かすみのスピリチュアル・ジャーニー

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18.子ども時代の自分とつながる(2)



つながりを取り戻す



18.子ども時代の自分とつながる(2)



 私は、ようやく、子供時代の苦しかった自分と向き合うようになっていった。

 子供のとき、つらかった体験を文章にしたり、ワークショップや
自助グループの中で、語るようになっていった。

 親に愛されたくて、自分の感情を押し込めて、親の期待する人間に
なろうと、周囲に認められる人間になろうと、頑張ってきたことに気づいた。

 自分が、本当はつらかったということを、ありのままの自分で「子供」と
して、自由に振舞いたかったのだのだということに気づいていった。

 私は、思春期の頃、心の中で、私は、本当に人並み外れて
だめな人間なんだなあと感じていた。

 学校では友達ともうまくいかず、私は安らぐ場所がなかった。

 本当は、親から「よく頑張ってるね」「今のまんまで十分だよ」
「あなたが何ができるか、できないかには関係なく、大切だよ」
「生きててくれるだけでうれしいよ」「本当にかわいい」
そんなふうに言われたかったのだ。

 そして、子供時代に得られなかったこと、やり残したことを、
今からやっていけばいいのだということも、分かった。

 親自身も、自分と同じように、悲しかったり、傷ついたりしながら、
一生懸命生きているのである。

 人生の中で、自分を肯定できず、他者のありのままをも
受け入れられないときだってあるのだ。

 理想の姿を子どもに要求したとしても、子どもを愛していないわけでは
ない。

 私が苦しいときも、仕事で出会う人たちの素晴らしい面を見ることが
できなかったり、いいところも悪いところもある、ありのままの親を
受け入れることができなかったのである。

 親の素晴らしい面に目を向け、与えてくれた部分に感謝することが
できなかった。

 私だって、同じように、こうあって欲しい、理想の親を
求めていたのだ。
 存在自体を愛されたいと思いながら、私自身そんなふうに親を
愛することなどできていなかったのである。

 親を亡くした子どもがどれだけ「生きてさえいてくれたら」と
思っているだろう。


 生きているだけでありがたい、そう思えないのは、
同じだったのである。


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