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2007.08.07
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カテゴリ: アメリカ映画
ED WOOD

白黒127min

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ティム・バートンと言うと最近では『チャーリーとチョコレート工場』が有名だけれど、見てません。ボクにとっては『ビートルジュース』という大好きな作品の監督です。7月27日の日記 『プラン9・フロム・アウター・スペース』 に書いたような事情で オコ*ジョー さんのページでこの映画のことを知り、『死霊の盆踊り』で知っていた最低の映画監督と言われるエド・ウッドの 『プラン9・フロム・アウター・スペース』 を見て、そしてこのバートンの伝記映画『エド・ウッド』を見ました。とっても良く出来た、楽しく、また感動的な映画でした。オコ*ジョーさん、ありがとう!。

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映画好きで自分でも映画撮ってみたいとか思って短編とか撮る人、ほとんど実践はしてないけれどボクもその口なのだけれど、そういう人っていうのは普通は物凄い映画マニアで、少し以前ならゴダールとかの映画が好きだったりして(たとえば初期の 黒澤清 とか)、映画作法に関して物凄くオタクだったりする。だから出来た作品全体の良し悪しは別として、それなりの凝った映像を作る。

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エド・ウッドの監督作品は『プラン9・フロム・アウター・スペース』しか見たことがありません(『死霊の盆踊り』は脚本)。この映画では他に『グレンとグレンダ』『怪物の花嫁』の製作過程が描かれていて、なんとなくそれらの映画の雰囲気も想像できるんですが、何処かやはり『ビートルジュース』と相通じる感じがしました。まあティム・バートンが作っているからなのかも知れませんが。と言うわけでバートンはウッドに対して親近感もあって好きなのだと思います。そんな興味や敬意があって、とっても暖かい作りだと思います。『プラン9・フロム・アウター・スペース』は実際には上映されなかったのですが、この映画を完成してプルミエが成功しているような場面で映画を終わらせているのが嬉しいです。その後の半生については最後にテロップで紹介されていますが、アルコールに溺れていくなど必ずしも幸せではなかったのでしょう。そこは描いていません。エドが自分の最高傑作とする『プラン9・フロム・アウター・スペース』が完成したところで映画は終わるわけです。

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この映画で感動的なのは往年の名ドラキュラ役者のベラ・ルゴシとの友情関係。ベラは人々から忘れられ、生活保護で生活し、もう長らく麻薬中毒なんですね。療養のために病院に入っても入院費の支払いができないないだろうからと病院を追い出されてしまう。夜中に電話で呼び出されても駆け付けて支えとなるエド。ベラにはかつてのドラキュラ名役者としてのプライドがあり、また体調も優れないんですが、そんな中で池に入って作り物の大蛸とエドのために格闘するシーンは涙ものです。そして死の直前に撮ったベラのフィルムを何度も試写室で見るエドの様子も感動的です。

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この映画で特筆すべきは出てくる役者が『プラン9・フロム・アウター・スペース』に出てくる役者に本当に似ていることです。そして映画の始まりのクリズウェルの登場から『プラン9・フロム・アウター・スペース』をもじったものなので、『プラン9・フロム・アウター・スペース』を見ているとより楽しめます。言ってみれば後で再現されたメーキングフィルムなわけです。家でエドの恋人がUFOに絵の具を塗ってたり・・・。どうしてその映画がああいう配役で出来るに至ったかが描かれていたりで、エドの映画作りの過程がわかって面白かった。そして逆に彼の映画を見たことがないと見てみたくなるかも知れません。

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エドは『市民ケーン』のオーソン・ウェルズを尊敬していて、どこか自分と同一化している要素もある。架空のエピソードですがそんなウェルズとの出会いのシーンが描かれます。ウェルズに「自分の夢ではなく他人の夢を実現してどうなる?。」と言われてエドは自信を取り戻すんですが、エドっていう人は自分の夢を追い続けた人なんでしょうね。製作費を出してもらうために随分口八丁なことを言うエドですが、きっと彼には悪気は全然ないんでしょう。愛すべき人物です。女装趣味もあるそんな彼を理解して支えたキャシーが存在したことも、見ている自分がエドのために良かったな~、などと幸せに感じさせてくれます。

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映画の配役がどんどん決まっていき、難航する資金調達も上手くいき・・・っていう流れは、結果が分かっているからかも知れませんがややトントン拍子に進んでいく感じですが、映画を作っているときがたぶんエドにとって最高の幸せだったのだと思うので、その流れは見ていて一つの爽快感です。そして作品完成とキャシーとの結婚で映画を終わらせて、エドを始め各人物のその後を荘重な音楽をバックにテロップだけで示した作りは、余韻を残す感動的なものでした。本当の意味での悪人が出てこない映画で、望んでであれ、巻き込まれてであれ、夢に生きたエド・ウッドを周囲で支えた人々の物語という感じで、たいへん気持ちの良い映画です。

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Last updated  2007.08.19 05:48:13
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