PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

カレンダー

プロフィール

kapon2

kapon2

バックナンバー

2024年11月
2024年10月
2024年09月
2024年08月
2024年07月

コメント新着

お気に入りブログ

世界トイレデー New! M-65さん

ノートルダム大聖堂… New! 第三権兵衛丸 漁労長さん

伊豆ツーリング あずま、さん

気になったことを調… ASDICさん
天は人の上に人を造… 鳩ポッポ9098さん
2005年03月16日
XML
テーマ: 戦争反対(1190)
 映画ローレライの中で、反乱した将校が、勇敢で優秀な若者は戦地で死に、後に日本に残るのは臆病者ばかりだ、的なことを言うシーンがありました。この手のニュアンスの話は、小説や映画の中でも色々と触れられてきてはいますが、実際の所どうなんだろうと思った駄文を少々。。

 あらかじめお断りしておきますが、単純に世代で思いっきりぶつ切りにして論じてしまうので、個々の個性や違いを無視している点はご容赦下さい。

<戦中世代>
 人口ピラミッド (日本の人口統計 Wikipedia) から言えば、第二次世界大戦で戦場にかり出されたのは、大体1925年生まれ以前の男となります、現在で言えば、御歳80歳以上。第二次世界大戦で戦争、被爆等で命を落とした割合は各年齢比で約1/3程度と想定されます。つまり、当時二十歳の青年の1/3程がなんらかの原因で命を落としているということです。この割合はやはり高いと言わざるを得ないのですが、徴兵制度のありかたなどもあって、単純に亡くなった1/3は勇敢で残りの2/3は臆病だとも言いきれない部分があります。正確に言うならばごく一部の徴兵回避の者が臆病であったというべきでしょう。逆に言えば、勇敢であろうと臆病であろうと、大概の青年は徴兵もしくは志願で戦場に行かざるを得ないわけです。
 すでに、多くの方が亡くなられている戦争世代ですが、戦地から生還した方々は大きく二通りのパタンに分かれるように思います。多くの生還者は、実に寡黙です。自らの体験を自ら語ることは本当に稀なことです。何故語らないのか、私も不思議に思った時分がありましたが、最近なんとなくわかるような気がしてきました。語らないのではなく、語れないのではないかと。戦場で起こることは非日常の不条理なことばかりです。物事の善悪で行動するのではなく、上層部が考えた命令のもとに自己の生命維持のために行動を起こすのみです。末端の兵士にとって、それが良いか悪いかなどと考える余裕も必要もないのです。このことは、もちろん無我夢中で記憶がないとか、嫌な思い出だから思い出したくないと言ったこともあるのでしょうが、戦後の日常生活での価値観に基づいて言葉にすることを難しくしているのだと思います。日常における我々の会話は、基本的に正しいか、正しくないか、良かったか、悪かったかという価値判断を取り入れながら進めていきます。しかし、戦場でのそれは、何故そうしたのかという点で矛盾だらけになってしまうのです。会話の中でうまく整理がつかないのです。そういう方に多く出会ってきましたが、今思えば、もっと素直に会話を引き出せれば良かったと思うのです。
 もう一つのパタンは「饒舌」パタンです。実に良く語る方々で、多くは士官以上か後方部隊所属で前線に行っていない方々です。語って悪いとは毛頭思いませんが、こちらの場合は冷静な視点で理路整然と語られます。士官クラスの場合は、命令系統に所属していますので、命令の意味や理由を知る立場にあったため、その善悪について考える余裕があったためでしょう。また、後方部隊の兵士にしても、自分の置かれた状況をきちんと把握する余裕があったためでしょう。
 また、戦地に行かなかった民間人も上記のパタンに準じるものと思います。直接戦災に遭った寡黙な人々と、戦争で利益をあげていった饒舌な経済界人です。戦後の日本はこの後者である「饒舌」な人々によって作り上げられていったということに問題があります。

<行き遅れ世代>
 戦争に直接関わった戦争世代が散々な目に逢っている中、終戦時に徴兵や志願年齢に達しなかった世代がいます。概ね1925年から1940年生まれの人々です。この世代は兄や父たちが戦地で戦っているのを目の当たりにし、次は自分と勇んでいたわけです。しかし、自らの勇気や情熱を試す機会なく終わってしまった彼らは、戦後の動乱期にそのパワーを発揮することとなります。高度成長期を支えていったのもこの世代です。ただし、熱くなりすぎる傾向も強く、戦中世代よりもずっと軍国的な考え方に影響されているようです。例えば、三島由紀夫がこの世代の典型例でしょう。彼は肉体的にもコンプレックスを感じていましたが、それ以上に戦争に行けなかったというコンプレックスが強く反映されていると言えます。

<戦後世代>
 戦後に生まれた世代は一気に自由の風にさらされていきます。軍国的なことについては批判的に育てられていきます。親は戦中世代であり、寡黙な親は自分が行ってきた行為について批判されても、否定しません。また饒舌な親は、逆に自分の行為を正当化するために、戦争について否定的な立場をとるのです。この結果、反体制運動、学園闘争等につながっていくことは言うまでもありません


 日本の経済その他が落ち込んできたのは、奇しくも行き遅れ世代が引退し始めてからのこと。もはや日本人の「勇敢な」DNAは途絶えてしまったということなのだろうか、なんて思うのでありました。少なくとも、私に受け継がれているとは言い難い・・・

 駄文で失礼



<ミリタリーな商品>
UK.ODクロスバッグ【050225応援セール】UK.ODクロスバッグ
赤十字が格好良いですね

アーミータブ【050225応援セール】アーミータブ
1枚100円だそうです。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2005年03月16日 11時23分44秒
コメントを書く
[国際(ミリタリー)時事] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: