることになります。この生い立ちからして、すべてにおいてNGワード・・・つまり、放送禁止用語のようなものですが、そういったものがビッシリと網羅されているのかな・・・なんて、私は思ったのですが、決してそうではなく、たったひとつの言葉だけで、出版することができなくなってしまうのです。その言葉とは、思わずえ????????と、ハテナマークをいくつも量産したくなるほどのものです。しかし、それがれっきとしたNGワードになってしまっているのです。たしかに、私が使用している楽天ブログでも、そういったNGワードが入っていた場合は公開することができなくなっております。そういったものの他に、今回の物語のように、本人も嫌な思いをすることがなく、なおかつ、その言葉に関係する人も、決して同様に嫌な思いをしていないにもかかわらず、こうしてNGワードとして、設定されてしまっているのです。まあ、なかには、徹底的にバカにされたから、あえてそうするように・・・なんていうのもあったりします。私にも、絶対にふれてほしくない、まさに心の傷ともいえる言葉というものがあったりしますので、絶対に使わないように決意をしているものもあったりします。・・・と、こうして文章として書いてみると、「なんでこんな言葉がNGに?」なんて思っていても、人によっては、「絶対にそういう言葉を使ってほしくない」と思っている人もいたりするようで、このNGワード・・・放送禁止用語というものは、難しい側面というものを持っているようなのであります。その4に続きます。有川浩著「図書館危機」KADOKAWA刊 2007年
2024.05.04
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郁と手塚、それと郁と同室の柴崎は、図書隊に入隊して1年と10ヵ月が経過し、昇任試験を受けることになります。3人とも、大学を卒業しているので、階級は一士となっており、その上である士長を目指すことになります。この試験は、筆記と実技があるのですが、3人がやることになった実技というのが、子供にむけての読み聞かせ(!)なのです。柴崎は、いつも図書館で読み聞かせをしているので問題はないようで、郁は・・・う〜〜〜どうなんでしょう・・・。あと、手塚に関しては筆記は問題なしなのですが、そのかわり、実技・・・というか、読み聞かせをさせるのはやったことがない・・・というか、やる機会がなかった、というか、難儀なところがあったりします。本を読み聞かせる・・・というのを含めて、大人が子供に接する・・・というのは、非常に難しいものがあるのでは、なんて、私は思っております。ヘタな対応をしたらナメられるのは必至で、だからといって高圧的に接するわけにはいきません。そんななか、柴崎は、あえてフダ付きの悪ガキの前で読み聞かせることにしたのですが・・・読む本は、かなりエゲツないものになっておりますし、その際の演出も、同様にエゲツないことをしているようです。その3に続きます。有川浩著「図書館危機」KADOKAWA刊 2007年
2024.05.04
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郁は、手塚の兄によって、郁が慕っていた王子様の正体をバラされてしまいます。厳しくも優しい、あの直属の上司が、憧れの王子様だったなんて・・・そんな王子様に、背後から跳び蹴りを食らわせたり、大外刈りをバッチリとキメつけて失神せしめたり・・・きゃ〜〜〜穴があったら入りたい・・・とはこのことだったり・・・ど〜〜〜しよ〜〜〜・・・ってなことがあったりするのですが、そんなさなかに、図書館のなかで痴漢行為が起こります。その被害を被っているのが、中澤毬江(なかざわ・まりえ)。中途で難聴になってしまった女子高生です。耳が聞こえないというハンデがあって、なにかあっても声を出せないのをいいことに、犯人はいいようにやりたい放題やってのけるのです。これはあまりにもふてえことだったりします。人の弱みにつけこんで・・・とは、このことだったりします。私も、絶対にこうならないように、誘惑に負けないように気をつけていくほかないです。その2に続きます。有川浩著「図書館危機」KADOKAWA刊 2007年
2024.05.03
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郁の同僚である手塚には、兄がいるようなのですが、その兄とは確執を持っているようです。そんななかにおいて、郁の同僚である砂川が、ブックレビューをしているのですが、その内容は、対象となる本の内容をぶった斬るような、辛辣なものとなっております。これによって、ちょっとした問題に発展してしまいます。本の内容に限らず、あらゆる物事を批評するなり感想を持つ際には、いいと思えるところがある他に、悪いと思えるところもあったりします。そんななかにおいて、レビューをする際には、できる限り悪いと思えるところだけを批評するのは、やらないほうがいい・・・と、私は思います。ましてや、砂川は、まがりなりにも図書館の人間であり、図書隊の人間でもあります。そんな人間・・・つまりは、権力を持っている人間が、辛辣なことを、公式なもので公開したとなれば、威圧以外の何ものでもなくなってしまうのです。権力を持つことの恐ろしさというものを自覚しなければならない、というのがあるのですが、まずはレビューの対象となっているものに関わっている人が、どういう心境で辛辣なレビューを受け入れているのか・・・ということにも、想像を働かせなければならないのです。その5に続きます。有川浩著「図書館内乱」KADOKAWA刊 2006年
2024.05.02
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ここでは、とある週刊誌の閲覧に関しての攻防があります。その週刊誌には、未成年者の犯人にまつわることが、その犯人の実名が掲載されたうえで、赤裸々に報じられております。これに関しては、明らかにまずいものがあるわけで、公開する・しない・・・そのせめぎ合いが生まれることになっております。表現の自由というのがあります。本来ならば、そういうことは認められるべきであったりします。しかし、これが時としては、仇になることもあったりするのです。なかには、この一件にあるように、本来ならば報道するべきでないものが記事として公開される・・・というのがあったりしますが、その他には、見たり読んだりして不快に感じるものも、そうだったりします。私も、テレビを見ている際に、暴力シーンを見ると気分を悪くしてしまいます。そういうのがあったら、すかさず違う番組に変えたりします。そういったことがある以上、そういったものは規制すべきではあるのですが、それでは検閲になってしまいます。できるならば、自分がやろうとしている表現にたいして、自分で規制をするべきなのです。自分がやろうとしている表現は、相手にとっては不快に感じてしまうのだろうか。そういったことを、自問自答するほかないのです。その4に続きます。有川浩著「図書館内乱」KADOKAWA刊 2006年
2024.05.01
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ここでは、郁の先輩である小牧が、良化特務機関・・・良化隊から査問を受けることになります。その口実は、耳に障害がある人物にたいして人権侵害な行動をとった・・・というものです。相手が、本当に悪いことをした・・・というのなら、話がわかる、というものです。しかし、今回の一件に関して言えば、虐げられた側の人物の思惑は、決してそういう感じではなかったのです。良化隊が、郁が所属する図書隊に何癖をつけるために、こういう風に思惑をねじ曲げていったのです。当事者となって虐げられている、その人物にとっては、まさに不本意なことに感じていることでしょう。ましてや、査問されている小牧は、その人物・・・幼なじみの女子高生にとっては、兄同然として親しくしているわけですから。相手を攻撃するために、事実をねじ曲げる・・・ということが、どれだけ怖いものであるかが、垣間見ることができてしまっております。その3に続きます。有川浩著「図書館内乱」KADOKAWA刊 2006年
2024.04.30
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今回の物語は、五つの短編から成り立っております。その一発目では、郁の両親が、郁のもとを訪れることになります。郁にとっては、まさに恐るべき事態となってしまっております。なんてったって、郁の母親が、危険な仕事にはついていけない・・・なんて言っていたところを、郁はまさにその危険な仕事についてしまっていたからです。そのためか、仲間に根回しをしつつ、なんとか両親をごまかそうと躍起になってしまいます。このハチャメチャぶりが、ここでのポイントとなってしまっております。とはいえ、父親は、そんな郁の姿を見つつ、郁の上司である堂上に、「あるもの」を託すわけです。それが何なのか・・・なのですが、まあ、それを託すことになった父親は、おバカな郁を暖かく見守っていた・・・という気持ちがあったのは確かであった、とだけ言っておきませう。その2に続きます。有川浩著「図書館内乱」KADOKAWA刊 2006年
2024.04.29
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