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2005年09月08日
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テーマ: ニュース(100264)
カテゴリ: 教育時事
 昨日、久しぶりに友人と外で飲む機会がありましたが、その場で郵政民営化を含み公務員削減問題について論が及びました。飲み屋のマスター、他のお客さんなども参戦しての議論でしたが、結論から言うと、明らかに無駄のある行政部門の切り直しは当然だが、安易な公務員削減は反対であるというものでした。

 以下、その内容を記してみます。
 公約では主要各党とも公務員削減と謳い、警察官は増員という所もありますが、警察官は刑事部門の担当であるのに対し、行政は民事部門担当であることを忘れているのではないかという指摘がありました。警察は民事不介入の原則を貫いており、刑事関係法に関してのみ担当する立場です。いわゆる民事に関係する法律の警察官的立場は行政がやっているのです。行政は各種法律の公平な執行と、権利の分配のためにあるのであって、 公務員削減は民事関係法の無法化を増長する ものではないかということです。当然、民営化が進めば効率や利益優先で「公平」な法の執行は望めず、結局行政代執行や差し止め処分などに頼らざるを得なくなる事は目に見えているはずです。
 具体的に想像するに、ゴミの収集業務を完全民営化したとします。当然過疎地や、収集がしにくいエリアは儲からないのでやらないことに。となると、ゴミが山積される地区がでてきて環境汚染問題になっていきます。住民からクレームがあがっても、この法律を監督する公務部門は削減されているのでその実態の把握もできていませんし、その監督指導もできません。全ては実施している民間会社の責任だと。民間会社は嫌になって業務撤退。結局、役所でやるようになりましたとさ。
 おわかりだと思いますが、民間企業は法律を指導・監督する権限はありません。というか、それを持たせたら法治国家ではなくなってしまいます。結局の所、法律を公平に執行するためには公務員が絶対に必要だという事です。ましてや、各党ともに公務員何割削減などと、具体的な削減項目実体がないにもかかわらず、数量だけ減らすということはどうにもいい加減としか思えません。

 次に、行政の民営化や民間委託の促進という「神話」について話が及びました。民間委託を受注する立場から聞くと、はっきり言って 民間委託しても効率は決して良くない と言います。一番の問題は行政民営化、行政民間委託は法律に規制された業務がほとんどであって、業務内容に自由度がほとんどないことだそうです。行政サービスの一環としてやってきた事を利益のために突然やめることは困難だし、おかしい部分も民間では自ら法や条例を変える事ができるわけではないからです。また、行政特有のクレーマーというのがいるらしく、民間企業では到底対応できないのだそうです。結局の所、民営化や民間委託したところでたいした経費節減は見込めないのではないかということでした。もちろん、郵政等の法改正を含んだ制度自体の大規模改革ともなれば別の次元ですが。そもそも民営化・民間委託の神話はどこから出てきたものなのだろうか。

 もう一点は公務員の立場からの意見でした。公務員削減と簡単に言うが、2割削減すれば当然業務内容も2割削減して貰わねば成り立たないと。確かに、現状の仕事量を維持しながら2割削減するための方策は何一つあげられていません。公務員はもっと働け、無償で残業しろなどというのは別の次元です。多分、先に挙げた業務の民営化を図る事で削減ということなのでしょうが、郵政業務などの現業を直雇用しているところ以外は実際の所、民間委託できるところはほとんどが委託されているそうです。あと残されているのは窓口業務のようなものなのだそうで、ただこれは個人情報や民事損益に関わる秘密事項を扱うところでもあるので、すでに民間業務委託している所では問題が発生しているとも聞きます。となると、単に2割削減といった場合、一般行政部門の削減に及ぶ事となり、どこかで公務の放棄を果たさねばならないということです。

何でも行政に頼ったり、行政のせいにしたりしていませんか 。多分、私自身を振り返ってみても20年前と比べて行政に頼る部分が大きくなっている事がわかります。
 何も行政に頼るなというのではありません。多分、この傾向を分析するに、人間間のコミュニケーション能力の低下とともに、民事問題の相互解決がしにくい時代になってきたことと呼応していると思うのです。民事問題なら最終的には裁判に持ち込むことになるのですが、そこまで至らない場合は結局行政にまかせよう、ということなのでしょう。そういう自己解決が出来ない時代に突入しつつあるのに、現在の公務員削減問題は何やら逆行しているのではないかと言う事です。

 もちろん、行政の無駄部分を削いでいく事は当然必要です。しかし、具体的に何がいらないか。何が行政でやらなくてもいいかという議論をしっかりし、我々国民が行政に頼らないという意志をしっかり持たずして、安易な公務員削減論はいけないだろう、というのが満場一致の意見でありました。

 なお、蛇足ですが、大きな政府というのは民事関連法律を遵守する民治国家でもあるということではないかと思うのですが。それよりも小さな政府で民事裁判の嵐の方が良いと言う事なのかなあ





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最終更新日  2005年09月08日 09時56分03秒
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