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2003年05月01日

さて、１００００WORDSの論文1本、書き上げたので指導教官に会いに行った。

まあ、書き上げたといっても、前回2月に提出した分を、大幅に書き直したということなんだけれども。

私の指導教官は2人いる。
1人はイタリア人のおばさん、ソフィア。
もう１人はイギリス人の兄ちゃん、ドン。

今日会うのは、ドンのほう。
ソフィアについては、後日書くとして（これがイタリア人と日本人の考え方、行動パターンの違いがあって、もう私とソフィアの間にはおもしろい話がたくさんあるのだが。。。。）

今日はドンを紹介する。
ドンは年齢は私とほとんど変わらない。

昔、日本に住んでいた。労働者階級出身で、高卒で日本に来てしまい、英会話教師などしながら、六本木でお姉ちゃん相手にブイブイ言わせていた。さぞかし天国にいる気分だったろう。

しかし、何年かたって、さすがにこれではいかんと思い直し、イギリスに帰り、大学の学部から入りなおし、PhDまでとって、大学の講師になった、そうである。

学問的興味は産業政策と、日本。
若いがもう何冊も本を出している。新進気鋭の学者である。

ただ英国人らしく、ほとんどスキンヘッドのような髪型と、一年中同じシャツ（と思われるもの）を着ているのはいただけない。。。。（いや、こういう人多いのよね、イギリス人には。）

年が近いこともあって、私とドンは友達感覚だ。
学校内で会っても、「へい、調子はどうだ」「OKだぜ」「イエーイ」てな調子である。

私が前回日本に帰ったとき、「上善水如」を買って帰ってやったら、大喜びだった。

で、ドンの部屋を訪ねた。

「おう、どうだ調子は」

「いや、新しい書いた奴、持ってきた」

「。。。。いや、それ、大幅に書き直してもってきたんだけど」

。。。。会話が止まった。

「。。。。あ、いや、まあ、書き直したんだったら、もっとよくなってるだろ。はは、ははははは」

ドンが苦笑しながら言った。

「そう願いたいけどね。はははは」

ドンから渡された2月に出した分、ぱらぱらめくると、GOOD！　GOOD!って沢山書いてある。そのGOODのとこ、ほとんど書き直しちゃったんだけど。。。。。

（だいたいドンよ、てめえが仕事がおせーから、こっちで勝手に書き直しちゃったんじゃねえかよ）。。。と言いかけたが、それは押さえる。

「じゃ、それ読んどいてよ。また来月末に１つ書いて持ってくるからよ」

と私は言って、部屋を出た。

まあ、しかしドンにほめられたのは、実はこれが初めてだ。
彼とは博士課程に入ってからの付き合いだが、まあ、何を書いても批評が厳しかった。

それこそ、彼の批評に比べれば、私が「イラク、徹底的にやれ！」とHPでやってしまって、非難ごうごうにさらされたけど、そんなもんほんとかわいいもんだ。

ドンには「自殺するなよ」とか、冗談だけどよく言われてたもんね。まあ、元々打たれ強いけど、あんたのせいで打たれ強さに磨きがかかったよ。

ま、私の研究も一歩前進ってとこですかね。

それじゃ、また

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