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2007年10月31日
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カテゴリ: 戦争映画
2003 ロシア 監督:ニコライ・スタンブラ
出演者:ウラジーミル・ヴォルガ、オルガ・チュルシナ、エフゲニー・コーズィレフほか
111分 カラー MARSH-BROSOK/THE CHARGE/THE FORCED MARCH


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 現在もなおロシア政府を苦しめている第二次チェチェン紛争を題材に、派遣された若いロシア兵の苦悩と活躍をラブストーリーを交えて描くアクション映画。チェチェン紛争は1994年から勃発し、長期化する混沌とした状況にロシア兵の間でも厭戦感が漂う中、どちらかというと若者の戦意高揚を狙ったような意図が感じられる。比較的多くのロシア軍新鋭兵器が登場するのも、軍の積極的な協力があったからと推定される。

 戦闘シーンそのものは戦闘車輌やヘリの実機を用いたそこそこの出来なのだが、いかんせんストーリー構成がハチャメチャ。主題はチェチェン紛争におけるロシア兵の苦しみと忠誠だと思われるのだが、戦闘アクション、ヒューマンドラマ、さらにはラブロマンスがただ無造作につなぎ合わされているといった印象で、物語の起承転結やバランスが非常に悪い。戦友の死に直面するという悲壮感漂うクライマックスの次に、いきなり美少女とデートじゃどっちらけに決まっている。頑張って健闘すれば良いこともあるんだぞ、ということか。

 主役のサーシャ軍曹役のウラジーミル・ヴォルガは、本物のモスクワボクシングチャンピオン。やや小柄で貧相な顔つきは主役級には不似合いだが、さすがにアクションや立ち振る舞いは一級品。他のアクション映画だったらブーイング確実の、飛び込み前転射撃や格闘アクションも、彼がやれば格好良く見える。本作の見所の一つは彼のアクションとも言え、ロシアのアクションニューヒーローといった感じか。
 もう一つの見所は戦友の妹マーシャ役の美少女オルガ・チュルシナ。スラリとしたスレンダーな容姿にノーブラタンクトップ姿は萌える(笑)。ブロンドの髪にミニスカートから延びた長い足には目が釘付け(爆)。
 戦友ウラジーミル役はプヨプヨに太った坊ちゃん。こんな奴がえり抜かれた空挺隊員に?という素朴な疑問はあったが、きっと主人公がフォローするためのボケ役だろうと勝手に思っていたのだが、何のことはないドタドタ走りながらも大活躍してしまう。何のためにこんなキャラを設定したのだろうか疑問。疑問と言えば、冒頭のシーンで主人公と喧嘩した兵が「いつか殺してやる」とか言うものだから、きっと本作のキーマンに違いないと思っていたが、これもいつの間にか消えていくキャラ。他にもいわくのありそうな司令官、裏のありそうなテロ組織リーダーなど濃いキャラは多数いるのだが、いずれもほとんど意味がない(笑)。

 描かれる数々のミッションは設定が安直で、アクションに見合うだけの深みがない。ロシア軍の作戦や体質はもとより、チェチェンゲリラにもらしさを感じない。その分戦闘シーンに緊迫感やリアル感が欠落してしまっており、主人公の格闘アクションさえあればいい、といった雰囲気にも見える。

 登場する兵器類は見所の一つ。BTR-80装甲兵員輸送車やBMD-2空挺戦闘車が何台も登場する。兵員を車上に満載して装甲する装甲車や装甲車上からの俯瞰映像が面白い。また、ヘリコプターではミルMi-8ヒップ、Mi-24ハインドが登場し、ハインドの攻撃シーンそのものはないが、上空を徘徊する姿を見ることができる。

 全体にチープ感が強く、締まりのない典型的なB級映画だった。ニューヒーローと思しきウラジミール・ヴォルガ君も、その後の主演作品を見かけない所を見ると、ロシア国内の人気も・・・・その程度だったということか。



興奮度★★
沈痛度★★
爽快度★★
感涙度★



(以下 あらすじ ネタバレ注意 反転でご覧下さい)
 大学に合格したばかりで徴兵されたフェドトフ・ウラジーミルは、面接所で柄の悪い男に煙草をせしめられる。側にいた孤児院出身のサーニャ・ブイダはそれを取り上げ、二人は仲良くなる。サーニャの進言で二人は落下傘部隊に志願し、サーニャは懲役2年の執行猶予付の身だったが、なんとか入隊することができた。
 訓練期間を終え、二人の部隊は前線チェチェンに派遣される。そこで、面接所で煙草を取り上げた男と再会し、男は「いつか殺してやる」と気炎をあげるのだった。サーニャ、ウラジーミルらは、BTR -80装甲車に乗った本隊を先導して偵察に出るが、チェチェンゲリラは本隊を急襲し被害が出る。サーニャらはとって返し、チェチェンゲリラに反撃する中、例の男はサーニャに銃口を向けるが撃つのをやめる。そんな中、ウラジーミルがチェチェンゲリラに捕らえられてしまい、サーニャがその後を追う。しかし、サーニャもまた捕まってしまい、ゲリラの頭ハサンの捕虜となる。
 ハサンは二人のビデオを撮り、ロシアに身代金を要求。ウラジーミルの妹マーシャはそのテレビ放送を見て両親に知らせる。両親はすぐさま身代金を用意する。ロシア軍司令官は敵の捕虜を取って交換する作戦を提案するが認められず、父親にゲリラに手紙を書くように勧める。どうせ殺されるならば苦しまないようにとの配慮だった。
 捕虜となっていたサーニャは監視の隙をついて、ウラジーミルと共に脱走に成功する。しかし、逃亡の途中でウラジーミルが仕掛け爆弾にかかって戦死してしまう。
 部隊に戻ったサーニャの元にウラジーミルの妹マーシャからの手紙が届く。ウラジーミルが書けと言っていたのだ。ロシア軍はゲリラの本拠地攻撃に出る。ロシア軍内のスパイがハサンに情報を流すが、ロシア軍は圧倒的な兵力でチェチェンゲリラを攻撃。ゲリラの幹部は逃亡に成功するが、ハサンはサーニャによって捕らえられる。
 ハサンはロシア軍部隊長のマルチェンコ大佐によって尋問されるが、二人はかつての戦友だった。ハサンは息子の安全をマルチェンコに託す。ロシア軍内のスパイはハサンに近づき、ハサンを逃がす。しかし、金の取り分の喧嘩からスパイは殺される。息子のもとに戻ったハサンは仲間のゲリラともめるうちに射殺されてしまう。
 サーニャは宿営地でゲリラの投げた手榴弾を投げ返した際に負傷。そしてウラジーミルの棺に付き添ってロシアに戻る。ウラジーミルの父、妹と対面したサーニャは、次第に妹マーシャに惹かれていく。マーシャもまた次第にサーシャに惹かれていき、帰りの汽車時間までデートを楽しむ。そこに、マーシャにつきまとう地元のチンピラが絡んでくる。サーシャは4人のチンピラをあっという間にのめして、マーシャと抱擁する。






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最終更新日  2007年10月31日 09時45分22秒
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