1.気になる子供が増えている
一人ひとりの子どもを丁寧に理解する事の必要性
2.自閉症スペクトラム
自閉症
高機能自閉症・アスペルガー症候群
3.「学習障害(LD)」の定義
協力者会議報告(1999.7.2)
学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算するまたは推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。学習障害は、その原因として、中枢神経に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない
↓
「聞く、話す、読む、書く、計算する、または推論する能力」に限定
4.LDの周辺(壱)=ADHDの理解
5.LDの周辺(弐)不器用(運動能力障害)の理解
手先の極端な不器用さ
協応運動のぎこちなさ
ラテラリティの混乱
正中線交差が困難
ATNRの統合の問題
保護伸展反応の問題
6.子どもの問題を神経心理的に理解する
A.大脳機能のアンバランスや弱さについて
(1)右脳優位=動作性優位
言語障害
(2)左脳優位=言語性優位
空間失認
構成失行
願貌失認
左半側身体失認
(3)その他知覚障害
図-地弁別の障害
知覚-運動障害
(視覚-運動障害、触覚-運動障害)
B.視床下部、中脳(脳幹)の機能の問題が疑われる状態像について
(1)視床下部の機能不全が疑われる場合
1>自律神経の働きの問題
不定愁訴
体温調節の問題
食事の問題
水分補給の問題
2>情緒の働きの問題
情緒が安定しない
表情が悪い
3>体内時計の働きの問題
「サーカディアンリズム」と「フリーランニングリズム」
(2)中脳(脳幹)の機能不全が疑われる場合
1>低位探索反射の問題
注意散漫
視覚定位の問題
聴覚定位の問題
こだわり(固執、同一性保持)、パニック
2>運動反応・姿勢反応の問題
保護伸展反応の問題
直立姿勢、および姿勢保持の問題
3>眠りや目覚めの機能の問題
睡眠リズムの問題
大脳の覚醒レベルの問題
7.指導上の一般的原則
A.まず、子どもの発達や障害の特徴を正しく理解する
B.指導上のポイント
1)生活リズムを確立し、発達の土台を作る
2)全身の粗大運動・手指の微細運動を充分に行う
3)遊びを豊かにする中で、対人関係と情緒の働きを育てる
C.「基本的安全感」を大切にし、二次障害を防ぐ
D.「統合保育」お行う際に留意したいこと
一人ひとりを大切にする集団保育
E.家庭との連携
1)家庭養育の主体は保護者であることを理解する
2)保育実践で信頼を得る
3)保護者を信頼する
4)良く聴き、保護者の枠組みを理解する
5)生活者として自己を振り返る
6)「大丈夫」と無責任に言わない
7)「ガンバッテ」と抽象的に励まさない
8)「経験不足」「愛情不足」と安易に言わない
以上